【文徒】2018年(平成30)9月27日(第6巻181号・通巻1355)
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1)【記事】「新潮45」休刊は新潮社のみならず出版業界に禍根 を残す
2)【記事】「新潮45」休刊を惜しむ
3)【本日の一行情報】
4)【深夜の誌人語録】
------------------------------ ----------2018.9.27 Shuppanjin
1)【記事】「新潮45」休刊は新潮社のみならず出版業界に禍根 を残す
サイエンスライターの片瀬久美子ではないけれど、「新潮45」の 担当である酒井逸史取締役や若杉良作編集長は炎上商法を狙ってい たのだろう。ただし、火加減を間違えてしまったことも間違いある まい。酒井は「週刊新潮」編集長経験者である。
「『新潮45』の休刊、、、炎上する話題で商売しようとして、火 加減を誤り雑誌本体ごと焼けてしまった形だけど、雑誌系では差別 助長記事の問題だけではなく、『ニセ医学』の宣伝記事など人命に 関わるものが野放し状態だけど、そちらの編集責任なんかはどうな っているのでしょうね。。。」
https://twitter.com/kumikokata se/status/1044556372082229250
9月25日付毎日新聞「新潮45休刊 突然の決断、予想超えた批判」は「回収や続刊号での謝罪などを飛 び越えた突然の決断の背景には、同社の予想を超えた批判の広がり がある」と書き、武田徹あたりは「批判する人たちは、同誌に反論 の場を用意するよう求めるなど、慎重な対応があってもよかった」 などとコメントを寄せている。武田よ!そこまで新潮社に媚を売る 理由は何なのかと私は問いたい。「慎重な対応」 に最も欠けていたのは差別に乗じて利益をあげる「差別ビジネス」 (斎藤美奈子)に走ってしまった新潮社にほかならないのではない か。この厳然たる事実に目を閉じてしまったコメントなど何の意味 もあるまいよ。武田徹は過去に「新潮45」に連載を持っていたの みならず、問題となった「新潮45」10月号に「ネットの『扉』 をどう閉めるか?YouTube『動画削除』という闘争」 なるヒョーロンを寄稿している。
その点、「新潮45」10月号の「【特別企画】そんなにおかしい か『杉田水脈』論文」で巻頭を飾った藤岡信勝の次のようなコメン トは至極納得のゆくものであった。
「新潮社の声明には特集に『常識を逸脱した偏見』があったとして いるが、7人の筆者のうち誰のどの部分が該当するのか明らかにし ないのは卑劣だ。また圧力をかければ、 雑誌の一つくらい吹っ飛ぶ、という前例を作ってしまった。言論の 自由を守るべき出版社の責任を放棄している」
そう新潮社は出版業界に悪しき前例をつくってしまったのである。 その点を新潮社の経営トップに君臨する佐藤隆信社長には厳しく問 いたい。
矢来町の新潮社本社を囲むようにして、いわば包囲デモが敢行され たのは25日夜、「新潮45」の休刊が決まった後のことである。 このデモには毎日新聞の取材に応えて「…新潮社の本を書店員とし てたくさん売ってきただけに、裏切られた気持ちだ。 休刊ではなく即刻廃刊すべきではないか」と発言した書店員もいた ようである。新潮社の伊藤幸人取締役(広報担当) が報道陣を前にして「休刊は苦渋の決断だった。部数が減って焦り がある中で無理が重なった。編集体制を整えられなかったことに、 経営責任があると思っている」と話したようだが、経営責任を「編 集体制を整えられなかったこと」に限定しているのは何故だかお分 かりか。そう、これは佐藤隆信社長の経営責任を回避するための「 方便」のである。確かに佐藤は編集担当役員とともに10%の減俸 処分となったが、これも私からすれば「新潮45」をスケープゴー トにして、自らの地位を守ったとしか思えない。同族経営だから仕 方ない。そんな甘っちょろい言い訳を「週刊新潮」 であれば決して許しはしまい。
https://mainichi.jp/articles/2 0180926/k00/00m/040/120000c?fm =mnm
https://mainichi.jp/articles/2 0180926/k00/00m/040/117000c?fm =mnm
https://mainichi.jp/articles/2 0180926/k00/00m/040/115000c?fm =mnm
https://mainichi.jp/articles/2 0180926/k00/00m/040/026000c?fm =mnm
私は新潮社が下した「新潮45」休刊という判断は、出版社として 倒錯したものであると思う。基本的には雑誌が公開した文章の責任 は、その文章の著者のみが負うべきであろう。ここを新潮社は逸脱 してしまっているのである。私は猫組長に同意する。
「新潮45なんて読む気もしないけど『言論の自由』とは、例え表 現内容が醜くても死守すべき権利だと思います。表現者が批判され ることと同列に、媒体が批判されることには違和感しかありません 」
