【文徒】2020年(令和2)3月12日(第8巻46号・通巻1703号)


Index------------------------------------------------------
1)【記事】東京五輪は無観客か?延期か?中止か?
2)【記事】二階堂奥歯「八本脚の蝶」が河出庫で復刊
3)【記事】勝目梓が亡くなった
4)【本日の一行情報】
5)【深夜の誌人語録】
----------------------------------------2020.3.12 Shuppanjin

1)【記事】東京五輪は無観客か?延期か?中止か?

NHK NEWS WEB」が世論調査を実施している。
《ことし7月に開幕する東京オリンピックパラリンピックが予定通り開催できると思うか尋ねたところ、
◇「開催できると思う」が40%、
◇「開催できないと思う」が45%でした。》
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200309/k10012321501000.html
東京オリンピックパラリンピックを今年7月に予定通り「開催できないと思う」が「開催できると思う」を5ポイント上回ったのである。
ニューヨーク・タイムズ(電子版)が報じた記事を毎日新聞が紹介している。3月10日付「衝撃の『無観客五輪検討』現実味は? 東京オリンピックIOCを巡る『ある臆測』」がそうだ。
《衝撃のニュースが流れたのは5日だ。世界保健機関(WHO)が各国際競技団体(IF)の医療担当者との電話会議で、東京五輪最悪のシナリオの選択肢の一つとして無観客試合について議論したと、米ニューヨーク・タイムズ(電子版)が報じたのだ。会議は2月末に約2時間行われ、屋内か屋外か、競技者同士の接触があるかないかなど競技特性による違いも踏まえて議論されたという。》
https://mainichi.jp/articles/20200310/k00/00m/050/011000c
毎日新聞統合デジタル取材センター長の齊藤信宏が呟く。
《さすがにオリンピックが無観客となると…、開催する意味があるのか?という議論は出てくるでしょうね。》
https://twitter.com/nobusaitoh/status/1237215171002527744
毎日新聞外信部長の澤田克己が呟く。
《もともとIOCに入るチケット収入は微々たるものなのか。無観客でも放映権料は入るという計算が成り立つんだそうで...。》
https://twitter.com/SawadaKatsumi/status/1237210415400202240
ギリシアで行われる東京五輪の「採火式」は無観客で実施される。
https://times.abema.tv/posts/7045257
WEDGE Infinity」は3月9日付で「東京五輪の無観客案浮上を巡り、組織委員会が〝分裂危機〟」(新田日明)を発表している。
《開幕まで残り5カ月を切った東京五輪の通常開催が非常に厳しい状況に追い込まれているのは誰が見ても疑いようがない。これまで強行開催しか頭になかった東京オリンピックパラリンピック大会組織員会の中からも、ここ最近は現実路線派が頭角を現しつつあるという。その彼らが密かに強行開催派へ妥協策としての受け入れを今から準備しておくべきと進言しているのが、WHOと各国際競技団体の場でも話し合われた前出の無観客開催案だ。》
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/18920
「ウォールストリートジャーナル」によれば電通顧問の高橋治之は「2年延期が現実的」と主張しているようだ。確かに経済的な打撃がもっとも小さくて済むのが延期である。
https://www.wsj.com/articles/if-olympics-cant-be-held-this-summer-best-to-postpone-1-2-years-japan-organizing-official-says-11583839757
8年延期という選択肢もあるのではないだろうか。パリの次、である。

