【文徒】2018年(平成30)8月6日(第6巻145号・通巻1319号)

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1)【記事】花王「エッセンシャル」公式アカウントが削除、謝罪の顛末
2)【記事】ピースオブケイクが日経と資本業務提携
3)【本日の一行情報】
4)【深夜の誌人語録】

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1)【記事】花王「エッセンシャル」公式アカウントが削除、謝罪の顛末

花王が「エッセンシャル」の公式アカウントで、女性芸人の容姿を「ちょうどいいブス」という表現を使って投稿したツイートをして削除した。これが謝罪ツイート。
「先日のエッセンシャルの広告により、多くの方にご不快な思いをさせてしまった事を深くお詫び致します。
大変申し訳ございませんでした。
頂いたご意見1つ1つを関係者全員が心に刻み、皆様にご支持いただけるブランドになれるよう、今後の活動に活かしてまいります」
https://twitter.com/essential_jp/status/1024210578418556929
問題となったツイートも「まとめサイト」などで晒されている。
「#山粼ケイ って#ちょうどいいブスじゃなかったっけ?いい女になってるその秘密は?ツイートして、続きの動画をチェックしてね!#エッセンシャル#速乾シャンプー 」
http://imgcc.naver.jp/kaze/mission/USER/20180728/28/2189898/66/491x608x0bed28914f2f5c01b1d68148.jpg
私などからすると、この花王が削除したツイートはヘイトスピーチの温床となっているような差別表現の一種であると断定せざるを得ない。次のような批判が次々に投稿されたのも当然であろう。
花王って、女の子に商品売るのに、女の子を『ブス』とか呼んで注意引く会社なんだね。この手の商品では、そうとう珍しいマーケティング方法ではなかろうか。 消費者の容姿を貶める企業。みんな、こんなナニサマ製品をわざわざ買うことないよ。シャンプーなら他にもいっぱい、いろんなのあるでしょ 」
花王のCMで人の容姿を貶すのは良くないってtweetしてる方に『この芸人は自分自身をちょうどいいブスと言ってるしそういうキャラで売ってる』ってリプ返してる人さ、本人が言ってるからって他人が人の容姿を侮辱して良いわけないでしょ。何言ってんの?ましてや企業が販促で使う言葉じゃないでしょ」
「エッセンシャルの広告が炎上しとる。キリン午後ティーと同じく客のはずの女性をdisるタイプのやつだね。『ちょうどいいブスじゃなかったっけ?いい女になってる』なんて思われて嬉しい女性がいると思ってんのだろうか…」
「『ちょうどいいブス』も『女優みたいな美女は求めないけどせいぜい俺たちが消費できるくらいの女でいろよ』なメッセージなわけで、エッセンシャルは『せいぜい消費できる最低限からさらに消費される女へと商品価値をあげませんか』って言ってるわけでまあ、人権の無さの表れですよね」
https://twitter.com/TrinityNYC/status/1023171357549441024
https://twitter.com/little_summer_8/status/1023598644073648129
https://twitter.com/gr2thkg/status/1022995713486028805
https://twitter.com/Mazi_Kayo_/status/1024095857296138240
問われているのは花王の人権感覚なのである。産経ニュースは「花王の広報担当者は『容姿をやゆする目的ではなかった』とした上で『多くのお客さまに不快な思いをさせてしまったことを反省し、深くおわびする』とコメントした」とあるが、この広報担当者とやらにひとこと言っておきたい。問題なのは「容姿をやゆする目的」があったかどうかではないのである。「容姿をやゆする目的ではなかった」にしても「容姿をやゆする表現」であったことは動かしようのない事実である。
https://www.sankei.com/entertainments/news/180801/ent1808010008-n1.html
http://mainichi.jp/articles/20180802/ddq/041/020/008000c
「キャリネコニュース」が「『ちょうどいいブス』花王エッセンシャルのPRが炎上 『男性目線を前提にするな』批判殺到し謝罪」を掲載している。
https://news.careerconnection.jp/?p=57554&page=2
花王の歴史にロエベのような文化がないのは致し方ないにしても、花王のようなナショナルクライアントをしてミソジニー広告に走らせるほど広告業界は「ポリコレ感度」が鈍いのだろう。