https://twitter.com/nekokumich o/status/1044600140206469120
もっとも毎日新聞の小川一は「新潮45」の休刊を必然の結論と考 えている。こうツイートしているのだ。
「新潮45休刊は必然の結論でした。いわゆる保守かリベラルかの 違いは『人間の尊厳を守るため』の方法論や道筋の違いにすぎませ ん。出版社や書物の色合いの違いも方法論や道筋の違いにすぎない のです。大前提である『人間の尊厳を守ること』への冒とくは、出 版の自己否定です」
https://twitter.com/pinpinkiri /status/1044704706612813824
「人間の尊厳を守ること」への冒涜は、出版の自己否定であるとは 私も同感だ。しかし、「人間の尊厳を守ること」を冒涜した「 新潮45」に対して「休刊は必然の結論」であったと済ませて、そ れで終わりにできるほど「人間の尊厳を守ること」は軽いことなの だろうか。
産経新聞の名物記者たる阿比留瑠比からすれば「新潮45」の休刊 は「彼らに徹底的にいじめられるよりは、白旗をあげてやり過ごそ うという態度」に他らないようだ。阿比留の言う「彼ら」とは「 左派・和式リベラル方面」ということになるが、阿比留あたりにこ のように書かれて新潮社は恥ずかしくも何ともないのだろうか。
https://www.facebook.com/rui.a biru/posts/2091178497593457
門田隆将は新潮社OBでもあり、新潮社ジャーナリズムを背負って 来た自負もあるのだろう。自らのブログに「『新潮45』 休刊に異議あり」をエントリして次のように書いている。
「9月25日夕刻、『新潮45』の休刊ニュースを聞いて、正直、 驚いてしまった。どんな圧力にも屈しなかった新潮社がこれほど脆 弱な会社になってしまったのか、 と新潮社OBとして信じられない思いだ」
「いずれにしても、賛否両論を巻き起こすことを承知の上での編集 だったわけである。しかし、これへの非難に対して、新潮社の社長 が9月21日付けで『あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満 ちた表現』があった、と認める声明を出してしまった。
『社長がなぜ?』――さすがに、これを知って私は絶句してしまっ た。出版社の社長が、いちいち編集問題について、外部に対して自 らの見解を表明することなど、『厳に慎むべきこと』だからだ。 やりたければ、『外部』に対してではなく『内部』 でやればいいことである」
http://www.kadotaryusho.com/bl og/2018/09/45.html
これは推測に過ぎないのだが、佐藤隆信社長はLGBT問題にさし て詳しくなく賛否両論をここまで激しく巻き起こすことを承知して いなかったのではいか。私などは新潮社を建前が文学であり、本音 がジャーナリズムであると理解しているが、「あまりに常識を逸脱 した偏見と認識不足に満ちた表現」なる文章を発表したのは建前を 優先してのことであった。建前を社長名義の文章でアピールするこ とで本音を隠蔽しようとした。端的に言ってしまえば紙切れ一枚で 本音にかかわる問題の解決を図ろうとしたわけである。しかし、社 内の造反や寄稿者からの反発が想像以上に拡がり、佐藤以下、経営 陣は必要以上に焦燥感に駆られて大混乱に陥ってしまったのではな いか。朝日新聞デジタルが9月26日付で掲載した「『限りなく廃 刊に近い休刊』 新潮45を追い込んだ怒り」は次のように書いている。
「関係者によると、新潮社では25日朝、50人ほどの社員有志が 取締役会に要望書を提出した。謝罪の言葉を発表すること、 責任の所在を明らかにして、再発防止策をとることを求めたという 。また、連休中に海外の作家にも批判の声が広まったといい、『築 いていたものが一晩で崩れていく感じだった』と話す社員もいた」
https://www.asahi.com/articles /ASL9T5TGPL9TUCLV00S.html
しかし、休刊すれば問題が解決するのかといえば、そんなことはな い。新潮社は「新潮45」の休刊は発表したが、責任の所在を全く 明らかにしていないし、再発防止策に関しても一切言及していない 。辻仁成は厳しく指摘している。
「新潮45の休刊はいかん、佐藤さん。LGBTや世論の批判を4 5休刊でかわすのか?休刊は責任放棄にすぎないし新潮社の根本理 念に反する。言論の自由を何度も盾にしてきた新潮社が休刊で逃げ たら編集者魂はどうなる?謝罪意思が本当にあるなら45を続けて 議論の中で出口を探せ。社員も読者も作家も納得できん」
https://twitter.com/TsujiHiton ari/status/1044664601579851776
取締役会に要望書を提出した50人ほどの社員有志にしても、「新 潮45」休刊でそれで良しとは言えまい。新潮社の写真週刊誌「フ ォーカス」OBの清水潔が呟いている。
「私が在籍していた頃の新潮社にはジャーナリズム魂が確かにあっ た。たぶんこの人たちと共にあったのだ。立て直しを信じたい」