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2)【記事】二階堂奥歯「八本脚の蝶」が河出庫で復刊

「漫画家、映画を語る。」の島田一志がツイートしていた。
《Real Sound BOOKにて、二階堂奥歯『八本脚の蝶』(河出庫)の書評を書きました。気軽に論じられる内容の本ではないので、編集者・二階堂奥歯と“勝負”するつもりで書きました。いずれにせよ同書は、本が好きならぜひお読みいただきたい一冊です。》
https://twitter.com/kazzshi69/status/1236976300465598464
リアルサウンド」は3月9日付で島田による「伝説の編集者・二階堂奥歯はなぜ25歳でこの世を去ったのか? 『八本脚の蝶』復刊に寄せて」を公開している。
《『八本脚の蝶』は、二階堂が生前ネットで公開していた日記(現在も閲覧可能)と関係者数名の章をまとめたもので、2006年ポプラ社から書籍化、一部の本好きの間で熱狂的な支持を集めるも、残念ながら近年では入手困難になっていた(それにともない古書価格も高騰)。当然、その“伝説の書”を手軽に読みたいと願う若い世代も少なくなかったはずだが、そういう人たちの声を反映させてか、このたび河出庫の1冊として久しぶりに市場に復活した。》
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200309-00010035-realsound-ent
「月光果樹園―美味なる幻想学案内」(平凡社)の高原英理は自らのブログ「記憶測定」に2012年3月20日付で次のように書いている。
《2012年現在、残念ながら品切れで重版予定がない様子だが、やはりバイブルとしている方はおられるようだ。
アマゾンでのマーケットプレイスを見ると2012年3月20日最低額が8999円、最高額が13800円。なお定価は1890円だった。
やはり形を変えてでも再版されるべき本だと思います。》
http://miminokioku.air-nifty.com/sokutei/2012/03/post-9f12.html
河出書房新社二階堂奥歯のプロフィールを次のように書いている
《1977年生まれ。早稲田大学第一学部哲学科卒業。編集者。2003年4月、26歳の誕生日を目前に自らの意志でこの世を去る。亡くなる直前まで更新されたサイト「八本脚の蝶」は現在も存続している。》
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309417332/
サイト「八本脚の蝶」が最初に掲げているのは「最後のお知らせ」だ。
二階堂奥歯は、2003年4月26日、まだ朝が来る前に、自分の意志に基づき飛び降り自殺しました。
このお知らせも私二階堂奥歯が書いています。これまでご覧くださってありがとうございました。》
http://oquba.world.coocan.jp/
紀伊國屋書店梅田本店がツイートしている。
《【庫担当オススメ】『八本脚の蝶』二階堂奥歯さんの書籍がオススメ!
25歳の若さで自らこの世を去った女性編集者のウェブ日記と生前親しかった十三人の章を収録しております。
二階堂さんの読書体験や鋭い感性、世界観に飲み込まれていきます…。》
https://twitter.com/KinoUmeda/status/1236520065291304961
学ムック「たべるのがおそい」(書肆侃侃房)編集長でもある西崎憲の短編集「飛行士と東京の雨の森」(筑摩書房に収められている「理想的な月の写真」は二階堂奥歯をモデルにしたと言われている。
https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480804402/
東雅夫の幻妖ブックブログ」が「二階堂奥歯『八本脚の蝶』(ポプラ社)ができるまで 東雅夫芸評論家)×斉藤尚美ポプラ社)対談 2006年1月」を公開しているが、東は二階堂について次のように語っている。
《『八本脚の蝶』に寄稿した章のなかでも書いているんですが、2000年7月3日の『山尾悠子作品集成』(国書刊行会)の出版記念パーティーで会ったのが最初です。パーティーの最後に、出版社の方が締めの挨拶をする。ふつうなら編集部の代表者とか直接の担当編集者が登場する場面ですが、なぜか、初々しい様子のお嬢さんが壇上に立って、こんなふうに挨拶を始めたんですよ。
自分は国書刊行会に入社して間もない。たまたま編集部に配属後、初めて取り組んだ仕事が『山尾悠子作品集成』の編集実務のサポートだった。以前から山尾悠子さんの作品が好きだったので、今回、編集者として作品集成に関わることができて、とても嬉しい……。
それが奥歯さんだったわけですね。山尾悠子作品のどこに魅力を感じるか、自分の読書体験を交えて、とても理知的でしっかりした調子で話していたのが印象的でしたね。
あの章からは想像がつかないかもしれませんが、ふだんの彼女の話し方はわりとキャピキャピ系というか、タテノリなんですね(笑)。二次会で直接、会話したときも、本当にその場でぴょんぴょん跳ねながら、「わぁ~『幻想学』愛読してます!(ぴょんぴょん)」みたいな感じでした。いろんな分野の本をとてもよく読んでいることがわかって、若いのに感心だな、と思ったのが第一印象でしたね。》
http://blog.livedoor.jp/genyoblog-higashi/archives/6916092.html
二階堂奥歯の「八本脚の蝶」は2001年6月13日(水)から書き始められているが、6月19日(火)には次のような章を残している。
《『危ない1号』などを手がけた編集者・ライターの青山正明氏が17日に縊死していたそうだ。今日知った。
事情はまったくわからないのだけど、辛いからなどではなくて、「気が済んだ」から死んだのだといいなと思う。
死ぬ瞬間幸福に飛べたのならよいのだけれど。
ご冥福をお祈りします。》
http://oquba.world.coocan.jp/month/oquba200106.html