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2)【記事】ピースオブケイクが日経と資本業務提携

加藤貞顕が率いるピースオブケイクは、7月30日に日本経済新聞社と資本業務提携を締結した。ピースオブケイクは、7月に日本経済新聞社・日本ベンチャーキャピタル・新潟ベンチャーキャピタルを引受先として約4億円の第三者割当増資を実施し、日本経済新聞社の渡辺洋之常務取締役がピースオブケイク社外取締役に就任した。日経は3億円を出資している。
https://www.pieceofcake.co.jp/n/nf56528efc9ca
日経は良いところに目をつけたものである。ピースオブケイクのエンジニアのツイート。
「noteでビジネス、起業、テクノロジーマーケティング、リサーチ関係etcの記事を書いているクリエイターの皆様がもっと活躍できるチャンスを広げていきます!」
https://twitter.com/konpyu/status/1025242105231208449
加藤はダイヤモンド社の出身である。「もしドラ」の担当編集者だった。これは加藤自身のツイート。
「CXOも書いてるように、noteがビジネス色に染まるわけではありません。相性のいいクリエイターにとっての活躍の場が広がればと思っています。なのでこれまで通り、惚れた腫れた、肉まんうまい、などの記事も大歓迎です。安心して気軽にお使いください! 」
https://twitter.com/sadaaki/status/1025243724169666560
CXOの深津貴之のツイート。
日経新聞さんと連携して、note内の優れた才能を世に送り出していきたいと思います! 優れた分析記事や経営者の発信を、より広く社会に届けるためのパートナーシップです」
「クリエイターさんを世に送り出すことは、noteの大きな責務です。今回の提携は、note内の起業家、ベンチャー、投資家、ビジネス、アカデミックな人々の情報発信を、より広く世に届けるパートナーシップですね 」
「noteで情報発信したら、投資が決まった! 大企業から仕事が来た! 求人が来た! 講演の依頼が来た!経済界に物申せた! … というような世界を作ります 」
「もちろん、noteが急にビジネスメディアになるわけではありません。そこは大丈夫、カルチャーはしっかり守ります。noteは文字通り真っ白な一冊のノートとして、創作も論壇も日記も、全て分け隔てなく応援していきます! 」
https://twitter.com/fladdict/status/1025236388533293056
https://twitter.com/fladdict/status/1025239888919126016
https://twitter.com/fladdict/status/1025240767558610944
https://twitter.com/fladdict/status/1025241102574485504
「Business Insider Japan」は「日経新聞社が『note』のピースオブケイクに3億円出資、新サービスほか共同開発へ」を掲載している。
「加藤氏は、今回の増資による調達資金の使途として、積極的に取り組んでいるnote関連の人材採用を挙げる。具体的には、プラットフォームを開発するエンジニア、コンテンツ分析をするデータサイエンティスト、サービスへのAI実装にまつわる人材、noteコミュニティーを活性化させるコミュニティーマネージャーといった職種を厚くしていく方針だ。
note事業は、外部の企業がnoteのシステムを独自ドメイン上で運営し、独自コンテンツの発信や集客をするB2B2Cのコンテンツプラットフォームとしての側面も持っている。
今回の資本業務提携は、こうした幅広い用途も含めたnoteプラットフォームを拡充させるための動きと言える」
https://www.businessinsider.jp/post-172584
出版社もメディアという考え方からプラットフォームという考え方に転換を遂げないとビジネスは縮小していくばかりかもしれない。

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3)【本日の一行情報】

◎世界的なブランドのロエベが「ロエベ・クラシックス」 として世界中で今なお愛され続けている 「嵐が丘」(エミリー・ブロンテ)、「ドン・キホーテ」(ミゲル・デ・セルバンテス)、「闇の奥」(ジョゼフ・コンラッド)、「ボヴァリー夫人」(ギュスヤーヴ・フローベール)、「ドラキュラ」(ブラム・ストーカー)、「ドリアン・グレイの肖像」(オスカー・ワイルド) という6編の古典小説を、それぞれハードカバー版として出版するという。各作品は、原書本来のリズムや表現を体験できるよう、その国のオリジナル言語のみで展開する。「ロエベ・クラシックス」74,520円(2018年8月15日(水)発売予定) 。
https://madamefigaro.jp/fashion/news/180801-loewe.html

