【文徒】2018年(平成30)1月29日(第6巻16号・通巻1190号)

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1)【記事】楽天ウォルマートが提携
2)【記事】博報堂出身の小霜和也が電通デジタルのエグゼクティブクリエーティブディレクター(ECD)に就任
3)【本日の一行情報】
4)【深夜の誌人語録】

                                                                                • 2018.1.29 Shuppanjin

1)【記事】楽天ウォルマートが提携

楽天ウォルマートは、両社の強みを活かしたユーザーへのリーチ拡大およびサービス向上を目的に、日本と米国における戦略的提携を発表 した。
提携の一環として、「楽天西友ネットスーパー」を設立し、 日本におけるネットスーパー事業の協働運営を開始する。また米国においては年内に、ウォルマートの実店舗や「Walmart.com」で、「楽天Kobo」の提供する電子書籍やオーディオブック、電子書籍リーダーなどを、量販店として独占販売することになった。
https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2018/0126_01.html
ブルームバーグは次のように書いている。
ウォルマートはアマゾンに対抗するためテクノロジー企業との連携を進めている。昨年は米グーグルと提携し、『グーグルホーム』端末を通じて音声で商品を注文するサービスを始めると発表。米配車サービスのウーバー・テクノロジーズとは、一部の都市で食料品宅配サービスで協力している。楽天との提携により、苦戦するウォルマート傘下の西友の販売が上向く可能性がある」
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-01-26/P352GN6KLVRA01
日経の「 楽天ウォルマートとネットスーパー 鬼門の生鮮に挑む」は、こう書く。
楽天市場のように出店企業に商品の掲載や配送を任せきりにするだけでは、価格や配送スピードでアマゾンなど競合に見劣りすることが多い。ウォルマートとの提携で主体的に通販事業を運営するのは、こうした課題に対応する狙いもある」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26199000W8A120C1EA6000/
堀江貴文ツイッターに「なんかパッとしないんだよなあ 」と投稿しているが、私も同じ感想を抱いた。
https://twitter.com/takapon_jp/status/956782134957506560
はっきり言えば三木谷 浩史 の発想が古くはないか。古い発想であるにもかかわらず大きな賭けであるところが問題なんじゃないの。楽天は物流に投資すべきだし、物流においてアマゾンを超える発想を持たなければならないのではないだろうか。
私には楽天フランケンシュタインのような企業に見える。

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2)【記事】博報堂出身の小霜和也が電通デジタルのエグゼクティブクリエーティブディレクター(ECD)に就任

