【文徒】2018年(平成30)9月27日(第6巻181号・通巻1355)

Index------------------------------------------------------
1)【記事】「新潮45」休刊は新潮社のみならず出版業界に禍根を残す
2)【記事】「新潮45」休刊を惜しむ
3)【本日の一行情報】
4)【深夜の誌人語録】
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1)【記事】「新潮45」休刊は新潮社のみならず出版業界に禍根を残す

サイエンスライターの片瀬久美子ではないけれど、「新潮45」の担当である酒井逸史取締役や若杉良作編集長は炎上商法を狙っていたのだろう。ただし、火加減を間違えてしまったことも間違いあるまい。酒井は「週刊新潮」編集長経験者である。
「『新潮45』の休刊、、、炎上する話題で商売しようとして、火加減を誤り雑誌本体ごと焼けてしまった形だけど、雑誌系では差別助長記事の問題だけではなく、『ニセ医学』の宣伝記事など人命に関わるものが野放し状態だけど、そちらの編集責任なんかはどうなっているのでしょうね。。。」
https://twitter.com/kumikokatase/status/1044556372082229250
9月25日付毎日新聞新潮45休刊 突然の決断、予想超えた批判」は「回収や続刊号での謝罪などを飛び越えた突然の決断の背景には、同社の予想を超えた批判の広がりがある」と書き、武田徹あたりは「批判する人たちは、同誌に反論の場を用意するよう求めるなど、慎重な対応があってもよかった」などとコメントを寄せている。武田よ!そこまで新潮社に媚を売る理由は何なのかと私は問いたい。「慎重な対応」に最も欠けていたのは差別に乗じて利益をあげる「差別ビジネス」斎藤美奈子)に走ってしまった新潮社にほかならないのではないか。この厳然たる事実に目を閉じてしまったコメントなど何の意味もあるまいよ。武田徹は過去に「新潮45」に連載を持っていたのみならず、問題となった「新潮45」10月号に「ネットの『扉』をどう閉めるか?YouTube『動画削除』という闘争」なるヒョーロンを寄稿している。
その点、「新潮45」10月号の「【特別企画】そんなにおかしいか『杉田水脈』論」で巻頭を飾った藤岡信勝の次のようなコメントは至極納得のゆくものであった。
「新潮社の声明には特集に『常識を逸脱した偏見』があったとしているが、7人の筆者のうち誰のどの部分が該当するのか明らかにしないのは卑劣だ。また圧力をかければ、雑誌の一つくらい吹っ飛ぶ、という前例を作ってしまった。言論の自由を守るべき出版社の責任を放棄している」
そう新潮社は出版業界に悪しき前例をつくってしまったのである。その点を新潮社の経営トップに君臨する佐藤隆信社長には厳しく問いたい。
矢来町の新潮社本社を囲むようにして、いわば包囲デモが敢行されたのは25日夜、「新潮45」の休刊が決まった後のことである。このデモには毎日新聞の取材に応えて「…新潮社の本を書店員としてたくさん売ってきただけに、裏切られた気持ちだ。休刊ではなく即刻廃刊すべきではないか」と発言した書店員もいたようである。新潮社の伊藤幸人取締役(広報担当)が報道陣を前にして「休刊は苦渋の決断だった。部数が減って焦りがある中で無理が重なった。編集体制を整えられなかったことに、経営責任があると思っている」と話したようだが、経営責任を「編集体制を整えられなかったこと」に限定しているのは何故だかお分かりか。そう、これは佐藤隆信社長の経営責任を回避するための「方便」のである。確かに佐藤は編集担当役員とともに10%の減俸処分となったが、これも私からすれば「新潮45」をスケープゴートにして、自らの地位を守ったとしか思えない。同族経営だから仕方ない。そんな甘っちょろい言い訳を「週刊新潮であれば決して許しはしまい。
https://mainichi.jp/articles/20180926/k00/00m/040/120000c?fm=mnm
https://mainichi.jp/articles/20180926/k00/00m/040/117000c?fm=mnm
https://mainichi.jp/articles/20180926/k00/00m/040/115000c?fm=mnm
https://mainichi.jp/articles/20180926/k00/00m/040/026000c?fm=mnm
