【文徒】2020年(令和2)3月30日(第8巻57号・通巻1714号)


Index------------------------------------------------------
1)【記事】「ポスト砲」が安倍昭恵に炸裂!亭主も国会で追及される!
2)【記事】「少年ジャンプ」がプロジェクト「BUSTERCALL」で謝罪
3)【記事】首相記者会見は「これでいいのだ」の大成功
4)【記事】危機に瀕するNHKの自主自律!
5)【記事】化庁長官・宮田亮平「化芸術に関わる全ての皆様へ」に批判集中!
6)【本日の一行情報】
7)【深夜の誌人語録】
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1)【記事】「ポスト砲」が安倍昭恵に炸裂!亭主も国会で追及される!

「NEWSポストセブン」は3月26日付で「安倍昭恵氏、花見自粛要請の中で私的『桜を見る会』していた」を公開している。
《満開を迎えようという桜、そして笑顔の男女──その中心にいるのは、安倍首相の妻・昭恵夫人だ。森友学園問題をめぐり自殺した近畿財務局職員の手記が報じられ、疑惑が改めて注目される中、渦中の昭恵夫人は私的な“桜を見る会”を楽しんでいた。》
ライトアップされた桜をバックに肩を寄せ合う13人の中心に昭恵夫人が写っている写真を公開している。昭恵夫人の隣は人気モデルの藤井リナであり、NEWSの手越祐也の姿もある。今日発売の「週刊ポスト」のスクープである。ポスト砲が春砲につづいたわけだ。雑誌は本当に怖い…
https://www.news-postseven.com/archives/20200326_1550908.html
花房観音は、この記事をリツイートとして昭恵を次のように評価している。
《無邪気と呼ばれる無神経さ、ピュアと言い換えられた無知、自分のやることは善行だと信じて疑わないゆえの自由奔放な迷惑行動、自身が権力を持つことに無自覚で人を疑わない無防備さ、鈍感な人間は最強ですね。》
https://twitter.com/hanabusakannon/status/1243131005545795584
ライターの松本創も鋭い見方をツイッターに投稿している。
《自らの軽率極まりない言動が森友事件を引き起こし、赤木さんを死に追いやったというのに、どこ吹く風。百歩譲って悪意はないとしても、度を越した軽佻浮薄さ、知性の欠如は「凶器」になる。》
https://twitter.com/MatsumotohaJimu/status/1243328473713610752
この花見問題は国会でも取り上げられた。朝日新聞デジタルは3月27日付で「【国会詳報】昭恵氏がセレブ花見?首相は反論したけれど」を掲載している。
《東京都では花見シーズンに公園での宴会などを自粛するよう要請しているが、安倍晋三首相の妻・昭恵氏が都内で桜の木の下に立っている集合写真がニュースサイトで報じられた。参院予算委員会立憲民主党の杉尾秀哉氏が、事実関係について質問した。》
https://www.asahi.com/articles/ASN3V6V08N3VUTFK01P.html
朝日新聞デジタルは3月27日付で「昭恵氏が花見?『公園ではなく…』 野党追及に首相反論」を掲載している。
《首相は「自粛が要請されていた公園での花見ではなく、レストランの敷地内の桜で写真を撮影した」と答弁。杉尾氏は「レストランなら問題ないのか。宴会の自粛要請が出ている中での行動として適切か」と追及すると、首相は「レストランに行ってはいけないのか。(写真撮影の)その時点では、そういうことではない。自粛の中で何が求められていたのか。正確に発言をしてほしい」と色をなして反論した。》
https://www.asahi.com/articles/ASN3W3HCBN3WUTFK00L.html
安倍は専門家会議の提言をちゃんと聞いていたのだろうか。森達也ツイッターで次のように指摘している。
《問題は花見かどうかではなく大勢で一カ所に集まったこと。それと自らの立場への自覚。64歳にもなって何でこんな小学生みたいな言い逃れをするのだろう。しかも場所は教室ではなくて国会だ。
https://twitter.com/MoriTatsuyaInfo/status/1243449931798470658
小学生が安倍首相を真似てしまったならば、「美しい国」がますます壊れていくことは間違いあるまい。
東京新聞記者の佐藤圭が呟く。
《「公園ではなくレストランの敷地内」という屁理屈。「軽率だったと思う」となぜ言えないのか。》
