【文徒】2020年(令和2)3月4日(第8巻40号・通巻1697号)


Index------------------------------------------------------
1)【記事】「やらせ」会見は安倍政権だから罷り通ったわけではない
2)【記事】「おーい六さん 中川六平遺稿追悼集」が完成した!
3)【本日の一行情報】
4)【深夜の誌人語録】
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1)【記事】「やらせ」会見は安倍政権だから罷り通ったわけではない

問われているのは「記者クラブ」というムラ社会に慣れ切ってしまった大手メディアのジャーナリズムとしての「歪んだ」あり方なのである。この「歪み」はムラ社会から距離を取らないと見えて来ないものなのである。東京新聞水戸支局長の佐藤圭にしても官邸クラブ時代は、幹事社質問の事前通告に疑問を抱かなかったという。
《官邸クラブ時代は、幹事社質問の事前通告にさほど疑問を持たなかったが、離れてみると、ヤラセでしかない。いまや幹事社質問以外もヤラセの疑いが濃厚。事前通告はやめ、ガチンコで総理にぶつかっていかなければ、いよいよメディアは見放される。》
https://twitter.com/tokyo_satokei/status/1234628944927674368
元朝日新聞記者の古田大輔は記者会見のあり方を新聞社やテレビ局だけでなく、外部も交えてあるべき姿を議論したいとツイートしている。
《これを機に記者会見のあり方について記者クラブ内だけでなく、広く議論する機会にしたい。現状で問題がある声を上げている現役の記者たちもいる。新聞社やテレビ局だけでなく、外部も交えてあるべき姿を話し合うべき。》
https://twitter.com/masurakusuo/status/1234649931152887808
しかし、当の記者クラブは、そうした議論に乗ることはあるまい。逆にイデオロギーを超えてムラを守ろうと必死になるはずだ。大手メディアにとって「記者クラブ」は「ハビトゥス」にほかならないのである。つまり、「やらせ」記者会見は安倍首相だから罷り通ったわけではないのだ。もちろん、安倍は恒常的にマスメディア関係者と会食を繰り返すなど、広報戦略に長けた首相ではあるが、「ハノイの純情、サイゴンの夢」「八重山商工野球部物語」「『謎』進学校 麻布の教え」などの著書を持つ神田憲行が指摘する通りであろう。
《首相会見があのままだと、たとえ安倍さんが退陣した後でも首相の意思決定のプロセスが国民に見えないままになってしまう。そうなると誰が首相でも同じことになる。ぜひこの機に変えて欲しいですね》
https://twitter.com/norikan2/status/1234650926213779457
これは元通産官僚の松井孝治のツイート。
《自民のみならず民主政権細川政権含めて少なくともこの三十年の歴代首相会見で、幹事社質問は事前に取っています。ただその後の質問は想定対応はするもののガチの部分が必ずあったと思います、第2次安倍政権以前は。ある意味安倍政権は内閣記者会をコントロール下に置くことに成功してきた訳です。》
https://twitter.com/matsuikoji/status/1234486966504181762
例えば朝日新聞デジタルが3月3日付で掲載している「会見打ち切り『時間の関係』 首相、問題ないとの認識 新型肺炎」は清水潔によれば《朝日新聞は自社の問題でもある記者会事前質問について一応触れる。ただし評価はない》のである。
https://www.asahi.com/articles/DA3S14387326.html
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1234653498504970246
江川紹子が3月3日にも鋭いツイートを二連発している。「記者クラブ」メディアを追いつめる。
《昨日国会で取り上げられた首相記者会見問題。打ち切りだけを取り上げたのが毎日、東京。質問事前通告は幹事社質問だけであるかのような記事にしたのが朝日。無視したのが読売、日経。事前に指名される者が決まっていて、質問と回答が書化されていると書いたのが日刊スポーツ。》
記者クラブメディアは、ちゃんと事実を認めて、例えば今後は事前通告するのは幹事社質問だけにしますとか、なんか改善策を明らかにしないと、首相会見だけじゃなく、政治報道全般が信頼されなくなりますよ。それは、国民が判断するための材料を失うことになりかねず、決していいことではない。》
https://twitter.com/amneris84/status/1234642546061524994
https://twitter.com/amneris84/status/1234643833440231424
朝日新聞記者だが、現在は新聞労連委員長をつとめる南彰が江川をリツイートしている。
《同感です。安倍政権になってから、首相会見で事前通告と異なる質問をした記者が「あなたとは信頼関係を築けない!」と官邸幹部から怒鳴られたようですが、理不尽な要求・慣習とは決別しないといけない。
全ての基盤を失う前に。
国民・市民、そして次世代を向いたメディア改革が必要。》
https://twitter.com/MINAMIAKIRA55/status/1234654269355130882
田中康夫が呟く通りだ。
《ダメ駄目な日本の政治よりも遙かにポンコツだと漸くバレてきた日本の「誤送船団」記者クラブ=忌捨狗裸侮なのよ》
https://twitter.com/loveyassy/status/1234651616139079681
そして、「記者クラブ」メディアは私たちを舐め切っているのである。町山智浩のツイートに「異議なし」である。
《事前に記者が質問を伝え、答えを官僚が書き、それを総理が朗読するのを「記者会見」として報道するメディアは国民を舐め切っています。この問題は自民党よりもテレビと新聞の政治部に対してきちんとした回答を求めるべきです。》
https://twitter.com/TomoMachi/status/1234483002811437056

