【文徒】2018年(平成30)7月30日(第6巻140号・通巻1314号)

Index------------------------------------------------------
1)【記事】アニメ映画「この世界の片隅に」がTBS ドラマ版に一切関知なし!と発表の何故?
2)【記事】杉田水脈と「AERAdot.」の人権感覚は五十歩百歩
3)【記事】総務省による「平成29年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」
4)【本日の一行情報】
5)【深夜の誌人語録】

                                                                                • 2018.7.30 Shuppanjin

1)【記事】アニメ映画「この世界の片隅に」がTBS ドラマ版に一切関知なし!と発表の何故?

アニメ映画「この世界の片隅に」の製作委員会 がTBS ドラマ版「この世界の片隅に」とは無関係だという声明をわざわざ7月24日付で発表した。
「現在放送中の漫画『この世界の片隅に』を原作とする実写ドラマに「special thanks to 映画『この世界の片隅に』製作委員会」と表記されておりますが、当委員会は当該ドラマの内容・表現等につき、映画に関する設定の提供を含め、一切関知しておりません 」
http://konosekai.jp/news/2113/
「ねとらぼ」によれば、この発表を受けて、Twitterでは「映画版をそのままドラマ化したのかと思ってた」「勝手に『ありがとう』と言って、映画『この世界の片隅に』製作委員会が関与、承諾したような印象を与えているとしたらおかしな事」「ギスギスしたのは嫌だなぁ」といった厳しい声が上がっている。 http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1807/24/news102.html
朝日新聞は次のように指摘している。
「趣旨を尋ねた朝日新聞の取材に対し製作委の担当者は『(サイトなどで)公表している以上のことはお答えできない』と話した。関係者によると、ドラマ上の表現や設定をめぐり、映画との類似点を指摘する声が上がっているという 」
https://www.asahi.com/articles/ASL7T4HRCL7TUCVL006.html
「映画との類似点を指摘する声」とはアニメ映画版からTBS実写ドラマ版が無断で・・・? 町山智浩は次のようにツイートしている。
「アニメ映画『この世界の片隅に』は製作準備段階での片渕須直監督の自腹を切り生活費を切り詰めての独自調査による精密な考証の結晶であり、その考証自体に著作権があると考えてもいいほどです。同じ原作を映像化する際、映画版の考証を利用するなら片渕監督の許可が必要だと思います 」
「背景や衣装、小道具、行動、言葉、仕草、花、天気、ラジオ放送、食事、等々『この世界の片隅』はストーリーだけでなくディテールの積み重ねが映画を作り上げていますが、それは監督の調査研究によるところが大きいです。で、歴史だったら調査研究の成果はその研究家に無断で使えませんよね」
https://twitter.com/TomoMachi/status/1021904639959027712
https://twitter.com/TomoMachi/status/1021964903593078784
産経ニュースによれば「インターネット上などでは、漫画ではなく映画に似た表現があるなどの指摘があがっていた 」そうだ。
https://www.sankei.com/entertainments/news/180724/ent1807240008-n1.html
映画評論家の清水節はツイートでハッキリと「盗用」という言葉を使っている。
「やはりこうした事態に発展してしまった。アニメ映画版『この世界の片隅に』製作委員会が、TBSの実写ドラマ版へ声明を発表。ドラマ版は、アニメ版に対する『special thanks』を勝手にクレジットし、設定などを盗用しているという意味合いになる。誠意ある対応が出来ないのなら、放送を打ち切るべきだ」
https://twitter.com/Tshmz/status/1021596074786447360
アニメ映画「この世界の片隅に」の製作委員会にはTBSラジオも名前を連ねている。

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2)【記事】杉田水脈と「AERAdot.」の人権感覚は五十歩百歩