https://twitter.com/tokyo_satokei/status/1243386480522702849
安倍首相は次のような「つぼ八」のツイートに3.2万の「いいね」が寄せられていることをご存じだろうか。
《都内の皆さま、今週末は……
つぼ八に、来ないでください…
まさかこんなことを言う日が来るとは…》
https://twitter.com/tsubohachi8/status/1242820174475956224
日刊スポーツは3月27日付で「つぼ八悲痛の叫び『今週末は、来ないでください』」を掲載している。
《担当者は「(会見から感じた)純粋な思いを、そのまま出したというのが正直なところ」と心境を語った。感染拡大の一途をたどる中、不特定多数の客が食事を取る外食店を避けて自宅で飲食する人が増え、業界は厳しい状況だ。営業時間短縮や土日の休業に加え、閉店に追い込まれた店まで出た。つぼ八も今月中は営業時間の短縮や一時休業を実施する店舗がある。追加の対応や4月以降の対応は現状、決まっていない。》
https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/202003260000820.html
もちろん、つぼ八のツイートは小池都知事による3月28日、29日の不要不急の外出、夜間の外出、少人数での会食の自粛、平日の可能な限りのテレワークなどの要請後のことである。対して安倍昭恵の写真は「NEWSポストセブン」によると、3月下旬に都内で撮影されたものだそうだから、外出の自粛要請が出される前ではある。しかし、その段階でも2月26日に「不要不急の外出は控えて」と呼びかけていたことから、大人数が集まる食事会を多くの人々は自粛していた。そういう「生活」は安倍や昭恵の視界には入らないのだろうか。
「貧困クライシス」(毎日新聞出版)「貧困世代」(講談社)「下流老人」(朝日新聞出版)などの著書で知られている藤田孝典は3月26日付で「YAHOO!ニュース」に「拝啓 安倍昭恵総理夫人様 桜はさぞお綺麗だったことでしょう」を発表している。
《上級国民の宴は確かに下級国民の生活に関係ないし、実施して何ら問題はないと言うかもしれない。
ただ、それを見た人々は何を感じるだろう。読者の方もどう思われるだろう。
もう多くは語りたくないし、語ること自体バカバカしいので、少しご自身で考えてもらいたいのである。
国民生活が苦しさを増すなか、国民に希望や元気を与える言動をしてくれるなら歓迎する。
そうでないなら、お屋敷で静かにお茶でも飲みながらお過ごしいただけないだろうか。》
https://news.yahoo.co.jp/byline/fujitatakanori/20200326-00169858/
朝日新聞記者の伊丹和弘がツイートしている。
新型コロナウイルスの感染拡大防止のために「不要不急の外出は控えて」と政府が呼びかけたのが2月26日。
https://asahi.com/articles/ASN2J74JVN2JULBJ006.html
3月下旬の昭恵氏の花見について安倍首相「自粛が要請されていた公園での花見ではなく、レストランの敷地内の桜で写真を撮影した
https://digital.asahi.com/articles/ASN3V6V08N3VUTFK01P.html?iref=com_alist_8_01
《なるほど、昭恵夫人のレストランでの花見は、政府の「不要不急の外出は控えて」という呼びかけの範囲には入らない、必要至急のものだったと。こりゃ凄ぇわ。世間ではあの呼びかけで官公庁や企業の送別会が軒並み自粛に追い込まれたのにね。》
https://twitter.com/itami_k/status/1243391729937420290
https://twitter.com/itami_k/status/1243391731820720131
作詞家の及川眠子は昭恵について次のように考えている。
《桜を見たい気持ちはわからなくもない。ただこの人は自分の立場ってものを考えられないのかな。たぶん「庶民」の苦しみなんて、この人には関係ないことなんだろうし、想像すらできないんだろうな。》
https://twitter.com/oikawaneko/status/1243191661888299008
夫婦揃って「庶民」をリアルに把握できていないのである。スポーツ報知は3月27日付で「東国原英夫氏、桜の下での集合写真を報じられた安倍昭恵夫人に『終わってるわ。森友でもこの方が震源。あきれてモノが言えない』」を掲載している。
《この報道にMCの坂上忍は「すごいというか。さすが安倍昭恵んですね」とコメントした。コメンテーターの元宮崎県知事の東国原英夫氏は「終わってますね。終わってるわ、これ」と指摘した。