私は新潮社が下した「新潮45」休刊という判断は、出版社として倒錯したものであると思う。基本的には雑誌が公開した章の責任は、その章の著者のみが負うべきであろう。ここを新潮社は逸脱してしまっているのである。私は猫組長に同意する。
新潮45なんて読む気もしないけど『言論の自由』とは、例え表現内容が醜くても死守すべき権利だと思います。表現者が批判されることと同列に、媒体が批判されることには違和感しかありません
https://twitter.com/nekokumicho/status/1044600140206469120
もっとも毎日新聞小川一は「新潮45」の休刊を必然の結論と考えている。こうツイートしているのだ。
新潮45休刊は必然の結論でした。いわゆる保守かリベラルかの違いは『人間の尊厳を守るため』の方法論や道筋の違いにすぎません。出版社や書物の色合いの違いも方法論や道筋の違いにすぎないのです。大前提である『人間の尊厳を守ること』への冒とくは、出版の自己否定です」
https://twitter.com/pinpinkiri/status/1044704706612813824
「人間の尊厳を守ること」への冒涜は、出版の自己否定であるとは私も同感だ。しかし、「人間の尊厳を守ること」を冒涜した「新潮45」に対して「休刊は必然の結論」であったと済ませて、それで終わりにできるほど「人間の尊厳を守ること」は軽いことなのだろうか。
産経新聞の名物記者たる阿比留瑠比からすれば「新潮45」の休刊は「彼らに徹底的にいじめられるよりは、白旗をあげてやり過ごそうという態度」に他らないようだ。阿比留の言う「彼ら」とは「左派・和式リベラル方面」ということになるが、阿比留あたりにこのように書かれて新潮社は恥ずかしくも何ともないのだろうか。
https://www.facebook.com/rui.abiru/posts/2091178497593457
門田隆将は新潮社OBでもあり、新潮社ジャーナリズムを背負って来た自負もあるのだろう。自らのブログに「『新潮45休刊に異議あり」をエントリして次のように書いている。
「9月25日夕刻、『新潮45』の休刊ニュースを聞いて、正直、驚いてしまった。どんな圧力にも屈しなかった新潮社がこれほど脆弱な会社になってしまったのか、と新潮社OBとして信じられない思いだ」
「いずれにしても、賛否両論を巻き起こすことを承知の上での編集だったわけである。しかし、これへの非難に対して、新潮社の社長が9月21日付けで『あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現』があった、と認める声明を出してしまった。
『社長がなぜ?』――さすがに、これを知って私は絶句してしまった。出版社の社長が、いちいち編集問題について、外部に対して自らの見解を表明することなど、『厳に慎むべきこと』だからだ。やりたければ、『外部』に対してではなく『内部』でやればいいことである」
http://www.kadotaryusho.com/blog/2018/09/45.html
これは推測に過ぎないのだが、佐藤隆信社長はLGBT問題にさして詳しくなく賛否両論をここまで激しく巻き起こすことを承知していなかったのではいか。私などは新潮社を建前が学であり、本音がジャーナリズムであると理解しているが、「あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現」なる章を発表したのは建前を優先してのことであった。建前を社長名義の章でアピールすることで本音を隠蔽しようとした。端的に言ってしまえば紙切れ一枚で本音にかかわる問題の解決を図ろうとしたわけである。しかし、社内の造反や寄稿者からの反発が想像以上に拡がり、佐藤以下、経営陣は必要以上に焦燥感に駆られて大混乱に陥ってしまったのではないか。朝日新聞デジタルが9月26日付で掲載した「『限りなく廃刊に近い休刊』 新潮45を追い込んだ怒り」は次のように書いている。
「関係者によると、新潮社では25日朝、50人ほどの社員有志が取締役会に要望書を提出した。謝罪の言葉を発表すること、責任の所在を明らかにして、再発防止策をとることを求めたという。また、連休中に海外の作家にも批判の声が広まったといい、『築いていたものが一晩で崩れていく感じだった』と話す社員もいた」
https://www.asahi.com/articles/ASL9T5TGPL9TUCLV00S.html
しかし、休刊すれば問題が解決するのかといえば、そんなことはない。新潮社は「新潮45」の休刊は発表したが、責任の所在を全く明らかにしていないし、再発防止策に関しても一切言及していない辻仁成は厳しく指摘している。