能町みね子のツイート。
新潮45の記事、杉田水脈大先生が全部読んでから批判しろと言うから全部読んだ(ちゃんと買いましたよ恥ずかしいけど)。そしたら『生産性』どころじゃなかった。むしろあんなところは許してやってもいいくらい数行に1回のペースで頭ひん曲がりそうになったので読んでみることオススメです」
https://twitter.com/nmcmnc/status/1022649113207169024
毎日新聞が7月28日付で「自民・杉田議員 『生産性ない』はナチの優生思想 識者ら批判 海外メディアも報道 」を掲載している。
京都大学では最近、名物だった学生の立て看板が撤去されニュースになったが、大学キャンパスの石垣に
杉田水脈議員の優生思想的発言に抗議する。人は『生産性』のために生きているのではない>
と大書した抗議の貼り紙が登場した。その写真がツイッターに投稿され、3000件以上も拡散している 」
https://mainichi.jp/articles/20180728/mog/00m/040/009000c?fm=mnm
これが、その貼り紙。
https://twitter.com/SpainChai_2/status/1022432136262049793
「ハフポスト日本版」が「稲田朋美氏、Twitterアカを作り直す。LGBTの議論に参戦も『偽物と間違われた』と秘書」を掲載した。
https://www.huffingtonpost.jp/2018/07/25/inada-twitter_a_23489775/
稲田のこのツイートも復活した。
平成28年2月、自民党政調会長だった私は、LGBTの方々が自分らしく、人として尊重され、活躍できる社会を実現するため、特命委員会を立ち上げた。今、この委員会ではLGBTの理解増進のための議員立法の作業中だ。私は多様性を認め、寛容な社会をつくることが『保守』の役割だと信じる」
https://twitter.com/dento_to_souzo/status/1021679596897366017
日経ビジネスONLINE」に掲載された小田嶋隆の「杉田水脈氏と民意の絶望的な関係」。「新潮45」の常連執筆陣である小田嶋にしても、こう書く。
「私がむしろ当惑を感じたのは、議員の文章に対してよりも、雑誌の編集姿勢についてだった。
具体的に申し上げるなら、当該の発売号をパラパラとめくりつつ
『おいおい、『新潮45』は、ついにこのテの言論吐瀉物をノーチェックで載せる媒体になっちまったのか』
と、少しく動揺せずにはおれなかったのである」
https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/174784/072600152/?P=1
しかし、何よりも深刻なのは、小田嶋が「私が絶望しているのは、彼女の主張が代表的な民意であるような国で自分が暮らしている、そのことに対してだ」とまで書かざるを得ない情況が私たちの眼前に横たわっていることだ。
これは村西とおるのツイート。やれ、やれ。
杉田水脈さまの新潮45の論文が批判されていますが、まったくの誤解、曲解によります。氏はLGBTをカミングアウトした人を否定していません。便所紙朝日をはじめとするメディアが過剰に持ち上げる報道を『普通に』『常識的に』と戒めているに過ぎません。騒いでいるのは弱者利権を狙う活動家の人たちです」
https://twitter.com/Muranishi_Toru/status/1022752221925015552
「やれ、やれ」はこれにとどまらない。「AERAdot.」に掲載されていた「杉田水脈衆院議員の顔は『幸せに縁がない』? 観相学で見てみたら…」 が突然、削除された。それにしても、杉田水脈に対して人格攻撃を平然とやってのける「AERAdot.」は杉田には人権がないとでも思っているのだろうか。この手の悪質な差別を許してはなるまい。
http://gogotsu.com/archives/41778
山口智美のツイート。
AERA、ちょっとこの記事はくだらなすぎないか。杉田議員の批判するなら正面からすればいいことで、こういう方向性は最悪」
https://twitter.com/yamtom/status/1022854363935518721
小川榮太郎フェイスブックでこう発言している。
「驚き入りました。今、杉田さんは―またこの件での私もー性を悪用した政治と思想のイデオロギー闘争を問題にしているので、彼女の人相はこの主題と何の関係もない。朝日と言う連中はどうしていつもこんなところまで話を落とすのか。それにしても……LGBTが何たらいうけど、女性の顔をこんな風に論評するのは結構なんですか。自分は何を言っても何をやっても許される、と 」
https://www.facebook.com/eitaro.ogawa/posts/1949727201786758
繰り返す。「AERAdot.」のやっていることは「差別」である。ろくでなし子のツイートに異議なしである。
杉田水脈氏のあの発言は本当に酷いし批判されて当然なんだが、杉田さんの顔相占いして『性格悪い人の顔』だとか幼稚な記事を書いちゃうメディアの無自覚な『私たちの差別は良い差別』感覚も相当だなぁ 」
https://twitter.com/6d745/status/1023196925686894593
朝日新聞の「AERAdot.」をしてこうなのだから、逆にそのことが小田嶋の杉田水脈の主張が代表的な民意であるような国という指摘は正鵠を射ていることを証明してしまっているとは、いやはや、本当に困ったものである。「新潮45」のみならず「AERA」にしたところで「目指している未来は、雑誌という媒体が生き残ることを許されない社会」(小田嶋隆)なのだろうよ。
ところで、皆さんレディー・ガガの「Hair」を聞いたことはありますか? ゲイでいじめられ14歳で自殺したジェイミーのことを歌っている。
「私はただ『本当の私』になりたいだけよ」
http://itgetsbetterjapan.blogspot.com/2012/05/lady-gagahair.html
https://youtu.be/o_WsfPLmM3Y

