【文徒】2018年(平成30)9月6日(第6巻168号・通巻1342号)

Index------------------------------------------------------
1)【記事】私が朝日新聞を好きになれない理由
2)【本日の一行情報】
3)【人事】秋田書店 2018年9月1日付
4)【深夜の誌人語録】
----------------------------------------2018.9.6 Shuppanjin

1)【記事】私が朝日新聞を好きになれない理由

夕刊フジが「朝日新聞VS『テーミス』全面戦争激化! 慰安婦問題の大誤報めぐり…メディアによる『仁義なき戦い』」を掲載し、夕刊フジも「仁義なき戦い」に参戦した模様である。
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/180904/soc1809040005-n2.html
朝日新聞社のホームページでは「月刊テーミスから次号で訂正する旨の回答がありました」を見ることはできるが、「テーミス」に提出したという8月6日付の申入書の公開はやめてしまったようである。この「月刊テーミスから次号で訂正する旨の回答がありました」も公開を取りやめてしまうことがあるかもしれないので、ここにを引用しておこう。しかし、「申入書」が読めないとなると、この章だけ読んでも何が何だかわからない。こういうことを平気でするんだな、朝日新聞社という企業は!
【月刊テーミス・水田克治編集長から「申入書に対する回答」として、弊社広報部長あてに以下の書が届きました。8月20日付。 「ご指摘の『記者会見』とは、2014年9月11日に貴社東京本社で開かれた記者会見のことではありません。当該記事では『2014年9月11日』と限定した記述はしていませんが、『木村伊量社長(当時)』の記者会見で、」とあるため、誤解を与える表現でした。次号で当該記事について取り上げ、訂正を含む記事を掲載します」(以下略)】
https://www.asahi.com/corporate/info/11767726
私は「テーミス」や夕刊フジあたりと歴史認識を共有するものではないが、朝日新聞社よ!いくら何でも(以下略)という表現はないだろうよ。
夕刊フジでは、朝日新聞に質問状を送り、(1)テーミスの回答を自社サイトに載せなかった理由(2)テーミス9月号の記事の受け止め(3)大誤報を海外に発信するか-をただした」
朝日新聞は書面で、(1)について「著しく正確性・信頼性に欠け、同誌の見解部分をそのまま掲載することはできない」と答えたそうだ。ならば、そう付言したうえで(以下略)とすべきではないのか。
読者(および民衆)に対して不親切なのは、これにとどまらない。8月27日付で発表した「朝日新聞デジタルの記事に『検索回避タグ』が設定されているとのご指摘について」も、デイリー新潮がネットオリジナルでスクープした「朝日新聞慰安婦誤報謝罪記事――ネット民が暴いた姑息な“検索逃れ”」を読んでいないと、簡単には理解できないはずだ。加えてデイリー新潮の記事を読んだうえでこれを読むと、「修正した」と書くのみで「お詫び」も何もないことに違和感を覚えるのは私だけだろうか。
https://www.asahi.com/corporate/info/11773746
https://www.dailyshincho.jp/article/2018/08270600/?all=1&page=1

------------------------------------------------------

2)【本日の一行情報】

朝日新聞が「朝日新聞社幹部、知人女性に不適切な言動」を掲載している。
朝日新聞社は、50代の編集局幹部が、知人女性に飲食店で酒に酔った上で不適切な言動をしたとして、就業規則に違反すると認定した。幹部は8月末に退社した」
https://www.asahi.com/articles/ASL946JBCL94ULZU014.html
加害者を匿名で報道するとは加害者をかばってのことなのだろうか。知人女性に不適切な言動とは、どういう言動なのか。依願退職のか、懲戒免職なのかという基本のキさえ書こうとしない朝日新聞の姿勢に違和感を覚えるのは私だけであろうか。いずれにしても朝日新聞に福田事務次官を批判する資格などなかったということではないのか。雑誌の出番である。

◎こういうところが「週刊ポスト」の隠し味になっていることは確かである。坪内祐三が「週刊ポスト9月17日号書評で取り上げたのは内山章子の「看取りの人生 後藤新平の『自治三訣』を生きて」(藤原書店)なのである。一般には内山章子の名前は殆んど知られていないかもしれないが、内山の祖父が後藤新平であり、坪内が書くように「母」や「英雄待望論」などのベストセラー作家であり、翼賛選挙により衆議院議員になった鶴見祐輔が父親。よって兄が鶴見俊輔姉が鶴見和子ということになる。確かに坪内が指摘するように内山は名家である。
https://news.nifty.com/article/item/neta/12180-081398/
坪内は書いていなかったが、内山章子の夫は法政大学教授、札幌大学学長などを歴任した内山尚三である。民法や労働法を専門としていた。
内山尚三は平凡社下中弥三郎が提唱した世界平和アピール七人委員会の委員をつとめていたことがある。
NHKの「戦争証言アーカイブス」で内山章子は次のように語っている。
「(父・祐輔は)新渡戸先生(新渡戸稲造)にも連れられて、アメリカへずいぶん行ってますし、後藤新平に連れられてロシアとかいろんな、世界のいろんなことを見てて、いろんなことが分かってたはずなのに、そういう国と戦争するっていう時に、何で陸軍に協力したのか。(俊輔は)そこがどうしても許せなかったんじゃないか。それは他の方から言わせれば、家族を養わなきゃなんないからって言われますけど、戦争反対をしている方も実際にいるんで、だから、アメリカと戦争したら負けるに決まってるのに、それを翼賛政治会に加担したっていうことは、許せなかったんじゃないかと思うんですね」
https://cgi2.nhk.or.jp/archives/shogenarchives/postwar/shogen/movie.cgi?das_id=D0012100199_00000

◎「東洋経済オンライン」による「『アマゾンで売れたビジネス書』トップ200冊」で、幻冬舎の編集者である箕輪厚介がマガジンハウスから出版した「死ぬこと以外かすり傷」が三週連続1位になったそうだ。
https://toyokeizai.net/articles/-/236216

◎ぴあは、注目すべき新店200軒と一度は食べておきたい老舗人気店200軒の合計400軒掲載した「ラーメンぴあ2019 首都圏版」を発売した。付録のカード「麺パス!」は該当するラーメン店で提示するだけで1年間何度でも特典を受けられるし、クーポンも合計201枚も収録している。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000959.000011710.html
昼呑みOK派のオレからすれば、同じくぴあから発売された「東京昼酒場100」は好企画。こういう本が出れば昼呑みOK派は日陰の存在じゃなくなる。ここにもあるけれど「京成立石」は、ええで。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000960.000011710.html

安室奈美恵1996年から2年間、ダイドードリンコの炭酸飲料「mistio」(ミスティオ)の広告キャラクターを務めていた。これを受け、ダイドードリンコが感謝の気持ちを込めたメッセージとして、9月4日付朝日新聞全国版の朝刊に全面広告を掲載した
メッセージは、当時のCMソングで使われていた「Don't wanna cry」をはじめ、安室奈美恵がこれまでに発表した楽曲タイトルを引用して散りばめ、これを繋ぎ合わせて感謝を伝える英として構成されている。凝っている!
http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/67239/2
新聞は「ソーシャル広告」が得意である。雑誌は?

◎「東洋経済オンライン」の「村上春樹に『チームくまモン』から届いた手紙」によれば、本物の村上春樹熊本県庁にやって来たそうだ。
「応対した職員の話によれば、前日『CREA』の編集者の方から連絡があったうえでの来訪だったものの、女性誌にもかかわらず、女性1人(後日、吉本由美さんと判明)と男性3人という編成で来訪され、名刺を出されたのは編集者の人のみ、出で立ちもまさにプライベートな旅の途中というのがピッタリで、Tシャツに短パン不精髭姿の男性もいて(後日、村上春樹さんと判明!)、どうも怪しげな御一行と判断したらしく、課内は様子見の静かな空気が流れていました」
https://toyokeizai.net/articles/-/235046
CREA」は小説家に強い女性誌なのである。村上春樹とお付き合いのある女性誌は「CREA」より他にあるまい。

RIZAPグループでグループ管理本部 グループ戦略推進部 グループマーケティング推進ユニット ユニット長をつとめる松岡洋平が自身のプロフィールを語っている
「新卒で外資コンサルティング会社に入って、そのあとに開業前ライフネット生命、アパレルのディッキーズ日本法人立ち上げ、2014年にスマートニュース、そして当社です。今は2016年RIZAPグループ傘下になった日本芸社と、今年4月に経営権を取得したサッカーJ1湘南ベルマーレの取締役も務めています」
https://markezine.jp/article/detail/28943

◎マガジンハウスは「刀剣」を特集した「BRUTUS」9月1日発売号の重版を決めた。山下達郎特集に続き、今年2回目の重版だ
https://www.atpress.ne.jp/news/165135
紙の力を思い知ったか!と叫ぶ権利が「BRUTUS」にはある。

丸善丸の内本店で、9月7日(金)~9月13日(木)まで、「Fine創刊40周年記念アーカイブ展」が開催される。八重洲ックセンター本店では、9月7日(金)から1か月間、創刊から今まで彩った主な表紙を年表形式で紹介し、バックナンバーフェアを開催する。「Fine」の版元は日之出出版だが販売を引き受けているのはマガジンハウスだ。「Fine」10月号(9月7日発売)は、40周年特別号として木村拓哉が19年ぶりに登場し、「デニム特集」+「40周年記念ブック」のスペシャル合本仕様での発売となる。
https://www.atpress.ne.jp/news/165101

------------------------------------------------------

3)【人事】秋田書店 2018年9月1日付

樋口 茂
新:代表取締役社長
旧:取締役 編集局長

沖 浩
新:常務取締役
旧:取締役 事業局長(広告部長兼任)

山口 徳二
新:取締役
旧:執行役員 製作部部長

澤 孝史
新:取締役
旧:執行役員 編集局副局長

石井 健太朗
新:取締役
旧:執行役員 事業局副局長

伊藤 義介
新:取締役
旧:執行役員 経理部部長

秋田 
新:監査役
旧:監査役

秋田 貞美
新:最高顧問
旧:最高顧問

高橋 宏和
新:相談役
旧:代表取締役社長

村山 光磨
新:相談役
旧:常務取締役

牧内 真一郎
新:執行役員 兼 ヤングチャンピオン編集長
旧:ヤングチャンピオン編集部 編集長(部長待遇)

-----------------------------------------------------

4)【深夜の誌人語録】

飲むときは笑え。

 
 
 

【文徒】2018年(平成30)9月5日(第6巻167号・通巻1341号)

Index------------------------------------------------------
1)【記事】写真集「POCARI SWEAT」(青幻舎)の奥山由之を育てた「GINZA」編集長の中島敏子
2)【記事】「海賊版サイト」ブロッキング論議
3)【本日の一行情報】
4)【深夜の誌人語録】
----------------------------------------2018.9.5 Shuppanjin

1)【記事】写真集「POCARI SWEAT」(青幻舎)の奥山由之を育てた「GINZA」編集長の中島敏子

「ハフポスト日本版」が「300人以上の高校生が踊り舞う。ポカリスエットの写真集は、こうして生まれた。」を掲載している。奥山由之の写真集「POCARI SWEAT」(青幻舎)を取り上げている。
「タイトル通り、写真集のテーマは『POCARI SWEAT』。2017年に撮影したポカリスエットの広告写真だ。CMはYoutubeで140万再生を超えるなど大きな話題を呼んだ。
長期に渡る撮影。300人を超える高校生たちが一丸となって踊る、メジャーな清涼飲料水の広告だ。
奥山氏は、広告作品を数多く手がけているわけではない。ここ5年間ぐらいは、ファッション誌などを中心として、時間をかけて確実に現場をコントロールできる撮影が多かったという」
https://www.huffingtonpost.jp/2018/08/31/yoshiyuki-okuyama_a_23513332/
http://www.seigensha.com/books/978-4-86152-683-1
そう奥山由之は女性ファッション誌を支えている才能の一人だが、マガジンハウスの「GINZA」から生まれた才能であるといって良いだろう。そもそも私は奥山の存在を中島敏子が編集長をつとめた「GINZA」に教えられたといってよい。中島は「GINZA」2016年1月号で一冊丸ごと奥山の特集を組んだのだ。中島は奥山が学生であった2013年から「GINZA」のカメラマンとして起用していたのである。今年、中島は「GINZA」の編集長を去ったが、中島は「GINZA」を去るにあたって奥山と対談をしている。二人は2016年1月号について、次のようなやりとりをしている。
「中島:この企画は奥山くんの持ち込みだったんだよね。
奥山:企画が決まる一年半前くらい前に中島さんにメールして、こういうことをやりたい、と伝えました。それから結構時間が経ってから、実現しましたよね。
中島:A4用紙5枚の企画書。それから、ものすごくーーー熱い話しをして。プレゼンしてくれたんだよね。カメラマンのプレゼンで特集が決まるなんてファッション雑誌では珍しい。私にとって、賭けでした。
奥山:そうですよね。『これ撮りたいんですよ』と話したら、中島さんが『いいね、やろうよ』って言ってくれて、本当にびっくりしました。
中島:じつはこの企画を販売部に説明したときは、全員キョトン。『ダレですかそれ?』って。でも一大プロジェクトとして編集部の精鋭を2名送り込んで、まる二か月かけて撮りまくったんですよね
https://ginzamag.com/fashion/toshikonakashima-yoshiyukiokuyama/
奥山由之は「フォーブス ジャパン」による世界に影響を与える30歳未満の日本の30人「30 UNDER 30」にも選ばれている。
https://forbesjapan.com/30under30/
https://www.fashionsnap.com/article/2018-08-22/forbesjapan-30/
奥山由之の「気仙沼漁師カレンダー2019」は買いだ。
http://ryoushi-calendar.com/
この九十九里浜never young beachがスキーをしているというアイデアも良いなあ。
https://twitter.com/okuyama_333/status/1035710637861625856
奥山由之の写真集「BACON ICE CREAM 」(パルコ)は5刷となった。
https://twitter.com/band_co/status/1035471763163869184
ちなみに私は中島については3月28日付「」で「…中島がマガジンハウスで異才を放ち得たのは『アンアン』の芸風に1mmも染まっていなかったからである。むしろ、中島はマガジンハウスを支えて来た男性誌の嫡子と位置づけるべきだろう」と評価している。
http://d.hatena.ne.jp/teru0702/20180428/1524920259

