改訂版 大阪市長・橋下徹と北大教授・山口二郎がテレビ『報道ステーションサンデー』で激突!橋下の「政治」に山口の「政治学」が敗北した瞬間!!

「nagano_t 」ことニュースキャスターの長野智子の次のようなツイートが目にとまったからである。

明日の報道ステーションサンデーは大阪から橋下市長、山口二郎さんをお迎えして大阪都構想や教育問題について激論です。ぜひご覧ください。

山口二郎政治学者にして北海道大学教授。内田樹香山リカ薬師院仁志との共著で『橋下主義(ハシズム)を許すな!』を刊行していて、橋下徹には批判的な立場を自ら表明している。これに対して橋本は彼らに対する厳しい批判を自らのツイッターで開始していただけに、この二人の「激論」を期待して久し振りにテレビを見てしまった。視聴者の誰もがとは言わないまでも、二人のやりとりを見ていた私も含めて多くの視聴者は、橋下に改革に邁進する政治家としての「やる気」を感じ、山口には象牙の塔に閉じこもっているばかりで庶民が日々の暮らしのなかで抱いている生活実感を欠いた「専門バカ」に過ぎないという印象を抱いたのではないだろうか。橋下は既得権とは全く縁のない民衆のルサンチマンを味方にしているのだ。

テレ朝なう(^o^)ノ橋本さん、最高〜「高学歴の屁理屈やろうに言い負けない!!」改革にはこれが大事〜(笑)〜

これは「ワンコカメラマン小森」のツイートである。テレビで橋下が語った教育行政についての見解は既にツイッターで発言している内容の繰り返しである。橋下のツイートはこんな具合である。

今の教育行政の仕組みは、教育委員会にも首長にも決定権と責任を与えない。教育委員会はカネの権限・責任がない。首長は教育目標の決定権がない。お互いに、そっちがやってくれないという意識。そしてどうなるか。教員現場が全てを決める教育行政になっている。

首長が目標を定めることを批判する自称インテリに言いたい。では教員現場が目標を定めることは常に正しいのか。政治が常に正しい判断をするとは限らない。しかし教員現場も同じだ。何が正しいかは分からない。色んな価値観がある。だから最後に決めるのは選挙しかない。これが民主主義のルールだ。

今は選挙で責任を負わない教員現場が全て決定できる仕組みになっている。極めて危険。政治の世界では選挙に負ければ主張が通らないどころが身分まで失う。ところが今の教員組合はガンガン政治活動をやって選挙で結果が出ても、のうのうと身分を保持できる。権限と責任を明確にする仕組みに変えるべきだ

形骸化している教育委員会は廃止。首長が権限と責任を持つ。歯止めをかける装置を作る。あとは有権者が責任をもって首長を選ぶ。教育委員公選制は今の枠組みでは意味がない。カネの権限・責任がないまま公選にしても無意味。もし委員にカネの権限・責任を与えて選挙で選ぶなら、それこそ首長そのもの。

教育委員会制度も一から作り直さなければなりませんよ。これは官僚では無理。政治でやるしかない。前平松市長と年一回の意見交換、タウンミーティングは0、学校視察は一年で4校程度、一校1時間。大阪市の学校は525校。こんな教育委員会で、教育行政などできるわけない。

テレビでも橋下はいかに現在の大阪市における教育行政が制度疲労を起こしているかを実例と数字を織り交ぜながら「具体」を語ってみせた。これに対し、山口の物言いは所謂「啓蒙主義」に依拠した(それだけに視聴者からすれば「上から目線」に感じられた)単なる「論」であったために「高学歴の屁理屈やろうに言い負けない」という印象を(私も含めた)視聴者に強烈に与えたのだ。私などは橋下に押され放しの山口を見るにつけ、彼はテレビ出演に際して全く「予習」をして来なかったのではないかとさえ思ってしまったほどである。本当にそうだとすれば、山口が「テレビの視聴者」たる「民衆」を小バカにしているということになるだろう。一方、橋下からすれば今回のテレビ出演は大阪市長として「(教育)改革」を実行する際に「世論」を追い風にできるという意味からすれば大成功であったはずだ。そこに抵抗勢力、即ち「敵」を明確に措定したうえでのテレビ出演の狙いがあったに違いない。橋下は民衆の眼前でカール・シュミットの「政治学」を実践してみせたのである!そうした橋下の手法を「劇場型政治」という言葉で安易に片付けてはなるまい。そもそもマスメディアの報道は劇場型でなかったためしがないではないか。むしろ橋下はジャーナリスティックな感性の持ち主であることを認めなければなるまい。一方、山口はジャーナリズムがアカデミズムの「反対語」であるということにまるで無自覚、無頓着であった。少なくとも山口は『橋下主義(ハシズム)を許すな!』なんていう威勢の良いタイトルの本を出す割にはハシズムを軽く、また甘く見積もっていたのだろう。「masason」こと 孫正義は、こうツイートしている。

報道ステに橋下市長出演中。自治体の無駄は目に余る。改革に頑張って欲しい。 それにしても、何の責任も無い学者先生は改革に対し批判だけだな気がするなあ。

孫もまたジャーナリスティックな感性を武器とする経営者である。「和民」の創業者である「わたなべ美樹」も、こうツイートしている。

こちらこそ、本日の、テレビ見させて頂きました。教育改革 百パーセント支持します。頑張って下さい。

孫にしても、わたなべにしても、「報道ステーションサンデー」に出演し、橋下に何年かやらせてみるべきだと言った作家の渡辺淳一にしても大阪市民ではない。つまり、橋下は大阪市という一都市にかかわる教育行政の問題をテレビというマスメディアを通じて普遍化することにも橋下は成功してしまったのである。橋下が実現しようとしている「教育改革」に沿って言えば大阪市における教員の労働組合をわが国の民衆から孤立させる布石を打ったのである。結果的に山口二郎なる政治オンチの政治学者は、そのお先棒を担がされてしまったことになる。「政治」とは、民主主義であると否にかかわらず、このようなものなのである。日経電子版は1月13日に次のように報じた。

大阪府松井一郎知事と大阪市橋下徹市長は13日、公明党大阪府本部の新年会に出席し、府市を解体・再編する大阪都構想の実現に向けて協力を呼びかけた。橋下市長は協力が得られれば、国政選挙で公明を支援する考えも表明。公明側も改革に前向きに協力する姿勢を打ち出し、接近ぶりを印象づけた。

日経電子版は1月13日に次のように報じた。

大阪府松井一郎知事と大阪市橋下徹市長は13日、公明党大阪府本部の新年会に出席し、府市を解体・再編する大阪都構想の実現に向けて協力を呼びかけた。橋下市長は協力が得られれば、国政選挙で公明を支援する考えも表明。公明側も改革に前向きに協力する姿勢を打ち出し、接近ぶりを印象づけた」
公明党は府市各議会で橋下市長が代表の地域政党大阪維新の会」に次ぐ第2勢力であり、橋下が「教育改革」を実現するためには最適のパートナーなのである。何故なら、公明党の支持母体は言わずと知れた創価学会創価学会の前身は創価教育学会であり、日教組創価学会は教育の現場では対立関係にある。橋下と創価学会は敵を共有できるのである。また大阪は『人間革命』を読めばわかるように創価学会の選挙活動の言わば「聖地」に他ならない。来るべき総選挙において失った議席を何としても奪還するためには橋下人気にあやかりたいところだろう。

これも橋下の「政治」である。