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3)【記事】総務省による「平成29年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」

総務省が「平成29年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」 を公表した。次のようなポイントは頭に入れておきたい。
主なメディアの中では、テレビ(リアルタイム)視聴の平均利用時間が最も長く、平日159.4分、休日214.0 分だが共に減少傾向。インターネットの平均利用時間がこれに続き、平日 100.4 分、休日 123.0 分であり、 共に一貫して増加 している。
平日は、テレビ(リアルタイム)視聴 80.8%、インターネット利用 78.0%となり数値が並びつつある。40代のインターネット利用が、10〜30代に続き、平日休日ともに初めてテレビ(リアルタイム) 視聴を上回った。
主なソーシャルメディア系サービス/アプリの利用率ではLINEが最も高く75.8%。Facebook31.9%、 Twitter31.1%、Instagram25.1%がこれに続く。
情報源としての重要度について、全年代では、テレビ88.6%、インターネット73.3%、新聞61.0%、雑誌21.4%の順に重要度が高い。平成27年調査で順位が入れ替わったインターネットと新聞の差は一層開く結果となった。娯楽としての重要度について、全年代では、前回調査までと同じく、テレビ87.9%、インターネット77.5%、雑誌41.1%、新聞 40.6%の順に重要度が高い。どちらにおいても、全年代ではインターネットの重要度のみが増加 している。
メディアとしての信頼度は全年代で見ると、最も信頼度が高かったのは新聞68.7%(前回平成28年調査70.1%)。次いでテレビ63.6%(同65.5%)、インターネット30.8%(同33.8%)、雑誌19.1%(同20.5%)。
スマートフォンの利用率が80.4%となり8割を越えた。また、タブレットの利用率は34.3%と増加し、フィーチ ャーフォンの利用率が 25.2%と減少したため、初めてタブレットガラケーを上回った。
12歳以下の子供のうち 63.8%がネット動画を見ており、23.9%がアプリを利用している。子供がネット動画を見る際の機器は、スマートフォン 38.2%、タブレット端末 34.0%の順 となっている。
インターネットの利用時間では、平日はメールが最も長く30.4分、次いでソーシャルメディア が 27.0分。休日は、ソーシャルメディアが 31.2分、次いで動画投稿・共有サービス 5及びオンラインゲーム・ ソーシャルゲーム 6がそれぞれ26.1分。ソーシャルメディアは、女性の方が利用時間が長く、10〜20代の若 年層で男女差が顕著である。
http://www.soumu.go.jp/main_content/000564529.pdf
http://www.soumu.go.jp/main_content/000564530.pdf

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4)【本日の一行情報】

◎「iPhone Mania」が掲載した「ソーシャルメディアの衰退とメッセージングアプリの成長」は次のように指摘している。
Facebookアプリのヨーロッパ・北アメリカでのユーザー数は100万人単位で減少しており、ユーザーがソーシャルメディアからプライバシーが確保されるメッセージングアプリへと流れている模様です 」
https://iphone-mania.jp/news-220145/
直接民主主義衆愚政治に堕落したということなのだろう。