◎「文春オンライン」のプチ鹿島の新聞批評が相変わらず鋭い。今回、取り上げているのは夏の甲子園西東京大会決勝を新聞各紙はどう報じたかだ。毎日新聞は「ライバルも認めた直球 日大鶴ケ丘・勝又温史投手(3年)」と書き、読売新聞は「真っ向勝負 154球の熱投 日大鶴ケ丘 勝又温史投手」「試合後は両足がつり、病院に運ばれた」「試合後 熱中症で搬送」と書き、東京新聞も「勝又投手、救急搬送」と書いたにもかかわらず、プチ鹿島によれば「夏の高校野球主催の朝日新聞」は、「東京版は『日大三サヨナラアーチ V』と『日大鶴ケ丘 夢へあと一歩』。でかでかと2ページを使ってこの決勝を報じている」のだが、「『勝又投手、熱中症』のことは」一行たりとも書かれていなかった。
プチ鹿島曰く!
「主催だから美談で記事を埋め尽くしたい気持ちはわかるが、事実は報じなければダメだと思う。
朝日がこういう態度でいると、高校野球に愛のない人たちが「そんなものやめちまえ」とますます言ってくるに決まってるのである。球児のためにも痛い部分も報じなければダメだ。そこからしか改善は生まれない」
http://bunshun.jp/articles/-/8416
夏の甲子園」は戦後に生き残った「戦前」に他なるまい。この「戦前」を温存させてきたのが戦後民主主義の牽引役を担った朝日新聞であるということが、わが国の「報道と隠蔽」の真骨頂なのである。何を隠蔽しているかが新聞の価値を規定するということだ。

◎日販と自遊人は8月1日、ブックホテルを中心とした複合施設「箱根本箱」を開業した。
https://www.nippan.co.jp/info/20180801_hakonehonbako/
オレには縁のない世界だな。

◎and factoryは、白泉社と共同で開発・運用しているマンガアプリ「マンガPark」のサービス開始1周年を記念して、4大企画キャンペーンを展開している。
①キャンペーン期間中(8/1〜8/31)は毎日、朝(6:00〜9:00)と夜(18:00〜21:00)の間、各1作品を全話無料で公開。
②「マンガPark」の人気作をボイスドラマ化。
③「マンガPark」にストア機能を実装し、電子書籍販売を開始。
④「マンガPark」の人気グラドル総勢5名のチェキをプレゼント。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000092.000014185.html

資生堂が9月から発売する新商品のPR大使をフィギュアスケートザギトワ選手がつとめる。
資生堂は1日、世界展開する基幹ブランド「SHISEIDO」から、口紅やチークなどメーキャップ用化粧品15品目124商品を9月から発売すると発表した。同社は日本中心だった商品開発体制を日米欧3拠点に分散する方針で、今回は新体制下での初の商品化となった」(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20180802/k00/00m/020/074000c

◎WORDS代表の竹村俊助は日本実業出版社を皮切りに中経出版星海社ダイヤモンド社を経て7月に独立している。担当作に「週刊文春編集長の仕事術」「佐藤可士和の打ち合わせ」「ぼくらの仮説が世界をつくる」「SNSポリスのSNS入門」「女子高生社長、経営を学ぶ」があるようだ。寝てても作れる本ばかりと言ってしまっては失礼か。
「もちろん、会社員でもできることはありますが、別の会社から本を出版することはできませんよね。ダイヤモンド社の社員だからダイヤモンド社からしか出せないというのは、出版社にとっても著者にとっても、もったいない」
https://www.lifehacker.jp/2018/08/171513.html
「転職バッタ」という言葉は今や死語となってしまったのだろうか。私には竹村が商業出版の枠内でしか仕事のできない才能であるように思えてならない。

二松學舍大学東アジア学術総合研究所共同研究プロジェクト「現代文学芸術運動の基礎的研究――大西巨人を中心に」(石橋正孝・齋藤秀昭・坂堅太・田代ゆき・田中正樹・橋本あゆみ山口直孝)の活動をまとめた論集「大西巨人――文学と革命」(翰林書房)の冒頭を飾るのは光文社で担当編集者だった浜井武の公開ワークショップの講演の採録だ。
https://www.nishogakusha-u.ac.jp/eastasia/higashiasia/eastasia06_library07.html
大西巨人の「神聖喜劇」はカッパノベルスとして刊行された。光文社とは、私にとってどういう出版社かといえば、大西巨人の「神聖喜劇」の版元にほかならない。「神聖喜劇」は批評的であることによってハードボイルドな世界を獲得してしまった稀有な作品であり、わが国の20世紀を代表する小説である。