https://hochi.news/articles/20200327-OHT1T50159.html
中島岳志が《まずは昭恵さんのロックダウンが必要なのでは、と言いたくなる》と呟き、田中康夫が《ニッポン駄目かも》と呟いていたが、オレもそう思う。田中康夫は「サンデー毎日」で《「#Tokyoインパール2020」に猪突猛進する日本》とも書いている。嗚呼!最低だわ!ニッポン。愛国者は激怒すべきだろう。
https://twitter.com/nakajima1975/status/1243188218243076096
https://twitter.com/loveyassy/status/1243139269645889536
田中康夫が「サンデー毎日」に発表した「人命軽視ニッポンが迷走する 早期発見の前に早期調査を」には目を通しておきたい。
http://tanakayasuo.me/corona
https://t.co/lzWTFNSoVw?amp=1
集英社新書「歴史戦と思想戦」の山崎雅弘も「週刊ポスト」が載せた写真を見ているようだ。
安倍晋三氏と安倍昭恵氏は、夫婦揃って、赤木さんの死に何の関心も示していない。何度でも書くが、彼が自分の良心を殺しながら公務員の「公務」としてやらされたのは、財務省の公書から「昭恵夫人」に関する記載をすべて消すという改ざん作業。死の当事者なのに笑っている。》
https://twitter.com/mas__yamazaki/status/1243528327580618752
適菜収は「女性セブン」のアンケート調査を紹介している。
《『女性セブン』が「いちばん嫌いな男」というアンケートをやったら、ぶっちぎりの第1位は安倍晋三だった。「あらゆることへの執着の深さが気持ち悪い」(65才・主婦)。女性の感性は信用できる。》
https://twitter.com/tekina_osamu/status/1243698165204701184

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2)【記事】「少年ジャンプ」がプロジェクト「BUSTERCALL」で謝罪

共同通信は3月27日付で「漫画ワンピース関連企画で偽装 少年ジャンプ編集部が謝罪」を発表している。
集英社週刊少年ジャンプ編集部は27日、人気漫画「ONE PIECE(ワンピース)」の2次創作による商品開発などを目指す「BUSTERCALLプロジェクト」について、編集部が運営する企画にもかかわらず、有志による非公式の催しのように装っていたと発表、「不適切だった」とする謝罪を公式サイトに掲載した。》
https://www.47news.jp/news/4656246.html
朝日新聞デジタルは3月27日付で「ワンピース『非公式』企画、公式だった 編集部おわび」を掲載している。
《プロジェクトは「BUSTERCALL(バスターコール)」と題して昨年9月から開始。国内外の約200人のアーティストが「ONE PIECE」を題材とした作品をつくり、インスタグラムに公開してきた。従来の漫画やアニメを中心としたものとは異なる見せ方をしようと、「非公式プロジェクト」と銘打ったという。
また、プロジェクト担当者が匿名でネットメディアのインタビューを受けて「ONE PIECE」の従来のコンテンツ展開に対して挑発的な見解を話すなどした。》
https://www.asahi.com/articles/ASN3W6QL5N3WUCVL02N.html
毎日新聞は3月27日付で「少年ジャンプ、『ワンピース』関連企画で偽装 サイトに『不適切』の謝罪」を掲載している。
https://mainichi.jp/articles/20200327/k00/00m/040/314000c
讀賣新聞は3月27日付で「ワンピース公式企画、集英社が『非公式』と称し謝罪」を掲載している。
https://www.yomiuri.co.jp/culture/20200327-OYT1T50260/
「KAI-YOU.net」は「BUSTERCALL」が公式であったことを知らなかったそうだが、「BUSTERCALL」プロジェクトの担当者に3月11日付でインタビューをしていた。
《──BUSTERCALLプロジェクトに関わるみなさんは、そもそも何者なんですか…?
担当者A それはお答えできないです。有志のファンがやってる非公式のプロジェクトだと思ってもらえれば十分です。
──では、具体的にどのようなプロジェクトなのでしょうか?