◎8月1日に公開される映画「青夏 きみに恋した30日」は「別冊フレンド」に連載されていた南波あつこのマンガを原作としていて、葵わかな佐野勇斗がダブル主演する。この二人が25日に開催された「読者が選ぶ・講談社広告賞 2018」にゲストとして登場したという記事は結構、掲載されているのだが、そうした記事で「読者が選ぶ・講談社広告賞 2018」で何が大賞を獲得したかは残念ながら触れられていない。
https://mainichi.jp/articles/20180725/dyo/00m/200/015000c
https://www.cinematoday.jp/news/N0102415
https://mdpr.jp/cinema/detail/1781985
https://www.toonippo.co.jp/articles/-/60630

◎台湾のカルチャー雑誌「秋刀魚」を発行する黒潮文化と、CINRAが資本業務提携をすることになった。
「今回の資本業務提携により、感度の高い台湾人へ質の高いコンテンツをダイレクトに届けることが可能になり、同社が運営するアジアのシティガイド『HereNow』の台湾でのマーケティング活動の加速や、同社が受託する官公庁や地方自治体の台湾向け訪日促進事業(インバウンド関連事業)とのシナジー効果を生み出すことが可能になります」
https://www.cinra.co.jp/news/sanma

鴻上尚史が「日刊SPA!」に「『不死身の特攻兵』の記事が広告だけで炎上…読まずに叩く人たち」を発表している。これ重要な指摘である。
「ネット社会になって、人は読みたい文章だけを読んで一生を終えられるようになりました。そんな時代に、どうやって『放っていたら読まない人達』に届けるかというのは、重要な戦略だと僕は思っているのです」
https://nikkan-spa.jp/1494819
蛇足ながら報告しておくならば、鴻上が寄稿したのは小学館の「サピオ」7・8月号である。

◎「ジャンプSQ.」(集英社)で連載されているアミューの「この音とまれ!」がTVアニメ化される。
https://animeanime.jp/article/2018/07/26/38984.html

東武ブックスが日販傘下になったのは1月25日。社名をクロス・ポイントとしたのが5月。そして、今度は首都圏TSUTAYAフランチャイズ契約を締結することになった。
東武ブックスが展開する駅ナカ・駅前書店を、TSUTAYAが持つ企画提案力やデータベースを活用したマーケティング、セルフレジ導入など顧客利便性におけるノウハウを活用し、より便利に、より顧客の生活に彩りを与える店舗づくりを目指すという。
7月28日(土)に「東武ブックスビーン西川口店」を「TSUTAYA BOOKSTOREビーン西川口店」として屋号変更し、リニューアルオープンするが、今後、「東武ブックス」の全24店舗のうち9店舗を順次、「TSUTAYA BOOKSTORE」へ屋号を変更しリニューアルオープンする。屋号変更予定店舗は東武ブックス ビーンズ赤羽店 、東武ブックス EQUiA成増店 、東武ブックス EQUiA池袋北店 、東武ブックス 朝霞台店 、東武ブックス RedWall(柏店)、東武ブックス ビーン戸田公園店 、東武ブックス EQUiA北千住北店 /、東武ブックスふじみ野店。
https://www.tsutaya-ltd.co.jp/news/2018/0726_tsutaya-bookstore.html
TSUTAYA BOOKSTORE」に屋号変更しない店舗は閉店することになるのだろうか。「まさか」が起こり得るのが書店業界である。

講談社は、TORICOが運営する電子書籍配信サービス「漫画全巻ドットコム」および、イーブックイニシアティブジャパンが運営する電子書籍販売サイト「eBookJapan」で、「モーニング」編集部のコミック作品2774点をセットにした、「モーニング編集部まるごとお買い上げセット」を、7月26日12時から漫画全巻ドットコムで先着5名、eBookJapanで先着2名の計先着7名限定で発売する。販売価格は149万7272円(税込)。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001804.000001719.html