https://twitter.com/NOSUKE0607 /status/1044713938678501376
サンスポが「新潮社社長は『新潮45』の『どこの何が問題だった と認識しているか言うべき』 幻冬舎、箕輪厚介氏が指摘」を掲載。
https://www.sanspo.com/geino/n ews/20180925/geo18092519500032 -n1.html
「新潮45」の休刊とは、即ち新潮社=佐藤隆信社長の言論放棄な のである。「BLOGOS」が常見陽平の「『新潮45』 の休刊は敵前逃亡であり言論放棄だ」を掲載している。
「この休刊は私に言わせると言論封殺によるものではない。これは 、『言論放棄』である。既に社長の釈明声明が言論を放棄している ようなものではないか。言いっぱなしの特集を流通させた上で、 不明瞭な説明、唐突な休刊という幕引きを許していいのか」
http://blogos.com/article/3274 78/
9月26日付朝日新聞の「天声人語」は「新潮45の落日」であっ た。
https://www.asahi.com/articles /DA3S13695807.html?iref= tenseijingo_backnumber
いや、落日を迎えたのは新潮社の同族経営なのではあるまいか。文 学よりサッカーが好きな広告会社OBに新潮社の歴史と伝統は背負 えないということが今回の件ではっきりしたのである。
「リテラ」が掲載した「『新潮45』休刊声明の嘘! 杉田水脈擁護、LGBT差別は『編集部』でなく『取締役』がGO を出していた」によれば、文芸担当の中瀬ゆかり取締役らに進言さ れて決めた社長名義の中途半端な文章によって選択肢が狭められた のかもしれい。
https://lite-ra.com/2018/09/po st-4277.html
「あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現」を掲載し てしまったと反省しているのであれば、休刊を発表するよりも前に 「新潮45」10月号の自主回収に取り組むべきだし、担当役員の 降格や編集長の更迭、「お詫び」と誌面を使った問題の検証など、 誰もが思いつく選択肢はいくつかあったはずである。実は、新潮社 にとって一番面倒臭くないのが「新潮45」の休刊をアナウンスす ることではなかったのか。その際、出版業界に悪しき前例を残して しまうことになるとは微塵も考えなかったのかもしれない、 佐藤隆信社長は! 辻田真佐憲は産経でこう危惧している。
「これが前例となると、今度はリベラル系の雑誌が問題を起こした 際に、休刊の圧力が強まる結果にもなりかねない。 次号で性的少数者(LGBT) についての多様な意見を紹介するなど、きちんと言論で対応すべき だったのではないか」
https://www.sankei.com/life/ne ws/180925/lif1809250033-n1.htm l
仲俣暁生がフェイスブックに次のような文章を投稿している。同感 である。「新潮45」休刊とは文学がジャーナリズムを駆逐してし まった結果なのである。
「…今回の判断は文芸優位、文芸主導で決まったという印象を受け るが、新潮社のジャーナリズム部門側の声がなにも聞こえてこない のはきわめて残念。経営者から編集について、かなりひどい言われ ようをしてるのに。あれを認めるということなのか。 今回の問題は、ジャーナリズムというよりも、半ば以上『文学』 の問題である。というか、新潮社は文学の問題にしてしまった。で もそれは正しくない」
https://www.facebook.com/Nakam ataAkio/posts/1021729063415872 4
そう「新潮45」休刊は新潮社にとっても、出版業界にとっても最 低最悪の決断であったのである。
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2)【記事】「新潮45」休刊を惜しむ
私にとって「新潮45」となると、やはり「凶悪」だ。今でも「凶 悪」の印象は強烈に残っている。切通理作もそのようだ。
「新潮45、休刊なのか。『凶悪』のような優れた犯罪ノンフィク ションを生み出していた頃に誌面構成を回帰させることは出来なか ったのだろうか。まあたしかに、論壇誌の粗悪なやつみたいになっ ていた今の誌面を見てると『かつての新潮45はすでに死んでいる 』と思わざるを得なかったのも正直なところ」
「だから僕は『新潮45』の今の編集方針には疑問を持つが、優れ たノンフィクションを生み出してきた母体としての誌面に回帰した かたちでの存続をしてほしかったという思いが大きい」
https://twitter.com/risaku/sta tus/1044684691519897600
https://twitter.com/risaku/sta tus/1044688459107979264
「暴かれた真実」(現代書館)など著書も多い元NHKの永田浩三 がフェイスブックに投稿している。