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2)【記事】「おーい六さん 中川六平遺稿追悼集」が完成した!

「おーい六さん 中川六平遺稿追悼集」が編集発行人の大河久典から送られて来た。大河の熱い思いがなければ完成しなかった一冊である。ISBNコードも付けられていなければ、定価も印刷されてはいない。そう私家版なのである。
しかし、だからといって一切の手抜きはない。装丁は平野甲賀である。フランス装がステキである。むろん、内容もステキである。第一部は、生前に完成していれば講談社から刊行が予定されていた中川六平の遺稿「鶴見さんの言葉」が収録されている。第二部は中川六平と係わりがあった人たちによる追悼集となっている。先日、亡くなった坪内祐三の名前もある。
最後には年譜も掲載されている。東京タイムズをやめた後に、「噂の真相」の岡留安則に同誌の出版部門を立ち上げないかと声をかけられたり、居酒屋チェーン「むらさき」のカネでカルチャ―誌「オンアンドオン」を創刊したり、国労の仕事を平原社で手伝っていたり、中野りえの事務所に居候したりといった部分は抜けているものの、とても丁寧に作られた年譜であった。
しかし、白眉は講談社中村勝行の編集によって、こうして世に出ることになった遺稿「鶴見さんの言葉」である。実は、この原稿は私の事務所のパソコンに保管されていた。中川は亡くなる直前、毎日のように独立したばかりの私の事務所に訪ねて来ていた。私は2013年9月7日付でブログに「【追悼】中川六平さんのこと」をエントリし、次のように書いている。
《私が神保町に小さな事務所を3月から構え始め、中川六平も神保町の出版社の顧問に就任した。そんなこともあって六ちゃんは神保町に出社する日には必ず私の事務所に立ち寄った。次第に滞在時間が長くなったのは鶴見俊輔をテーマにした原稿の推敲をこの事務所ではじめたからだ。
「初めてだよなあ、こうして今井と机を並べて仕事するのは。うん、独立して良かったんだよ。でも次も書き始めなければ駄目だぜ」
7月某日、そう中川六平は私に言った。合掌。》
https://teru0702.hatenablog.com/entry/20130907/1378525636
中川は亡くなる直前まで鶴見俊輔をテーマにした原稿を私のパソコンで推敲していたのである。推敲を終えていたかどうかは確認のしようはないのだが、それ以前の原稿をそれなりに手直ししたものが私のパソコンに眠っていたのである。そうしたこともあって私は大河久典から遺稿集の企画を聞いたとき諸手をあげて賛成したのである。
しかも、こうして「おーい六さん 中川六平遺稿追悼集」が完成し、じっくりと読んでみると、六平の遺稿「鶴見さんの言葉」と私の関係は、原稿が私のパソコンに眠っていたということにとどまらないことがわかったのである。
何と「鶴見さんの言葉」には、私も登場しているのである。「鶴見さんの言葉」の「13 毎日新聞書評賞」のところだ。中川六平は、私のことをこう書いてくれているのだ。
《鶴見さんの書評集成、思いついたのはやはり酒を飲んでいるときだった。三年前、つまり二〇〇五年の初夏だった。東京タイムズ時代からのつきあいの今井照容くんと一緒だった。
場所は、JR御町駅ガード下にある佐原屋という一杯飲み屋だ。のれんをくぐると、鰻の寝床のように長いカウンターがあるだけだ
(中略)
町のガード下である。ホッピーを互いに飲みながら、ぼくが口にした。
「あの座談集のあと、なにか続くものが欲しいね」
そういうと、隣の今井くんがすぐにいった。
「六チャン、書評集があるよ。鶴見さん、たくさんの本を書評しているんだよ。書評集成だよ、六チャン」
ぼくらは顔を見合わせた。そう、それでいこう。》