読売広告社は、8月1日より、高感度生活者<聞き耳層>と創発ワークショップ手法を組み合わせた、アイディア創出のための新しいプログラム「YOMIKOワークショップ・プログラム」のサービスを開始した。要するに商品開発やビジネスチャンス開発にあたっての「新たな切り口・アイデアの創出」を目的とした調査手法のサービスである。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000029.000006104.html

サントリーホールディングスは、他の企業と協力し、原材料の輸入用コンテナを効率的に利用するコンテナラウンドユースの取り組みを拡大する。物流の協業を拡大するということだ。日経によれば「コマツ日野自動車、クボタと物流で協業する」という。アサヒビールキリンビールサッポロビールのビール各社にも、コンテナの共有を呼びかけるそうだ。
https://www.suntory.co.jp/news/article/13248.html
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3367472001082018000000/
https://www.sankeibiz.jp/business/news/180802/bsd1808020500009-n1.htm
物流の協業は出版業界にとっても喫緊の課題であることは間違いあるまい。

トーハンは、コミックス増売施策「webマンガアプリ棚」コーナーを展開中の全国約600書店にて、「ヲタクに恋は難しい」(一迅社)最新刊6巻の発売に合わせて、7月31日より6巻を購入するとに限定特典として「ヲタクに恋は難しい」のイラストデータをプレゼントしている。特典受取用チラシに印刷されたQRコードスマホで読み取ると受け取れるという仕組だ。
http://www.tohan.jp/topics/20180731_1246.html

◎sMedioは、トーハンとの共同実証実験として都内書店で稼働中の、顔認識AI技術を応用した商品おすすめデジタルサイネージ「AI書店員」について、TBSラジオで毎週金曜日午後9時より放送中の番組「AI時代のラジオ 好奇心プラス」と 「トーハン ほんをうえるプロジェクト」が特別コラボを実施する。
番組パーソナリティー FROGMANの作品「秘密結社 鷹の爪」より、メインキャラクターの「吉田くん」が登場する特別版の「AI書店員ミームさんx秘密結社 鷹の爪 吉田くん」バージョンを、八重洲ブックセンター本店で8月1日〜8月31日までの期間限定で公開する。
https://www.smedio.co.jp/news/2018/08/AIsyotenin-TBS-collab.html
https://www.dreamnews.jp/press/0000178643/

◎JR北浦和駅東側の「Books & Cafe TOKIWA」は、敷島建設という会社が自社ビルの2階に昨年11月にオープンした。もともと敷島建設は90年代後半に閉店してしまうまで自社ビルの1階と2階で書店「サンブックス」を営業していたそうだ。
「『私が高校生の頃、当時社長だった父が『駅に近くて場所がいいから』と書店をはじめたんです。大学時代、私は父に頼まれて、取次会社に行く時に車を出したりしていました』
そう話すのは、同社代表取締役社長で、この店の立ち上げを決めた松尾雅人さん(55)。大学卒業後サントリーに就職し、マーケティングを中心に自身のキャリアを重ねていた。ところが2011年に、父と母が相次いで突然の病で他界してしまう」
父親の後を継いだ松尾雅人社長は自社ビルを建て替えるにあたって、再び書店に挑戦すると決めたそうだ。書店が消えた街に書店を蘇らせたのである。
https://www.asahi.com/and_w/articles/SDI2018073173411.html

◎「見得を切る」って格好良いよね。「りぼん」(集英社)が牧野あおいの「さよならミニスカート」の連載を始めるにあたって、新編集長の相田聡一が見得を切ってみせた。「見得を切る」のは編集長の特権だ。
「このまんがに、無関心な女子はいても、無関係な女子はいない。今こそ、読んでください。今こそ、すべての女子に捧げたい」
http://ribon.shueisha.co.jp/sayonara_miniskirt/

カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が新しいビジネス企画を募集し、協業する「T-VENTURE PROGRAM」の第五期を開始、今期説明会のエントリーをスタートさせた。
https://www.ccc.co.jp/news/2018/20180801_005414.html