◎「月刊デザート」(講談社)で連載中されている、あなしんの「春待つ僕ら」が映画化され、 12月14日(金)より全国公開される。バスケが舞台の青春ラブストーリーだ。
http://timewarp.jp/movie/2018/07/26/102140/

◎中目黒のレストラン「PAVILION」とポーラとのコラボイベント「POLA TALKER’S MUSEUM × MEET@TALK」に元「ポパイ」副編集長にして、現在はファッション誌「PLEASE」の編集長兼フォトグラファーの北原徹が登場したそうだ。
https://www.wwdjapan.com/662525

◎「自衛隊防災BOOK」がマガジンハウスから発売となった。
https://magazineworld.jp/books/paper/3010/
マガジンハウスと自衛隊という組み合わせは一昔前には考えられなかった。

◎宝島社は、50・60代男性をターゲットにしたモノ雑誌「MonoMaster」を9月に月刊誌として創刊する 。このご時勢に雑誌を創刊できるとは!宝島社の「付録主義」の強さである。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000716.000005069.html

テレビ東京は、子会社のBSジャパンの社名を10月1日から「BSテレビ東京」、サービス名称を「BSテレ東」に変更する。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33393130V20C18A7TJ2000/

◎米アマゾンが第2四半期の業績を発表。売上高は前年同期に比べて37%増の529億ドル 。純利益が前年同期比13倍の25億3400万ドル 。
https://ecnomikata.com/ecnews/19537/

◎「VOGUE JAPAN」(コンデナスト・ジャパン)は、グローバルなショッピング・イベント「VOGUE FASHION’S NIGHT OUT」(FNO)を、東京は9月15日(土)、神戸は9月22日(土)、名古屋は10月27日(土)、大阪は11月17日(土)〜18日(日)というように国内4都市での開催となる。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000486.000000930.html
https://www.vogue.co.jp/fashion/news/2018-07-27/fno-2018

◎「Mix channel」フォロワー数69万以上、「Youtube」チャンネル登録者20万人以上、「twitter」フォロワー数17万人以上! “双子ダンス”で大ブレイクした一卵性双生児、りかりこ のスタイルブック「#りかりこ」が 光文社から発売されている。キデイランド原宿店 イベントスペースで開催されたりかりこ3ショット撮影会 は「#りかりこ」(1000円・税別)1冊とすネ子グッズを、合計で3000円(税別)以上購入すると「イベント参加券」1枚が手に入るというものだった。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000124.000021468.html

過労自殺した新入社員の上司は電通を退職していた・・・。
「広告大手・電通の違法残業事件で、東京第一検察審査会は27日、過労自殺した新入社員の高橋まつりさん(当時24)の上司だった元部長=退社=に対する東京地検の不起訴処分(起訴猶予)について、「不起訴相当」とする議決を公表した 」(朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/ASL7W52WCL7WUTIL02H.html

◎「財経新聞」が「小学館の勝ち! 売上20%増 漫画のシュリンク包装止めて」を掲載している。
https://www.zaikei.co.jp/article/20180727/456154.html
小学館のリリースをもとに書いた記事でも「釣り」としては大漁だろう。

アフィリエイトプラットフォームの開発運用をおこなうフォーイットは、キャンプ・釣りを中心とした、アクティビティ関連情報を提供するアウトドアメディア「TAKIBI」(タキビ)(http://takibi.style/)をローンチした 。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000018246.html

◎「まんがタイムきららMAX」(芳文社)がツイートした。
「【お知らせ】まんがタイムきららMAX連載作品「本日わたしは炎上しました」に関しまして、連載再開を予定しておりましたが、先生との協議の結果、8月号の掲載分を以って最終回とさせていただきます。作品を楽しみにしていただいていた皆様には大変申し訳ございません 」
https://twitter.com/mangatimekirara/status/1022777471601496066
スポニチアネックス」が次のように書いている。
「作者のどげざ氏は、過去のツイッター投稿がヘイト発言にあたると指摘を受け、6月25日に『私どげざの過去のツイートにて特定の人種への蔑称を使用しヘイトスピーチだと思われてしまう表現、及び特定の方々を不快にさせる表現を使用しご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます』と謝罪していた 」
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2018/07/28/kiji/20180728s00041000162000c.html