「新潮45の創刊号のすごさ。
むかし、NHKのドキュメンタリー班のデスクだったとき、ルポル タージュのお手本のような作品が、毎号いくつも掲載されていて、 新潮45は必読書だった。たしか、東京の残飯を集める仕事を追い かけたものもあった。それを手掛かりに、 当時札幌から東京に異動してきたSさんが、ドキュメンタリー’ 90『東京の残飯を集めます』をつくったようにおもう。
同じ時期、もうひとつお手本だったのがAERAだ。特集は実に見 事だった。時代はうつり、どちらもすっかり変わった。
あのころの優れた執筆者は、いまどうしておられるのだろうか」
https://www.facebook.com/kozo. nagata.9/posts/178637167807937 4
「新潮45」は事件ものに強かったのである。
「杉田論文掲載の前月に当たる「新潮45」7月号では、松戸市で 起きたベトナム人女児殺害事件を取材しました。ハノイからはるば る来日した父親が娘のリンちゃんを失った不条理を伝えるため、 自宅に何度も通いました。新聞には書かれていない父親の胸の内ま で伝えられるのは、新潮45しかないと思いました」(水谷竹秀)
https://twitter.com/takehide19 75/status/1044573611590221824
出来幸介は「新潮45」で仕事をしていた。
「自分がいたのは短い時間だったけど、たくさんの著者、取材先の 方々と忘れられない仕事をさせていただいた場所だった。取材のや り方、大小の失敗、リードや文章の書き方から遊び方まで、さまざ まな事を教えていただいた場所だった。何も言える立場にはないが 、色んな思いが去来して、辛くて仕方がない」
https://twitter.com/djebar_k/s tatus/1044615232721575936
高橋ユキも「新潮45」で事件を追っていた。
「わたしは新潮45の殺人事件本育ちで、初めての霞っ子本も新潮 社から出させてもらった。雑誌で事件をやっても売れない時代なの に、新潮45では、ずっと事件を扱っていたし私も何度も書かせて いただいた。
こんな終わりがただ悲しい。腹が立つ。世の中が不寛容すぎる」
https://twitter.com/tk84yuki/s tatus/1044518098806562817
岡映里は「新潮45」に9年もかかわっていた!
「9年もお世話になってその頃の生活の全てだったよ45は」
「ほんとになくなるとなると、超悲しいな」
https://twitter.com/okaimhome/ status/1044506821287972864
https://twitter.com/okaimhome/ status/1044502815517827072
深笛義也は寄稿家のひとりである。
「『新潮45』には何度か寄稿しましたが、その1つが、日本初の ゲイバー「やなぎ」について書いたもの。開店は昭和20年。 往年のゲイにお会いして、戦後のゲイの生き様を聞きました。それ までもゲイが集まる店はあったのですが、一般に開かれた店は日本 初。ゲイの存在を世に知らしめる扉を開いた店でした」
https://twitter.com/giyagiyagi ya/status/1044769379638857728
古市憲寿は「新潮45」にも「週刊新潮」にも連載を持っている。
「大炎上の最中、誰も気づいてくれなかったけど、実は僕も話題の 『新潮45』で連載してたんですよね。そんな読まれてなかったの か。しょぼん。そして、途中までいったこの連載どうするの。 しょぼん」
https://twitter.com/poe1985/st atus/1044514990311432193
江川紹子のツイート。
「『新潮45』の休刊決定を受けて、そうなったいきさつには関心 を寄せず、自分の連載のことだけを案じる残念な人もいるのだなー 」
https://twitter.com/amneris84/ status/1044616126112522240
村西とおるのツイート。
「新潮45の休刊。お世話になった編集部の皆さま、お疲れ様でし た。優れた能力に敬意を表します。親方が『偏見と認識不足に満ち た』などとトチ狂ったために店仕舞いのやむなきに至った無念は、 察するに余りあります。挫折で初めて見えてくるものがありましょ う。感謝申し上げつつ、またいつの日かご一緒に」
https://twitter.com/Muranishi_ Toru/status/104484363447722393 8
小川榮太郎節は今日も健在だ。小川は「新潮45」休刊についてフ ェイスブックで書いているのだが、その自己陶酔ぶりは小川榮太郎 は小川榮太郎であるというよりほかにない。
「それにしても、リベラル著名人氏の私への悪口雑言の低劣さ、特 に私の文章が本当に全く読めていない事に驚いている。よほど知的 訓練の足りない人たちが物書きになっているのだと改めて呆れた」
