【文徒】2021年(令和3)3月11日(第9巻45号・通巻1942号)

Index------------------------------------------------------
1)【記事】「3.11」本を一冊ぐらい読んでおこうか
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】
4)【お知らせ】 
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1)【記事】「3.11」本を一冊ぐらい読んでおこうか

東日本大震災から10年。3.11本が次々に刊行されている。私も何冊か手にとって見ることにした。
最初は、いとうせいこうの「福島モノローグ」(河出書房新社)だ
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309029498/
中日新聞は3月8日付で取り上げている。
《作品は彼女たちの言葉だけで構成される。彼女たちの言葉がいとうのペン(あるいはキーボード)を走らせ、聞き手であるいとうは彼女たちと一体化している。語り手は匿名化され、背後にある無数の人びとの声と重なる。これは津波で死んだ男がラジオで語り続けたいとうの小説『想像ラジオ』の続編であり返歌だ。》
https://www.chunichi.co.jp/article/214408
産経新聞は3月5日付で「『東北の声の受け皿に』 いとうせいこうさん新作「『福島モノローグ』」を掲載している。
《今回はフィクションではなく、被災者の声を書き留める「聞き書き」のスタイルにこだわった。
「『想像ラジオ』が庫化された後、宮城県内の書店めぐりをしていたとき、平積みされた本の上に立っていた宣伝用のポップが、声を集める“小さな電波塔”に見えたんです。それを目にして、僕の発信は『想像ラジオ』で終わった、今度は僕が、東北の人たちの声を受け止める番だと感じました」
本作には8つのエピソードに、計11人の女性の声を収録。「自分の言葉は1行も載せたくない」という思いから、インタビューするいとうさんの質問や相づちはすべて削除し、女性たちのモノローグ(独白)のような形式に整えた。》
https://www.sankei.com/life/news/210305/lif2103050042-n1.html
3月6日付毎日新聞伊藤亜紗が書評で「福島モノローグ」を取り上げている。
《・・・状況に巻き込まれるようにしてこの十年を生きてきた人々。震災はまだ、「私」から切り離すことのできる歴史的な出来事にはなっていない。》
https://mainichi.jp/articles/20210306/ddm/015/070/029000c
こういうことだ。
《要は原発事故があって、助けられた命も助けられなかったという……津波だけであればすぐに助けられたのに、翌日にはもう警察も自衛隊も入れなかった。そこに助けられた命があったにもかかわらず助けられなかった、という無念さだったり嘆きだったり悲しみだったり、それが怒りになってるとか、本当に人と接してそういうことをひしひしと感じてるんですよ、今も。》
次は三浦英之の「災害特派員」(朝日新聞社)だ。同書で三浦は、こう書いている。
《自分はここで一体何をしている?娘を亡くした母親に名前を聞いたり、遺体を捜索している男たちにカメラを向けたりすることが本当にまともな仕事と言えるのか?現場では命を救おうと必死で働いている人たちがいる。それを邪魔する行為がジャーナリズムなのだとするならば、ジャーナリズムなんてクソ食らえだー。》
https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=22688
三浦がツイートしている。
《3月11日を前に多くの人から連絡が来る。津波で娘を亡くした男性からは「元気? どうしてる?」。目の前で母親が亡くした20歳の女性は一児の母なり「今度一緒にごはん食べましょう!」。みんな明後日が命日なのに……。僕のことなんて気遣わなくて良いのに……。涙が溢れて止まらないよ……》
《自分の身内の命日なのに、こんな僕に気を遣って連絡をくれる。そんな皆さんのことを書き残したくて、僕は「災害特派員」を書きました。かけがえのない人々。僕らが支え合いながら必死に生きたこの10年間を、いつか笑いながら振り返られるときがくると信じて》
https://twitter.com/miura_hideyuki/status/1369195276229996546
https://twitter.com/miura_hideyuki/status/1369196419332988937
三浦は「白い土地 ルポ 福島『帰還困難区域』とその周辺」(集英社クリエイティブ)も話題だ。こんな一節を引用しておこう。
《日本のメディアは問題の「当事者」になることを極端に嫌う。表向きは客観中立を掲げ、騒動に巻き込まれないように十分な距離を取った上で取材・報道することにより、問題から生じるあらゆる結果責任を回避しようとする。「風評被害を広げるな」といった句は、それらが事実であるのかどうかという検証が極めて難しい一方で、攻撃側にとっては容易に報道機関を加害者側に置くことができる、いわば「魔法の言葉」であるらしかった。