博報堂出身のクリエーティブディレクター小霜和也が、電通デジタルの新任顧問/エグゼクティブクリエーティブディレクター(ECD)に就任した。、電通デジタルのアドバンスト・クリエーティブ・センター内に、 小霜が率いる、クリエーターと運用コンサルタントが協業するプロジェクトチーム「小 霜ルーム」を設置するそうだ。
https://www.dentsudigital.co.jp/release/assets/DD2018001-0124.pdf
小霜は次のようにツイートしている。
電通デジタルの顧問/ECDに就任しました。電通の方はデジタルクリエイティブのご相談何でも『小霜ルーム』までどうぞ。排他的契約ではなく広告主、他代理店の方ともこれまで通りお仕事できますのでご安心を」
https://twitter.com/kossii/status/955982259022188545
小霜和也とは、とんな人物なのだろうか。ブログでは、過去こんなことを書いている。
「反原発ということなら、僕は3.11のとっくの前から反原発だ。自宅の電気は天然ガスによる自家発電でまかなっている。この装置は百万円以上かかった。発電は電気を使用する場所に近いほど効率が良い。都心のど真ん中に発電所があればエネルギー効率は2倍になる」
原発などない方がよい。
1+1が2であるぐらい自明のことだ。ただ、そういう世界を実現するためには理性的な考察、議論、バランス感覚が必要だろう。「馬鹿」を100万回叫んでも、むしろ真に有益な声はかき消されるだけだろう。本当はいったい誰が反原発の流れの足を引っ張っているのか、SNSなどで反原発を叫ぶ人たちはこのタイミングで自問してみるべきではなかろうか」
http://koshimo-blog.com/?p=752
西部邁塩野七生のファンであることはツイッターのタイムラインを読んでいればわかる。
西部邁さんは大好きな評論家だったな。世の中をややシニカルに見ながら、でも本質を突いている感じがね。マーク・トウェインのエッセイに通ずるところもあって。もっと活躍していただきたかった」
https://twitter.com/kossii/status/955340770667622400
「『ローマ人の物語』をまた読んでいる。ローマ帝国衰退の理由が現代日本にもズバズバ当てはまっていて怖い。参考にすべきと思う」
https://twitter.com/kossii/status/954890201318547456
2011年12月13日付の「『絆』でいいじゃないか」では、こう書いている。
「僕は毎年、児童養護施設に援助をしている。今年は資格を取るために短大に行きたい、という孤児の学資を出している。その子は孤児のケアをする仕事に就きたいらしい。そのためには短大で心理学を学ぶ必要があるのだ。名前は知らないし、向こうにも僕の名前は教えていない。この震災で両親を失った子供は240人いるらしい。僕はあと20年は働くつもりでいる。その子たちも含め、引退するまでにあと10人の孤児の学資を面倒見るつもりだ。それ以外の子たちは誰かにおまかせしたい」
http://koshimo-blog.com/?p=121
マンガには相当造詣が深いようだ。
「僕の母方の祖先は島津藩の重役で、意外かもだけど僕は幼い頃から薩摩武士たるもの云々と躾けられた。ところで本物の薩摩弁は完全な外国語で理解できる単語が全くない。ああいうドラマの台詞は視聴者に通じる程度に方言を混ぜるんだろうけど薩摩は無理。ゴールデンカムイの11巻を読むとよくわかる 」
https://twitter.com/kossii/status/949970999818276864
「マンガアプリのCMやたら多いなあ。そしてほとんど差別化できてない。東村アキコ最新作を押し出してるのあったけど、あれ一般に無料公開してる作品だよね? 」
https://twitter.com/kossii/status/949871278856470528
小霜について、こんな記事も発見した。
「『読む本の9割はマンガ』というだけあって、『マンガ書庫』と呼ぶ部屋まである。
『マンガ原作者の夢は実現しかけてます。米国の会社に10万ドル払い込んだ宇宙飛行は、まだロケットの準備待ちです』」
http://adv.yomiuri.co.jp/ojo_archive/interview/keyperson/201202key.html
そうそう小霜和也は東大法学部卒業のクリエイターである。クリエイターで東大法学部OBは珍しいのではないか。

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3)【本日の一行情報】

日本相撲協会相撲博物館が所蔵している3000点を越える相撲錦絵は経年劣化が進んでいるため日本相撲協会はデジタル化 によって後世に残そうとしているが、徳間書店が協力して、その貴重な錦絵全点のアーカイブ化を果たした。
その中から相撲博物館学芸員が選りすぐった249点を掲載しているのが、 徳間書店が昨年末に銀座 蔦屋書店 での独占販売を開始した「大相撲錦絵 日本相撲協会 相撲博物館コレクション」 だ。化粧箱入りのオールカラー画集(324ページ、A3判、48ページのB5判解説書と別刷り錦絵2点付き)でシリアルナンバー入りの150部限定の豪華版 の定価は18万5000円 +消費税だ。日刊スポーツによれば、これが売れているという。
「それが、売れた。発売1カ月弱。「数部」(同担当者)というから、1部ではない。『文化的意義優先で、150部売り切って、収支はとんとんです。とはいえ…ドキドキしてました』と同担当者は喜んだ。
好角家が買ったのか? 歴女なスー女か? 芝田山親方(元横綱大乃国)は発売イベントで愛用のステッキを手に、こう話していた。『これは2万5000円だけど、私は5万円でも買う。価値観の問題。相撲好きには、値打ちがあると思います』−。好きな人は、きっと一生楽しめる。唯一の取扱店、銀座 蔦屋書店で見本を手にとって見ることができる 」
https://www.nikkansports.com/battle/column/sumo/news/201801240000180.html
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000128.000016935.html
SPA(Speciality store retailer of Private label Apparel)による価格破壊はアパレルでは「安さ」を実現したが、CCCの SPAによる価格破壊は「高さ」を実現したところにCCCが出版社を傘下に入れている意味が見えて来る。
交通タイムス社はCCC傘下の出版社ではないが、「日産GT-R NISMO トミカ 」を付録とした「CARトップ 2018年7月号TSUTAYA限定特装版」を5月26日に発売 する。2月12日(月・祝) より予約販売を開始する。
http://tsutaya.tsite.jp/storelist/news/38080974/index
蔦屋書店やTSUTAYAでしか買えない出版物が増えていくのは間違いあるまい。