担当者A 簡単に説明すると「ONE PIECE カッコいいんだよプロジェクト」です。
まず僕らは大前提として『ONE PIECE』が大好きです。だからこそ『ONE PIECE』の“カッコいい”コンテンツに触れたい。グッズであればオシャレなアパレルやカッコいいフィギュアがほしい。クールなアニメを観て、最先端のゲームをプレイしたいと。
なのに、現状の『ONE PIECE』を取り巻くコンテンツのほとんどが納得いく出来ではない。Tシャツにしてもキャラクターの立ち絵がプリントされているだけ。アニメのクオリティも世界一の漫画にしては低い。なぜ、ONE PIECE』はこんなに素晴らしいのに、グッズやアニメは頑張らないのかと思っていました。
もちろん『ONE PIECE』にはいろいろな層の読者がいると思います。現状のグッズ展開でも満足な人もいると思う。そういう人たちの満足を邪魔するつもりはありません。僕たち世代の、ストリートやポップカルチャーが好きな人々にとって「カッコいい」ものがないんです。
であれば、「自分たちでカッコいいコンテンツをつくってしまえ」と考え立ち上げたのが、「BUSTERCALL」プロジェクトです。》
https://kai-you.net/article/71937
「KAI-YOU.net」は武田俊が立ち上げた時代のKAI-YOU,LLC.(合同会社カイユウ)とは、随分とカラーが変質してしまったようである。ちなみに武田俊は拙著「報道と隠蔽」を手伝ってくれた。
まとめサイト」が立ち上がっている。
https://togetter.com/li/1486250#c7546298
集英社は「週刊少年ジャンプ編集部」名義で「BUSTERCALLプロジェクトに関するご説明とお詫び」を発表した。
《BUSTERCALLプロジェクト(https://www.instagram.com/bustercall_onepiece/)は、週刊少年ジャンプ編集部が主軸となり企画した、新しいかたちで作品を表現する実験的プロジェクトです。
プロジェクトの企画意図は、原作・アニメの垣根を超え、従来の枠組みの中では手をつなぐことが難しい方々と一緒に、制作のルールに縛られない自由なものづくりをすることです。それにより、さまざまな障壁を崩し、誰もがより自由な発想と方法で『ONE PIECE』を表現するチャンスを得られるような道筋をつくることでした。
しかし、こうした活動は従来とは全く異なる流れでの許諾や見せ方、多少の無茶と公式活動に対して挑戦する姿勢が必要であると考えたため、「非公式のプロジェクト」であると銘打ちました。アーティストへの作品制作については正式なルートで許諾をした上で発表し、商品化についても進めておりました。しかし「非公式」と称したことは不適切であり、関係者の皆様にお詫び申し上げます。
「非公式」と称したことや、行ってきたゲリラ的なアート手法、プロジェクト担当者の苛烈な発言を批判するご意見を、SNSを中心に多くいただきました。『ONE PIECE』のファンの皆様、メディア化、商品化に関わる皆様に混乱を与え、不快な思いをさせてしまったことに心からお詫び申し上げます。
BUSTERCALLプロジェクトに参加されたアーティストの皆様がすべて、現在の公式活動を批判する意図を持って作品を寄せたわけではありません。それぞれの創作意思でご参加いただき、『ONE PIECE』を新たなかたちで表現していただいておりました。にもかかわらず、アーティストの皆様に様々なご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます。
今後はBUSTERCALLプロジェクトの発想や意図は活かしつつ、関係各社の理解を得たうえで、読者の皆様に混乱のないよう、新たな作品発表や商品開発について慎重に進めてまいりたいと思います。
なお、BUSTERCALLプロジェクトについての記事が掲載されたWEBメディア「KAI-YOU.net」 についても、非公式であるという建て付けで取材を受けており、「KAI-YOU.net」編集部や取材関係者にも本来の事情を説明しておりませんでした。大変申し訳ございませんでした。この記事に関して、利益供与といった事実もございません。》
https://www.shonenjump.com/j/2020/03/27/200327_oshirase001.html

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3)【記事】首相記者会見は「これでいいのだ」の大成功

3月28日(土)の首相記者会見の幹事社は共同通信東京新聞あった。共同通信の質問は当たり障りのないものだった。朝日新聞の尾形聡彦は、こう指摘している。
《安倍首相会見。冒頭の共同通信記者の質問は、かみ合っていないように感じました。会見前に用意・通告している質問だったせいで、首相が実際の会見冒頭コメントで説明を終えた内容を、記者が改めて聞いた感じになり、ちぐはぐでした。事前通告は、世界からみれば非常識な悪弊です。すぐにやめるべきです》
https://twitter.com/ToshihikoOgata/status/1243834366825914368
しかし、「東京新聞中日新聞の後藤」は森友問題についても質問した。次のような指摘がツイッターのタイムラインに並んだ。
《この情勢で森友聞き始める東京新聞の馬鹿から始まり、検査して無いから感染拡大してる理論を聞き始める馬鹿記者も出て来たか。マジで記者会見って何の意味があるんだ?》
https://twitter.com/s_w_s_m/status/1243838196342906881
《さすが空気は読まないだけあるな。
あの会見の質問内容じゃないと思ったよ東京新聞さん》
https://twitter.com/fuchu_shibao/status/1243860538888617984
東京新聞中日新聞の後藤」とは後藤孝好のことだろう。
https://hotweb.tokyo-np.co.jp/reporter/201909.html
東京新聞を支持するツイートも投稿されている。作家の中沢けいそのひとりだ。
ネトウヨさん、本日の標的は東京新聞。負けるな東京新聞。がんばれ東京新聞。東京の存亡は東京新聞にあり。》
https://twitter.com/kei_nakazawa/status/1243851527799730176
しかし、安倍首相はこれまで国会で語ってきたことを繰り返しただけである。後藤に続き、畳みかけるようにして森友問題を取り上げる記者はいなかった。こんなツイートも投稿されている。
《あの会見内容なら、質問は全て森友事件関係でよかったのに。東京新聞はさすがでした。》
https://twitter.com/knife9000/status/1243860975964401664
OurPlanetTV代表の白石草は、こう提案している。
《実は安倍政権になってから、安倍首相の会見だけでなく、あちこちの会見で、「一人一問・再質問なし」みたいなルールが定着してしまっています。
これでは、言い逃ればかりの名ばかり会見になってしまう。
再質問なしの記者会見はダメだろ!