でも厳密に言えば、報道はそれ自体が「他人を傷つける」という行為を内包している。一部の人間の不利益につながるような事実を公表したり、他人には明かしたくない過去を尋ねたりする行為は、必然的に他人への加害行為に直結している。
それなのに「風評被害を広げるな」といった軽々しい言が寄せられるたびに、覚悟なき報道機関の幹部たちは戸惑い、怯え、現場は十分な説明もないまま意味もなく振り回され続けた。》
http://www.shueisha-cr.co.jp/CGI/book/detail.cgi/1765/
「imidas」で三浦英之と木田修作(テレビユー福島記者)が対談している。これは木田の発言である。
《木田 10年前は、原発に対してメディアはもっと怒っていたはずですよね。ところが今では、怒っているのが自分だけなのではないかと思うことがあります。僕は、10年前に原発が爆発したときから、今まで原発は安全だとだまされていたという怒りをずっと持ち続けているんです。この10年で避難した住民たちが帰ることができる地域が増えたり、新しい建物が建ったり、復興したところはあるかもしれません。
けれども、何かにケリがついたというわけではない。現場に行くと、まだ帰れない場所が目の前に広がっていたり、100年くらい続いていた地域の祭りができなくなっていたりします。それでいて東京電力が「被害者の方々に寄り添う」と言っているのを見ると、言っていることとやっていることが違うんじゃないかという怒りを今も感じます。》
https://imidas.jp/olympic/1/?article_id=l-89-016-21-03-g787
東北学院大学震災の記録プロジェクト・金菱清編の「3・11慟哭の記録」「悲愛」につづく「永訣 あの日のわたしへ手紙をつづる」が新曜社から刊行された。「永訣」は、東日本大震災原発災害から十年後の「私」が「あの日のわたし」に向けて書いた31篇の手紙を収録している。
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b556663.html
毎日新聞は3月3日付で「『大丈夫』あの日の自分へ 母失った22歳、歩み見つめ 東北学院大生ら、被災者の手紙集」を掲載している。
《同大の金菱(かねびし)清教授(災害社会学、昨年4月から関西学院大教授)やゼミ生らが2019年秋ごろから、研究活動などで知り合った被災者らに手紙の執筆を依頼。震災から10年が近づいても、「今もうまく言葉にできない」と断られるケースもあった。それでも、約1年がかりで31人の手紙を集めることができ、今年1月に出版にこぎ着けた。》
https://mainichi.jp/articles/20210303/dde/041/040/027000c
金菱清は「あとがき」で次のように書いている。
《この多くの手紙は開けてそっと閉じてしまうような内容で、決して起こってはいけない現実である。十年前に宛てられた未来からの手紙は、「時間」を巡る格闘の物語である。》
北海道新聞は3月7日の書評で京大教授の根井雅弘が「永訣」を取り上げている。
《福島第1原発の事故によって風評被害やいわれなき差別にあった被災者も多い。言葉ではうまく表現できない。けれども、浪江町身の21歳の女性は、「生きているのは当たり前ではありません。亡くなった方の分まで大切に生きてください」と10年前の自分に言い聞かせるように書いている。》
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/519044
最後に稲泉連の「廃炉 『敗北の現場』で働く誇り」(新潮社)だ。
https://www.shinchosha.co.jp/book/332092/
毎日新聞は3月4日付で「それぞれの3.11 東日本大震災10年/2 過酷な現場、丹念に取材 『廃炉』著者 稲泉連さん」を掲載している。
《「通常ならば、何かを作ることがモチベーションになる。例えば、道を開けば誰かが通り、命がつながれる。しかしここは違います。ものを壊し、更地にしてゆくためにどんな気持ちで日々働いているのか」。そういう関心をもとに3年間、「イチエフ」と呼ばれる福島第1原発廃炉の現場を取材した。》
https://mainichi.jp/articles/20210304/dde/014/040/013000c
「ニュースイッチ」は3月10日付で「敗北の現場「廃炉」で働く人たちの溢れ出る思いをすくい取った【稲泉連さんインタビュー】を公開している。稲泉は次のように語っている。
廃炉の現場は、何かを作り出す場所ではありません。ある技術者は現場を初めて見たときに「敗北感を抱いた」と話しました。自分が働く場所を科学技術の「敗北の現場」と呼ぶとすれば、そうした感情から仕事を始めた人たちが、どのように自分の仕事にやりがいを見いだすのか、その過程などを書きました。》
https://newswitch.jp/p/26271