白泉社の少女マンガ誌「花とゆめ」 に連載されている「ならしかたなし」 のコミックス第1巻が発売となった。このマンガは鹿が放し飼いされている奈良公園を舞台に、大仏顔の女子高生とクールで物知りなシカを主人公としたコメディだ。作者の雪野下ろせは奈良県の出身である。産経の奈良版は次のように書いている。
「21、22日には奈良市近鉄奈良駅で、発売を記念したイベントを開催。奈良の観光マップ付きの試し読み小冊子と、しゃな子と鹿男がプリントされたうちわがそれぞれ1万部、乗降客らに配布された。
また、人気声優の小野友樹さんがしゃな子と鹿男を一人二役で演じた、コミックスカラー版のプロモーションビデオも配信されており、動画共有サイト「YouTube」で視聴することができる」
https://www.sankei.com/region/news/180727/rgn1807270053-n1.html

涼川りんあそびあそばせ」(白泉社)と那須正幹による児童文学「ズッコケ三人組」(ポプラ社)の合同電子書籍フェアが、7月27日から8月9日まで各電子書店にて開催されている。
https://natalie.mu/comic/news/292940

◎フジテレビは、中国最大のインターネット通販サイト(EC)「アリババ集団」傘下の動画配信プラットフォーム「YOUKU」と、ゴールデンタイムのドラマなどを中心に、中国本土に配信することなどを含む戦略的パートナーシップを締結した。 フジテレビは産経新聞と違って中国好きなのだろう。
https://www.fujitv.co.jp/company/news/180727.html

◎扶桑社はフジテレビの関連会社だよな。扶桑社が「枝野幸男、魂の3時間大演説『安倍政権が不信任に足る7つの理由』」を緊急出版する。しかも出版の公表から一晩で「Amazon総合1位」 になっちゃったって、扶桑社は産経ジャーナリズムにケンカを売っているのか!
https://www.bengo4.com/internet/n_8293/
阿比留瑠比はフジテレビや扶桑社を批判すべきである。そうしなければ、結局、阿比留瑠比も朝日と同じようなダブルスタンダードを是としているということになりはしまいか。
こんなツイートもあったよ。
「これ買おうと思ったら扶桑社なのか。大丈夫かなあ。でも昔のSPA!やフジテレビにはたまに反権力の人も混ざってたよな。これ売れたら産経がまともに戻ってくれるかな?」
https://twitter.com/am2ow/status/1022981501267324929

◎産経文化部の玉嵜栄次も阿比留瑠比と同じ歴史戦を戦っているのだろうか疑問に感じる。玉嵜は藤原彰の「餓死した英霊たち」 を「政治的な立場には賛否両論だろうが、丁寧に文献をひもとき、実証的に論証していく本書は読み応えがある 」と評価している。
https://www.sankei.com/life/news/180728/lif1807280001-n1.html

岩田書院が創立25周年。
「1992年7月に、大学卒業後20数年勤めた名著出版を退社。約1年の準備期間ののち、93年6月、岩田書院創立。最初の本は、笹本正治『中世的世界から近世的世界へ』と、小川直之『地域民俗論の展開』でした。まさに日本史・民俗学系の専門書出版社を目指した岩田書院のスタートを飾る2冊です」
http://www.iwata-shoin.co.jp/
http://www.iwata-shoin.co.jp/backnews/ura/ura_rinzo2018-2.htm

ジェームズ・キャメロンロバート・ロドリゲスによる映画 「アリータ:バトル・エンジェル 」が12月21日(金)に公開 される。原作は本城ゆきとのマンガ「銃夢」だ。
http://www.foxmovies-jp.com/alitabattleangel/