------------------------------------------------------

2)【記事】「海賊版サイト」ブロッキング論議

YOMIURI ONLINE」が編集委員・若江雅子による「ブロッキングありき海賊版サイト巡る議論に不満続出」を掲載した。これによれば内閣府の海賊版サイト対策検討会で総務省の課長が次のように発言したという。
「プロバイダーは、その気になればユーザーの大量のアクセスログを悪用することもできる。それでも、ユーザーがネットを安心して使えるのは、通信の秘密の規定がプロバイダーに対し、ユーザーの情報収集や表現の自由を守る役割を担わせているから。ブロッキングが導入されれば、プロバイダーの役割はユーザーを守る役割から、ユーザーの利用を監視する立場に変わる。議論の本質は、ネット社会のあり方として、ユーザー監視の方向に進むのか、あるいは自由なネット社会を目指すのか、どちらを選ぶのか、ということ」
https://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20180903-OYT8T50059.html?page_no=1
この発言に対して「ブロッキング推進派」の「委員の1人から激しく叱責される場面」があったそうだが、私は叱責されるような発言ではないと思う。むしろ、重要な論点を提示しているのではないだろうか。「課長の発言、ほんと素晴らしい」なんていう呟きもあるし、弁護士だという山内貴博も「最近の政策決定過程は荒っぽすぎて本当に残念すぎる。というかヤバいと思う」と呟いている。
https://twitter.com/dempacat/status/1036815579544354816
https://twitter.com/yamauchi_taka/status/1036786913854640129
「弁護士ドットコムニュース」が「海賊版サイト対策、ブロッキング賛成・反対の関係者が激論…川上氏発言に注目集まる」を掲載した。カドカワ川上量生は次のように発言したようだ。
「効果がない方法も含めて『全部やれ』というのはフェアじゃない。合理的な範囲内で努力はやっている」「出版社は、ITの専門家ではないから、まだ思いついていない方法も当然ある。そのことに対して、出版社が誠実じゃないというような批判は、出版業界に対する侮辱だ」
「『海賊版サイトを見るのを監視されない自由な社会』を本当に目指すべきなのか。区分けするわけにはいかないのか。将来、自由を奪われるという懸念はわかるが、そういうことを言っていたら、何もできない。(ブロッキング反対の)根拠は、ただの想像・連想にすぎない。根拠は示してほしい」
https://www.bengo4.com/internet/n_8466/
「Blog::koyhoge::Tech」がエントリした「違法コンテンツブロックのためにOP53Bを導入することへの懸念点」も読んでおきたい。
「OP53Bを実施することによって、動的IPアドレスブロックからは通常の方法ではPublic DNSへのアクセスがほぼ不可能になります。このことは、先に上げたメリットをユーザから取り上げることを意味していて、違法コンテンツへのアクセス制限によるメリットに比べて『オーバーキル』であると私は考えます」
http://koyhogetech.hatenablog.com/entry/20180901/op53b

------------------------------------------------------

3)【本日の一行情報】

◎「ジャンプSQ.」(集英社)に連載され、TVアニメ化もされ助野嘉昭の「双星の陰陽師」から田中創による小説「双星の陰陽師 -天縁若虎-」がスピンオフし、この小説を助野嘉昭がコミカライズした「双星の陰陽師 天縁若虎~二色滑稽画~」の連載が、「少年ジャンプ+」(集英社)で始まった。
https://natalie.mu/comic/news/297919

◎マガジンハウスの竹内涼真の写真集「Ryoma Takeuchi」が5万部突破と売れているらしい。
https://magazineworld.jp/books/paper/3009/

◎AOI TYO Holdingsの2018年12月期第2四半期決算説明会で次のような認識が披歴されたそうだ。
「・・・テレビメディア広告というものが民間放送を支えているわけで、これもこれから続いていきます。しかし、今までよりも『より合理的に』『より安価に』『より効率よく』という方向になっていくものと考えられます」
https://www.mag2.com/p/money/522509
デジタルシフトによって既存マス4媒体は、なべて「より合理的に」「より安価に」「より効率よく」という力学に翻弄されることになるだろう。

富士山マガジンサービスは、期間限定割引やプレゼントなどの特典を取り揃え、雑誌の定期購読キャンペーン「I Love Magazines!キャンペーン2018」を11月30日(金)まで開催する。男性ファッション誌の「オーシャンズ」など年間50%オフとなる。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000003823.html

◎JR岡山駅前の商業ビル「ドレミの街」が施設名を「ICOTNICOT」(イコットニコット)と改め、12月7日にオープンするが、地上2階にキーテナントの大型書店「TSUTAYA BOOKSTORE」が入り、カフェも併設する。
https://mainichi.jp/articles/20180902/ddl/k33/020/322000c
http://www.sanyonews.jp/article/772621

ヒラリー・クリントンの「WHAT HAPPENED 何が起きたのか?」を例えば「HERS」で特集するという荒技は社にとって不可能なものだったのだろうか。
https://www.yomiuri.co.jp/life/book/review/20180827-OYT8T50044.html

◎動画マガジン「ルトロン」や動画広告ネットワークなどを手がけるオープンエイトは、SaaS型の新事業として、AIによる自動動画制作ツール「VIDEO BRAIN」(ビデオブレイン)の提供を開始した。また、同サービスの開発及び推進を目的として、ベンチャーキャピタルのWiL,LLC、スパークス・グループ株式会社が運営する「未来創生ファンド」を引受先とする総額約15億円(創業以来の累積資金調達額 約40億円)の第三者割当増資を実施した。
https://open8.com/news/1177/
「従来こういった動画編集のサービスはあったが、テンプレートを選択した上で、用意した素材を手動で入力したり、テキストを編集したりする手間が必要だった。VIDEO BRAINはその工程を全て不要にしている。実際のデモを見させてもらったが、取材中にドラッグ&ドロップで素材を入れ、ワンクリックで動画が生成される様子は感動的だ」(「THE BRIDGE」)
http://thebridge.jp/2018/09/open-eight-got-raised-1500-m-yen-to-make-a-new-world-by-auto-generated-movie-contents

◎「戦意高揚報道によって、巨大な被害を与えた日本国民に対して、新聞は毎年きちんと、謝罪の言葉を述べるべきである」(産経ニュース)という元東京大学史料編纂所教授・酒井信彦の指摘には同感である。
https://www.sankei.com/column/news/180902/clm1809020005-n1.html

◎「商業界ONLINE」が「ブルータス最新号が入手困難なワケ !?」を掲載している。
「マガジンハウス社の男性向けライフスタイル誌の『ブルータス9/15号』(9月1日発売)が品薄状態なのだ。その要因は特集内容でズバリ『刀剣』。すると全国の刀剣乱舞好きからのオファーが殺到、アマゾンでも在庫切れの次回入荷は未定扱いなのだ」
http://shogyokai.jp/articles/-/1060

◎産経ニュースが9月2日付で「TBS社員の30歳男逮捕 自宅に少女連れ込んだ疑い」を掲載している。
「少女を自宅に連れ込んだなどとして、静岡県警は2日、未成年者誘拐の疑いで、東京都渋谷区渋谷、TBS社員、余卿容疑者(30)を現行犯逮捕した」
https://www.sankei.com/affairs/news/180902/afr1809020014-n1.html
余卿容疑者は2015年4月に入社し、現在は事業局映画・アニメ事業部に所属していたそうだ。こんなツイートを発見した。
テレビ朝日『グッド!モーニング』、少女誘拐で逮捕されたTBSの余卿容疑者が現在放送中のアニメ『七星のスバル』に関わっていたこと、更にその作品の来週のサブタイトルが『消えた少女』であることを報道。アニメにまでとばっちりが…」
https://twitter.com/UmeboshiGohan/status/1036384561880428544

◎「家庭画報」×「ワコール」による「ワコールで見つける家庭画報世代の健やか下着 川邉サチコさん・ちがやさん母娘による特別トークショー」が名古屋、東京、横浜で開催される。
https://www.wacoal.jp/news/topics/201809/topics162188.html

大日本印刷が協賛し、村上春樹が初めてラジオのパーソナリティを務めた特別番組「村上RADIO」の第2弾、第3弾の放送が決定した。第2弾は、10月21日(日)19時から放送予定で、選曲テーマは「秋の夜長は村上ソングスで」。
https://www.dnp.co.jp/news/detail/1190273_1587.html

◎映画「億男」×庫の組み合わせで「庫 秋100ベストセレクション」が全国の書店で開催されている。
https://books.bunshun.jp/articles/-/4355

電通テックは、生活者に関わるあらゆる個人情報「パーソナルデータ」を1つのIDで統合・管理し、生活者・企業双方にとって有益なマーケティング支援サービスを提供する個人データ銀行「マイデータ・インテリジェンス」を設立した。
https://www.dentsutec.co.jp/news/2018/20180903/
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO34811280Q8A830C1TJ1000/

◎出版社が「○万部突破」ばかりを気にしてるのは、それがビジネスとして美味しかったからだ。「○万部突破」を気にしない勢力が現われたのは、それがビジネスとして必ずしも美味しくない条件を強いられざるを得なかったからである。「東洋経済オンライン」が飯田一史による「コミックスの「累計部数」は時代遅れの指標だ」を掲載している。飯田は「マンガ雑誌は死んだ。で、どうなるの?マンガアプリ以降のマンガビジネス大転換時代」(星海社新書)の著者である。
https://toyokeizai.net/articles/-/235001

-----------------------------------------------------

4)【深夜の誌人語録】

「変わる」のではなく「変える」のだ。

 
 
 

【文徒】2018年(平成30)9月4日(第6巻166号・通巻1340号)

Index------------------------------------------------------
1)【記事】AbemaTV「極楽とんぼ」番組、出演女性がハラスメント告発
2)【本日の一行情報】
3)【人事】毎日新聞出版 10月1日付人事
4)【人事】中央公論新社 9月1日付人事及び機構改革
----------------------------------------2018.9.4 Shuppanjin

1)【記事】AbemaTV「極楽とんぼ」番組、出演女性がハラスメント告発(岩本太郎)