久しぶりにツイッター中川六平を検索してみることにした。「おーい六さん 中川六平遺稿追悼集」について書かれた投稿があるかもしれないと思ったのだ。すると、あった、あった。追悼の章を寄せている写真家の甲斐扶佐義が早速ツイートしていた。甲斐扶佐義は「ほんやら洞」を火事で焼失してしまったが、「八字屋」のカウンターに今も立ち続ける写真家である。
中川六平遺稿追悼集「おーい六さん」は面白い。
「ほびっと」裁判について何も知らずに東京で生活していて30年後に資料を再読してあれこれ考えるのもいい。「東京タイムズ時代が楽しかったのもよく解る。編集長として鶴見俊輔にテレビ時評を書かせたり、魅力的な人物との出会いも嬉しかったのも判る。》
https://twitter.com/kaifusayoshi/status/1233228999641288704
やはり追悼を寄せている庫善哉のツイートも発見した。
《『中川六平遺稿追悼集 おーい 六さん』、編集者・大河久典さんのご尽力により出来上がりました。第一部は元晶社編集長・中川六平さんによる遺稿。第二部は50人による六平さんへの追悼集です。庫善哉も寄稿、また、カットも描きました。この機会を与えていただいた大河さんに感謝いたします。》
https://twitter.com/zenzai_28/status/1233331880495181824
そうすると私自身がすっかり忘れていた私のツイートを発見してしまった。私は2010年8月11日にこんな呟きをツイッターに投稿していたことが判明した。
中川六平賞を取りたい。》
https://twitter.com/0702terumasa/status/20878247892
中川六平が「鶴見さんの言葉」で私について書いてくれたことは、私にすれば中川六平賞を授賞したのと同じことだと思った。これは中川六平のツイート。2012年11月28日の投稿である。
《今朝の新聞の小さな記事の大きな喜び。友人の今井照容さんの『三角寛「サンカ小説」の誕生』(現代書館)が、第25回尾崎秀樹記念大衆学研究賞に。いままでの労多くの人生が、これで報われたね! おめでとうさん!》
https://twitter.com/rokutaira/status/273589973826039808
中川六平が肩の痛みを最初にツイッターで訴えたのは、2013年7月2日のことだった。
《右肩のコリが激しく、昨晩は何回も起きる。今朝、かかりつけの医院に。レントゲンなど。単なる年齢からくるものだ、と。ホッとする。二階でマッサージ。とても美人。まいにち、通うことにした。そんなバカな一日でした。》
https://twitter.com/rokutaira/status/351958069573455872
7月17日のツイート。
《肩の痛みが取れないので、朝、二十分ほど腕を回し、上下に上げ下げし、散歩している。これがなかなかいい。本当におじいさんになった。》
https://twitter.com/rokutaira/status/357307076608921601
7月18日のツイート。
《肩の痛みをやわらげようと、近くの市民プールに行くことにする。一日目の今日が昼過ぎに。おばあさんが十三人におじいさんが四人、もちろんその一人はぼく。いやはや、すごい光景です。本は、日本史の戦後史に漢字の戦後史。ここから何かを、と。》
https://twitter.com/rokutaira/status/357741132328865793
7月28日のツイート。
石神井さんの『古本の時間』、ゴールは目の前。さあ、次は小沢信男さん。そして、高橋悠治さんの『音楽のおしえ』のページをめくる。しかし、肩の痛みは消えない。おじいさんになっていくのも大変だ!》
https://twitter.com/rokutaira/status/361243069766574081
これが最後のツイートとなった。痛みの原因は食道がんだったのである。「おーい六さん」は二〇一三年九月五日、「武蔵野赤十字病院にて死去。」という年譜の一をもって閉じることになる。さて、これから酒精をあおろう。