というあたり、皆さんと共有できると嬉しいです。》
https://twitter.com/hamemen/status/1244041385725972480
朝日新聞記者の鮫島浩は後藤にも厳しい。
安倍総理会見4。とってつけたような森友事件の質問と回答は何なのか。国民の怒りを記者も総理も感じていないのだろうか。総理への信頼がないと、総理の誠実さが国民に届かないと、コロナ危機はとても乗り越えられない。まことに不誠実なアリバイ作りのような質疑に大きく失望。》
https://twitter.com/SamejimaH/status/1243833501973012480
いずれにしても「記者クラブ」メディアは相変わらず凡庸な質問に終始した。そうしたなかで気を吐いたのは江川紹子であった。司会が「そこのオレンジ色の服の方」と指名する。江川紹子だった。江川は江川と名乗って質問を始めようとしたのだが、司会から邪魔が入る。直前の記者は所属・名前を言わなくても質問させていた。茂木健一郎がツイートしている。
《司会をやっている人が、江川紹子さんに対して、「所属は?」と言ったのは失礼だった。そもそも、見れば江川さんとわかるでしょう。人間は人間で、別にある組織に「所属」しているわけではない。affiliationだったらまだわかる。「所属」という表現の背後にある価値観が古い。》
https://twitter.com/kenichiromogi/status/1243838398516695041
江川の質問は石戸諭が次のように的確に要約している。
江川紹子さんの質問は要約すると「自粛要請するなら、補償とセットでやるべきではないか」というもの。首相の答え(要約)は「税金では補償しない。融資制度か大変な人には給付金で対応」とのこと。医学的に正しい自粛はやれ、しかし政府はろくな損失対応をしないということが明らかになった。》
https://twitter.com/satoruishido/status/1243837723158274050
日共委員長の志位和夫は江川の質問を次のように評価している。
《首相会見で、江川紹子さん、「自粛要請するなら助成・補償が必要ではないか」と現下の問題の核心をつく質問をした。流石と思います。》
https://twitter.com/shiikazuo/status/1243847259860504576
津田大介のツイート。
《「損失補填は難しい」とはっきり言ったな……。これがきっかけで廃業する化芸術スポーツ等イベント関連業者多そうだ。損失のカバーの見込みがあればこそもう少し頑張ろうとなるのに。議論の俎上に政府内で上ってさらにそこまで大きな金額でないのに貸付以外の方向性すら示さないの意味わからないな。》
https://twitter.com/tsuda/status/1243836263926353920
蓮池透のツイート。
《芸術化の灯で感染を吹き飛ばすように聞こえた。》
https://twitter.com/1955Toru/status/1243845488715026432
福井健策のツイート。
《ずっとアート・化を支援して来て、ここまでの怒りは、ほとんど記憶にない。》
https://twitter.com/fukuikensaku/status/1244055875133689856
古田大輔はドイツと比べている。
《安倍首相会見で江川紹子さんが化芸術イベントが開催困難になっていることへの支援について質問したけれど、明確な答えはなかった。ドイツ化相が「速やかな、官僚的ではない救済策を実施する」と明言して、額が十分かは別として財源も示したのと比べると不安になる。》
https://twitter.com/masurakusuo/status/1243836798549118976
鴻上尚史は当事者である。
安倍総理会見の冒頭、あらかじめ伝えてある質問を棒読みで読み上げ、答えるフリをして回答を読み上げる。総理が、中止した演劇やイベントを税金では補償しないと言う理由がよく分かる。このやりとりは演劇なら最悪の演技。演劇をバカにしてるか、なめてるか。》
https://twitter.com/KOKAMIShoji/status/1243893790122733568
当初、神保哲生は次のように記者会見場からツイートしていた。
《右手をあげてもダメ、左手をあげてもダメだな》
https://twitter.com/tjimbo/status/1243837203496816641
そんな神保が最後の最後に指名された。ちなみに神保は記者会見後に次のようにツイートしている。
《記者を35年やってきて、記者会見で質問できたというだけでこんなに祝福されると、嬉しいのやら情けないのやらですわ。》
https://twitter.com/tjimbo/status/1243850714700566529
朝日新聞の尾形聡彦によれば神保が質問したのは日本のPCR検査の少なさについてである。
《安倍首相会見。日本のPCR検査の少なさを神保氏が聞いたのに対し、首相は「たしかにPCR検査の数は少ない」「日によって非常に少ない日がある」と認め、厚労省に「しっかりPCR検査やってくださいと言っている」と吐露。PCR検査拡大は各国の対策の基本です。首相もこう言っているなかで検査拡大は急務です》