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2)【本日の一行情報】

◎「ドラえもん論 ラジカルな『弱さ』の思想」の杉田俊介は「現代ビジネス」に「『呪術廻戦』は『死』をどう描いているか、『鬼滅』『チェンソーン』との決定的な違い」を発表している。
《『呪術廻戦』では、執拗なまでに、死というものは決して自分の思い通りにならないもの、不可解なものとして描かれています。
対比的にいえば、『鬼滅の刃』の世界では、人の死にはヒューマニズム的な感動の深みがあり、『チェンソーマン』の世界では、人の死はいわばB級映画の脇役的な軽さを感じさせますが、『呪術』では、人の死はコントロール不能でグロテスクなものとして感じられます。》
《人間にとって、死というものはままならない。正しい行いをした善人に、正しい死がやって来るわけではない。思えば私たちは東日本大震災の後で、あるいは現在の新型コロナの脅威の中で、思い通りにならず、ままならない死の残酷さ、理不尽さを日々経験してきました。『呪術廻戦』の世界にはそうしたリアリティがあります。》
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/80954?imp=0

◎「日経クロストレンド」は3月9日付で「博報堂DYMP社長に聞く、広告メディアの次世代モデル『AaaS』とは」を発表している。博報堂DYメディアパートナーズ社長・矢嶋弘毅の次のような認識は共有したい。特に重要なのはテレビのスポットCMも運用型広告に近い取り扱いができるようになるという点である。
《従来、広告会社やメディアのビジネスモデルは予約型広告を前提に作られてきましたし、それはテレビもデジタルも同様です。私もDACデジタル・アドバタイジング・コンソーシアムの設立に携わり、デジタル広告の予約型モデルを作ってきましたが、その後、運用型のモデルが急伸しており、デジタル広告に関しては、これまで以上に運用型広告の比率は高まっていくと思っています。
それでも1~2割くらいはデジタルでも予約型広告が残っています。またテレビのスポットCMは予約型が主流ですが、今後運用型広告に近い取り扱いもできると考えています。》
https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00220/00028/?i_cid=nbpnxr_top_new_T

◎これは二冊買ってしまうかも。3月15日発売「Pen」4月1日号の特集は70ページ以上に及ぶ「大滝詠一に恋をして。」!
https://www.cinra.net/news/20210309-pen
大滝詠一 Writing&Talking」(白夜書房)から、大滝のこんな発言を引用しておこう。
《当時のフラワー・ムーブメントとかロック・リヴォリューション学生運動とはぼく個人としては全然関係なかったね。新宿行くと西口に人が集まっていてて、何なのかなあと思ってた。大学入った年に授業をヘルメットの連中に占拠された時も「何なのかなあ、この人たち」と思ったけどね(笑)。まるで無縁だった。自分の問題として捉えた事は1度もなかった。当時も、そして今はもっともっと強くなったけど、音楽は音楽でしかない、とずうっと思っていた。音楽で何かを語るんだったら、それそのものを語った方がはやいんじゃないかと。音楽はただ音楽だ、と。》
http://www.byakuya-shobo.co.jp/page.php?id=4527
音楽はただ音楽だし、学はただ学なのである。私は「自立」という二字をそのように理解した。