新潮45の休刊はいかん、佐藤さん。LGBTや世論の批判を45休刊でかわすのか?休刊は責任放棄にすぎないし新潮社の根本理念に反する。言論の自由を何度も盾にしてきた新潮社が休刊で逃げたら編集者魂はどうなる?謝罪意思が本当にあるなら45を続けて議論の中で出口を探せ。社員も読者も作家も納得できん」
https://twitter.com/TsujiHitonari/status/1044664601579851776
取締役会に要望書を提出した50人ほどの社員有志にしても、「新潮45」休刊でそれで良しとは言えまい。新潮社の写真週刊誌「フォーカス」OBの清水潔が呟いている。
「私が在籍していた頃の新潮社にはジャーナリズム魂が確かにあった。たぶんこの人たちと共にあったのだ。立て直しを信じたい」
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1044713938678501376
サンスポが「新潮社社長は『新潮45』の『どこの何が問題だったと認識しているか言うべき』 幻冬舎、箕輪厚介氏が指摘」を掲載。
https://www.sanspo.com/geino/news/20180925/geo18092519500032-n1.html
新潮45」の休刊とは、即ち新潮社=佐藤隆信社長の言論放棄なのである。「BLOGOS」が常見陽平の「『新潮45の休刊は敵前逃亡であり言論放棄だ」を掲載している。
「この休刊は私に言わせると言論封殺によるものではない。これは、『言論放棄』である。既に社長の釈明声明が言論を放棄しているようなものではないか。言いっぱなしの特集を流通させた上で、不明瞭な説明、唐突な休刊という幕引きを許していいのか」
http://blogos.com/article/327478/
9月26日付朝日新聞の「天声人語」は「新潮45の落日」であった。
https://www.asahi.com/articles/DA3S13695807.html?iref=tenseijingo_backnumber
いや、落日を迎えたのは新潮社の同族経営なのではあるまいか。学よりサッカーが好きな広告会社OBに新潮社の歴史と伝統は背負えないということが今回の件ではっきりしたのである。
「リテラ」が掲載した「『新潮45』休刊声明の嘘! 杉田水脈擁護、LGBT差別は『編集部』でなく『取締役』がGOを出していた」によれば、芸担当の中瀬ゆかり取締役らに進言されて決めた社長名義の中途半端な章によって選択肢が狭められたのかもしれい。
https://lite-ra.com/2018/09/post-4277.html
「あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現」を掲載してしまったと反省しているのであれば、休刊を発表するよりも前に新潮45」10月号の自主回収に取り組むべきだし、担当役員の降格や編集長の更迭、「お詫び」と誌面を使った問題の検証など、誰もが思いつく選択肢はいくつかあったはずである。実は、新潮社にとって一番面倒臭くないのが「新潮45」の休刊をアナウンスすることではなかったのか。その際、出版業界に悪しき前例を残してしまうことになるとは微塵も考えなかったのかもしれない、佐藤隆信社長は! 辻田真佐憲は産経でこう危惧している。
「これが前例となると、今度はリベラル系の雑誌が問題を起こした際に、休刊の圧力が強まる結果にもなりかねない。次号で性的少数者(LGBT)についての多様な意見を紹介するなど、きちんと言論で対応すべきだったのではないか」
https://www.sankei.com/life/news/180925/lif1809250033-n1.html
仲俣暁生フェイスブックに次のような章を投稿している。同感である。「新潮45」休刊とは学がジャーナリズムを駆逐してしまった結果なのである。
「…今回の判断は芸優位、芸主導で決まったという印象を受けるが、新潮社のジャーナリズム部門側の声がなにも聞こえてこないのはきわめて残念。経営者から編集について、かなりひどい言われようをしてるのに。あれを認めるということなのか。今回の問題は、ジャーナリズムというよりも、半ば以上『学』の問題である。というか、新潮社は学の問題にしてしまった。でもそれは正しくない」
https://www.facebook.com/NakamataAkio/posts/10217290634158724
そう「新潮45」休刊は新潮社にとっても、出版業界にとっても最低最悪の決断であったのである。