https://twitter.com/ToshihikoOgata/status/1243853501865705472
岩波新書原発のコスト」の大島堅一がツイートしている。
《唯一、神保さんは安倍ちゃんをこ困らせたけど、適当に受け流されてしまった。記者が国会質疑とか海外事情とかをしっかり勉強して、連携して連打ないとダメだな。》
https://twitter.com/kenichioshima/status/1243839955522031616
BS-TBS「報道1930」のメインキャスター・松原耕二は次のようにツイートしている。
《総理会見。最後の神保さんの質問に対しての答えだけ、自分の言葉で語っていた。というより語らざるを得なかったということだろう。さら問い、二の矢、三の矢を認めないと中身のあるやりとりにはならない。各国首脳の会見を見ていると、会見というのは残酷なまでに人間の器がでるなあ。》
https://twitter.com/matsubarakoji/status/1243845444654043136
尾形聡彦が指摘するまでもなく「記者クラブ」の存在意義が問われているのだ。
《安倍首相会見。中継を見る限り、事前通告と思われるやりとりばかりで、がっかりしましたが、ジャーナリストの神保さんや江川さんの質問はその場の丁々発止であり、首相の回答には本音も見え、興味深い内容でした。逆に言えば、質問を事前に教えている官邸クラブ記者の存在意義が問われていると思います》
https://twitter.com/ToshihikoOgata/status/1243845118789996547
沖縄タイムスの阿部岳はNHKで記者会見を見ていた。すると…。
NHKが、安倍首相が口にする前に「密閉、密接、密集」の概念図を出したのは、事前に原稿を入手しているということですね》
https://twitter.com/ABETakashiOki/status/1243827565845872640
神保哲生が種明かし。
《今度はリアルタイムで秘書官からテキスト送信かい。あの手この手》
https://twitter.com/tjimbo/status/1243834265059692546
茂木健一郎NHKの7時のニュースは「報道」ではなく「広報」であったと切り捨てる。
《7時のニュースでも、岩田明子さんが出て解説されていたけど、要するに安倍さんの発言の要約だけで、ネットのまとめサイトと変わらない。批判的分析がない。批判的は必ずしも否定ではなく、脈付けである。それをしないNHKは、報道というより広報。BBCのようなジャーナリズムがない。》
https://twitter.com/kenichiromogi/status/1243845389649772545
小田嶋隆は「広報」よりも強い「茶番」という言葉を使って批判している。
NHKは、例によって会見の途中で生中継を打ち切ってしまった。でもって、岩田記者の解説をはじめている。つまり、岩田記者の手元には会見の途中段階で、すでに会見の全容を伝える資料が届いているわけだ。これを「茶番」以外のどんな言葉で呼べば良いのだろう。》
https://twitter.com/tako_ashi/status/1243836873924993025
しかし、官邸からすれば「報道」とは「広報」なのであり、「広報」ではない「報道」は、「報道」の名を借りた「プロパガンダという認識になるのではないのだろうか。この点を記者諸君は誤解してはならないはずである。
朝日新聞記者・三浦英之の指摘。官邸のほうが役者が一枚も二枚も上なのだ。
《首相会見を見たけれど、通常の会見とは順序が逆。本来は行政が何かを決定した後にそれを伝達するために開くのが本来の記者会見。「やります」「やります」と宣伝だけして詳細は示さない。これじゃ記者も具体的な質問ができない。記者会見が「演出」に使われている印象》
https://twitter.com/miura_hideyuki/status/1243844180754890752
記者クラブ」メディアは畠山理仁の次のような指摘に真摯に耳を傾ける必要があるはずだ。
《安倍政権になってから、新たに総理会見への参加を認められたフリーランスの記者は一人もいません。ネットメディアの記者が参加を希望しているのか、拒否されているのかはわかりません。ただ、いろんな記者が入れるのが当然だと私は思います。皆さまの税金でやってもらっている総理大臣なのですから。》
https://twitter.com/hatakezo/status/1243871820287070210
東京新聞労働組合は次のように指摘している。
《「現下の状況をご賢察いただきまして/ご質問希望の意思表示は声ではなくて/挙手でお願いしたい」。/質疑の前に、官邸役人が言った。/新型コロナを口実に/記者の質問以外の発声を封じるのか。/勝手な司会進行に/記者が抗議の声を上げるのは/職業上の責務だ。》
《いまのような首相の/「ポエム発表会」を許している事態を/メディアで働く私たちは/恥じなければならないし/その現場である内閣記者会のあり方を/根本的に是正しなければならない。/それが読者、視聴者に対する責務。》