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3)【本日の一行情報】

毎日新聞が3月3日付で「政府の新型コロナ対応批判の百田尚樹氏、首相と公邸で会食 何が話題に?」を掲載している。
https://mainichi.jp/articles/20200303/k00/00m/010/002000c
二人は毎日新聞公認の仲である。そして、毎日に限らず、「記者クラブ」に安住する新聞は社会を知らないし、世間に無頓着だ。

真島ヒロ「Mashima HERO’S」(講談社)のコラボカフェが、池袋のCHARAUM CAFEにおいて3月3日から4月19日まで開催される。中止にはしないようである。さすが講談社である。
https://www.charaum.com/?p=1712
https://news.mynavi.jp/article/20200301-985775/

◎韓国の「中央日報」は報じているが、日本の新聞は報じたのだろうか。「中央日報」日本語版は3月1日付で「グーグル、11万人の社員に『韓国・日本への出張制限』」を掲載している。
《経済メディアCNBCは28日、グーグルが韓国、日本、イタリア、イランの4カ国に対し社員の出張を制限していると報道した。グーグルの社員数は昨年9月基準11万4000人だ。》
https://japanese.joins.com/JArticle/263133?sectcode=330&servcode=300
日本よりも韓国や台湾のほうが、民主主義が根付いている(あるいは進んでいる)と思うことが最近多くなっているが、これは私の偏見なのだろうか。

◎アマゾンも酷いが楽天のほうがもっと酷いのではないだろうか。まだアマゾンには化に対するリスペクトがあるが、楽天にはあるのだろうか。三木谷何某の頭の中には経済しかないんだもの。オレ、嫌いだ、こういう奴。
https://www.asahi.com/articles/ASN322HZGN2NULFA03B.html
https://twitter.com/hmikitani

◎「CINRA.NET」は2月29日付で「King & Princeがパンダになる 『anan』創刊50周年記念号の表紙に登場」を公開している。
https://www.cinra.net/news/20200229-anan
創刊当時の「anan」は普通の雑誌ではなかった。エッジの効いたラジカルな雑誌であった。だからこそ現在の「anan」は伝統を武器にできる雑誌であるはずだ。「anan」が志向すべきは保守なのである。だって藤原定家も新古今も今や伝統だろ。

◎関西TSUTAYAは、マガジンハウスの「BRUTUS」が2018年からスタートした特集「●●の正解」シリーズの第四弾「大阪の正解」の発売を記念して、2月29日(土)より大阪のフラッグシップショップとして展開する「梅田 蔦屋書店」において、特集とコラボした商品展開を期間限定で実施している。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001007.000018760.html

知念実希人は小説家であり、現役の医師である。次のようなツイートを投稿している。
《外来をやっている関係上、どうしても新型コロナに感染するリスクは普通の方ちょり高いので、時々思い出したように怖くなる瞬間もあります。
けれど、怯えていても仕方がないので医師の仕事とはそういうものだと割り切って、万が一のときも重症化しないよう体調を整えて乗り切りたいと思っています。》
《まあ、持病もないし、まだ40代になったばかりなので、統計的に見ると感染しても致命率はかなり低いのが救いですね。
そうでなくても、人生いつ何があるか分からないので、一日一日を大切に生きていかなくてはと思っています。》
《自分が感染しないことも大事だけど、外来で診ている患者さんの多くは持病があって高齢なので、その方たちの感染リスクをどうやって下げればいいか悩みどころです。
病院やクリニックが、一番感染リスクの高い場所であることは間違いないので。》
https://twitter.com/MIKITO_777/status/1234112947464503296
https://twitter.com/MIKITO_777/status/1234113504543535104
https://twitter.com/MIKITO_777/status/1234114286496075779

生物学者池田清彦が経済についてツイッターで言及している。
《怒る人がいるのは承知しているが、新型コロナウイルスによる日本国内の死者は多くて100人くらいだろう。しかし有効な対策を打たずに、全校休校などといった不安を煽る政策による、実体経済への影響は、間接的に100人どころではない死者数をもたらすだろう。安倍はコロナ大不況の引き金を引いたのだ。》
https://twitter.com/IkedaKiyohiko/status/1234468788914909185