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2)【記事】「新潮45」休刊を惜しむ

私にとって「新潮45」となると、やはり「凶悪」だ。今でも「凶悪」の印象は強烈に残っている。切通理作もそのようだ。
新潮45、休刊なのか。『凶悪』のような優れた犯罪ノンフィクションを生み出していた頃に誌面構成を回帰させることは出来なかったのだろうか。まあたしかに、論壇誌の粗悪なやつみたいになっていた今の誌面を見てると『かつての新潮45はすでに死んでいる』と思わざるを得なかったのも正直なところ」
「だから僕は『新潮45』の今の編集方針には疑問を持つが、優れたノンフィクションを生み出してきた母体としての誌面に回帰したかたちでの存続をしてほしかったという思いが大きい」
https://twitter.com/risaku/status/1044684691519897600
https://twitter.com/risaku/status/1044688459107979264
「暴かれた真実」(現代書館)など著書も多い元NHK永田浩三フェイスブックに投稿している。
新潮45の創刊号のすごさ。
むかし、NHKのドキュメンタリー班のデスクだったとき、ルポルタージュのお手本のような作品が、毎号いくつも掲載されていて、新潮45は必読書だった。たしか、東京の残飯を集める仕事を追いかけたものもあった。それを手掛かりに、当時札幌から東京に異動してきたSさんが、ドキュメンタリー’90『東京の残飯を集めます』をつくったようにおもう。
同じ時期、もうひとつお手本だったのがAERAだ。特集は実に見事だった。時代はうつり、どちらもすっかり変わった。
あのころの優れた執筆者は、いまどうしておられるのだろうか」
https://www.facebook.com/kozo.nagata.9/posts/1786371678079374
新潮45」は事件ものに強かったのである。
「杉田論掲載の前月に当たる「新潮45」7月号では、松戸市起きたベトナム人女児殺害事件を取材しました。ハノイからはるばる来日した父親が娘のリンちゃんを失った不条理を伝えるため、自宅に何度も通いました。新聞には書かれていない父親の胸の内まで伝えられるのは、新潮45しかないと思いました」(水谷竹秀)
https://twitter.com/takehide1975/status/1044573611590221824
出来幸介は「新潮45」で仕事をしていた。
「自分がいたのは短い時間だったけど、たくさんの著者、取材先の方々と忘れられない仕事をさせていただいた場所だった。取材のやり方、大小の失敗、リードや章の書き方から遊び方まで、さまざまな事を教えていただいた場所だった。何も言える立場にはないが、色んな思いが去来して、辛くて仕方がない」
https://twitter.com/djebar_k/status/1044615232721575936
高橋ユキも「新潮45」で事件を追っていた。
「わたしは新潮45の殺人事件本育ちで、初めての霞っ子本も新潮社から出させてもらった。雑誌で事件をやっても売れない時代なのに、新潮45では、ずっと事件を扱っていたし私も何度も書かせていただいた。
こんな終わりがただ悲しい。腹が立つ。世の中が不寛容すぎる」
https://twitter.com/tk84yuki/status/1044518098806562817
岡映里は「新潮45」に9年もかかわっていた!
「9年もお世話になってその頃の生活の全てだったよ45は」
「ほんとになくなるとなると、超悲しいな」
https://twitter.com/okaimhome/status/1044506821287972864
https://twitter.com/okaimhome/status/1044502815517827072
深笛義也は寄稿家のひとりである。
「『新潮45』には何度か寄稿しましたが、その1つが、日本初のゲイバー「やなぎ」について書いたもの。開店は昭和20年。往年のゲイにお会いして、戦後のゲイの生き様を聞きました。それまでもゲイが集まる店はあったのですが、一般に開かれた店は日本初。ゲイの存在を世に知らしめる扉を開いた店でした」
https://twitter.com/giyagiyagiya/status/1044769379638857728
古市憲寿は「新潮45」にも「週刊新潮」にも連載を持っている。
「大炎上の最中、誰も気づいてくれなかったけど、実は僕も話題の新潮45』で連載してたんですよね。そんな読まれてなかったのか。しょぼん。そして、途中までいったこの連載どうするの。しょぼん」
https://twitter.com/poe1985/status/1044514990311432193
江川紹子のツイート。
「『新潮45』の休刊決定を受けて、そうなったいきさつには関心を寄せず、自分の連載のことだけを案じる残念な人もいるのだなー
https://twitter.com/amneris84/status/1044616126112522240
村西とおるのツイート。
新潮45の休刊。お世話になった編集部の皆さま、お疲れ様でした。優れた能力に敬意を表します。親方が『偏見と認識不足に満ちた』などとトチ狂ったために店仕舞いのやむなきに至った無念は、察するに余りあります。挫折で初めて見えてくるものがありましょう。感謝申し上げつつ、またいつの日かご一緒に」
https://twitter.com/Muranishi_Toru/status/1044843634477223938
小川榮太郎節は今日も健在だ。小川は「新潮45」休刊についてフェイスブックで書いているのだが、その自己陶酔ぶりは小川榮太郎小川榮太郎であるというよりほかにない。
「それにしても、リベラル著名人氏の私への悪口雑言の低劣さ、特に私の章が本当に全く読めていない事に驚いている。よほど知的訓練の足りない人たちが物書きになっているのだと改めて呆れた」
https://www.facebook.com/eitaro.ogawa/posts/2048996248526519
これは中沢けいの呟きである。
小川榮太郎氏は芸評論家の肩書が使いたいんなら『幇間』の御研究でもなさったらよさそうなものなのに。矢来町から神楽坂は近いんだし。御自分の経験もよく生かされるんじゃないかしら」
https://twitter.com/kei_nakazawa/status/1044813361291169794