《幹事社(東京新聞)が森友問題で/赤木さんの手記公表を受け/三者委を作って調査を尽くさないのか/と質した。/政権が国民の信頼を失えば/コロナ対策をする資格もない。/当然の質問だ。/首相は説明責任を果たすだの/長々時間をつぶしただけで/まともに答えず。/国民の命をうんぬんする資格があるか。》
https://twitter.com/danketsu_rentai/status/1243918453414563842
https://twitter.com/danketsu_rentai/status/1243929704240832514
https://twitter.com/danketsu_rentai/status/1243935345994948608
若松英輔がツイートする通りなのだ。
《素朴なことなのだが、今日の会見は、今日でなければならなかった理由は、どこにあったのだろう。それが一番大きな疑問だ。これくらい新しい認識、見解、ヴィジョンがまったくない会見も珍しい。》
https://twitter.com/yomutokaku/status/1243838525117591552
官邸からすれば「これでいいのだ」と相成る。「天才バカボン」の名台詞である。

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4)【記事】危機に瀕するNHKの自主自律!

信濃毎日新聞は3月7日付で社説「NHK経営委 介入の先例になる懸念」を掲載している。
《NHKの経営委員会が報道番組の制作に介入した疑念はさらに深まった。公共放送が何より重んじるべき「自主自律」が大きく揺らいでいる。経営委の議事録を公開し、経緯を徹底して検証することが欠かせない。》
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20200307/KP200306ETI090018000.php
日本経済新聞は3月24日付で「NHK経営委、かんぽ番組の説明資料を公表」を掲載している。
かんぽ生命保険の不正販売に関するNHK番組を巡り、NHK営委員会は24日、当時の経営委の議論を説明する資料を公表した。一部の経営委員の発言が番組内容への介入にあたると指摘されている点に関連し、資料では経営委員が「作り方に問題があるのではないか」などと批判的な発言をしたことを認めた。ただ「あくまでもガバナンスの問題として対応した」として、放送法違反については改めて否定した。》
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57174780U0A320C2X30000/
朝日新聞デジタルは3月26日付で「会長『NHK、存亡の危機に』 経営委員長らに反発」を掲載している。
かんぽ生命保険の不正販売問題を報じたNHK番組を巡り、一昨年、経営委員会から厳重注意を受けた上田良一会長(当時)が、その場で強く反発していたことが複数の関係者への取材でわかった。注意は日本郵政グループの意向を受けたもので、経緯が表に出ればNHKは存亡の危機に立たされる」と発言。だが、当時の経営委ナンバー1、2らは聞き入れず、その後、事実上の謝書を郵政側に届ける形になった。》
https://www.asahi.com/articles/ASN3T64KFN3FUCVL029.html
朝日新聞デジタルは3月26日付で社説「NHK経営委 現体制では原則守れぬ」を掲載している。
《今の経営委員会の体制で運営を続けることは不適切である。少なくとも委員会幹部が明確に責任をとらない限り、放送の自主自律という原則について疑問符がぬぐえないだろう。》
https://www.asahi.com/articles/DA3S14416865.html?iref=pc_rensai_long_16_article
北海道新聞は3月24日付で社説「NHK経営委 放送法抵触の疑い強い」を掲載している。
かんぽ生命保険の不正販売問題を批判した番組を巡り、NHK経営委員会が一昨年、当時の上田良一会長に厳重抗議したのは、番組の作り方に関することだったことが明らかになった。
経営委員会による個別番組への干渉を禁じた放送法に抵触していた疑いが強まったと言える。
当時委員長代行だった森下俊三現委員長が、番組内容に意見を述べていたことも分かった。
放送法の趣旨を正しく理解しているか疑問であり、委員長としての適格性が問われる。
経営委は当時の議事録を開示するなど情報公開を進め、信頼の回復に努めるべきだ。》
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/405180?rct=c_editorial
こうした記事や社説を読んでいると、皆さまの声に応えるNHKら安倍さまに忖度するNHKへと変節を遂げたことが頷ける。

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5)【記事】化庁長官・宮田亮平「化芸術に関わる全ての皆様へ」に批判集中!