◎学研の「大人の科学マガジン」2017年12月発売号 は付録の「小さな活版印刷機」が目玉であったが、予想通り売れた模様だ。「日経トレンディネット」は次のように書いている。
「・・・ 、SNSなどで大ブレイクし、実際に発売された時点で初回出荷分はほぼ完売。ネット上の通販サイトでは次回発送は2月と告知が出たほどだった 」
http://trendy.nikkeibp.co.jp/atcl/pickup/15/1008498/012301112/?rt=nocnt
初版2万部でのスタートだったが、10万部を超える見通しだそうだ。
この印刷機をプラットホームにしたビジネス展開を企画している出版関連産業もあるという。アイデアとはそういうことだ。

千葉大学附属図書館は三省堂書店神保町本店で学生選書ツアーを実施 したという。
http://www.ll.chiba-u.ac.jp/topics/2017/topics_20180123_tour.html

◎「月刊アクション」(双葉社)で連載されている里好の「踏切時間」がテレビアニメ化 されることになった。
https://natalie.mu/comic/news/266532

◎日販は、1月25日(木)より、東海エリアの133書店と連携して「本を買って水族館へ行こう!書店祭」を実施している。
http://www.nippan.co.jp/news/matsuri_tokai_2018/

滝沢カレン が「JJ」3月号の表紙で手ブラで登場したが、同じく写真週刊誌「FLASH」でも「神裸身」として袋とじで降臨している。
https://sirabee.com/2018/01/24/20161472442/
https://smart-flash.jp/gravure/32666
スタイルブック「地球はココです。私はコレです。」が2月2日に光文社から発売される。
https://mdpr.jp/news/detail/1740743
滝沢カレン集英社の「セブンティーン」出身のモデルだが、今や光文社の顔である。滝沢の母親は表参道でバレエスタジオを経営している。ここがそうだ。
http://www.ryabina.com/
「ViVi」の専属モデルである藤井サチも「セブンティーン」出身である。
https://www.vivi.tv/topics/2017/04/4013/

日本テレビがバスキュールとともに設立した「HAROiD」(ハロイド)はこれまでのテレビ×スマホの連携企画のクリエイティブ力と技術力を駆使し、2月10日(土)午後4時からテレビ東京BSジャパンで生放送される、友だちと一緒にスマホでつながりながら参加する全く新しいインタラクティブ番組「トモテレ presented by au」を実現させるそうだ。地上波TVとBS(衛星放送)に加え、動画配信も組み合わせることで、放送時間にテレビの近くにいない場合でもスマホで動画配信をリアルタイムに視聴しながら友だちと一緒に参加できる番組とのことである。
http://magazine.haroid.com/tomotele/

◎年末年始の動画コンテンツ視聴では「テレビ」で、「スマホ」を上回った。とはいえテレビが29.7% 、スマホが28.6% とほぼ互角である。動画配信サービスは「Amazonプライム・ビデオ」が利用率5割超えている。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000283.000007597.html

◎出版科学研究所 によれば紙の出版物の推定販売金額は16年比7%減の1兆3701億円で、13年連続のマイナス。電子の出版物は16%増の2215億円 。紙と電子を合わせた出版全体の市場は4%減の1兆5916億円。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2612417025012018000000/
紙の雑誌は11%減の6548億円 。過去最大の減少率となった。
http://www.yomiuri.co.jp/culture/20180125-OYT1T50047.html
電子が出版全体の約13.9%を占めるまでに成長した。その原動力となっているのはマンガである。
https://mainichi.jp/articles/20180125/k00/00e/040/302000c
「電子コミック市場では、スマートフォン向け漫画アプリ「ピッコマ」などが人気を集め、スクウェア・エニックス白泉社といった出版社が手掛ける電子コミックの新しい収益モデルも生まれた。他方、違法の海賊版サイトが、全体の売り上げに悪影響を及ぼしたとみられている 」
https://mainichi.jp/articles/20180126/k00/00m/040/090000c
一方、日経は「最後の砦の漫画単行本(コミックス)販売が13%減と初めて2ケタの減少に沈んだのだ 」と書いている。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2615756025012018TI1000/
日販とトーハンが発表した年末年始の売上でもコミックスは苦戦した。
http://www.tohan.jp/news/20180109_1133.html
http://www.nippan.co.jp/wp-content/uploads/2018/01/report_2017-2018.pdf