◎学研プラスの「謎解き×5教科攻略」シリーズの中1・中2の5教科の問題にテレビでも活躍中の東大生クイズ王「伊沢拓司」を中心とした知的集団 「QuizKnock」が問題作成に協力した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000012901.html
「QuizKnock」を運営しているのが「株式会社baton」ということになるのだろう。
http://baton8.com/

◎4月から6月にかけてテレビアニメが放送されていたラブコメディ「ヲタクに恋は難しい」(一迅社「comic POOL」連載中)の実写映画化が決定した。
https://animeanime.jp/article/2018/07/28/39012.html

トーハンが運営するオンライン書店e-hon」は、人気の和コスメブランド「まかないこすめ」とコラボしたプレゼントキャンペーンを8月31日(金)まで開催 している。
http://www.tohan.jp/news/20180724_1244.html

◎映画館「角川シネマ新宿」は7月28日にアニメ専門劇場としてプレオープンした。
https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1135253.html

◎佐々木裕一の「ソーシャルメディア四半世紀」(日本経済新聞出版)はソーシャルメディアの25年間の歴史を振り返る大著である。
しかし、佐々木がソーシャルメディアの歴史を語りだすにあたって冒頭にソーシャルメディアの言わば「前史」として取り上げたのは、何と雑誌なのである。しかも、それは大手出版社の雑誌でもなければ、社名に雑誌を冠したマガジンハウスの雑誌でもなかった。佐々木が取り上げたのは何と渋谷陽一の「ロッキングオン」なのである。
「インターネットは世の中に分散する情報の収集を得意とする。そしてユーザーサイトの成立にはこの特徴が強く関係している。だが、だからといってインターネット以前に世に分散する想いを収集し、それを読者に伝達する意図をもって作られたメディアが存在しなかったといえばそんなことはない。
このような「参加型」と呼ばれるメディアの日本におけるルーツとしてしばしば取り上げられるのは雑誌『ロッキング・オン(rockin’on)』である。1972年8月に渋谷陽一らによって創刊された『隔月刊の真にロック的なロック専門誌』は、「掲載されている原稿は全て基本的には投稿という性格を持つのである。そして読者すなわち参加者という性格を持つ雑誌」(創刊号)だった」
この「ロッキングオン」の編集に参加し、写植を担当していた、当時まだ大学生であった橘川幸夫に佐々木は注目する。実は橘川が「一般人の投稿のみで誌面が構成される『ポンブ』」を1978年に創刊することになり、橘川の1993年以来の友人が深水英一郎ということになる。深水はメールマガジンを定着させた「まぐまぐ」の配信システム「X-mail」の開発者にほかならないのである。
https://www.nikkeibook.com/book/192018

◎7月29日付毎日新聞村上春樹が「胸の中の鈍いおもり」を寄稿している。オウム真理教の元幹部ら13人の死刑が今月執行されたのを受けてのことだ。「死刑制度そのものに反対する立場をとっている」村上春樹が必死で言葉を絞り出している。それだけに重い言葉が並ぶのだが、これは絶対に目を通しておいて欲しい文章である。
「ただ、遺族感情というのはなかなかむずかしい問題だ。たとえば妻と子供を殺された夫が証言台に立って、『この犯人が憎くてたまらない。一度の死刑じゃ足りない。何度でも死刑にしてほしい』と涙ながらに訴えたとする。裁判員の判断はおそらく死刑判決の方向にいくらか傾くだろう。それに反して、同じ夫が『この犯人は自分の手で絞め殺してやりたいくらい憎い。憎くてたまらない。しかし私はもうこれ以上人が死ぬのを目にしたくはない。だから死刑判決は避けてほしい』と訴えたとすれば、裁判員はおそらく死刑判決ではない方向にいくらか傾くだろう。そのように『遺族感情』で一人の人間の命が左右されるというのは、果たして公正なことだろうか? 僕としてはその部分がどうしても割り切れないでいる。みなさんはどのようにお考えになるだろう?」
https://mainichi.jp/articles/20180729/ddm/003/040/004000c

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5)【深夜の誌人語録】

正しい判断が誤った結果を導くこともあるのである。