電通ソフトバンクは、両社の本社所在地が近隣であることを縁に、企業の枠を超えた学びの場を実現する越境学習プロジェクト「越境ワーカー」を共同で企画し、2018年5月から実施しているそうだ。今後、新たに参加する企業を募集し、今秋からこの取り組みを拡大する。
「越境ワーカー」は、参加企業が相互に社員を受け入れて課題解決を目指すオープンプロジェクトであり、各企業が選定した課題に対し、出向の形をとらず、相互インターンシップという柔軟な枠組みで対応することが特徴である。
http://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2018077-0731.pdf

電通保有するカカクコムの株式(35,016,000株)を、市場外での相対取引KDDIに約793億円で売却することになった。KDDIは、カカクコムと資本業務提携を締結する 。
http://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2018078-0802.pdf
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL02HPU_S8A800C1000000/

◎われらが岩本太郎が故郷に錦を飾ることになった!静岡市古書店「水曜文庫」で開かれる定期講座「本を作ること」に岩本太郎が出陣し、「フリーライターの仕事」との表題でトークすることになったのである。当日は地元の戸田書店本店の関係者も臨席し、会場で「炎上! 一〇〇円ライター始末記」(弊社刊)を販売してくれるそうである。参加費は1000円!
http://d.hatena.ne.jp/suiyouu-bunko/20180729

KONAMIより、オンライン対戦アクションゲーム 「週刊少年ジャンプ実況ジャンジャンスタジアム」が配信開始となった。
https://app.famitsu.com/20180802_1332548/

◎神戸三宮センター街ジュンク堂三宮店が大リニューアルを敢行中。ここは言わばジュンク堂の「聖地」である。「Kiss PRESS 」が次のように書いている。
「11年ぶりとなる今回の大規模改装では、書籍数はそのままに児童書や学習参考書の強化を図る。4階に売り場を移転し、通路幅を広げて親子連れやベビーカーが通りやすく改装するほか、小さな子どもでも本を手に取りやすいように棚の高さを低くする。また、子ども用のテーブルや椅子も設置され、気軽に本に触れ合える売り場環境を目指す。また、本の表紙を見やすくする並べ方『平積み』も全売り場で強化。訪れた人が話題の本やオススメの本に目が行きやすいように工夫を凝らすという。今回の改装に伴って1階の売り場は閉鎖され、2階から5階までの営業となる 」
http://kisspress.jp/articles/18215/

◎「文禄堂 高円寺店」と「あゆみBOOKS 杉並店」が7月25日から、「第62回東京高円寺阿波おどり応援企画」としてチャリティーブックカバーを販売 している。
https://koenji.keizai.biz/headline/914/

阪神電気鉄道が運営する阪神甲子園球場では、8月5日(日)から開催される第100回全国高等学校野球選手権記念大会期間において、小学館とのコラボ弁当を販売する。コラボ作品はあだち充「MIX」、TVアニメ放送中の満田拓也MAJOR 2ndメジャーセカンド)」。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000097.000013640.html
茶店「南風」の看板メニューであるナポリタンが食べられるようである。

◎そのあだち充「MIX」(小学館)もTVアニメ化が決定、2019年春に放映開始となる。「MIX」は「タッチ」から約30年後の明青学園野球部が舞台の青春マンガである。
https://abematimes.com/posts/4659524

小学館の少女マンガ誌「ちゃお」編集部の平尾麻由子の発言。
「最近の小学生ってYouTubeなどの動画サイトをすごくよく見ているんです。自分が好きなコンテンツを、好きな時間に、好きなだけ見られる。今は読者にとって“楽しさを選べる幅”が広がっているんですよね。『ちゃお』でも『ちゃおチャンネル』というYouTubeチャンネルを開設して、そこでアニメやモデルさんを使った動画を配信しています。とは言え、この時代だからこそ雑誌や付録という“読者が手にできる物”でどう差をつけていくのか、今はその生き残り方を模索しているところにいます」
https://www.oricon.co.jp/special/51509/
「楽しさを選べる幅」が広がっているというのは「ちゃお」の読者に限ったことではないのである。あらゆる年代の読者に当てはまることだ。

双葉社の「月刊まんがタウン」9月号付録は、ゆずとクレヨンしんちゃんがコラボしたオリジナルクリアファイル だ。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000099.000014531.html

小学館は、元東京都知事猪瀬直樹が、1980年代から2000年代にかけて発表した作品を中心に、全16巻の電子著作集を配信する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000100.000013640.html