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3)【記事】勝目梓が亡くなった

朝日新聞デジタルは3月8日付で「作家の勝目梓さん死去、87歳 エロスや暴力描き人気」を掲載している。
《バイオレンス小説で知られる作家の勝目梓(かつめ・あずさ)さんが3日、心筋梗塞で死去した。87歳だった。》
https://www.asahi.com/articles/ASN384278N38UCVL001.html
この記事にもあるように勝目梓は「マイ・カアニヴァル」で1967年下半期の芥川賞候補となる。大岡昇平が次のように選評で評している。
《新鮮味のある勝目梓「マイ・カアニヴァル」がダークホースになるのではないかと予想していたが、水準はやはり古い選手の作品が高いのである。》
https://prizesworld.com/akutagawa/kogun/kogun58KA.htm
「マイ・カアニヴァル」は同人誌「芸首都」に掲載される。「芸首都」には勝目を中心に中上健次紀和鏡、高瀬千図が集っていたそうだ。勝目と高瀬が結婚し、中上と紀和が結婚する。勝目は「學界」に発表した「花を掲げて」では1969年上半期の直木賞候補になっている。
勝目が注目されるようになったのは1974年に「寝台の方舟」で小説現代新人賞を受賞してからだ。しかし、勝目がバイオレンス小説の旗手としてブレークするのは、徳間書店から刊行された「獣たちの熱い眠り」をもってである。私は勝目のバイオレンス小説を男の蜂起の物語として読んでいた。
室井佑月がツイートしている。
《悲しい。とても。大好きな先輩だった。ほんとうに優しい人だった。》
https://twitter.com/YuzukiMuroi/status/1236503159456989185
石田衣良が「晩年のこの2冊は句なしの傑作」と絶賛しているのは「小説家」(講談社)と「老醜の記」(藝春秋)である。
勝目梓さん逝去。/87歳だったという。/晩年のこの2冊は句なしの傑作。/ぼくは小説新潮の句会で知りあい/そのあと銀座に連れていって/もらったことがある。/おしゃれなジェントルマンだった。/300冊を超える著作かあ。/ほんとにすごいな。/ご冥福を祈ります……衣良》
https://twitter.com/ishida_ira/status/1236558063579975681
川越宗一のツイート。勝目は「熱源」を絶賛していた。
《お会いしたことは無いのですが、拙著の刊行間もないころに直筆の感想お手紙を寄せてくださり、とても励みになりました。本当にありがとうございました》
https://twitter.com/kawagoe_soichi/status/1236547813334368256
中沢けいツイッターで、こんなエピソードを明かしている。
《鴨川の江見にあった勝目さんのおうちに呼んでいただいたことがあった。ファックスで送った原稿を暖炉で燃やしていたら、未受信の連絡がきたと。そんな話を伺ったのを覚えている。》
https://twitter.com/kei_nakazawa/status/1236831476806594560
讀賣新聞の3月8日付「『獣たちの熱い眠り』勝目梓さん死去…300冊を超える著作」に「高校中退後、長崎の炭鉱で働きながら組合新聞の発行を任され、章を書くようになった」とある。
https://www.yomiuri.co.jp/culture/20200308-OYT1T50092/

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4)【本日の一行情報】

◎山田順が「YAHOO!ニュース」に3月9日付で「新型コロナウイルス感染者数のメディア報道は根本的に間違っている。一刻も早くただしてほしい」を発表している。
《…メディアは「確認された」という、もっとも重要な部分をはしょって、「感染者数」として報道している。そのため、報道を受け取る側は、その数が実数だと思い込み、「日本は感染者数が少ない」と認識してしまう。
具体的に言うと、韓国が7041人で、日本が1155人だから、「日本のほうが少ない」=「日本のほうが韓国よりまだ安全」と思い込む。こうした誤った認識を広めているメディアの責任は重い。
https://news.yahoo.co.jp/byline/yamadajun/20200309-00166864/

◎古谷経衡が「YAHOO!ニュース」に3月10日付で「保守派による『新型コロナは生物兵器』というトンデモを検証する」を発表している。
《奇しくも引用記事中にある「武漢の生鮮市場から約30キロの位置にある”武漢病毒研究所”が、危険な病原体研究を行う施設であり、今回はそこから流出したのではないかという疑惑」という部分は、すでに紹介した『WiLL』『Hanada』の4記事すべてに共通していることだ。
タブロイド紙から発信された情報がネットを駆け巡り、さらに一回転して医療関係者でも何でもない著者らが、したり顔でこの説を紙面に掲載しているのだとしたら、むしろ彼らこそがデマを信じて拡大再生産している触媒だと言えなくもない。》
https://news.yahoo.co.jp/byline/furuyatsunehira/20200310-00166945/