◎2017年の日本映画の興収トップ3は「名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)」が68億9000万円 でトップ。2位に「映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険」、3位に「銀魂」、4位に「劇場版ポケットモンスター キミにきめた!」 、5位に「君の膵臓を食べたい」と総てが出版社の絡んだ企画である。しかも1位、2位、4位は小学館だ。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26137340V20C18A1X13000/
https://entamedata.web.fc2.com/movie/movie_j2017.html

◎「ラ王ボスジャン」!サントリーと日清がまさかのコラボレーションだ。ラ王もBOSSも 25周年であることから実現した。
https://www.rbbtoday.com/article/2018/01/25/157684.html
https://www.suntory.co.jp/softdrink/boss/bossrao/
「ラ王ボスジャン」は世界でたった一人にしか当たらない。

トーハンは、店頭活性化プロジェクト企画として「幕末偉人ゆかりの温泉プレゼントキャンペーン」を1月26日(金)〜3月18日(日)までの52日間にわたり全国約800書店で実施している。
http://www.tohan.jp/news/20180126_1141.html

◎「温泉マイスター牧野光子の至福の温泉」 をキンドル本だけではなく、紙でも出版すれば、それなりの数字を叩き出せるのではないだろうか。「ある出版社に経費を支払いながら、会社の経営不振を理由に出版されず、支払金も返還されないトラブルが発生 」したことからキンドル本として配信されることになったという。
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201801250000369.html

岩波書店は10年ぶりの改訂で今月12日に発売した「広辞苑」第7版に性的少数者を意味する「LGBT」と「しまなみ海道」 の説明に誤りがあること自社のホームページで正式に発表し、お詫びと訂正を行った。
https://www.iwanami.co.jp/files/kinkoku/announcement.pdf
「LGBT」の説明が間違っていたことは、遠藤まめたがデジタルメディアで指摘した。
http://wezz-y.com/archives/51533
台湾にかかわる記載は訂正する必要がないと岩波書店は判断しているということだ。産経が「広辞苑、台湾を『台湾省』 20年前から記載 『日本の代表的な辞典としては瑕疵と言わざるを得ない』」を掲載している。
http://www.sankei.com/life/news/180126/lif1801260004-n1.html
産経によれば「坊守」 に関しても訂正を要求されていた。
http://www.sankei.com/life/news/180126/lif1801260003-n1.html

三菱一号館美術館(東京・丸の内)が運営する架空の本屋さん「新しい私 書店」は、来たる3月1日に1周年を迎える。 これを記念して協力書店の紀伊國屋書店大手町ビル店、ふたば書房丸ビル店、丸善丸の内本店、三省堂書店有楽町店 がそれぞれテーマを設定して「リアル・新しい私書店」を展開 することになった。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000030575.html
http://mimt.jp/book/

◎問題は小室哲哉の不倫スクープそのものではなく、TBS「サンデージャポン」に登場した週刊文春の記者が語ってしまった「本意ではない結果になった」という発言にあると私は考えている。むろん記者や編集者が他メディアに登場するのは、悪いことではないし、むしろ選択肢としては正しいというべきなのだが、そこでのちょっとした発言が世論の潮目を変えてしまう怖さがあることも承知しておかなければならないということだ。いずれにしても「週刊文春」は、炎上に怯むのではなく、スクープを畳みかけることであろう。「忖度」文化から最も遠く離れているのが週刊誌ジャーナリズムである。
https://news.yahoo.co.jp/byline/sakaiosamu/20180126-00080839/
朝日新聞は新谷学編集長の顔写真を公開している。
https://www.asahi.com/articles/ASL1V5R1SL1VUCVL01D.html
「女性セブン」で「週刊現代」元編集長の元木昌彦が次のように語っているが全くその通りである。
「週刊誌は創刊以来、不倫を含む『スキャンダル』と『メディア批判』は大きな柱。けしからんという声は昔からあるが、そこは揺るがない。文春だって引退させたいと思っていたわけではないだろうし、多少の批判で撤退するほど週刊誌はやわじゃない。これだけ不倫報道が注目されるニュースならば、今後も情報が手に入れば不倫報道は続くだろう」
http://www.news-postseven.com/archives/20180126_646861.html
「フジテレビは26日、4月にスタートする報道・ニュース番組のメインキャスターに就任することが決まっていた元NHKの登坂淳一アナウンサー(46)が、週刊誌の報道を受け、出演を辞退したと発表した」(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/culture/20180126-OYT1T50092.html
「週刊誌の報道を受け」ではなく「『週刊文春』の報道を受け」とここは書くべきでしょうよ。