化庁の公式アカウントは「ぶんかる」を名乗っている。化とカルチャーを合体させた造語なのだうけれど、「化庁は軽い」の省略形と見ることもできなくはない。「ぶんかる」がツイートしている。
新型コロナウイルス感染症の影響により,全国的な化イベント等について中止,延期等の検討をお願いして1か月余りが経過しています。
化庁長官から,化芸術に関わる全ての皆様に向けてメッセージを掲載しました。
https://bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/sonota_oshirase/20032701.html
化庁長官・宮田亮平の「化芸術に関わる全ての皆様へ」は、こう書かれている。
《今般の新型コロナウイルス感染症の影響により、全国的な化イベント等について中止、延期等の検討をお願いして1か月余りが経過しています。感染拡大防止の観点から、関係者の皆様の多大なご協力により、多くのイベントの開催を見送っていただいており、皆様の御対応に心から敬意を表し、また、感謝申し上げます。
一方で、イベントの中止、延期により、活動の場を失い、辛い思いをされている方も多くいらっしゃると思います。日々、鍛錬を重ね、入念な準備をしてきたものを中止するというのは、いかほどの苦渋の選択であったのか、はかり知れません。また、生活にも大きな影響が出て、化芸術活動をあきらめざるを得ない方も多数いらっしゃるということも伺っております。
芸術家としても生きてきた私の人生を振り返っても、過去に幾度となく、災害などで化芸術活動の継続が困難となる事態に遭遇しました。一方で、困難に直面した人々にやすらぎと勇気を与え、明日への希望を与えてくれたのもまた、化芸術活動でした。この困難な時こそ、日本が活力を取り戻すために、化芸術が必要だと信じています。
日本の化芸術の灯を消してはなりません。
この困難を乗り越え、ウイルスに打ち勝つために、化庁長官として、私が先頭に立って、これまで以上に化芸術への支援を行っていきたいと考えています。
明けない夜はありません! 今こそ私たちの化の力を信じ、共に前に進みましょう。》
https://twitter.com/prmag_bunka/status/1243470861614501888
三崎尚人は、ツイッターでこう述べている。
化庁長官がバカなのか、部官僚が間抜けなのか(これ出しましょうと言ってたら絞首刑。長官が出したいと言ってたとしても体はって止めなかったので斬首)…。このセンスのなさは絶望的になるね…。》
https://twitter.com/nmisaki/status/1243723213978230784
近現代美術史家の松下哲也は、宮田の化度を問うている。
《「明けない夜はない」は、ふつうに訳すと「夜明けの来ない夜は長い(巨悪を倒さぬ限り夜は明けない)」になる『マクベスのせりふの意訳だか誤訳だか、とにかく原とまったく意味の違う有名な珍訳ですが、化庁長官がそのことを知らずに書に引用するの化~って感じでコクがあるんだよなー。》
https://twitter.com/pinetree1981/status/1243724749340999680
しかし、それにしても首相にしてもそうだが、宮田もまた支援に関する具体的政策を欠いた物言いである。小太刀右京はその点を指摘している。
化庁長官から我々クリエイターに向けてのメッセージが発されました。暖かいお言葉、大変痛み入ります。ところで、具体的にいかほど補償していただけるのかどこにも書いていないように見えますが、これは僕の目が悪いのでありましょうか。なんとかなりませんか。》
https://twitter.com/u_kodachi/status/1243507540266082304
美術手帖」の橋爪勇介は同誌のウェブ版記事「1兆円の拠出も。新型コロナでイギリスやドイツなど各国が化支援を続々発表。『誰も失望させない』」を紹介している。
《さて、化庁長官のメッセージが話題ですが、ここで各国の支援政策を見てみましょう。我が国がいかに遅れているかが分かります。》
https://twitter.com/hashizume_y/status/1243684984843407361
橋爪の紹介してくれた記事は、イギリスのケースをこう書いている
《長引く新型コロナウイルスの影響で、世界各国の美術館や博物館の休館や、アートフェア・芸術祭の開催中止や延期などが続いている。こうした状況下、アートや博物館、図書館など化と芸術に関与している個人や組織を保護するため、イギリスのアーツ・カウンシル・イングランド(ACE)が1億6000ポンド(約212億円)の緊急資金を提供することを発表した。