◎フリーマガジン「ハンケイ500m」を発行するユニオン・エー京都新聞社は協業して3月10日にwebメディア「ハンケイ京都新聞」を開設した。
https://hankei500.kyoto-np.jp/
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/182413

◎「Forbes JAPAN」が3月9日付で公開している「グーグルCEO単独インタビュー『イノベーションは、日々の経験から生まれる』」はグーグルCEOのスンダー・ピチャイについて次のように書いている。
《1972年、ピチャイはインド南部の都市チェンナイで生まれた。父親は電気技師で、読書が好きな母親は速記者。弟が一人いて、二部屋の集合住宅で彼は育った。英ガーディアン紙によると、居間で弟と寝起きし、一台のバイクに家族4人で乗っていたというが、現地では中流家庭である。
「私が最初にテクノロジーインパクトを受けたのは12歳のときです」と、ピチャイは言う。
「5年もかかって、待ちに待った電話が家に設置されたのです。技術によって、こんなにも生活に差が出るのかと思い、それは本当に衝撃でした」》
https://forbesjapan.com/articles/detail/32772/1/1/1

◎「CNET Japan」は3月9日付で「グーグル、新型コロナ対策で春休み中に「Chromebook」を無償提供--小学校から高校まで」を発表している。
Google Japanは、新型コロナウイルスSARS-CoV-2)感染拡大防止策で実施されている学校休業に対する学校支援策として、春休み期間中「Chromebook」および有料オンラインオフィススイート「G Suite」を学校へ無料提供する。 経済産業省などが運営している「未来の教室」が、「#学びを止めない未来の教室」に関する取り組みの一環として紹介した。》
https://japan.cnet.com/article/35150491/
経済産業省などが運営している「未来の教室」は2月28日に「【GoogleGoogle for Education 遠隔学習支援 プログラム ■学校への提供 ■無料(春休みが終わるまでの期間)」を公開していた。
https://www.learning-innovation.go.jp/covid_19/google/

◎「ウォーカープラス」は3月9日付で《「りぼん」編集長、創刊65周年にかけた想い「『りぼんは私たちの雑誌だ』と思ってもらいたい」》を公開している。語っているのは「りぼん」編集長の相田聡一だ。
《「りぼんのブランド力を使った展開は、(これまで)意外になかった。作品ありきだけではなく、りぼんちゃんマークを使ったアイテムや、3月13日(金)にリリースされる雑誌のロゴをフォント化したLINE絵字も斬新。そうやって(ブランドを)きちんと展開していくことが必要」と改めて分析。「世代を越えてりぼんを愛し続けている人たちが繋がる、そんな理想の第一歩になれば」と思いを明かした。》
https://www.walkerplus.com/article/226191/
相田は「週刊少年ジャンプ」育ちの編集者だ。「フジテレビュー!!」は3月10日付で「編集長に聞く 多様化進む社会で、少女まんが雑誌『りぼん』が歩む道とは?」を公開している。
《「ジャンプ」と「りぼん」に男女の差はあれど、ターゲットとなる年齢層や雑誌が持っている理念が近いので、本質は似ているなと思っています。「ジャンプ」も時代とともに変容はしていますが、根っこはやはり小中学生の心に刺さる内容を目指していますし、そこに根差さないと意味がないと思います。「ジャンプ」と「りぼん」がやっていることは表裏一体です。》
https://www.fujitv-view.jp/article/post-74887/
マイナビニュース」は3月10日付で「りぼんっ子必見! りぼん創刊65周年を記念したPOP-UPストアに行ってみた」を公開している。
https://news.mynavi.jp/article/20200310-990095/

◎日本出版インフラセンター(JPO)は「BooksPRO」サイトを3月10日にオープンした。Pebbles Booksの久禮亮太がツイートしている。
《今日からローンチの #BooksPRO を覗いてみました。たしかに近刊情報がカレンダーにしっかり入ってました!これを機に、今まで以上に多くの出版社さんに情報提供いただければ、#vslip やレジジャーナル=書誌情報の紐付けなど、書店員のための基礎情報が揃ってきますね。》
https://twitter.com/ryotakure/status/1237220797694926853

徳間書店は映画「弥生、三月 君を愛した30年」の3月20日(金・祝)の公開に先がけ、小説版「弥生、三月」を2月7日(金)に発売したが重版が決定した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000242.000016935.html