https://www.facebook.com/eitar o.ogawa/posts/2048996248526519
これは中沢けいの呟きである。
「小川榮太郎氏は文芸評論家の肩書が使いたいんなら『幇間』の御 研究でもなさったらよさそうなものなのに。矢来町から神楽坂は近 いんだし。御自分の経験もよく生かされるんじゃないかしら」
https://twitter.com/kei_nakaza wa/status/1044813361291169794
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3)【本日の一行情報】
◎矢作俊彦のツイート。文学だなあ。
「新潮45来月号に『JFKは火星人に誘拐されて月の裏側で今も 自民党を操っている』という特集を売り込もうと思ったら休刊にな ってしまったので肩すかしを食いおれらしい抗議の仕方がそれ以上 思い浮かばず考えあぐねる内に新潮の〆切デッドが近づき結局自爆 テロしかないのかと空白の原稿を数える夜明け」
https://twitter.com/orverstran d/status/1044736976434282496
矢作は高橋源一郎のツイートにリプライしているのだが、高橋のツ イートはコレ。
「『新潮45』の『休刊』という選択は、個人的には残念だと思い ました。短い字数で簡単に論じられる問題ではないので、できるだ けきちんとした形で考えてもらえるように、来月発売の『新潮』( 11月号)に書くことにしました(というか、今書いております。 心をこめて)」
https://twitter.com/takagengen /status/1044611574579654664
矢作俊彦のリプライはコレ。
「というところへこの報せ。月末25日になって〆切を新たに自分 からこしらえるとは、『何でも原稿料に代える物書き魂』 の権化というか何と言うか、ともあれこれでおれが落としてもペー ジは埋まるわけで持つべきものは友達と、はるか鎌倉に向かって手 を合わせる校了36時間前の朝」
https://twitter.com/orverstran d/status/1044739747497693184
◎三省堂書店神保町本店などは「新潮45」10月号でちゃんと商 売をしているんだぜ。「FNN PRIME」の「新潮社の看板に“落書き” 『LGBT』表現で波紋」には、こんな件がある。
「三省堂書店神保町本店・副田陸児店長は、「いつもより1.5倍 くらい仕入れたんですけど、2日で売り切れてしまいました。『 新潮45』は、そこまで早い動きが出る雑誌でもないので、びっく りしている」と話した」
https://www.fnn.jp/posts/00401 604CX
「新潮45」が「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」という特 別企画を組んだのは、炎上商法の疑いがかけられても仕方あるまい 。
◎「紫式部文学賞」は水原紫苑の歌集「えぴすとれー」(本阿弥書 店)に決まった。
http://www.sankei.com/west/new s/180924/wst1809240031-n1.html
http://www.honamisyoten.com/bo okpages/ST201713347.html
快楽(けらく)もて神の創りしあかしにぞゴキブリの背(せな)か がやくものを
水原の師匠は春日井建である。出版業界に身を置くのであれば春日 井の「未青年」ぐらいは読んでおいて欲しいところだ。「未青年」 の序文は三島由紀夫が書いている。
大空の斬首ののちの静もりか没ちし日輪がのこすむらさき
◎「少年ジャンプ+」が次のようにツイートしている。
「【ご報告】
9月21日(金)より、オリジナル連載マンガに入る広告売上の5 0%を漫画家さんに還元します!漫画家さんの収入はこれまで原稿 料と印税が中心でしたが、さらに広告売上を還元することで、 新たな収入源が増え、制作環境が安定し、 ひいては読者の皆様に届ける物語が質・量ともに増えていく→」
「→そのような+の循環を作っていければと考えています。漫画業 界をこれからも夢のある場所にするべく、今後も新たな環境作りに 励んで参ります。今後とも少年ジャンプ+をよろしくお願いします 」
https://twitter.com/shonenjump _plus/status/10427171982198046 72
https://twitter.com/shonenjump _plus/status/10430148804401397 76
https://www.buzzfeed.com/jp/ta kumiharimaya/shonenjumpplus
◎相原実貴の「ホットギミック」(全12巻・小学館「Betsu comiフラワーコミックス」)が実写映画化される。監督・ 脚本が「あの子が海辺で踊ってる」「溺れるイフ」の山戸結希なの が期待を否が応でも膨らませる。
https://www.animatetimes.com/n ews/details.php?id=1537840999