「AbemaTV」で6月21日に放送の「極楽とんぼKAKERUTV」の内容をめぐり、出演した女性が同局や『BuzzFeedNEWS』に「生放送中に出演者の男性陣からハラスメントを受けた」と告発。ネット上で話題となっている(当該の番組映像は既に視聴不能)。
https://abema.tv/video/title/90-490
レギュラー出演者の加藤浩次らが、放送中に酒を飲みながらゲストトークを繰り広げる趣向の番組で、この日のゲストはラブグッズ評論家の「桃子」など女性評論家たち。「桃子」は匿名で以前から仮面をつけて活動している。その彼女に対し、加藤が終始「仮面をとれ」「顔を晒せ」と迫ったほか、他の女性ゲストにも「くそババア」「日本から去れ」などと発言。翌日には番組制作会社から「桃子」あてに以下の謝罪のメールが届き、彼女らの出演部分のみをアーカイブ視聴できないようにするとも伝えられたそうだ。
《加藤さんが失礼な態度を取った事につきましては、大変申し訳ありませんでした。
評論家の方々のお気持ちも考え、最後の評論家ブロックのみ今後一切の放送禁止、ビデオオンデマンドでも観られないように手続き致しました》
https://www.buzzfeed.com/jp/takumiharimaya/internet-television?utm_term=.pvKllbnbQ#.jrqRR6Q6d
「桃子」も自ら発信に乗り出した。上記『BuzzFeed』記事が出た翌日の2日に自身のtwitterアカウントで名乗り出ると共に、。番組内で受けた「ハラスメント」についての具体的かつ克明な描写、生放送終了後のスタッフの対応について「note」に投稿したのだ。
《初めてnoteを使ったので、読みにくかったらごめんなさい。基本的に、私の主観で書いています。6月の事だけど、ちっとも過去じゃない。》
https://twitter.com/_momoco_/status/1036114060780027905
《番組が終わった後、出演者の一部の方、番組スタッフの方が謝ってきました。謝ってきました、と書くととても軽い印象を受けるでしょうが、実際ほんっとーに軽くって「加藤や竹山がやらかしちゃって、ほんとすみません~。ちょっと、おイタが過ぎちゃいましたね」というノリでした》
https://note.mu/_momoco_/n/n13f540d53052
この記事をきっかけに事態はさらに拡散。メディア関係者からも批判の声が次々に上がるようになった。
《たぶんタレント、制作側は今でも「あんたも俺たちと同じ色ものだろ。本音を見せるエンタメ=バラエティを一緒につくってる同志じゃん。なのに訴えるなんて。それルール破りじゃん」って思ってるだろうなあ。でも、今のテレビは身内のローカルルールを広げすぎ。》(放送評論家で放送批評懇談会「ギャラクシー賞」選奨委員も務める池本孝慈)
https://twitter.com/mb101bold/status/1036249122045485056
《少なくともこの桃子さんに対しては法的責任が発生する余地もあるのではないだろうか。それだけの問題でもなく全体に流れている女性蔑視をAbemaTVは猛省すべき》(弁護士の太田啓子)
https://twitter.com/katepanda2/status/1036243744087932928
《これを読んでいると「地上波ができないこと」をやるのではなく「社会的に人間としてやってはいけないこと」をやっているようなものだ。どうしてAmebaTVはこういう方向にいってしまったのか?》(フジテレビから『BuzzFeed』に転じたプロデューサーの福原伸治)
https://twitter.com/shinjifukuhara/status/1036215531903143937
《読んでて不快感と怒りでなんとも言えない気持ちになった。いまだこういう場が公に存在してるのはどういうことでしょう。》(ジャーナリストの佐々木俊尚
https://twitter.com/sasakitoshinao/status/1036393586663800833
ただ、「桃子」自身が上記の「note」への寄稿の中で《「さすが狂犬加藤」「もっとやれ」みたいな書き込みを見てめまいがしました》と書いているように、心ない書き込みも当初は横行したらしい。紹介を受けて取材に応じた『BuzzFeedの播磨谷拓巳や、播磨谷が上記記事で取り上げた林香里(東京大学情報学環教授)の《日本的なオヤジカルチャーと、人権感覚ゼロの低俗娯楽がミックスした最悪の番組》との言葉にも救われたといった感想を末尾では述べていたが。ちなみに林は『BuzzFeed』でこうも述べている。
《(AbemaTVは)テレビ朝日サイバーエージェントという大きな資本に支えられています。その社会的責任を自覚してほしいものです。とくにテレビ朝日は言論機関として参入している自覚をもってほしいです》
私(岩本)も播磨谷や林の主張には賛同するが、『BuzzFeed』の記事は途中から論点が「インターネット番組にもBPOのような監視機関が必要か」という方向にズレていったのが気になったネット規制の問題ではなく、「地上波にできないもの」を目指したときになぜ「飲酒」や「暴言」「威圧」「同調圧力」が出てくるのか、そっちを深掘りするべきではないか。

------------------------------------------------------

2)【本日の一行情報】(岩本太郎)

◎LINEが運営を支援している情報法制研究所(JILIS)が著作権侵害サイトによる海賊版被害対策に関するシンポジウム」を2日に開催。ドワンゴ川上量生、宍戸常寿(東京大学教授・JILIS理事)、別所直哉(セーファーインターネット協会会長)赤松健日本漫画家協会常任理事)など、17人の識者が登壇のうえ議論が行われた。『日経×TECH』『弁護士ドットコム』などが、その模様を詳しく報じている。
出版業界からは竹書房執行役員の竹村響らも出席。竹村は《漫画村が台頭した2017年末から2018年初頭にかけて、売上高が2割減った。これは初めての事態だ》《今回は4カ月で済んだが、これが1年続けば、我々のような中規模の出版社は倒産してしまう》など窮状を訴えたそうだ。一方で赤松は《漫画家側からも建設的な提案ができるように、そもそも(政府の)検討会議の委員の1人に加えてほしかったし、出版社はブロッキングについて漫画家の意向を聞いてほしかった》など、政府や版元に対する注も。
https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/news/18/02505/
宍戸が「ブロッキング方式」に代わるものとして提案した「アクセス警告方式」について、会場にいた産業技術総合研究所主任研究員高木浩光(JILIS理事)が「大反対だ」としつつ《司法型ブロッキング(司法手続きを経てブロッキングするやり方)大賛成だ》《『通信の秘密』を害されないようにするには、司法を介在させる以外ない》などと発言。これに対してブロッキング推進派の川上が《素晴らしい毒饅頭を投げられた》《「通信の秘密がない」とは言っていない》《『通信の秘密』が拡大解釈されすぎているんじゃないか》などと応じる一幕もあったそうだ
https://www.bengo4.com/internet/n_8466/

テレビ朝日が公式サイト上に設けた「障がい者採用」(通年採用を実施中)のページに、Googleなどの検索エンジンの動きを制御して特定ウェブページへの訪問を防ぐようにする「nonindex」「nofollow」という2つのメタタグが埋め込まれていたことが表面化。テレビ朝日広報部は「障がい者採用」が不定期だった頃に誤って募集期間外の応募がないよう設置したものがそのままになっており、「検索を回避しようとしているわけではない」などと説明する一方、「誤解を招きかねない」としてタグは既に削除したことを公表した。
https://www.sankei.com/entertainments/news/180831/ent1808310016-n1.html
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/180903/soc1809030007-n1.html
http://company.tv-asahi.co.jp/contents/saiyo/

NHK大阪放送局の記者(報道部副部長)で森友学園問題に関するスクープを連発していた相澤冬樹が今年6月に記者職から考査室へ異動。さらに8月31日付で退職のうえ9月から大阪日日新聞現在は新日本海新聞社系列)の記者に転職した。
https://www.facebook.com/fuyuki.aizawa/posts/1867250623359457
この件について『日刊ゲンダイ』は相澤の異動が明らかになった今年5月以降「官邸忖度人事」による左遷ではないかと報じている。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/229227
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/229560
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/236473
もっとも、この報道については調査報道「ニュースのタネ」(旧iAsia)編集長の立岩陽一郎(元NHKで社会部記者や国際報道局デスクなどを歴任)が5月の『Yahoo!ニュース』コラムでNHKを批判することには理解を示しながらも、相澤の異動が「忖度人事」であるとの指摘を始めとする同記事の内容に疑問を呈示していた。https://news.yahoo.co.jp/byline/tateiwayoichiro/20180522-00085498/

◎ファクトチェック(公けに発信された情報の真偽・正確性の検証)活動の支援を目的とするNPO「ファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)」は、来たる沖縄県知事選でもネットその他で誤った情報が広められないようにするためのプロジェクトを実施するそうだ。現在「CAMPFIRE」で同プロジェクトへの支援を募っているほか、来たる6日の14時から日本プレスセンターで記者会見も開催する。上記の立岩もFIJでは理事を務めている。
https://camp-fire.jp/projects/view/94294
http://fij.info/archives/news_event/18082701
https://www.facebook.com/events/258755778300622/

藝春秋は作家・平田駒のデビュー小説『BURNT OUT ROOM』を8月31日より電子書籍オリジナルコンテンツとして配信開始した。庫が小説投稿サイト「エブリスタ」と組んだ新人作家養成プロジェクトとして、昨年11月に第1回の応募が始められた「バディ小説大賞」の大賞受賞作である。
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/1692056800000000000E
https://www.atpress.ne.jp/news/164863

小学館は幼児向け雑誌『ベビーブック』50周年、『めばえ』60周年を記念した「#表紙にのろう!」フォトコンテストを開催する。選ばれた「最優秀賞」作品は11月29日頃発売の『ベビーブック』『めばえ』1月号の表紙に掲載される。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000119.000013640.html 

白泉社は100万部突破のベストセラーとなった絵本『ノラネコぐんだん』について、9月14日から11月11日までトーハンの共同による「ありがとうキャンペーン」を全国の1078書店で実施。このほど特設ページもオープンした
https://www1.e-hon.ne.jp/content/cam/2018/noranekogundan_shotenlist.html

◎元『週刊少年ジャンプ』編集長の堀江信彦が代表を務めるコアミックスは、堀江の出身地である熊本市鶴屋百貨店内に『月刊コミックゼノン』の編集室分室となる「コアミックスまんがラボ」を10月末に開設するそうだ。
常駐スタッフを配置するほか、室内に設けた大型モニターで東京・吉祥寺の編集部とつなぎ、原稿を見てもらったり、アドバイスを受けたりできるようにするなど、作品の持ち込みにも対応するという
http://www.coamix.co.jp/3572
https://this.kiji.is/409166839560815713?c=92619697908483575

◎都内・渋谷のマンガサロン「トリガー」の運営、コミックアプリ「マンガトリガー」の提供やCAMPFIREでのマンガクラウドファンディング支援事業を展開する企業「ナンバーナイン」は7月から電子書籍配信代行事業もスタートさせている。代表の小林琢磨は『hon.jp DayWatch』のインタビューに応じ、佐渡島庸平率いる「コルク」が「作家のエージェンシー」なら自らの事業は「作品のエージェンシー」と説明。《あくまで配信代行であり、出版社から作品を奪うつもりはないし、ナンバーナインが出版社になるつもりもない》《取次「も」やっている、というのが正確な表現になるだろう。要するに、すべてのストアへ配信することによって、機会損失を防ぎたい》など抱負を語っている。
https://hon.jp/news/1.0/0/12330

◎その「ナンバーナイン」が運営する渋谷マンガサロン「トリガー」は建物の定期借地権の関係で現在の場所での運営継続が難しくなり、年内限りで一旦閉店することになったという。
https://twitter.com/takuma828/status/1036451512560443392

◎家具・ホームセンターの島忠とCCCがフランチャイズチェーン(FC)契約を締結。第1号店として島忠が12月を目途に改装を進める「ホームズ新山下店」(横浜市)にカフェ併設の「TSUTAYA BOOKSTORE新山下店(仮称)」を開くという。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO34801380Q8A830C1L82000/

愛媛県松山市に本社を置く南海放送愛媛新聞系列のラジオテレビ兼営局。テレビ番組は主に日本テレビ系)が、”野球マンガ喫茶”の「どっきり!ホームラン」を1日に本社2階にオープン(30日まで)。同局のラジオ番組でパーソナリティを務める漫画家の杉作J太郎が収集した野球漫画450冊を収めているという。
https://www.rnb.co.jp/radio/manga/
https://news.mynavi.jp/article/20180902-687352/ 

電子出版制作・流通協議会(電流協)は、有料で販売されている電子書籍を無料で貸出するタイプの電子図書館サービスを導入している自治体の公共図書館について一覧を8月31日に公表。7月1日時点で全国の81自治体。78館で実施されているそうだ。この一覧について電流協は今後も年4回程度の頻度で更新していく予定とのことだ。
https://aebs.or.jp/Electronic_library_introduction_record.html
https://hon.jp/news/1.0/0/12318

◎病気や怪我などにより顔にアザや傷のある人々を支援する事業「ユニークフェイス」を手掛けきた石井政之フリーランスライターとしての活動を再開するとの連絡をもらった。10年前に結婚し、故郷の東海地方に戻って会社員生活を送っていたが9月末に退職。現住所の豊橋市を拠点に情報発信を行っていくという。著書に『顔面漂流記 --アザをもつジャーナリスト』(かもがわ出版・1999年刊。講談社庫から『顔面バカ一代』として2004年刊)などがある
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000203577
https://uniqueface.amebaownd.com/
http://ishiimasa.hateblo.jp/entry/2018/09/03/041927
https://www.facebook.com/ishii.msyk

------------------------------------------------------

3)【人事】毎日新聞出版 10月1日付人事

城倉 由光
新:雑誌本部次長
旧:雑誌本部サンデー毎日編集長

隈元 浩彦
新:雑誌本部サンデー毎日編集長
旧:雑誌本部サンデー毎日編集部

------------------------------------------------------

4)【人事】中央公論新社 9月1日付人事及び機構改革

東山 健
新:営業局販売推進部長兼社長室
旧:社長室宣伝部副部長

機構改革:営業管理部を営業開発部と名称変更し、営業局を販売企画部、販売推進部、営業開発部、読売販売部の4部体制とする。

-
 
 

【文徒】2018年(平成30)9月3日(第6巻165号・通巻1339号)

Index------------------------------------------------------
1)【記事】「はてなダイアリー」が来春でサービス終了
2)【本日の一行情報】

                                                                                • 2018.9.3 Shuppanjin

1)【記事】「はてなダイアリー」が来春でサービス終了(岩本太郎)