小学館はWEBで期間限定全文無料公開しタイトルを募集した蘇部健一 の 「小説X」のタイトルを「あなたをずっと、さがしてた 」に決定し刊行する。
https://www.shogakukan.co.jp/books/09386490

講談社は1月26日(金)より「本づくりプロジェクト」の第1弾として、三浦明博「集団探偵」のカバーイラストを募集し、同時に「集団探偵」電子版を無料公開する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001580.000001719.html
書籍では編集力を解放しようという力学が働き始めているのかもしれない。

小学館の「P+D BOOKS」から佐木隆三の「 死刑囚 永山則夫 」が復刊される。講談社文庫から刊行されたのが1997年。
https://www.shogakukan.co.jp/books/09352325
安岡章太郎の「舌出し天使・遁走」や阿部昭 「単純な生活 」も「P+D BOOKS」から刊行される。
https://www.shogakukan.co.jp/books/09352326
https://www.shogakukan.co.jp/books/09352327
こうした作品は定価を高くして復刊されるというパターンだったが(講談社文芸文庫がそうだ)、「P+D BOOKS」は、この常識を打ち破っている。

◎「ルラ ジャパン」(Lula JAPAN)が、3月28日発売号から発売元を講談社からマガジンハウスに変更する。 「ルラ ジャパン」は年2回刊。
https://www.fashionsnap.com/article/2018-01-26/lula-japan-magazine/

電通の違法残業事件で、過労自殺した新入社員の母親が、労働基準法違反容疑で書類送検された元上司の不起訴処分は不当として、東京検察審査会に審査を申し立てた 。
https://www.sankeibiz.jp/compliance/news/180125/cpb1801251703001-n1.htm
母親のコメント全文を産経が掲載している。
http://www.sankei.com/affairs/news/180125/afr1801250034-n1.html
この母親の代理人をつとめる弁護士は昨年の電通の採用面接で面接官が「報道されている事実が必ずしも事実だとは思っていない」などと過重労働が原因ではないと受け取られかねない発言をした 疑いがあることを明らかにしたそうだ。産経は次のように書いている。
「川人弁護士は、これらの発言をした役員ら一部の社員の名前や発言があった日時を特定。他にも同様の情報を把握しているとして調査を進めるとともに、電通に質問書を提出した」
http://www.sankei.com/affairs/news/180125/afr1801250035-n1.html
電通の試練はつづく。

小学館集英社プロダクションは、小学館と協力して、1月25日より、「ビッグコミック」創刊50周年を記念して 「のたり松太郎シングルモルトウイスキーを、通販サイト「大人の逸品」で販売 する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000027035.html

講談社電子書籍キャンペーン「冬☆電書2018」は、1/26(金)〜2/8(木)の2週間限定で開催されるが、このキャンペーンの期間中、各電子書籍ストアで講談社の女性向けマンガ雑誌のバックナンバー半年分がすべて108円(税込)となる。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001583.000001719.html

◎共通ポイントサービス「Ponta(ポンタ)」を運営するロイヤリティ マーケティングは、丸善ジュンク堂書店とポイントサービスに関して提携 した。
https://www.loyalty.co.jp/storages/pdf/180125_4.pdf

◎新潮社の編集者が逮捕されてしまった。
「神奈川県警松田署は25日、ゴルフ場で客の現金を盗んだとして、窃盗の疑いで東京都文京区大塚の新潮社社員、丸山秀樹容疑者(50)を逮捕した。署によると、『盗んでいない』と容疑を否認している」(産経)
http://www.sankei.com/affairs/news/180126/afr1801260002-n1.html