◎「好かれる力」(光文社)を刊行した、進撃のノアというキャバ 嬢は「年収2億円、一晩で1億円の売り上げを記録」 って本当なのかよ。
https://www.nikkansports.com/e ntertainment/news/201809240000 778.html
「成果が挙げられなくて困っている」オレなんか読まなけりゃなら ないのかな。
◎「現代ビジネス」が公開している奥村信幸の「ブロックチェーン はジャーナリズムの『救世主』になれるか」は、こう書く。
「しかし、もしかするとブレークスルーとなるかもしれない、画期 的な社会実験が間もなく始められようとしている。CIVILとい うブロックチェーンを使ったジャーナリズム支援の仕組みだ。
これは、『ジャーナリズム倫理の理想を尊重する』と約束したジャ ーナリストを、一般のユーザーが仮想通貨を用いて直接支援し見守 るという、ニュースビジネスの『新しい生態系』 を創り出そうというものだ」
https://gendai.ismedia.jp/arti cles/-/57623
◎双葉社から2002年に刊行され、シリーズ51巻で累計発行部 数2,000万部を突破した、佐伯泰英による時代小説シリーズ「 居眠り磐音」が映画化される。
https://realsound.jp/movie/201 8/09/post-254707.html
◎KADOKAWAから刊行されているライトノベルレーベル「角 川スニーカー文庫」は創刊30周年の節目を迎えるが、これを記念 してライトノベル雑誌「ザ・スニーカー」を1号限りで「ザ・ スニーカーLEGEND」として復活させる。
https://prtimes.jp/main/html/r d/p/000005011.000007006.html
◎「厨病激発ボーイ」(角川ビーンズ文庫)は、関連動画再生数1 億回を超える「れるりり」の人気楽曲を小説化した人気シリーズで あり、2017年の舞台化・コミカライズに続き、現在アニメ化が 進行中だという。
https://prtimes.jp/main/html/r d/p/000004969.000007006.html
◎トーハンは、9月29日(土)より発売を開始する「カードキャ プターさくら展 -魔法にかけられた美術館-」の前売券に「サクラクーピー カードキャプターさくら展バージョン」をつけた特別商品を一部書 店限定で販売する。
http://www.tohan.jp/news/20180 921_1272.html
◎トーハンは、SCRAPの協力により、店頭活性化プロジェクト 企画として全国620書店でイベントを展開する。 第1弾にSCRAP出版の新刊「おやこでたからさがしえほん ぐでたまかくれんぼ」とコラボした「リアル謎解きイベント」を9 月26 日(水)より実施する。
http://www.tohan.jp/news/20180 926_1275.html
◎今年もまた秋の読書週間まっただ中に開催される「丸善ジュンク 堂に住んでみる」ツアー2018の参加者募集が始まった。11/ 3(土)~11/4(日)の1泊2日で、場所はジュンク堂書店 高松店となる。
https://www.maruzenjunkudo.co. jp/info/20180925-01/
◎電通、ストリートメディア、RCソリューションは、デジタルサ イネージ(電子看板)を活用した情報発信事業として全国初となる 24時間365日の防災情報発信体制を構築し、 9月25日から配信を開始した。
http://www.dentsu.co.jp/news/r elease/pdf-cms/2018092-0925.pd f
◎電通は、海外本社「電通イージス・ネットワーク」を通じて、ロ シアの大手メディアエージェンシー「Aaron Lloyd Group」(アーロンロイド社)の株式100%を取得すること になった。
http://www.dentsu.co.jp/news/r elease/pdf-cms/2018093-0925.pd f
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4)【深夜の誌人語録】
突出する必要はない。堅実を武器にするのだ。
1)【記事】「新潮45」休刊は新潮社のみならず出版業界に禍根
2)【記事】「新潮45」休刊を惜しむ
3)【本日の一行情報】
4)【深夜の誌人語録】
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1)【記事】「新潮45」休刊は新潮社のみならず出版業界に禍根
サイエンスライターの片瀬久美子ではないけれど、「新潮45」の
「『新潮45』の休刊、、、炎上する話題で商売しようとして、火
https://twitter.com/kumikokata
9月25日付毎日新聞「新潮45休刊 突然の決断、予想超えた批判」は「回収や続刊号での謝罪などを飛
その点、「新潮45」10月号の「【特別企画】そんなにおかしい
「新潮社の声明には特集に『常識を逸脱した偏見』があったとして