ブログサービスの「はてなダイアリー」が2019年春でサービスを終えることになった。運営元「はてな」サービス・システム開発本部長の大西康裕が、8月30日付の自身の日記で現行の「はてなダイアリー」「はてなブログ」という2つのブログサービスを後者に統合することを発表した(今やユーザー数は後者が圧倒的な状況らしい)。
はてなダイアリーは、15年前の2003年1月16日よりベータ版の提供を開始し、同年3月13日に正式版を公開しました。「はてなキーワード」を介して日記と日記が繋がるという新しい体験を提供し、日本のブログサービスの黎明期を牽引してきたと自負しています》
《5年前に「はてなエンジニアブロガー祭り」というイベントに登壇し、「はてなダイアリーはやめません」と発言したこともありました。前言を翻してしまうことになり、申し訳ありません。(略)しかし、はてなダイアリーを支えるシステムがレガシー化し、今後の継続的な運用がより困難になってきているという状況があります。また、2つのブログサービスを継続してメンテナンスするよりも、より新しいはてなブログに開発リソースを集中していく方が、ユーザーの皆さまの期待に沿えるのではないかとも考えました》
http://d.hatena.ne.jp/hatenadiary/20180830/blog_unify
ネット上ではさっそく「え、引っ越さないと!」という声があちこちから上がる一方、「いつかはこの日が来ると思っていた」といった冷めた書き込みも目立っていた。あるTwitterユーザーが自身の投稿履歴からこんなふうに振り返っていた。
はてなダイアリーサービス終了ということで運用してたのを見てたら、2010年7月以前と以降で見事に記事のアップペースが激変(後になってほとんどアップしていない)していて、「あぁこの辺でTwitterを活発にやり始めたのか」というのがわかりやすい》
https://twitter.com/kobako/status/1036068757393702912
楠正憲はブログ「雑種路線でいこう」でも「はてなダイアリー」についてこんなことを書いていた。
《振り返ると、できたばかりの「はてなダイアリー」は濃い場所だった。高木浩光も、東浩紀も、みんな往時は「はてな」で日記を書いていた。中央公論に「情報自由論」が連載されていた頃、それはサイファーパンクな近未来に対するかなり現実的な預言だったし、いま振り返っても、だいぶ当たっていた気がする。それから十数年、世の中はだいぶフラット化しつつあるし、仮想通貨やダークウェブの隆盛にしても、Winnyをネタに騒いでいた時代が牧歌的だったと思えるくらい技術は世の中を現に動かしてしまっている》
《ほどなくしてソーシャルメディアが出てきて、もっと気軽に短文を交換できるようになってからは、パッと考えを共有したい、共感を得たい、「いいね!」されたいという欲求は、ブログよりもTwitterFacebookInstagramなんかに取って代わられた。長文を書くよりも、美味しそうな食べ物を上げた方がいっぱい「いいね!」がつくし、ややこしい問題にも発展しない訳だ》
https://masanork.hateblo.jp/entry/2018/07/15/164300
はてなダイアリー」終了に際しては混乱も予想されるため、大西も上記でユーザーに対して「はてなブログ」や他社ブログへの移行を「エクスポート」の方法についての説明も交えながら呼びかけている。
ただ、やはりアクセスが集中したようで大西も後日「サーバー増強などの改善を進めている」旨を上に追記していた。また、翌日になってTwitterへの連携による投稿機能やツイートまとめ機能を廃止する旨を告知した際には慌てたユーザーもいた模様。
http://d.hatena.ne.jp/hatenadiary/20180831/1535679043
長年の愛用者だったらしい「どききゅあダイアリー」のブログ主もこんなふうに漏らしていた。
《早い!早すぎます!(略)だんだん機能が減っていくということです。
こんな寂しいことがありますか!
店を閉じる前のコンビニみたいになるんですか。
とにかく当面は、様子を見つつ、はてなダイアリーに書き続けるつもりです》
http://d.hatena.ne.jp/kono1/20180902/p1
ブロガー「yomoyomo」もTwitterで《今じゃネットの限界集落ですよ! ……って楠正憲さんまで移転してしもうた》と嘆きつつも《ワタシは運営元から強制移住させられるなり、ダムの底に沈められるまで、はてなダイアリーを使い続ける、と宣言させてもらおう》と宣言。そのうえで《折角なので、これを機会に未だに(はてなブログには移転せず)はてなダイアリーを使い続けている著名なユーザをまとめてみようと思った》ところ、この半年で少なくとも一度は更新がある人物に限っても80名近くに上ったと報告している。大月隆寛荻上チキ、小谷野敦笑福亭鶴光、ちきりん、町山智浩宮台真司といった名前も見られ、yomoyomoも《株式会社はてなには、これだけのユーザベースが残るサービスを軽んじないでいただきたいと切に願う》と結んでいる。
https://twitter.com/yomoyomo/status/1018401554443919361?s=12
http://d.hatena.ne.jp/yomoyomo/20180212/hatenadiarypeople

                                                                                                          • -

2)【本日の一行情報】(岩本太郎)

◎日本独立作家同盟による恒例イベント「NovelJam」は今年も11月に開催の予定。それに先立ち9月20日、プレ企画として「出版変革期の『編集』を考える NovelJamとnoteが示す新しい編集者像」と題したトークイベントが渋谷のグラスシティで行われることになった。「NovelJam」のスポンサーを務めることになったピースオブケイク代表の加藤貞顕、2013年に電子書籍の版元として発足した後に紙の書籍にも進出した出版社「プチ・レトル」の編集者・谷口恵子、日本独立作家同盟理事で「NovelJam」プロデューサーのまつもとあつしが登壇の予定だ。
http://www.noveljam.org/2018/08/4247/

◎「マンガ図書館Z」で絶版漫画無料配信の実証実験を展開中の赤松健産経新聞のインタビューに登場。海賊版サイトをめぐる「20年のイタチごっこに決着をつけたい」との抱負を語りつつ、長期的には「すべての書籍を画像データで収蔵したうえで、作品内のセリフなどを検索できるアーカイブ」を作りたいとの目標を語っていた。
https://www.sankei.com/premium/news/180829/prm1808290005-n1.html
確かに現状ではマンガ作品に関連してウェブ上で情報を検索しても出てくるものの多くは海賊版。言い換えれば漫画アーカイブとしての機能は海賊版が担っていると言っても過言ではない。

日経新聞は9月1日付で「小説『美しい顔』類似論争 『事実と創作』議論欠如 作家のモラルの問題/参照記載ルールなく」「単行本化へ協議『妥協点見えず』」を掲載した。日経によれば「当事者間の協議は継続中だが、研究者からはこの機に文芸に関わるあらゆる人々がジャンルを超えて議論すべきだとの声が上がっている」そうだ。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO34828930R30C18A8BC8000/
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO34828900R30C18A8BC8000/

講談社は「2019年度秋採用」ホームページを8月30日に開設。公式Twitterでも同日に告知した。デジタル系の人材を中心にした採用で、上記ホームページには『現代ビジネス』チームの阪上大葉、『mi-mollet』チームの大森葉子、デジタル第一営業部の山端剛という3人の現役社員にそれぞれ「独占インタビュー」を行っている。
https://kodansha.saiyo.jp/2019/
https://twitter.com/kodansha_saiyou/status/1035098061947658240

築地市場水産業者などが参加するNPO築地魚市場銀鱗会」が水産や市場関連の書籍を所蔵する図書室「銀鱗文庫」の運営資金を募集中。会員数の減少に加え、豊洲市場への移転費など資金面での課題が浮上してきたらしい。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO34702360Y8A820C1L71000/

◎東京・神田神保町の老舗CDレンタル店「ジャニス」が11月限りで閉店することを公式サイトで30日に発表。場所柄メディア関係者も大勢来店していた店らしく、発表以来取材の申し込みが殺到しているらしい。
http://www.janis-cd.com/news/campaign/
https://twitter.com/janis_cd/status/1035364095711535104
https://rocketnews24.com/2018/08/31/1110150/

那覇市の老舗古書店「安里古本センター 国書房」店主の仲本和雄が高齢(75歳)を理由に後継者や古本の買い取り手を探しているそうだ。『古琉球紅型」(1974年)、『沖縄文化の遺宝』(1982年)といった沖縄関連の稀少な本も多数揃えた書店のようだ。
https://kunisyobou.ti-da.net/
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/304579

◎大阪・心斎橋筋の”街の書店”として人気のあった心斎橋アセンスが9月末で閉店。2015年にビルの建て替えに伴い一時閉店となったが、翌2016年10月にリニューアルオープン。しかし僅か2年で心斎橋本店と針中野店の全2店舗どちらも閉店に追い込まれた。
http://www.athens.co.jp/?mode=f4

◎今年4月に福島県南相馬市小高でオープンし、まもなく改装工事のため休業に入る書店「フルハウス」の現状について店主の柳美里がツイート。ここまでイベント開催などで賑わう日もあったものの、さる8月末には《開店から初めて、1冊も本が売れなかった》日があったらしい。
https://twitter.com/yu_miri_0622/status/1035034401531461632

◎天狼院書店店主の三浦崇典は『日経ビジネスONLINE』のインタビューで
「書店は、余裕で生き残れる」。
https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/221102/082900607/?n_cid=nbpnbo_twbn

日経新聞は30日付で「駅ナカ 雑誌消滅の瀬戸際」。10月に鉄道弘済会キヨスクなどへの雑誌卸売から撤退(トーハンが継承)する一方、日販による東武ブックス買収の件も挙げながら、背景にある雑誌市場の衰退に言及している。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO34758530Z20C18A8TJ3000/

◎大手広告会社を辞めて独立した若手広告マンらによるトークライブ「ヤメコー〜大手広告代理店を辞めた若者たちはどこへ行くのか」が9月26日に講談社で行われる。インターネットメディア『SPORTSBULL』を運営する黒飛功二朗(電通出身)、マーケティングプラットフォームを提供する「シナラシステムズジャパン」の松塚展国(博報堂Google出身)、クリエイティブ・エージェンシー「僕とYOU」の瀧澤慎一(博報堂出身)、「The Breakthrough Company GO」の三浦崇宏(博報堂、TBWA\HAKUHODO出身)の4名が登壇する。
https://peatix.com/event/424541
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/57179

◎今年初めに日本支社を開設した米国ユナイテッド エンターテイメント グループ(UEG)のマネージングディレクター・文原徹(博報堂スポーツ事業局などを経てマーケティングコンサルティング会社「エフ」代表)が『campaign』のインタビューに登場。2020年の東京五輪を見据えてUEGが日本に拠点を置いた背景、電通が圧倒的シェアを占める中での事業戦略について語っている。
https://www.campaignjapan.com/article/%e5%a4%a7%e6%89%8b%e4%bb%a3%e7%90%86%e5%ba%97%e3%82%88%e3%82%8a%e3%82%82%e3%82%af%e3%83%bc%e3%83%ab%e3%81%ab-ueg%e3%81%ae%e3%82%a2%e3%83%97%e3%83%ad%e3%83%bc%e3%83%81/446788

◎特集「福岡の正解」を掲載した『BRUTUS』7月15日号はご当地の福岡を中心に大ヒット。同県内の書店では品薄状態が続き、福岡市では再入荷しても即日完売するほどの売れ行きだと、地元の西日本新聞が報じている。
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/446047/

さくらももこ作品も27日に訃報が伝えられるや売り切れ店続出の状況になっているらしい。朝日新聞の報道によれば集英社は『ちびまる子ちゃん』などの漫画単行本を計45万部、『もものかんづめ』『たいのおかしら』などのエッセー本とコミック文庫で計40万部を増刷することを決めたという。
https://www.asahi.com/articles/ASL8Z4RNJL8ZUCVL014.html

KADOKAWAの『ブラタモリ』番組書籍シリーズはは9月から発行の第3期(13〜18巻)で100万部超えを達成するそうだ。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000004847.000007006.html

放送大学は関東地方で行っている地上波テレビとFMラジオ放送を9月30日で終え、BSに完全移行する。
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1808/28/news040.html#utm_term=share_pc

◎昨日9月2日は北海タイムスが最終号を発行・休刊してからちょうど20年だった。元同紙記者で、休刊後は北海道新聞を経て朝日新聞に転じ、「プロメテウスの罠」など震災・原発事故報道にも関わった青木美希が最終号1面に掲載された社告のコピーを添えながらつぶやいていた。
《「思いを胸に、ペンを置き、カメラをしまい、そして最後の新聞を印刷し終えた輪転機を止めます」
私が最初に勤めた北海タイムスは基本月給12万8千円。ボーナスは1年間ゼロ、給料が2回止まりました。
最後の紙面が発行されてから、今日で20年。
先輩たちの思いを胸に。
http://moiwa27.web.fc2.com/times.pdf
https://twitter.com/aokiaoki1111/status/1036113238407008256
北海タイムスは経営難がつづき、末期には「京都科学技術学園」を中心とする専門学校グループを全国展開していた山崎種三が社長に就任する。だが山崎の経営方針をめぐって旧経営陣との対立、労使対立も起こるなど状況は泥沼化。最後は山崎が1998年6月に「廃刊」を宣言し、後にオーナーと決別した経営側が刊行続行を表明するも資金繰りに行き詰まり、結局自己破産を申請、社員は全員解雇された。
http://www.kajika.net/okada/980910.htm
休刊当日の模様は《この会社に勤めて、10年でした》という当時の社員によるブログ「倒産日記」に実体験として描かれている。
http://www.pluto.dti.ne.jp/~rika/past/framet.html
「元大手新聞社勤務」の今トオルが自身のブログに書いた連載「北海タイムスの幻影」にも同紙の創刊から休刊へと至る歴史が詳細に書かれている。
http://cba002827.blog.fc2.com/blog-entry-25.html
山崎が率いていた京都科学技術学園は2006年に倒産している。
http://www.tsr-net.co.jp/news/detail/monthly/1200407_1604.html
この90年代あたりから、他にもフクニチ新聞(1992年)、栃木新聞(1994年)、新いばらき(2003年)、鹿児島新報(2004年)、岡山日日新聞(2011年)、常陽新聞(2013年)など、いわゆる「第二県紙」の休刊が各地で続くようになった。常陽新聞は休刊・復刊を繰り返し昨年秋にはNPOによるネット新聞「NEWSつくば」として元役員らが後継媒体を立ち上げたことは昨年10月の『文徒』『メディアクリティーク』でも紹介した。
http://d.hatena.ne.jp/teru0702/20171105/1509863875
北海タイムスについても同社の元役員らが1999年に「札幌タイムス」(当初の紙名は「フロンティアタイムス」を立ち上げたが、こちらは2009年には休刊に追い込まれている。
http://hoppojournal.sapolog.com/e245054.html
http://hokutonomado.com/?p=609
木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」(新潮社)で知られる増田俊也の『北海タイムス物語』(新潮社)は、1989年に入社した北海タイムスがキャリアのスタート地点となった著者による自伝的小説である(後に中日新聞記者に転職)。増田が北海タイムスを離れたのは、休刊に至る混乱が激化する5〜6年前の1992年のことだ。
http://www.shinchosha.co.jp/book/330073/
https://dot.asahi.com/aera/2017061500050.html?page=1
再び青木美希のツイートから。
北海タイムスの専務から電話がありました。「今月、東京に行くから焼き鳥を食べに行こう」(略)私が初めて勤めた新聞社。最後は給料も支払われなくなり携帯代(自腹)が払えずに止められ、辛い思いもしましたが、みんな優しかった。》
https://twitter.com/aokiaoki1111/status/1036217539586449408