◎「機動戦士ガンダム シャア・アズナブルぴあ完全版」「機動戦士ガンダム アムロ・レイぴあ」が3月28日に2冊同時発売される。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001497.000011710.html

帝国データバンクによれば、ファッション&ライフスタイル誌「GRIND」(月刊)、ストリートバイカー向けの「CYCLE HEADZ」(不定期季刊)、女性向けに美容と健康のライフスタイルを提案する「nice things.」(月刊)、20代の男性向けストリートマガジン「Ollie」(月刊)、20代の女性向けストリートマガジン「PERK」(隔月刊)などを擁するミディアムが破産した。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200309-00010002-teikokudb-ind

小学館は、新型コロナウィルス感染症拡大による休校要請を受け、家庭学習を行う小・中・高校生への自宅学習支援として、学習まんが「小学館版学習まんが 少年少女日本の歴史」(全24巻)電子版の無料公開を3月11日(水)~4月12日(日)の期間限定で実施する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000594.000013640.html

ブックウォーカーKADOKAWAは、感染症が拡大する中、自宅で過ごす時間が長くなった多くの人たちに向けて、電子書籍トア「BOOK☆WALKER」において、直近5カ月間に発売されたKADOKAWA発行のコミック雑誌20誌計85冊を、3月10日(火)~2020年4月5日(日)までの期間限定で無料公開している。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001026.000001227.html

◎「デイリー新潮」は「角川歴彦KADOKAWA取締役会長)佐藤優の頂上対決/我々はどう生き残るか】」を公開している。次のような角川の発言は、いかにも角川らしいものである。
《中小の書店が次々に潰れ、本がいつまで全国隅々まで届くのかわからなくなってきました。その問題が顕在化したのが昨年です。僕は、余力のあるうちは取次店が書店を買って支えてほしいと思っていますが、取次の力が強まるため、反対する出版社も多い。出版社が書店を支えることが必要なのかもしれません。これからは、書店がうまくいかなくなるケース、取次がうまくいかなくなるケース、そして出版社がうまくいかなくなるケースの三つを想定して動いていかなければならない。》
《どこの業界もデジタル化が進むと、寡占化していきます。映画な東宝を中心に松竹、東映しか残らないでしょう。出版社も同じで、デジタルの技術を持って、電子書籍を自力で出していける体力のあるところに集中していきます。》
https://www.dailyshincho.jp/article/2020/03100555/?all=1

朝日新聞デジタルは3月10日付で「NHK経営委員長、番組批判しても干渉ではないと主張」を掲載している。
《かんぽ生命の不正販売を報じたNHK番組をめぐり、NHK経営委員会が2018年10月に当時のNHK会長を厳重注意した問題で、経営委の森下俊三委員長は10日、記者団に、番組への意見や感想を述べただけでは、放送法が禁じる委員の個別番組への干渉には当たらないとの見解を示した。ただ、識者からは論評も許されないとの声も上がる。》
https://www.asahi.com/articles/ASN3B6T7QN3BUCVL02C.html
では干渉とは、どういう言論を指すのだろうか。これも「ご飯論法」の典型と言えよう。

小学館少年マンガ誌「週刊少年サンデー」は3月11日発売15号の表紙にも「ドラえもん」が描かれているが、何と連載中の18作品にもこっそりと「ドラえもんが登場するそうだ。更に45年ぶりに「ドラえもん のび太の恐竜」が再掲載されている!
https://game.watch.impress.co.jp/docs/news/1240037.html

◎宏洋の「幸福の科学との訣別 私の父は大川隆法だった」が藝春秋から刊行された。
https://www.youtube.com/watch?v=gVCGp36boDA
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163912028

◎「2019年 日本の広告費」が発表された。マスコミ四媒体広告費は2兆6,094億円。内訳は新聞広告費 4,547億円(前年比95.0%)、雑誌広告費 1,675億円(前年比91.0%)、ラジオ広告費 1,260億円(前年比98.6%)、テレビメディア広告費(地上波テレビ+衛星メディア関連) 1兆8,612億円(前年比97.3%)。マス四のすべてが前年割れ。
インターネット広告費は2兆1,048億円。インターネット広告費は、テレビメディア広告費を超え、初めて2兆円超えとなった。そのなかでインターネット広告媒体費は1兆6,630億円。
https://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2020014-0311.pdf

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5)【深夜の誌人語録】

努力が精度を高めるのである。