そう新潮社は出版業界に悪しき前例をつくってしまったのである。
矢来町の新潮社本社を囲むようにして、いわば包囲デモが敢行され
https://mainichi.jp/articles/2
https://mainichi.jp/articles/2
https://mainichi.jp/articles/2
https://mainichi.jp/articles/2
私は新潮社が下した「新潮45」休刊という判断は、出版社として
「新潮45なんて読む気もしないけど『言論の自由』とは、例え表
https://twitter.com/nekokumich
もっとも毎日新聞の小川一は「新潮45」の休刊を必然の結論と考
「新潮45休刊は必然の結論でした。いわゆる保守かリベラルかの
https://twitter.com/pinpinkiri
「人間の尊厳を守ること」への冒涜は、出版の自己否定であるとは
産経新聞の名物記者たる阿比留瑠比からすれば「新潮45」の休刊
https://www.facebook.com/rui.a
門田隆将は新潮社OBでもあり、新潮社ジャーナリズムを背負って
「9月25日夕刻、『新潮45』の休刊ニュースを聞いて、正直、
「いずれにしても、賛否両論を巻き起こすことを承知の上での編集
『社長がなぜ?』――さすがに、これを知って私は絶句してしまっ
http://www.kadotaryusho.com/bl
これは推測に過ぎないのだが、佐藤隆信社長はLGBT問題にさし
「関係者によると、新潮社では25日朝、50人ほどの社員有志が
https://www.asahi.com/articles
しかし、休刊すれば問題が解決するのかといえば、そんなことはな
「新潮45の休刊はいかん、佐藤さん。LGBTや世論の批判を4
https://twitter.com/TsujiHiton
取締役会に要望書を提出した50人ほどの社員有志にしても、「新
「私が在籍していた頃の新潮社にはジャーナリズム魂が確かにあっ
https://twitter.com/NOSUKE0607
サンスポが「新潮社社長は『新潮45』の『どこの何が問題だった
https://www.sanspo.com/geino/n
「新潮45」の休刊とは、即ち新潮社=佐藤隆信社長の言論放棄な
「この休刊は私に言わせると言論封殺によるものではない。これは
http://blogos.com/article/3274
9月26日付朝日新聞の「天声人語」は「新潮45の落日」であっ
https://www.asahi.com/articles
いや、落日を迎えたのは新潮社の同族経営なのではあるまいか。文
「リテラ」が掲載した「『新潮45』休刊声明の嘘! 杉田水脈擁護、LGBT差別は『編集部』でなく『取締役』がGO
https://lite-ra.com/2018/09/po
「あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現」を掲載し
「これが前例となると、今度はリベラル系の雑誌が問題を起こした
https://www.sankei.com/life/ne
仲俣暁生がフェイスブックに次のような文章を投稿している。同感
「…今回の判断は文芸優位、文芸主導で決まったという印象を受け
https://www.facebook.com/Nakam
そう「新潮45」休刊は新潮社にとっても、出版業界にとっても最
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2)【記事】「新潮45」休刊を惜しむ
私にとって「新潮45」となると、やはり「凶悪」だ。今でも「凶
「新潮45、休刊なのか。『凶悪』のような優れた犯罪ノンフィク
「だから僕は『新潮45』の今の編集方針には疑問を持つが、優れ
https://twitter.com/risaku/sta
https://twitter.com/risaku/sta
「暴かれた真実」(現代書館)など著書も多い元NHKの永田浩三
「新潮45の創刊号のすごさ。
むかし、NHKのドキュメンタリー班のデスクだったとき、ルポル
同じ時期、もうひとつお手本だったのがAERAだ。特集は実に見
あのころの優れた執筆者は、いまどうしておられるのだろうか」
https://www.facebook.com/kozo.
「新潮45」は事件ものに強かったのである。
「杉田論文掲載の前月に当たる「新潮45」7月号では、松戸市で
https://twitter.com/takehide19
出来幸介は「新潮45」で仕事をしていた。
「自分がいたのは短い時間だったけど、たくさんの著者、取材先の
https://twitter.com/djebar_k/s
高橋ユキも「新潮45」で事件を追っていた。
「わたしは新潮45の殺人事件本育ちで、初めての霞っ子本も新潮
こんな終わりがただ悲しい。腹が立つ。世の中が不寛容すぎる」
https://twitter.com/tk84yuki/s
岡映里は「新潮45」に9年もかかわっていた!