【文徒】2018年(平成30)8月31日(第6巻164号・通巻1338号)

Index------------------------------------------------------
1)【記事】伝説のタウン誌「新宿プレイマップ」と本間健彦
2)【記事】民衆はCBCテレビの障害者差別事件に怒っている!
3)【本日の一行情報】
4)【深夜の誌人語録】

                                                                                • 2018.8.31 Shuppanjin

1)【記事】伝説のタウン誌「新宿プレイマップ」と本間健彦

「新宿プレイマップ」とは懐かしいなあ。毎日新聞連載「私だけの東京・2020に語り継ぐ」に「新宿プレイマップ」の編集長だった本間健彦が登場している。
「新宿の魅力ですか? 思い出すのは唐十郎さんのアングラ劇ですね。67年の冬、しんしんと雪の降る深夜、グロテスクでナンセンス、それでいて現代人の喪失感を描く鮮烈な舞台だったのを覚えています。異才のジャズピアニスト、山下洋輔さんが演奏してて。こんな熱く、自由で面白い世界、新宿でしか味わえないなあと思いましたよ」
https://mainichi.jp/articles/20180829/dde/012/040/012000c
「新宿プレイマップ」は学生の叛乱がつづく1969年6月に創刊され、連合赤軍によるあさま山荘事件を見届けた後、1972年4月に休刊となるが、創刊号はキンドルで手に入れることができる。しかもKindle Unlimitedで0円!
https://www.amazon.co.jp/%E6%96%B0%E5%AE%BF%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%97-1969%E5%B9%B47%E6%9C%88%E5%8F%B7-1%EF%BC%88%E5%89%B5%E5%88%8A%E5%8F%B7%EF%BC%89-%E6%9C%AC%E9%96%93-%E5%81%A5%E5%BD%A6-ebook/dp/B00RN8RLOK
創刊号の目次を紹介しておこう。凄いメンバーが揃っている。こういう顔ぶれを実現できるのが雑誌だと私はガキの頃に思ったものである。
「目次 ------------------
TOWN  湯村輝彦
新宿紳士録 吉村育夫
対談 焼跡派の〝じゅく〟望郷 野坂昭如×矢崎泰久
スクリーン番外地 草森紳一
アソビ人間研究1 殿山泰司 報告者=本間健彦
小説 星のきれいな新宿 田中小実昌
アソビ人間研究1 殿山泰司 写真=柳沢信
photo graph RIO&NICE 早崎 治」
アマゾンの内容紹介でも引用されているが、五木寛之の短編「夏の挽歌」では「新宿プレイマップ」を小説の主人公に次のように説明させている。
「かつて一時期、私たちを夢中にさせたのは、『新宿プレイマップ』だった。一九六〇年代の幕が降りる頃に登場したこのメディアによって、<タウン誌>という言葉がひろく市民権をもつようになったとされている」
本間健彦は今尚インディペンデント・マガジン「街から」を主宰している。これもKindle Unlimitedで0円で読める。執筆陣には高木護、黒田オサム、矢崎泰久小室等中川五郎おおえまさのり、成田宙路之、天野恵一、平井玄を揃えている。
https://www.amazon.co.jp/%E9%9B%91%E8%AA%8C-%E8%A1%97%E3%81%8B%E3%82%89-%E7%AC%AC154%E5%8F%B7-2018%E5%B9%B48%E6%9C%88-%E6%9C%AC%E9%96%93-%E5%81%A5%E5%BD%A6-ebook/dp/B07GLHLJDW/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1535593046&sr=1-1&refinements=p_27%3A%E6%9C%AC%E9%96%93+%E5%81%A5%E5%BD%A6
ついでに本間健彦の「60年代新宿アナザー・ストーリー―タウン誌『新宿プレイマップ』極私的フィールド・ノート」も読んじゃえ。

                                                                                                          • -

2)【記事】民衆はCBCテレビの障害者差別事件に怒っている!

昨日、報じたCBCテレビの障害者差別事件について、ツイッターには多くの呟きがなされている。主だった怒りのツイートを紹介していくことにしよう。
「主催者:『女性との意思疎通に問題があった』って、『ご不快に感じられたなら申し訳ありません』と同じだな。
障害を理由として指定席に座らせず、ダウングレードした席を強要したのに、それはないよ」
https://twitter.com/anagumakari/status/1034982904932122624
「『母はコンサート終了まで自分の意志で購入した座席に一度も座れず…』名古屋国際音楽祭、障害者差別の事件あらましを当事者の家族が詳細に伝えている。スタッフの振舞いは暴力的で、車椅子の使い方を知らない。驚くべきも、CBC事業部は『障害際差別解消法』すら知らない」
https://twitter.com/hibari_to_sora/status/1034377655129272324
「マスコミと行政が関わってこれか…」
https://twitter.com/Khachaturian/status/1034735922397339648
「当事者の方のブログを見る限り、かなり酷い対応をしたようだ。
HPで謝罪だけで済ましていい事と思わない。
CBCは昔からすごく好きな局だっただけに、事後の対応が特に残念だ」
https://twitter.com/ka_ama/status/1034972840280219648
毎日新聞がニュースにしてました。ニュースには謝罪を載せたとありますが
CBCのホームページでは謝罪文などは見つけられませんでした」
https://twitter.com/kei1129u/status/1034248757204795392
「酷い!ごめんなさいでおしまい?」
https://twitter.com/gobilaugh/status/1034222716671352832
「『配慮が足りなかった』で何でも済まそうとする所がムカつく。視覚障害者の言葉は聞こえていたはずなのに無視して、強制的に排除するかの如く移動させたわけで、明らかに差別問題ですよ」
https://twitter.com/yurikalin/status/1034359895062003712
「コンサートを楽しみにしてらした投稿主のお母様がどれほど怖く、悲しく、悔しい思いをされたかと思うと、胸が張り裂けそうです。名古屋国際音楽祭、主催のCBCテレビ名古屋市、それに名古屋市障害者差別相談センターの対応の酷さにも腹が立つ。1か所ぐらいちゃんとした組織はないのかよ」
https://twitter.com/kai357/status/1034364490534404096
CBCと市のコメント、言い訳にしか聞こえない。安全に配慮したみたいに言って、その方の出来ることまで、『障害者だから』とひとくくりにしている短絡的対応。テレビ局と市だったらその辺りの勉強もしておくのが筋だ。『障害者差別解消法』に違反している」
https://twitter.com/noujyodannosuke/status/1034220095898144768
ビートルズを日本に呼んだ中部日本放送CBC)が、こういう弱い者いじめを平気でしてるんだよ。そういう会社なんだよ。全部ウソだったってワケだよ」
https://twitter.com/chiwasu5963/status/1034246432046247937
車いすに乗せてまで端の方まで誘導できるくらいなら、この女性のチケット通りの座席まで誘導してあげるのが真の親切ではないのか。目に障害があってもホールまで来られているのに、下に見過ぎだろう」
https://twitter.com/n92snow/status/1034236627030142976
「『ホームページで謝罪』って、探しても見つからないんだけど」
https://twitter.com/kon_tetsuhiro/status/1034248274310443008
「こんな酷い話はあってはいけない。
名古屋市CBCテレビの恥じ知らずな差別行為は広く知られて糾弾をうけるべきだと心から思う」
https://twitter.com/han00kidae/status/1034023577429766144

                                                                                                          • -

3)【本日の一行情報】

講談社から鳴り物入りで創刊された「週刊 鉄腕アトムを作ろう!」がいよいよ最終号を迎える。創刊号が発売されたのは2017年4月4日。掉尾を飾る70号は9月11日となる。
https://robotstart.info/2018/08/28/atom-1to68.html
日活ロマンポルノをパートワークで企画する出版社の出現を私は望んでいる。

◎「WWD JAPAN.com」が集英社の役員人事や光文社の社長交代を伝えている。ファッションが専門なメディアらしい報じ方である。
「『リー(LEE)』元編集長の田中恵・取締役が常務に、『メンズノンノ(MEN'S NON-NO)』や『ウオモ(UOMO)』の編集長を務めた日高麻子・役員待遇が取締役に就任した他、『ノンノ(non-no)』元編集長の海老原美登里・第10編集部部長兼女性誌企画編集部部長が役員待遇となった」
https://www.wwdjapan.com/676568
「武田新社長は1955年、東京都出身。早稲田大学卒業後、77年に光文社に入社し、総務部に配属。その後『女性自身』の編集部に異動し、99年に同誌編集長に就任。コミック編集部編集長や販売局局長などを歴任し、2014年に常務取締役に就任した」
https://www.wwdjapan.com/676533

◎小山鉄郎著、ハルノ宵子画の「文学はおいしい。」が作品社から出版される。100本のエッセイと100枚のイラストが入るという。
https://twitter.com/sakuhinsha/status/1034989214465552385

安室奈美恵のラストドームツアー「namie amuro Final Tour 2018 〜Finally〜」DVD&Blu-rayレコチョクが運営するアーティストとファンをつなぐ共創・体験型プラットフォーム「WIZY」(ウィジー)」で予約すると、リリース日である2018年8月29日(水)の朝日新聞朝刊(全国版)に、「これからもあなたの音楽を愛し続けます」というメッセージと予約した3,000名以上の名前やニックネームが記載された1ページ(全15段)の広告を掲載した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001020.000002747.html
この記念すべき新聞広告を、保存できるよう、同デザインのカラーバージョンのB2サイズポスターとしてDVD/Blu-rayと同梱して届けられる。

博報堂DYメディアパートナーズと博報堂DYアウトドア、NewsTVは、インストアメディア向けの動画広告「買われるビデオリリースフォーマット」を共同開発し、提供を開始した。
http://www.hakuhodody-media.co.jp/newsrelease/service/20180830_23008.html

中央公論文芸賞は、朝井まかての「雲上雲下」(徳間書店)に決まった。
https://www.yomiuri.co.jp/culture/20180829-OYT1T50093.html
選考委員の村上由佳が呟いている。
「あえて『言の葉』と呼びたい見事な文章で語られる、新しい昔話の心地良さ…からの、終盤の大展開と、胸のすく見事な着地。
最初の投票で満票となったのは初めて。
朝井さん、おめでとうございました!」
https://twitter.com/yukamurayama710/status/1034774128039931904

◎エレメンツリーは、KADOKAWAから刊行されている中村春菊のBLマンガ「世界一初恋」のスマホ向けゲームの提供を決定した。サイバーエージェントが運営するスマホ向けゲームプラットフォーム「amebaゲーム」で配信を予定している。
http://www.elementree.co.jp/news/news02.php?entry=20171225_001

オーソン・ウェルズの遺作でジョン・ヒューストンが主演する「The Other Side of the Wind」(風の向こう側)がNetflixが資金提供したことで完成した?!予告編が遂に公開されたのだ。
https://jp.techcrunch.com/2018/08/30/2018-08-29-netflix-orson-welles-other-side/

プログレス・テクノロジーズが開発した「全巻一冊」が好調のようだ。「ダイヤモンド・オンライン」が「手触りが紙そっくりの電子漫画本、ハンパない画質へのこだわり」(大来俊)を公開している。
「…蔦屋書店では東京の渋谷や銀座、大阪の梅田など5店舗で、本体を各店200台ずつ合計1000台の限定予約販売でスタートしたが、売れ行きが好調なことから、数量を各店400台、合計2000台に上方修正した。なお、各タイトルは1000セットずつ、合計5000セットの限定販売を予定。8月17日現在、従来の冊数に換算して約1万冊を販売する成果を叩き出している」
https://diamond.jp/articles/-/178535

◎「講談社ブルーバックス読書マラソンが実施されている。9月6日(木)までの購入冊数上位20名に「講談社BOOK」作品に使えるクーポンがプレゼントされる。1位になると6万円分のクーポンが貰える。
また、「講談社ブルーバックス×ブクログ×honto レビューキャンペーン」も開催され、優秀レビュアー15名を選出し、「講談社BOOK」商品に使えるクーポンをプレゼントする。優勝者には1万円分のクーポンが用意されている。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/57276
https://hon.booklog.jp/present/bluebacks-honto-booklog-20180827
https://honto.jp/cp/ebook/2018/kodansha-dokusho-entry.html