学研ホールディングスのグループ会社で、高齢者福祉事業を行っている学研ココファンは、9月1日に名古屋初出店となる サービス付き高齢者向け住宅「ココファン瑞穂」をオープン する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001774.000002535.html

◎モバイルでは世界シェアが9割超の検索エンジンであるグーグルって創業されてから、まだ20年しか経っていないんだよなあ。「東洋経済オンライン」が「世界最強「グーグル検索」が背負う期待と責任」を掲載し、グーグル検索部門でパブリック・リエゾンをつとめるダニー・サリバンにインタビューしている。ダニー・サリバンはグーグル検索の課題について問われ、次のように答えている。
「1つは、検索をするユーザーが自分自身で検索結果を“評価”する必要がないと考え始めていることだ。多くの人が検索という行為に慣れすぎて、情報の評価をしなくなっている。われわれは『真実エンジン』ではない。真実かそうでないかを示すことは難しい。われわれは情報の“詰め合わせ”を提供する。検索結果を基に意思決定をするのは、ユーザー自身だ。そういうことをもっと理解してもらう必要がある」
https://toyokeizai.net/articles/-/231700
グーグルが「真実エンジン」ではないということは絶対に忘れてはならない「真実」である。

講談社ピクシブは8月2日、漫画アプリ「Palcy」(パルシィ)の正式版をリリースした。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1808/02/news086.html

◎「マンガ図書館Z」を運営するJコミックテラスがヤフーグループを離れ、電子書籍取次で業界最大手のメディアドゥ・ホールディングの傘下に入ると赤松健がツイートした際に、同時に講談社からも新たに出資を受け、協力態勢を検討していると書いていたこともあって、赤松が5月から言っていた出版社と組んだ実証実験とは講談社とばかり思っていたが、実証実験のパートナーは実業之日本社であったことは既に報じた通りである。その点、7月12日付文徒で掲載した「 【記事】Jコミックテラスがメディアドゥ傘下になった理由」は修正が必要であろう。
Jコミックテラスが実業之日本社をパートナーとして8月1日に始めた実証実験について、赤松健は「『海賊版サイト全滅させる』 出版社との実証実験、赤松健さんの狙いは」(ITmedia NEWS)で次のように述べている。
「電子化したくてもお金がないと相談された。リクープできない作品を出版社で電子化するのは難しい。それなら合法的な漫画村を作り、市民からの投稿を合法処理していけばいいのではないかと思った」
閲覧数に応じて手元に入る広告収入は、作者8割、出版社と投稿者で1割ずつ分配する予定だという。
今回の実証実験は「作家本人ではない『第三者による作品投稿』を出版社の協力を得て合法化する」ことがポイントだが、Jコミックテラスで社外取締役をつとめる講談社の森田浩章取締役も「作家たちが命を削って書いてくれた作品を泣く泣く絶版にしているのが版元の本音。マンガ図書館Zは、絶版書物やクリエイターを救ってくれるシステム」と評価している。記事は次のように書いている。
「赤松さんは『究極の目標は、(マンガ図書館Zを)全ての漫画が読める場所にすること』と話す。今回の実証実験を機にいろいろな出版社の絶版作品を集めるだけでなく、週刊少年ジャンプ週刊少年マガジン週刊少年サンデーといった少年誌がTOPページに並ぶようにしたいという。『今発売中の少年誌を読むのは有料サービスになると思うが、それも実験中。漫画村がやっていたことを全部やりたい』(赤松さん)」
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1808/01/news115.html

日本テレビダウンタウンガキの使いやあらへんで!」やTBS「東大王」など民放のテレビ番組を無許可で ユーチューブに違法アップロードしたとして名古屋市の男子高校生(17)や長野県上田市の会社員の男(48)ら男5人が書類送検された。朝日新聞デジタルは8月2日付で「ユーチューブにTV番組アップした疑い 5人を書類送検」を掲載している。
「動画は多いもので約30万回視聴された。5人中4人は、今回違法に公開した動画以外の分も含めた広告収入として、ユーチューブ側から約6万〜333万円を受け取り、生活費などにあてたという」
https://www.asahi.com/articles/ASL823GPXL82UTNB004.html