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3)【本日の一行情報】

矢作俊彦のツイート。学だなあ。
新潮45来月号に『JFKは火星人に誘拐されて月の裏側で今も自民党を操っている』という特集を売り込もうと思ったら休刊になってしまったので肩すかしを食いおれらしい抗議の仕方がそれ以上思い浮かばず考えあぐねる内に新潮の〆切デッドが近づき結局自爆テロしかないのかと空白の原稿を数える夜明け」
https://twitter.com/orverstrand/status/1044736976434282496
矢作は高橋源一郎のツイートにリプライしているのだが、高橋のツイートはコレ。
「『新潮45』の『休刊』という選択は、個人的には残念だと思いました。短い字数で簡単に論じられる問題ではないので、できるだけきちんとした形で考えてもらえるように、来月発売の『新潮』(11月号)に書くことにしました(というか、今書いております。心をこめて)」
https://twitter.com/takagengen/status/1044611574579654664
矢作俊彦のリプライはコレ。
「というところへこの報せ。月末25日になって〆切を新たに自分からこしらえるとは、『何でも原稿料に代える物書き魂』の権化というか何と言うか、ともあれこれでおれが落としてもページは埋まるわけで持つべきものは友達と、はるか鎌倉に向かって手を合わせる校了36時間前の朝」
https://twitter.com/orverstrand/status/1044739747497693184

三省堂書店神保町本店などは「新潮45」10月号でちゃんと商売をしているんだぜ。「FNN PRIME」の「新潮社の看板に“落書き” 『LGBT』表現で波紋」には、こんな件がある。
三省堂書店神保町本店・副田陸児店長は、「いつもより1.5倍くらい仕入れたんですけど、2日で売り切れてしまいました。『新潮45』は、そこまで早い動きが出る雑誌でもないので、びっくりしている」と話した」
https://www.fnn.jp/posts/00401604CX
新潮45」が「そんなにおかしいか『杉田水脈』論」という特別企画を組んだのは、炎上商法の疑いがかけられても仕方あるまい

◎「紫式部学賞」は水原紫苑の歌集「えぴすとれー」(本阿弥書店)に決まった。
http://www.sankei.com/west/news/180924/wst1809240031-n1.html
http://www.honamisyoten.com/bookpages/ST201713347.html
快楽(けらく)もて神の創りしあかしにぞゴキブリの背(せな)かがやくものを
水原の師匠は春日井建である。出版業界に身を置くのであれば春日井の「未青年」ぐらいは読んでおいて欲しいところだ。「未青年」の序三島由紀夫が書いている。
大空の斬首ののちの静もりか没ちし日輪がのこすむらさき