◎「弁護士ドットコムニュース」が「『カメ止め』パクリ騒動で相次いだ『検証記事』…福井弁護士が振り返る」を掲載。
「今後目指すべきゴールははっきりしている。『この映画を止めてはならない』だ」
https://www.bengo4.com/c_1015/c_17/n_8447/
FLASH」(光文社)は第二弾を放った。紙の雑誌のタイトルは「『カメラを止めるな!』製作者と著作権侵害で闘う 大ヒット映画の原作者が激白」。ネットの「SmartFLASH」では「『カメ止め』製作会社『役者が18万払って映画出演』の殿様商売」として公開している。
https://smart-flash.jp/sociopolitics/48357
私も「カメラを止めるな!」を見に行って来た。前半は面白く見たのだが、後半が作品ではなく番組だし、映画ではなくテレビだった。せめて後半も「ワンカット」でやって欲しかった。

◎読売新聞の「中国、産経の取材拒絶…日本メディアは取材中止」は次のように書いている。
「中国・北京に駐在する日本の新聞、通信、テレビ各社で作る記者会は29日、中国外務省が、北京で29日に行われた秋葉剛男外務次官と王毅国務委員兼外相との会談の代表取材に産経新聞記者が参加することを認めなかったため、会の総意として取材を取りやめた」
https://www.yomiuri.co.jp/world/20180829-OYT1T50108.html
中国の産経嫌いは度を越している。産経ニュースは「中国、本紙の代表取材拒否 日本人記者会がボイコット」で次のように過去の経緯も紹介している。
中国当局は6月、日本記者クラブ主催の中国チベット自治区への取材団派遣をめぐっても産経新聞記者の参加を拒否。日本記者クラブは『言論・表現の自由の観点から承認できない』として派遣を中止した。
産経新聞は、3月に行われた李克強首相の記者会見への出席も昨年に続き拒否されている」
https://www.sankei.com/world/news/180829/wor1808290017-n1.html
◎「文春砲」こと「週刊文春」局長の新谷学が舌好調だ。「BuzzFeed News」が「政治汚職より芸能スキャンダルが10倍読まれるネット 文春砲の舞台裏を聞いた」を掲載した。
https://www.buzzfeed.com/jp/daisukefuruta/bunshun-01?utm_term=.akGvzqpWkr#.pePdA3JyON

                                                                                                        • -

4)【深夜の誌人語録】

何事も過ぎたるをもって完結せよ!

【文徒】2018年(平成30)8月30日(第6巻163号・通巻1337号)

Index------------------------------------------------------
1)【記事】さくらももこが亡くなった……
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】

                                                                                • 2018.8.30 Shuppanjin

1)【記事】さくらももこが亡くなった……

さくらももこのオフィシャルブログは、8月27日午後7時30分に「さくらプロダクションからお知らせです。」とさくらももこが永眠したことを報告した。
さくらももこは、平成30年8月15日午後8時29分、乳がんのため永眠いたしました。(享年53)
これまで温かい応援をして下さったファンの皆様、お世話になりました関係者の皆様に深く感謝致しますとともに、ここに謹んでご報告申し上げます」
https://lineblog.me/sakuramomoko/
尾田栄一郎が「ONE PIECE.com」で追悼イラストを公開した。
https://one-piece.com/news/detail/20180828_7829.html
https://rocketnews24.com/2018/08/28/1108537/
さくらももこの「ちびまる子ちゃん」は長谷川町子の「サザエさん」に匹敵する国民的なマンガと言って良いと思う。集英社の少女マンガ誌「りぼん」で「ちびまる子ちゃん」の連載が開始されたのは1986年のこと。この年に加除式法令集の出版で知られる「ぎょうせい」を退社している。
1990年、「ちびまる子ちゃん」がフジテレビでアニメ化されると、さくらももこは主題歌「おどるポンポコリン」を作詞した。しかも、この曲は日本レコード大賞を受賞してしまうのだ。
その後、「ちびまる子ちゃん」のアニメでは「KinKiのやる気まんまんソング」も作詞している。ジャニーズWESTの「ボクら」の作詞もさくらである。KinKi KidsもジャニーズWESTも追悼の言葉を発表している。
https://www.hochi.co.jp/entertainment/20180828-OHT1T50180.html
https://www.hochi.co.jp/entertainment/20180828-OHT1T50188.html
ちびまる子ちゃん」は四コマ漫画として新聞の紙面も飾ることになる。2007年に中日新聞東京新聞北陸中日新聞日刊県民福井北海道新聞西日本新聞河北新報中国新聞徳島新聞神戸新聞新潟日報で連載が開始され、2011年12月31日まで続いた。
さくらももこはエッセイストとしても活躍し、集英社から刊行された「もものかんづめ」「さるのこしかけ」「たいのおかしら」はミリオンセラーを記録している。
さくらももこの訃報はスポーツ新聞が一面で報じるにとどまらず、東京新聞でも一面で取り上げていた。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201808/CK2018082802000140.html
さくらももこ静岡県清水市の出身。現在は静岡市清水区。そうしたこともありサッカーとも係わりが深い。FC東京の監督である長谷川健太とは同級生だそうだ。、J1の清水エスパルス日産スタジアムで開催された横浜マリノス戦で喪章をつけてプレーした。チーム関係者以外では初めてのことだそうだ。
https://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2018/08/29/kiji/20180828s00002179293000c.html
https://twitter.com/hochi_football/status/1034518466957467648
幻冬舎見城徹も同郷だ。見城は「ちびまる子ちゃん」について「子どもから大人まで幅広い人々の細胞の奥に染み込んだのだと思う」と日刊スポーツに語っている。
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201808290000052.html
静岡新聞によれば清水区の「戸田書店江尻台店は、さくらさんの作品を集めた特設コーナーを準備し、在庫の『ちびまる子ちゃん』『コジコジ』などの漫画やエッセーなど約200冊を並べた」そうだ。
http://www.at-s.com/news/article/social/shizuoka/533378.html
ニベア花王さくらももこのイラストが容器に描かれたスキンケア用品「ニベアクリーム」を9月8日に全国で発売する。これがさくらの遺作となる。
https://mainichi.jp/articles/20180829/k00/00m/040/007000c
さくらももこを追悼するツイートを紹介しておこう。
さくらももこさんは『変な人の価値を賞賛した人』であり『よく見るとみんな変な人じゃん』という幸福な真実を伝えてた人だった。
コジコジはそれを可視化した作品。世の中はあんなだと。面白がればいいんだと。言ってくれてた」(山田玲司 マンガ家)
https://twitter.com/yamadareiji/status/1034411285536890886
さくらももこさんとは、20年ほど前、中島みゆきさんの「夜会」の楽屋でご一緒したことがある。
その時のことが、昨日のことのように蘇った。さくらももこさんとは、同世代だ。
死は、近くにある。だから、今日一日をていねいに生きようと思う」(柳美里)
https://twitter.com/yu_miri_0622/status/1034429998805934080
NHKのニュースで紹介された、さくらももこさんの東日本大地震直後に新聞に掲載された4コマ漫画、オチも何もないどうとあうこともない作品だが、作者の真心が伝わってきて、不覚にも涙が滲んだ。中森明夫氏の『ちびまる子ちゃんは平成精神の最良のものだった』との批評、あるいはそうかもしれない」
https://twitter.com/sotaryoichi/status/1034417110594646016
「すぐに言葉にできずにごめんなさい。
さくらももこ先生に初めてお会いした時の感動と、ケンタくんの役に決めてくださったオーディションが今も鮮明に思い出されます。
先生との出会いに心から感謝しています。どうかゆっくりと、おやすみください」(岩男潤子 声優)
https://twitter.com/iwaojunko/status/1034527861258969088
「同郷の天才が亡くなってしまった。若くして。あの時代の清水のまる子、まだまだ続く事願います。さくらももこさん、別格の癒しをありがとう」(久保田利伸 シンガーソングライター)
https://twitter.com/kubota_4_real/status/1034620981682139136
さくらももこさんって実は凄くマイナーな趣味があるが、作品ではそうした趣味をオブラートに包んで『分かる人には分かる、分からなくても問題ない』地点に落とし込んでいた。花輪くんとか丸尾くん、みぎわさんとかガロ系の作家の名前だものね。『りぼん』読者にはまず分からないだろう」(竹熊健太郎 無料Web漫画雑誌「電脳マヴォ」編集長)
https://twitter.com/kentaro666/status/1034293466262466560
「今さらだけどさくらももこさんの訃報が悲しい
初めて少女マンガを読んだのもアニメで初めて泣いたのもこの方(母の日の回)で初めてエッセイというものを読んだのもこの方の作品でした
子供ながら飲尿療法にはびびったけど
ご冥福を…
今日は”永沢君”を読もう」(荒木健太朗 俳優)
https://twitter.com/borntobemild825/status/1034435379623911425
ちびまる子ちゃんは、子供の頃から日常にあるのが当たり前で、友達のような家族のような存在だった。さくらももこ先生が亡くなられたのは悲しいけれど、漫画を読めばアニメを観れば、また『ちびまる子ちゃんたち』に出会える。改めて、作品の力は本当凄いと思う。ご冥福を心よりお祈りいたします」(ヤマモトヨウコ マンガ家)
https://twitter.com/YY0905/status/1034377174176780288
さくらももこさん死去(享年53)。『ちびまる子ちゃん』1巻に感動し何冊も買って知人に配りまくった。会ったこともない、さくらさんからお礼の電話があった。昭和末のこと。90年代初頭、『週刊SPA!』巻頭頁に出ていただき篠山紀信氏が撮影、私が文章を書いた。話が弾んだ。寂しい。ご冥福を」
さくらももこさんの死は平成の終わりを実感させられる。『ちびまる子ちゃん』は平成精神の最良のものだった。それは漫画の神様・手塚治虫の死が、昭和の終わりを私たちに告げ知らせた事態と匹敵すると思う」(中森明夫 作家/アイドル評論家)
https://twitter.com/a_i_jp/status/1034037740717846530
https://twitter.com/a_i_jp/status/1034038980654772225
いしかわじゅんフェイスブックで次のように指摘している。これは、もっともだと私は思った。
Twitterに「報道ステーションさくらももこさんの訃報を見ていて、ちょっと呆れた。主に『ちびまるこちゃん』について語っていたのだが、それがすべてテレビアニメの『まるこ』についてだったのだ。アニメのまるこは、漫画とは別のものだ。さくらももこが創作したのは漫画であって、アニメではない。」と書いたら3000回以上RTされていて、アニメファンらしき人たちからの反論もたくさんきている。アニメが駄目だとかいってるわけじゃなくて、漫画家の訃報なんだから漫画の話をしろよといってるだけなんだがな」
https://www.facebook.com/jun.ishikawa.16/posts/1808355812575906
「りぼん」(集英社)の相田聡一編集長も追悼のコメントを発表した。
さくらももこ先生の突然のご訃報に際し、心よりお悔やみを申し上げると共にご冥福をお祈りいたします。
『りぼん』1986年8月号より連載開始した『ちびまる子ちゃん』は、たぐいまれなギャグセンスと、親近感あふれる登場人物、そして彼らへ注がれる眼差しの温かさが魅力で、瞬く間に一雑誌の枠を越える大人気作品となりました。その誕生の舞台となったことは、編集部の大きな喜びです。
このたびの早すぎるご逝去を惜しむ気持ちに終わりはありませんが、まるちゃんとその仲間たちの明るい笑顔は、子供から大人まで、読者の皆様の心の中で、いつまでも変わることなく輝き続けます。さくらももこ先生、ありがとうございました」
https://www.sankei.com/entertainments/news/180827/ent1808270005-n1.html

                                                                                                          • -

2)【本日の一行情報】

◎8月29日付日経によれば「JR駅構内の店舗『キヨスク』などへの雑誌の卸売りについて、これまで一手に担ってきた公益財団法人『鉄道弘済会』が10月にも同事業から撤退する」そうだ。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO34710470Y8A820C1000000/
売上がピーク時の9割減だという。

◎「カーゴニュース」が「出版物輸送、2〜3年以内に撤退も」を掲載している。この記事はしっかりと読んでおきたい。
「出版物輸送で経営が成り立っていない企業がほとんどで、約半分が2〜3年以内に撤退を考えている――。東京都トラック協会の出版・印刷・製本・取次専門部会(滝澤賢司部会長)が行ったアンケートで、出版物輸送の“危機”があらためて浮き彫りになった。雑誌の売上低迷により業量が大幅に減少する一方、コンビニエンスストア(CVS)の店舗増加や納品先の拡大により、『売上が減り、コストは増えている』状況。従来の重量運賃では採算ベースにもはや追い付かなくなっている。運賃値上げも、業量の減少と人手不足に伴うコスト増をカバーするに至らず、収支改善効果は限定的であることも分かった」
http://cargo-news.co.jp/cargo-news-main/1127

◎「VOGUE JAPAN」(コンデナスト・ジャパン)は、ショッピング・イベント「VOGUE FASHION’S NIGHT OUT」(ヴォーグ・ファッションズ・ナイト・アウト)を、東京9月15日(土)、神戸9月22日(土)、名古屋10月27日(土)、大阪11月17日(土)?18日(日)の国内4都市にて開催する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000493.000000930.html

◎AAAが表紙を飾った「CanCam」10月号(8月23日売り)は表紙と特集ページが異なる通常版と限定版の2冊が店頭に並んだが、限定版が発売わずか4日で完売し、ファッション誌では異例の高速重版が決定した。
https://www.oricon.co.jp/news/2118407/full/