読売新聞社も官邸と同じ体質なんだろうね。元読売新聞記者の岩永直子が次のようにツイートしている。
《首相記者会見、バズフィードからも入れるのかなと思っていたら、質問を受け付けるのが事前チェック受けた記者だけなのか。好きな質問だけ答えます、ということか。読売新聞の入社式の時に、渡辺恒雄主筆への質問時間で、人事から事前チェックを受けたのを思い出した。答える社員も事前に決まっていた。》
https://twitter.com/nonbeepanda/status/1233935757959557121

◎「国際メディア情報戦」「戦争広告代理店」の高木徹のツイート
《非常時とか国難だからと言って批判を封じるような言説を見ると、まさに戦前・戦中の日本ではこのような言い方で自由な言論を封じ、あの破滅に至ったのだな、ということが良く分かる。それでもその真摯な反省が今の日本にはまだ生きていて、この種の批判封じが多数にはなっていない、と信じていますが。》
https://twitter.com/ToruTAKAGI/status/1234118236154630144
果たして本当に「真摯な反省」は今の日本に生きているのだろうか。「真摯な反省」を「戦後民主主義」と言い換えて良いだろう。2011年の東日本大震災に際しては、まだ微かではあるが「戦後民主主義」は生きていたように思う。しかし、今回の新型コロナウイルスに際して「真摯な反省」は消えた。安倍政治のどこを探しても戦後民主主義」は見当たらない。極端な対米従属は「戦後民主主義」と縁もゆかりもないのではないだろうか。

トーハンは、情報工場との資本業務提携を発表した。
https://www.tohan.jp/news/20200302_1541.html
情報工場が実施した第三者割当増資により同社株式の少数株をトーハンが取得したそうだが、トーハンはカネの使い道を間違ってはいないだろうか。

毎日新聞は3月2日付で「安倍首相が休校要請…直後から学習ドリルの売り上げ急増 ベスト10に6冊がランクイン」を掲載している。
《出版取次大手の日本出版販売(日販)によると、安倍首相が臨時休校を要請した翌28日~3月1日の3日間のベストセラー総合ランキング(庫、コミックなどを除く、速報値)では、上位10冊中6冊で学習ドリルが占めた。2月25日時点の週間ランキングには、上位20冊に1冊も入っていなかった。
中でも最も売れているのが、くもん出版の「総復習ドリル」シリーズ。4位の「くもんの小学2年の総復習ドリル」に続き、5位に「小学1年」、6位に「小学3年」、9位に「小学4年」がランクインした。》
https://mainichi.jp/articles/20200302/k00/00m/040/310000c
私もこの手の出版物が売れるとは予想していたが、ここまで売れるとは思っていなかった。電子書籍もチャンスのはずだ。

◎「第15回渡辺晋賞」は、作・編曲家で音楽プロデューサーの菅野よう子と、サイバーエージェント代表取締役社長の藤田晋が受賞した。
https://hochi.news/articles/20200302-OHT1T50154.html

朝日新聞社社主・村山美知子が99歳で死去。
https://www.asahi.com/articles/ASN333JQRN33PTIL00F.html

産経新聞が3月3日付で「天神から消える『知の拠点』 大型書店、相次ぎ閉店へ『どこで本買えば』」を掲載している。
《福岡市中心部の天神地区で、来年にかけて大型書店が相次いで閉店する。九州最大規模を誇るジュンク堂書店福岡店や、紀伊國屋店天神イムズ店が、入居するビルの再開発の影響を受けるほか、メトロ書店ソラリアステージも3月末での撤退を発表した。「知の拠点」として重要な施設が失われ、読書人からは「どこで本を買えばいいのか」と嘆きの声が漏れる。“本屋難民”の発生とともに、機会損失によるネット通販への顧客流出や活字離れも懸念されている。》
https://www.sankei.com/region/news/200303/rgn2003030017-n1.html

◎「春オンライン」は3月3日付で「『無観客』に見えた安倍首相“打ち切り”会見 なぜ『休校要請』を速やかに説明しなかったのか」を公開しているhttps://bunshun.jp/articles/-/36395
日刊ゲンダイ ニュース」がこの記事を次のように評している。
《あらゆる問題点が、このコラムにギュギュっと凝縮されています。本来なら、私たちのすべき仕事。頭が下がる思いです。》
https://twitter.com/gendai_news/status/1234680869949861891

◎今日から銀座の「ナイル」がオープンする。
https://twitter.com/Yoshimasala/status/1234732238660493312

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4)【深夜の誌人語録】

難しいほうが楽しいと思えるようにならないとプロにはなれない。