◎「DIGIDAY」が掲載した「【まとめ】 Twitter 『決算報告書』で知っておくべきこと:日本での収益は、前年比65%増加」によれば、Twitterの四半期収益は7億1100万ドル(約789億円)で、収益の16%は日本からのものだという。
Twitterは米国外の市場でユーザーと収益を大きく伸ばしており、この傾向は今後も続くと、同社の最高財務責任者、ネッド・シーガル氏は述べている。特に日本は、いまもTwitterにとって2番目に大きな市場だ。日本での収益は、前年同期比で65%増加している。
シーガル氏は、日本でのTwitterの強さがほかの地域での成長につながるかどうか尋ねられた際、ブックマーク機能の追加と140文字から280文字への最大文字数の変更は、日本のユーザーの使い方に影響を受けた製品改善策であったと説明した。また、少数のエージェンシーが強い力を持つ日本の広告市場への適応に注力していると述べている 」
https://digiday.jp/platforms/twitters-revenue-increasingly-coming-international-markets/

◎「ビヨンドNEWS」が2018TCC(東京コピーライタークラブ)広告賞の新人賞を受賞したシャープの公式Twitterを担当する山本隆博を取り上げている。
「あの大企業『シャープ』の公式Twitterでありながら、親しみやすく、ときに自由すぎるとも思える発言が注目され、現在フォロワー数は47万人以上にのぼる。フォロワーたちからの愛称は『シャープさん』だ」
2018TCC新人賞を受賞した ツイートはコレ。
「たとえば弊社の採用ページには、あいかわらずこんな美辞麗句で薄っぺらな言葉が並びます。
こんな言葉でいまの弊社へ心が動くとは私だって思いません。
ですが現実に働く中の人の実感として、これだけははっきり言えます。
数年前よりずっとマシ。」
https://boxil.jp/beyond/a5050/

◎それにしても朝日はジャニーズ事務所のタレントが好きだ。8月6日(月)発売の「AERA」 の表紙はキムタク。
https://dot.asahi.com/info/2018080300072.html

水道橋博士が箕輪厚介に負けた。ホリエモン石井館長による素人の格闘技イベント8・4「HATASHIAI」のメインイベントであった。試合は「AbemaTV」で生中継された。
https://abematimes.com/posts/4671036
箕輪厚介が幻冬舎ではなくマガジンハウスから「死ぬこと以外かすり傷 」を刊行する。
https://twitter.com/minowanowa/status/1019479766733213697
https://withnews.jp/article/f0180804003qq000000000000000W02h10101qq000017786A
水道橋博士のツイート。
「HATASIAIを終えた。完敗。箕輪くん、重く強く速かった。試合前はノーサイドにはならないと事前に宣言していたが、試合終了後は、本当に相手に敬意を感じ、謙虚な気持ちになった。一瞬の夏だった 」
https://twitter.com/s_hakase/status/1025730766758535169
週刊ファイト」の記事は名文である。
「かくして水道橋博士は負けた。薄っぺらいスコアシートにはそう記された。
だがそれと引き換えに、出版界の革命児と持て囃され、総理大臣と懇意にしてフィクサーを気取る男と、子飼いの編集者と、その取り巻きがどんな性根の持ち主かを満天下に知らしめた。
控え室を訪ねた水道橋博士を前にうなだれた青木真也の顔が、その証。
真の勝者は誰なのか。判定を書き込む用紙は我々の手元にある」
https://miruhon.net/103213

NTTぷらら吉本興業電通の共同出資会社であるYDクリエイションは、文藝春秋イオンエンターテイメント、および海外需要開拓支援機構(クールジャパン機構)とともに、ファンド運営会社「株式会社ジャパンコンテンツファクトリー」(JCF)を設立し、「ジャパンコンテンツファクトリー投資事業有限責任組合」を立ち上げることで、海外展開を目指す日本の映像コンテンツの制作を支援していくことを決定した。JCFは、2018年秋に運用を開始する。
http://www.nttplala.com/information/2018/8/20180803.html
一昔前の文藝春秋ではあり得なかった関与であろう。

白泉社の「ヤングアニマル」で連載されているtugenekoの「上野さんは不器用」が2019年にアニメ化されることになった。
https://news.anibu.jp/20180803-100063.html

◎8月3日付日経によればNTTグループは海賊版サイトが閉鎖したことにより、サイト接続のブロッキングをやめることになった。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33808190T00C18A8FFN000/

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3)【深夜の誌人語録】

落穂拾いも辞さないという誇りこそ大切にしたい。