小学館は5人組ダンス&ボーカル「Da-iCE」のデジタルフォトブックをリリース。全員バージョンの「Da-iCE−5年目の夏は、ずっと一緒に(ハートマーク)−」に加えて、ソロバージョン5冊を同時リリースする。全員バージョンが1200円+税、ソロバージョンが800円+税。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000112.000013640.html

◎「ねとらぼ」が「まん丸でモフモフ 大学の研究室で暮らす『うずら』の漫画が全国の鳥好きさんに読んで欲しいほのぼの感」を掲載。実業之日本社が運営する「COMICリュエル」で公開されている「うずらのじかん」(マツダユカ/協力 上田恵介)を紹介している。第1話〜第14話が収録された単行本「うずらのじかん」も実業之日本社から発売されている。上田恵介はNHKテレビ「ダーウィンが来た!」にも出演している立教大学名誉教授である。
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1808/26/news004.html

◎「本屋lighthouse」をご存知ですか。これがホームページ。
https://books-lighthouse.wixsite.com/shortstop/about
「本屋lighthouse」の関口竜平が「note」に「本屋lighthouseにおける『腐った本』への対応について」を掲載した。
「これから本屋lighthouseでは、『僕が』『腐った本だ』と判断した本を出している版元の本は、その売上を、その『腐った本』によって傷つけられているひとたちを支援するために使うことにする。もちろん腐った本そのものは仕入れない」
https://note.mu/books_lighthouse/n/n1cee9d72e044
関口に星野智幸フェイスブックで応じている。
「私は本屋ではないけれど、その版元と仕事をする書き手として、また本を買う消費者として、この書店さんと同じような考え方でいる。
人それぞれ、いろいろなやり方でいいと思う。これはまずいんじゃないか、許せない、と思うのなら、自分なりの基準で、自分なりのアクションを越すことが肝心」
https://www.facebook.com/tomoyuki.hoshino.54/posts/1553044868135161
そんな星野智幸の「焔」(新潮社)が谷崎潤一郎賞中央公論新社主催)に決定した。
https://www.yomiuri.co.jp/culture/20180827-OYT1T50075.html

◎「やや日刊カルト新聞」が「Twitterが本紙被告のアカウントをロック=香山リカ氏にかんする投稿で」を掲載している。
Twitter社は27日、本紙・藤倉善郎被告人兼総裁のアカウントをロックした。藤倉被告は、24日に開催された『オウム事件真相究明の会』の解散集会においてカメラに手をかざすなどして取材を妨害してきた会関係者のうち、特に執拗に醜悪な妨害行為を繰り返した精神科医香山リカ氏の写真をTwitterに投稿。これがプライバシー侵害にあたるとして、Twitter社は藤倉被告への事実確認等も行わずに投稿を削除し、アカウントをロックした」
http://dailycult.blogspot.com/2018/08/twitter.html

読売テレビのインターネット事業・戦略を担うytvメディアデザインは、関西の女性にターゲットを絞ったオンラインメディア「anna」(アンナ)をローンチ。
https://anna-media.jp/
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000035179.html
デザインは違うけれどスペルが「anan」(マガジンハウス)に似ている。

◎産経ニュースの「暴論異論」は、こう書く。
「少し前に、出版社『文藝春秋』の人事内紛が報じられたが、同社の問題は内紛だけではないのではないか。朝日新聞やNHK、岩波書店という『進歩的文化人』のメディアと戦ってきた月刊誌『文藝春秋』などで、その批評精神が失われているのではないか」
https://www.sankei.com/column/news/180828/clm1808280007-n1.html
文春OBにして『月刊Hanada』の編集長たる花田紀凱が「正論」10月号に登場して西尾幹二と対談しているんだって!花田の腰の軽さとフットワークの良さは見習いたいものである。

◎チャット小説アプリ「Balloon」を運営するFOWD社は「チャット小説大賞」を創設する。小学館の女性マンガ誌「Sho-Comi」および電通が協賛パートナーとして参加するそうだ。
https://web.chatfiction.me/events/chat-story-awards/
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000026706.html

トランプ大統領がグーグル、フェイスブックツイッターに警告を発した!
「トランプ米大統領はアルファベット傘下のグーグルやフェイスブックツイッターに対し『慎重になった方が良い』と警告した。この発言に先立ち同大統領は、自身に不利なニュースが優先されるよう検索結果が操作されていると述べていた」(ブルームバーグ)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-08-28/PE61R26TTDS601

                                                                                                        • -

3)【深夜の誌人語録】

手を抜くことと力を抜くことは天地ほどの違いがある。

【文徒】2018年(平成30)8月29日(第6巻162号・通巻1336号)

Index------------------------------------------------------
1)【記事】CBCテレビの視覚障害者差別が糾弾されている!
2)【記事】感動消費財夏の甲子園」について
3)【記事】書店が直面する「盗撮」「痴漢」を放置してはなるまい
4)【本日の一行情報】
5)【人事】光文社 8月28日付役員人事
6)【深夜の誌人語録】

                                                                                • 2018.8.29 Shuppanjin

1)【記事】CBCテレビの視覚障害者差別が糾弾されている!

毎日新聞が8月28日 付で「CBC 視覚障害者を端の席に 不適切対応を謝罪」を掲載した。
CBCテレビ(名古屋市中区)と市が共催したコンサートで、同市南区の視覚障害者の女性(77)が購入していた席とは別の席に座らされ、歩行できるのに車いすで移動させられていたことが27日、関係者への取材で分かった。CBCは『不適切な対応だった』とホームページで謝罪した」
https://mainichi.jp/articles/20180828/k00/00m/040/164000c?fm=mnm
CBCは『不適切な対応だった』とホームページで謝罪した」とあるが、普通にホームページにアクセスしたユーザーがCBCが謝罪していることに気が付くことはまずあるまい。私にしてからが謝罪しているという文章を見つけることができなかった。簡単に見つからないということは、そこに謝罪とは程遠い「心情」を読み取ることができる。
本来こうした差別問題をこの程度で終わらせてしまってはならないはずだ。そもそも事態は毎日新聞が伝えるよりも深刻なものではないのか。8月23日に投稿された「ミケ猫ちよちゃん」のツイートを発見した。
全盲の母が名古屋国際音楽祭で #障害者 差別を受けた。歩けるのに無理に車イス乗に乗せ前売で買った指定席でなく会場後ろの隅に強制的に終了まで座らされた。何度も指定席への移動訴えるが追加5000円で車椅子席に移動させると言われる主催の #名古屋 #CBC に不祥事の公表を繰返し求めるが拒否されてる 」
https://twitter.com/CalicoCat_Chiyo/status/1032573654675075072
https://mikenekochiyo.hatenablog.com/entry/2018/08/25/211324
「アフリカのろう者と手話の歴史―A・J・フォスターの『王国』を訪ねて 」や「手話の世界を訪ねよう」などの著書を持つ文化人類学者で愛知県立大学国語学部准教授 の亀井伸孝が次のようにリプライしている。
「名古屋国際音楽祭で、こんな事件があったとかです。 視覚障害の来場者を、本人が事前予約した席に案内せず、望んでもいないのに車いすに乗せ、後方の隅の席に座ることを強要した。 主催者CBCは差別解消法を知らないと答え、差別相談センターは名古屋市に丸投げ、名古屋市は情報の公開を拒んでいる 」
「『事前予約した席に座らせない』というだけで、普通に考えて契約違反で代金返還を求めていいと思いますが。 その席に案内しない理由が、『自分で歩くと言っている視覚障害者を主催者側がむりやり車いすに乗せた上で、段差があるから連れていかない』って、何重にも支離滅裂な対応。特別扱いの強要です」
https://twitter.com/jinrui_nikki/status/1033862742841516033
https://twitter.com/jinrui_nikki/status/1033864847295799296
毎日新聞の記事を読んだ盛田隆二もすばやく反応し、核心を突いたツイートを投稿している。
「スタッフが視覚障害女性を「中央の席」に誘導すればいいだけの話なのに、わざわざ車椅子に乗せて『端の席』に案内。女性が本来の中央の席への移動を申し出ると『5千円追加で払え』と。 ――CBCは『配慮が足りなかった』と言うが、これは明らかに障害者への差別意識が原因です」
https://twitter.com/product1954/status/1034254850815455233
こうした差別を簡単に許してしまうならば、この類の差別は 増幅、増長、増殖することになるのではないか。「ミケ猫ちよちゃん」は、こうもツイートしている。
リツイートして下さる皆様ありがとうございます。正直、個人の力の限界を感じています。世の中の障害者とその家族に知ってもらう必要を感じて2ヶ月近く主催者側に記者会見による不祥事公表をメールや電話で求めてきましたが拒否され誠意の無い対応を受け名古屋市CBCから正式な謝罪も受けていない」
https://twitter.com/CalicoCat_Chiyo/status/1032645553123778566
東京新聞は7月に次のようにツイートしている。
「聴覚に障がいがあるとして、百人が宿泊施設から拒否されていました。#障害者差別解消法 で禁止された差別です。拒否したのは #静岡県熱海市 の施設。法律を守り、民間事業者に法の遵守を促す立場の自治体が違反をする。拒否された人たちがどんな思いだったか、想像してほしい」
https://twitter.com/tokyoseijibu/status/1016651079600050176
「ミケ猫ちよちゃん」はこれにリプライして言う。
「#名古屋国際音楽祭 で全盲の母への差別も報道してほしい。主催の自治体である #名古屋市 はこれほど酷い不当な差別をしても #障害者差別解消法 の違反さえ認めない。前売購入した席に座らせてもらえずホールの隅で終わりまで過ごした全盲女性がどんな思いだったか、想像してほしい 」
https://twitter.com/CalicoCat_Chiyo/status/1033360237225377792
東京新聞中日新聞東京本社が発刊する日刊紙であり、CBCの系列新聞社は中日新聞である。

                                                                                                          • -

2)【記事】感動消費財夏の甲子園」について

夏の甲子園を主催する朝日新聞でも、さすがに無視はできないのだろう。編集委員をつとめる安藤嘉浩が8月25日付で「夏が残した課題」を書いている。熱中症問題については次のように書いている。
「他の学生スポーツと同様、夏季長期休暇を利用した大会開催を変えるのは難しいだろう。となれば、可能なのは試合開始時間の再考か。例えば(1)午前8時(2)10時半開始で2試合やった後、気温が上がる時間帯を避けて残り2試合を(3)午後3時半(4)6時開始とする。試合が順調に進行すれば8時半には試合が終わる。授業がない休暇中ということで夜間開催も許されないだろうか」
投手の投げ過ぎについては、こう提言する。
「ただ批判を承知で言えば、もし投球に制限があったら金足農の快進撃はなかったかもしれない。吉田投手を含めた金足農の選手、関係者が貴重な体験をする機会が奪われることになる。特定の投手に過度な負担をかけることを容認するつもりはないが、答えを出すのは簡単ではない。
すぐに取り組めるのは大会日程の再考だろう。3回戦と準々決勝、さらには準決勝と決勝の間にも休養日を増設する。少なくとも連戦、連投はなくなる」
https://www.asahi.com/articles/DA3S13649828.html
ジャーナリストの江川紹子がこの記事にツイッターで反応した。
熱中症と投手の投げすぎの件。ようやく朝日の紙面に。できれば、スポーツ欄の隅にではなく、社会面かオピニオン欄で展開して欲しいところ」
https://twitter.com/amneris84/status/1033174665546481664
そう朝日新聞はアリバイ作りで、この記事を掲載した可能性があるのだ。ちなみに江川は8月22日に毎日新聞小川一取締役のツイートにこうリプライする形で、次のようにツイッターで述べている。
「金足農を称えるのはいいんだけど、選手に無理を強い、地元の子でチームを組む公立高に不利な日程は変えるべきだ、とどのメディアも言わないんですかね。準決勝の翌日は休んで、次の日に3位決定戦をやり、その次の日に決勝にすれば、双方がよいコンディションで試合に臨めたのに」
https://twitter.com/amneris84/status/1032094666949181440
こういう呟きだってあるんだよ。
「1517球って…職業野球の先発投手でもシーズンに半年かけて投げるような量を、実質22日間で高校生に投げさせるとか、異常なんてもんじゃない。沢山の大人が寄ってたかって『感動をありがとう』の一言で、高校生の虐待ショーを堪能する1ヶ月が、ようやく終わったってことだな 」
https://twitter.com/akoustam/status/1031841721242374144