日本経済新聞社の2020年12月期連結決算は売上高が前期比7.3%減の3308億円。営業利益は40.6%減の84億円、純利益は61%減の13億円。減収減益である。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ03DAH0T00C21A3000000/
https://kanpo-kanpo.blog.jp/archives/34567210.html

松屋銀座は4月15日(木)~5月5日(祝・水)まで 「『アニメージュジブリ展 』一冊の雑誌からジブリは始まった」を8階イベントスクエアにて開催する。スタジオジブリのプロデューサー・鈴木敏夫の、 “編集者”としての「もう一つの仕事」に焦点をあてた展覧会だという。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000071935.html

◎「ImpressWatch」は西田宗千佳の「ヤフー×LINE統合は「GAFA対抗」ではない。新生ZHDが変えること」を3月8日付で発表している。
《ヤフーにしろLINEにしろ、そのサービス基盤は日本のもので、日本でのニーズを中心にしている。そこで、一体になることでテノロジーや規模を拡大し、「海外から入ってくる大手」に対する対策は強化するものの、外に出ていくことを最大の方針とはしていない。日本やアジアなど、もともとZホールディングスが地盤を持つところから「結果的に広がる」ことは目標とするが、「世界での第五のIT大手」を目指すわけではない。》
《では、Zホールディングスが狙う領域で注目すべきところはどこか?
筆者は特に「ショッピング」と「行政」だと思っている。》
https://www.watch.impress.co.jp/docs/series/nishida/1310482.html
狙うも何も生き残るには、それしかないもんね。この統合を推進したのは両者の危機感にほかならなかったはずだ。ここを読み違えてはなるまい。

朝日新聞デジタルは3月9日付で「東京五輪、海外一般客の受け入れ断念へ 日本側が方針」を掲載している。
《大会関係者によると、海外在住者向けの一般チケットは100万枚程度を確保済み。菅義偉政権は東京大会で海外観客を受け入れ、新型コロナウイルスで激減したインバウンド(訪日外国客)回復のきっかけにする考えだった。だが、現在は外国人の新規入国を原則認めておらず、変異株も広がるなど、世論の不安も大きいことなどから、断念へと傾いたという。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP3955CPP39UTQP00T.html
讀賣新聞オンラインは3月10日付で「東京五輪の海外客、受け入れ断念…国内の観客数は4月中に判断」を掲載している。
《競技会場に入れる国内の観客数についても、組織委は、プロ野球などを参考に上限を定めるか検討しており、4月中に判断する。》
https://www.yomiuri.co.jp/national/20210310-OYT1T50001/

◎ギネスに認定されたことは知っていたが、林真理子は「週刊」に「夜ふけのなわとび」を連載して37年にもなるのか。単行本も「Go To マリコ」をもって32巻目となる。今回は「夜ふけのなわとび」が「同一雑誌におけるエッセイの最多掲載回数(“Most unique essays published in the same magazine by an individual”)」としてギネス世界記録に公式認定された回やその顛末についてが収録されている。
https://www.atpress.ne.jp/news/250020

津村記久子の第21回太宰治賞受賞作品であるデビュー作に「君は永遠にそいつらより若い」が実写映画化された。公開は今秋。
https://www.atpress.ne.jp/news/250480