◎1月26日に講談社が刊行する「鉄鼠の檻」ハードカバー版、1月31日に新潮社が刊行される「ヒトごろし」、2月28日にKADOKAWAが刊行する「虚談」の3冊を購入した読者に向けて講談社KADOKAWA、新潮社は、3社合同キャンペーン「三社横断 京極夏彦新刊祭」(三京祭)を開催する。
各単行本に記載されている2次元バーコードをスマートフォンで読み取ると、キャンペーンサイトが表示され、パスワードが取得できる。このパスワードを全て集めると、期間限定特設サイト(2018年2月28日〜11月30日)へアクセスでき、京極夏彦屈指の人気シリーズ、「百鬼夜行シリーズ」の書き下ろし新作短編 も読める。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000004106.000007006.html
講談社の「鉄鼠の檻」ハードカバー版 の定価は何と5500円+税。通常書籍には使用していない印刷技術を駆使しており、一冊ごとに印刷を 行うそうだ。

◎読売新聞が掲載したジョシュア・ベントン 「フェイスブックがニュースから『撤退』」。これは読んでおこう。
「米国の日刊紙の大半は、不本意ながらではあるが、広告収入よりも、読者からの購読料や会員費に依拠せざるを得ないとの結論に達している。グーグル、フェイスブック両社がデジタル広告市場を席巻する中、今度はフェイスブックが多くのページビュー(PV)を止めるというのだ。これは、ページビューに伴う広告収入が入らないことに直結する。収入の全部または大半をデジタル広告に頼る戦略を立てていた企業はすでに苦境にあるが、フェイスブックの今回の措置で困難は一層鮮明かつ差し迫ったものになる 」
http://www.yomiuri.co.jp/world/nieman/20180122-OYT8T50097.html

文藝春秋が小説投稿サイト「エブリスタ」とタッグを組み設立された「週刊文春」小説大賞から、第1回準大賞受賞作品「ぼくらの犯した罪の半分」(著者:紫倉紫)が電子書籍としてリリースされた。 2月28日まで 100円!
https://www.atpress.ne.jp/news/148262

◎2017年で創業70周年を迎えた ポプラ社 が主催する「小学生がえらぶ!”こどもの本”総選挙」 。20代の若手社員が運営している。入社3年目の岡本大 が「東京ウォーカー」で次のように語っている。
「弊社が70周年を迎えるに当たって、記念事業を立ち上げるプロジェクトが始まりました。『児童書や出版全体を盛り上げる施策を考えよう』と若手中心でアイデアを出す中で、『大人向けの本を選ぶ本屋大賞はあるけど、こどもの本を選ぶ賞ってないよね』という話になり、そこから『こどもの本の1番を決めるイベント』というアイデアが生まれました」
https://news.walkerplus.com/article/134721/
投票が10万を超えたようだ。

◎テレビでは草磲剛 が演じた樋田毅による「記者襲撃 赤報隊事件 30年目の真実 」が岩波書店から刊行される。
https://www.iwanami.co.jp/book/b345420.html
樋田のツイート。
草磲剛さんが私の役を演じるNHK『未解決事件』ドラマ編が27日午後7時半から放送されます。私は草磲さんと会ったのですが、好青年でした。『私の役を引き受けてくれた勇気に感謝します』と伝えると、『市民の義務として頑張ります』と言ってくれました。その後の彼のメディア向け発言も素晴らしい 」
https://twitter.com/QGaBnFl60ImNhyy/status/956475848386686976
「昨夜の草磲さんの演技力に感服です。私の心が草磲さんに乗り移ったかのように思いました。私が最も伝えたかった『赤報隊銃口は自由な市民一人一人に向けられたものだ』を、草磲さんが全存在をかけた言葉として発してくれました。私の書く本も、草磲さんのドラマの延長線上にあります」
https://twitter.com/QGaBnFl60ImNhyy/status/957556093894385664
NHKスペシャル「未解決事件 file.06『赤報隊事件』」のディレクター は新名洋介 。2011年8月12日に放映された「追跡!AtoZ『福島第一原発作業員に何が?』」の取材メンバーのひとりであった。
https://mainichi.jp/articles/20180117/dde/012/200/009000c
「産経信条」にこう書かれていることを思い出した。
「われわれは民主主義と自由が国民の幸福の基盤であり、それを維持し発展させることが言論機関の最大の使命であると確信する。したがってこれを否定するいっさいの暴力と破壊に、言論の力で対決してゆく」
https://www.sankei.jp/company/vision/faith

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4)【深夜の誌人語録】

迷えば迷うほど思考は鍛えられる。人生は迷わなければ損なのだ。