                                                                                                          • -

3)【記事】書店が直面する「盗撮」「痴漢」を放置してはなるまい

産経WESTが「大阪・キタの書店で女子中学生を盗撮、姫路税務署の職員逮捕」。こういうニュースの結果、女性の書店離れが起きなければ良いのだけれど。
https://www.sankei.com/west/news/180826/wst1808260047-n1.html
こうした事件が起きる以前から「あとはちょっと昼間からは言えない悪戯迷惑行為をしてくる人と盗撮が多かったけど奴らはお客様ではない、犯罪者だ… 」とか、「あと書店では盗撮がすごく多い 」といったツイートは決して少なくなく投稿されている。
https://twitter.com/ruri_ruri_h/status/1031343410735603714
https://twitter.com/mikadukiakira/status/1031320958617808896
「昼間からは言えない悪戯迷惑行為」とは「痴漢」である。こんな投稿もある。
「私が書店や電車で痴漢に遭った時誰も助けてくれなかったし、頑張ったけど私がいづらくなるだけだったし、捕まえて!と叫んだ被害者と一緒に盗撮犯追いかけたのは、男じゃなくてうちの妹だったけどな。まあたまにはいるけど男性で協力してくれる人少ない。統計にも出てるから探してみて 」
https://twitter.com/hariotoko/status/1022508405385097216
実際、「女児のスカートにスマートフォンを差し入れたとして、兵庫県警生活安全特捜隊と灘署は6日、県迷惑防止条例違反の疑いで、尼崎市の保育士の男(27)を逮捕した 」と神戸新聞が報じたのは6月のことであったし、「兵庫県警生田署は3日、書店内で女性の下半身を盗撮したとして、県迷惑防止条例違反の疑いで、自称県農政環境部職員赤坂翔容疑者(30)を現行犯逮捕した 」という報道も昨年2月にはあった。
https://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201706/0010339216.shtml
https://www.sanspo.com/geino/news/20170204/tro17020400100001-n1.html
ちなみに書店を舞台にしたAVも数多く制作されている。試しに「書店 痴漢」でググってみれば、愕然とするはずだ。
出版業界は「盗撮」「痴漢」対策を真剣に考える必要があるかもしれない。女性が書店に来なくなったら、女性誌は大打撃を被ることになるはずだ。

                                                                                                          • -

4)【本日の一行情報】

◎中東ジャーナリストの川上泰徳の呟きによれば「はだしのゲン」はアラビア語にも翻訳され、エジプトの書店で販売されている!現在、3巻までが刊行されているようだ。
https://twitter.com/kawakami_yasu/status/1033712905601118208
翻訳のマーヘル・シリビーニ教授は広島大学の出身で、現在、カイロ大学で日本語を教えている。第1巻がエジプトで出版されたのは、2015年1月のことだ。10巻までの完訳を目指している。
https://blog.goo.ne.jp/melbourne3004/e/f817661fa97afac90eaab247321e8656

◎8月27日付東京新聞は、オウム真理教による地下鉄サリン事件で運転手役をつとめ無期懲役となり、山形刑務所に服役している杉本繁郎の手紙を掲載した。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018082790070313.html
これについて江川紹子は「山形刑務所は、私に対しては何ら理由を説明せずに面会を認めなかったが、相手が新聞記者なら認めるのか……」とツイートしていたが、現在は削除しているようだ。

集英社の創刊50周年を迎えた少年マンガ誌「週刊少年ジャンプ」と日本マクドナルドが、「ハラいっぱい笑え!」というコンセプトのもと、2つのコラボレーション企画を8月28日(火)から9月9日(日)までの期間限定で実施する。
1つ目の企画は、9月3日(月)発売の「週刊少年ジャンプ」40号に、マクドナルドの「ハンバーガー」無料券が付録として1枚付いており、9月9日(日)までの期間中に全国のマクドナルド店舗に持って行くと「ハンバーガー」1個と交換できるという、お得なコラボだ。
2つ目の企画は、マクドナルド店舗の「マクドナルド FREE Wi-Fi」にスマートフォンタブレットを接続したうえで、マンガ誌アプリ「少年ジャンプ+」を起動すると、1000ページ超のジャンプ作品無料試し読みができるサービスを提供するというものだ。
http://www.mcdonalds.co.jp/company/news/2018/0827a/

◎LINEが運営する「LINEトリビア」は、「週刊少年ジャンプ」創刊50周年を記念したコラボレーションクイズ番組「ジャンQ」を9月1日(土)と9月2日(日)の2夜連続で配信することになった。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001214.000001594.html

◎「週刊少年ジャンプ」に連載されているラブコメぼくたちは勉強ができない」のTVアニメ化が決まった。
https://animeanime.jp/article/2018/08/27/39727.html

◎そうか、そうなんだよね。デイリースポーツが掲載した「“雑誌離れ”に抗い隔週発行を貫く 損得にシビアな関西人の心つかむ手法」が指摘しているようにKADOKAWAの「関西ウォーカー」は1994年6月の創刊以来、隔週の刊行ペースを崩していない。もちろん全盛期には60万部もあった部数が現在は5万部弱となっているようだが、リージョナル誌としては立派な数字だと思う。
「事前に下調べし、納得した情報を“盛らず”に載せるリアルさ、実際に足を運んでみたいと思わせる作りこみの丁寧さで、損得にシビアな関西人の心をしっかりとつかんでいる 」
https://www.daily.co.jp/society/life/2018/08/27/0011579423.shtml
「事前に下調べし、納得した情報を“盛らず”に載せるリアルさ」を売りにできるということは、それだけジャーナリズム性にもこだわっているということだ。

◎産経ニュースが8月26日付で「有名漫画誌が休刊ラッシュ…半年で12誌『ガラスの仮面』掲載誌も」を掲載している。
漫画誌の休刊が相次いでいる。今年上半期だけで12誌が休刊し、中には人気少女漫画『ガラスの仮面』の掲載誌『別冊花とゆめ』(白泉社)といった人気誌もある。発行部数の落ち込みが休刊ラッシュの原因だが、その背景にはスマートフォンの普及により漫画を読む環境が激変したことがあり、出版関係者は危機感を募らせている」
https://www.sankei.com/entertainments/news/180826/ent1808260007-n1.html
一昨日の文徒でも紹介した飯田一史の「いまや紙の雑誌を第一に据えるのは、Excelがあるのにそろばんで計算することを第一にするのと同じくらい時代錯誤である」 という一文を今一度噛みしめたい。
https://www.seikaisha.co.jp/information/2018/07/09-post-manga.html

◎元産経新聞ロンドン支局長 の木村正人が「少子高齢化と人口減少が進む日本の新聞社は縮小均衡を図りながら徐々に紙からデジタルに切り替えていくしかありません」と指摘しているが、 少子高齢化と人口減少が進むなか紙からデジタルに切り替えていかなければならないのは、何も新聞に限った話ではあるまい。
https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20180826-00094556/

◎「ロケットニュース」が「【マジかよ】週刊少年サンデーの発行部数が30万部に回復! ジャンプ・マガジンが下がり続ける中、サンデーに何が起こっているのか? 事情通に聞いてみた」を掲載している。日本雑誌協会が発表した4月から6月の雑誌印刷部数によれば「週刊少年ジャンプ」や「週刊少年マガジン」が部数を落とすなか「週刊少年サンデー」は部数を伸ばしているというわけだ。安室透 効果である。
https://rocketnews24.com/2018/08/27/1107717/
https://www.j-magazine.or.jp/user/printed/index/41/14

◎ギャグ漫画家・漫☆画太郎の作品に数多く登場するキャラクター「ババァ」の等身大フィギュアを、クラウドファンディングで制作するプロジェクト「漫☆画太郎のババア等身大フィギュアを作ってジャンプフェスタで展示したい!」が、27日から始動した。目標金額は250万円で、9月30日まで読者からの制作費支援を受け付けるということだったが、一日で550万円を突破してしまった!
https://www.oricon.co.jp/news/2118265/full/
https://camp-fire.jp/projects/view/89914
もしかすると「少年ジャンプ+」サイドの不勉強かしらん。オレだったら最低でも目標額を3000万円に設定して、9月30日までにいろいろと仕掛けて盛り上げるけどな。

◎「デイリー新潮」がネットオリジナルの「朝日新聞慰安婦誤報』の謝罪記事――ネット民が暴いた姑息な“検索逃れ”」を掲載した。
朝日新聞デジタルで、過去の慰安婦報道での過ちを認めた英訳記事や、日々の誤報を伝える『訂正・おわび』の記事で、インターネット上の検索を困難にするプログラム(メタタグ)を設定していたことが発覚した 」
https://www.dailyshincho.jp/article/2018/08270600/?all=1&page=1
グーグル、ヤフーなどのサーチエンジンによる検索を回避させる「noindex」「nofollow」「noarchive」という「メタタグ」というコマンドが発見されてしまったのである。

舛添要一のツイートによれば8月25日日曜の朝刊は「安倍首相礼賛・石破茂批判の雑誌広告のオンパレード 」だったとして、次のように喝破している。
「右はカネも票も発進力もあるが、左はその逆だ。だから、自分の思想などとは関係なく、自民党新人(とくに女性)議員が右に走る。言論自由な日本、左右様々な意見が自由に展開されるように期待。この点も、アメリカのほうが健全だ」
http://blogos.com/article/320525/

日刊ゲンダイDIGITALが「出馬表明を生中継 “安倍チャンネル”と化したNHKの過剰演出」を掲載した。
「いやはや、異常な連携プレーだ。NHKが26日、視察先の鹿児島・垂水市での安倍首相の自民党総裁選への出馬表明を生中継。午後3時45分から緊急番組を組む熱の入れように、安倍首相も視聴者が恥ずかしくなるほどの露骨なカメラ目線で応じた」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/236255
「スタジオには“安倍首相べったり”の政治部の岩田明子記者が陣取る鉄壁の布陣」だったそうである。麻生太郎との「薩長同盟」は不変なのだろう。この日、NHK大河ドラマ西郷どん」では薩長同盟が成立する山場であったが、そこも計算に入れていたんだろうな。

◎前岩手県知事の増田寛也石破茂の「政策至上主義」(新潮社)を産経ニュースで書評している。
「本書を読み、著者は政策こそ命と考える政治家だと再認識させられた。しかし決して政策一辺倒ではない。政治に『誠実さ、謙虚さ、正直さ』が必要とくり返し説く。『森友』『加計』問題を見てきた国民に著者が一番訴えたいのは、まさにこの点であるように思われた 」
だからこそ、総裁選で「誠実さ、謙虚さ、正直さ」の看板を降ろした段階で石破の政治生命は終ったとみるべきなのだ。
https://www.sankei.com/life/news/180826/lif1808260012-n2.html

日本テレビ系「24時間テレビ41 愛は地球を救う」の全枠番組平均視聴率が15.2% 。みやぞんがマラソンでゴールを果たした後半の26日午後7時〜8時54分の最終パートは27.6%。
https://www.oricon.co.jp/news/2118309/full/
こういう数字に雑誌屋は口惜しくならないのかね。年に一回のチャリティ雑誌があっても良いと思うのはオレだけか。

◎「週刊ポスト」のタイトルは「“知識人”が壊す『日本語』と『愛国心』。「NEWSポストセブン」では「“愛国保守知識人”が日本語を壊すブラックジョーク」とより直截なタイトルとなっている。「日本衆愚社会」(小学館新書)を出したばかりの呉智英が冴えている。私は呉智英の「現代マンガの全体像」(情報センター出版局)に多大なる影響を受けたことも素直に告白しておこう。
「八月八日の産経新聞の書籍広告に、高池勝彦反日勢力との法廷闘争―愛国弁護士の闘ひ』が出ていた。なるほど「闘ひ」か。書影のリード文を読むと『司法界は健全か、あるいは歪んでいるか?』。えっ『歪んでいる』だって。『歪んでゐる』だろう」
産経新聞の発行する月刊誌『正論』今年五月号に小川榮太郎が『恋愛至上主義、日本人が死に至る病』を執筆している。その内容はさて措き、仮名遣いが奇妙なのだ。
小川はこう始める。『人口激減といふ日本最大の危機に対し…』
小川は正仮名論者らしい。だが、少し後では、こうだ。
『悲憤に堪えない』(堪へない)
『持ち直している』(ゐる) 」
https://www.news-postseven.com/archives/20180827_747811.html?PAGE=1#container
私は俳句では旧仮名で書いている。塚本邦雄という「前衛」作家の影響だ。

◎マガジンハウスの「BRUTUS」が刀剣特集!
https://twitter.com/BRUTUS_mag/status/1032916708237946880
刀剣乱舞 本丸通信」も呟いている。
「9月29日〜11月25日まで京都国立博物館にて開催される『京のかたな展』開催記念描き下ろしイラストを雑誌『BRUTUS』にて掲載いただいております!9月1日発売となりますが、中ページを一部チラ見せいたします!ぜひお買い求めください」
https://twitter.com/tkrb_ht/status/1034006485859102720
橋本麻里が一枚噛んでいるんだね、やっぱり。
https://twitter.com/hashimoto_tokyo/status/1033319790251667456

                                                                                                          • -

5)【人事】光文社 8月28日付役員人事

第74期定期株主総会及び取締役会にて選任・決定された。

〈8月28日付役員人事〉

取締役会長 丹下伸彦

代表取締役社長 武田真士男(昇任)

常務取締役 古谷俊勝(重任)
(総務局、経理局担当)

常務取締役 佐藤均(重任)
(業務局、メディアビジネス局担当)

取締役 烏山公夫
マーケティング局担当)

取締役 平山宏(重任)
(第三編集局、第四編集局担当)

取締役 折敷出慎治(重任)
(出版局、文芸局、コンテンツビジネス局担当)

取締役 大給近憲(新任)
(編集管理局、第一編集局、第二編集局担当及び第一編集局長)

取締役 野間省伸
(非常勤)

取締役 金丸徳雄
(非常勤)

監査役 井上晴雄

監査役 牛嶋勉(重任)
(非常勤)

                                                                                                        • -

6)【深夜の誌人語録】

冗談には批評が必要である。