「9年もお世話になってその頃の生活の全てだったよ45は」
「ほんとになくなるとなると、超悲しいな」
https://twitter.com/okaimhome/
https://twitter.com/okaimhome/
深笛義也は寄稿家のひとりである。
「『新潮45』には何度か寄稿しましたが、その1つが、日本初の
https://twitter.com/giyagiyagi
古市憲寿は「新潮45」にも「週刊新潮」にも連載を持っている。
「大炎上の最中、誰も気づいてくれなかったけど、実は僕も話題の
https://twitter.com/poe1985/st
江川紹子のツイート。
「『新潮45』の休刊決定を受けて、そうなったいきさつには関心
https://twitter.com/amneris84/
村西とおるのツイート。
「新潮45の休刊。お世話になった編集部の皆さま、お疲れ様でし
https://twitter.com/Muranishi_
小川榮太郎節は今日も健在だ。小川は「新潮45」休刊についてフ
「それにしても、リベラル著名人氏の私への悪口雑言の低劣さ、特
https://www.facebook.com/eitar
これは中沢けいの呟きである。
「小川榮太郎氏は文芸評論家の肩書が使いたいんなら『幇間』の御
https://twitter.com/kei_nakaza
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3)【本日の一行情報】
◎矢作俊彦のツイート。文学だなあ。
「新潮45来月号に『JFKは火星人に誘拐されて月の裏側で今も
https://twitter.com/orverstran
矢作は高橋源一郎のツイートにリプライしているのだが、高橋のツ
「『新潮45』の『休刊』という選択は、個人的には残念だと思い
https://twitter.com/takagengen
矢作俊彦のリプライはコレ。
「というところへこの報せ。月末25日になって〆切を新たに自分
https://twitter.com/orverstran
◎三省堂書店神保町本店などは「新潮45」10月号でちゃんと商
「三省堂書店神保町本店・副田陸児店長は、「いつもより1.5倍
https://www.fnn.jp/posts/00401
「新潮45」が「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」という特
◎「紫式部文学賞」は水原紫苑の歌集「えぴすとれー」(本阿弥書
http://www.sankei.com/west/new
http://www.honamisyoten.com/bo
快楽(けらく)もて神の創りしあかしにぞゴキブリの背(せな)か
水原の師匠は春日井建である。出版業界に身を置くのであれば春日
大空の斬首ののちの静もりか没ちし日輪がのこすむらさき
◎「少年ジャンプ+」が次のようにツイートしている。
「【ご報告】
9月21日(金)より、オリジナル連載マンガに入る広告売上の5
「→そのような+の循環を作っていければと考えています。漫画業
https://twitter.com/shonenjump
https://twitter.com/shonenjump
https://www.buzzfeed.com/jp/ta
◎相原実貴の「ホットギミック」(全12巻・小学館「Betsu
https://www.animatetimes.com/n
◎「好かれる力」(光文社)を刊行した、進撃のノアというキャバ
https://www.nikkansports.com/e
「成果が挙げられなくて困っている」オレなんか読まなけりゃなら
◎「現代ビジネス」が公開している奥村信幸の「ブロックチェーン
「しかし、もしかするとブレークスルーとなるかもしれない、画期
これは、『ジャーナリズム倫理の理想を尊重する』と約束したジャ
https://gendai.ismedia.jp/arti
◎双葉社から2002年に刊行され、シリーズ51巻で累計発行部
https://realsound.jp/movie/201
◎KADOKAWAから刊行されているライトノベルレーベル「角
https://prtimes.jp/main/html/r
◎「厨病激発ボーイ」(角川ビーンズ文庫)は、関連動画再生数1
https://prtimes.jp/main/html/r
◎トーハンは、9月29日(土)より発売を開始する「カードキャ
http://www.tohan.jp/news/20180
◎トーハンは、SCRAPの協力により、店頭活性化プロジェクト
http://www.tohan.jp/news/20180
◎今年もまた秋の読書週間まっただ中に開催される「丸善ジュンク
https://www.maruzenjunkudo.co.
◎電通、ストリートメディア、RCソリューションは、デジタルサ
http://www.dentsu.co.jp/news/r
◎電通は、海外本社「電通イージス・ネットワーク」を通じて、ロ
http://www.dentsu.co.jp/news/r
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4)【深夜の誌人語録】
突出する必要はない。堅実を武器にするのだ。