◎「少年ジャンプ+」が次のようにツイートしている。
「【ご報告】
9月21日(金)より、オリジナル連載マンガに入る広告売上の50%を漫画家さんに還元します!漫画家さんの収入はこれまで原稿料と印税が中心でしたが、さらに広告売上を還元することで、新たな収入源が増え、制作環境が安定し、ひいては読者の皆様に届ける物語が質・量ともに増えていく→」
「→そのような+の循環を作っていければと考えています。漫画業界をこれからも夢のある場所にするべく、今後も新たな環境作りに励んで参ります。今後とも少年ジャンプ+をよろしくお願いします
https://twitter.com/shonenjump_plus/status/1042717198219804672
https://twitter.com/shonenjump_plus/status/1043014880440139776
https://www.buzzfeed.com/jp/takumiharimaya/shonenjumpplus

相原実貴の「ホットギミック」(全12巻・小学館「Betsucomiフラワーコミックス」)が実写映画化される。監督・脚本が「あの子が海辺で踊ってる」「溺れるイフ」の山戸結希なのが期待を否が応でも膨らませる。
https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1537840999

◎「好かれる力」(光社)を刊行した、進撃のノアというキャバ嬢は「年収2億円、一晩で1億円の売り上げを記録」って本当なのかよ。
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201809240000778.html
「成果が挙げられなくて困っている」オレなんか読まなけりゃならないのかな。

◎「現代ビジネス」が公開している奥村信幸の「ブロックチェーンはジャーナリズムの『救世主』になれるか」は、こう書く。
「しかし、もしかするとブレークスルーとなるかもしれない、画期的な社会実験が間もなく始められようとしている。CIVILといブロックチェーンを使ったジャーナリズム支援の仕組みだ。
これは、『ジャーナリズム倫理の理想を尊重する』と約束したジャーナリストを、一般のユーザーが仮想通貨を用いて直接支援し見守るという、ニュースビジネスの『新しい生態系』を創り出そうというものだ」
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/57623

双葉社から2002年に刊行され、シリーズ51巻で累計発行部数2,000万部を突破した、佐伯泰英による時代小説シリーズ「居眠り磐音」が映画化される。
https://realsound.jp/movie/2018/09/post-254707.html

◎KADOKAWAから刊行されているライトノベルレーベル「角川スニーカー庫」は創刊30周年の節目を迎えるが、これを記念してライトノベル雑誌「ザ・スニーカー」を1号限りで「ザ・スニーカーLEGEND」として復活させる。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000005011.000007006.html

◎「厨病激発ボーイ」(角川ビーン庫)は、関連動画再生数1億回を超える「れるりり」の人気楽曲を小説化した人気シリーズであり、2017年の舞台化・コミカライズに続き、現在アニメ化が進行中だという。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000004969.000007006.html

トーハンは、9月29日(土)より発売を開始する「カードキャプターさくら展 -魔法にかけられた美術館-」の前売券に「サクラクーピー カードキャプターさくらバージョン」をつけた特別商品を一部書店限定で販売する。
http://www.tohan.jp/news/20180921_1272.html

トーハンは、SCRAPの協力により、店頭活性化プロジェクト企画として全国620書店でイベントを展開する。第1弾にSCRAP出版の新刊「おやこでたからさがしえほん ぐでたまかくれんぼ」とコラボした「リアル謎解きイベント」を9 月26 日(水)より実施する。
http://www.tohan.jp/news/20180926_1275.html

◎今年もまた秋の読書週間まっただ中に開催される「丸善ジュンク堂に住んでみる」ツアー2018の参加者募集が始まった。11/3(土)~11/4(日)の1泊2日で、場所はジュンク堂書店 高松店となる。
https://www.maruzenjunkudo.co.jp/info/20180925-01/

電通、ストリートメディア、RCソリューションは、デジタルサイネージ(電子看板)を活用した情報発信事業として全国初となる24時間365日の防災情報発信体制を構築し、9月25日から配信を開始した。
http://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2018092-0925.pdf

電通は、海外本社「電通イージス・ネットワーク」を通じて、ロシアの大手メディアエージェンシー「Aaron Lloyd Group」(アーロンロイド社)の株式100%を取得することになった。
http://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2018093-0925.pdf

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4)【深夜の誌人語録】

突出する必要はない。堅実を武器にするのだ。