◎「現代ビジネス」は篠原 一朗のプロフィールを次のように書いている。
《1978年東京都生まれ。小学生時代をスリランカで暮らす。大学卒業後、ゼネコン勤務を経て幻冬舎に入社。村上龍『新13歳のハローワーク』、雑誌『パピルス』の編集人などを務めたのち、2014年に藝春秋に転職し、第二藝部に配属。編集担当作に宮下奈都『羊と鋼の森』、野田洋次郎『ラリルレ論』瀬尾まいこ『そして、バトンは渡された』、藤崎彩織『ふたご』川村元気『百花』など。2020年に新たな出版社である水鈴社を立ち上げ、瀬尾まいこ夜明けのすべて』、小貫信昭『Mr.Children 道標の歌』を刊行。》
https://gendai.ismedia.jp/list/author/ichiroshinohara
篠原は「現代ビジネス」に3月10日付で「尾崎世界観藤崎彩織などのデビュー作、本屋大賞受賞二作を担当したヒット編集者が大手出版社を辞めたワケ」を発表している。
《そもそも自分は藝春秋という会社が嫌で独立することになったのではない。その闊達な社風や、変わっている人が多いけれど、気のいい社員のことが好きだった。
ならば、藝春秋にパートナーになってもらうことはできないかと考えた。
直属の上司に率直に相談をし、営業担当役員と販売契約に関する話し合いを重ね、最終的には役員会での決裁を経て、書店販売と流通藝春秋に委託することが決まった。
水鈴社の書籍は、販売契約に基づき藝春秋が全部数を買い上げ、刊行月の翌月には一定の金額を入金していただいている。
潤沢な資本金が用意できていたわけではなく、この契約には、資金繰りの面でとても助けられた。》
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/80881
篠原 一朗のような働き方が特例としてではなく認められるようになれば良いのではないだろうか。書籍の編集者は、ひとりで仕事ができるのだから。

朝日新聞デジタルは3月10日付で「静岡放送静岡新聞の社長辞任 女性アナと私的関係報道」を掲載している。
《写真週刊誌に女性アナウンサーとの私的な関係を報じられた静岡新聞社と静岡放送(SBS)の大石剛(ごう)社長(51)が9日、引責辞任することになった。》
しかし、記事には、こうも書かれている。
《大石氏は同日付で、静岡新聞社代表取締役顧問、SBSの非常勤取締役に就いた。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP39752SP39UTPB00W.html
静岡新聞での代表権を手放さないということは、大石が静岡新聞も、静岡放送でも君臨しつづけるということだろう。

◎宝島社のファッション誌「大人のおしゃれ手帖」の全面協力のもと、パルが、50代女性向けアパレルブランド「PLUS OTO.HA」(プラス オトハ)を創設し、3月11 日より販売を開始する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001138.000005069.html

◎台湾の総統・蔡英が3月8日に次のようなツイートを投稿していた。
《同じ愛猫家である奈良美智さんとは昨年4月、私の猫Cookieの話題をきっかけにツイッターで交流が生まれました。今日はCookieと一緒に奈良さんを官邸にお招きできて光栄です!南部にも足を伸ばされるとのこと。台湾の化やグルメを存分楽しんでください!》
https://twitter.com/iingwen/status/1368873536266203137
奈良は3月12日より台北市で個展「奈良美智特展」を開くが、まさか蔡英とこれほど親しかったとは驚きである。
https://japan.cna.com.tw/news/asoc/202103080004.aspx#.YEbQkeZFDLM.twitter
ちょうど朝日新聞デジタルが3月7日付で「奈良美智が見た東京タワー それは戦車の鉄でできていた」を掲載している。
《記者が戦車と東京タワーのことを知ったのは5年前、世界的に活躍する美術家・奈良美智さんのインタビューを読んだときだった。反戦反核をテーマにした自身の画集「NO WAR!」(2014年)についてのインタビューで、奈良さんはこんな風に語っていた。
「東京タワーって、鉄でできてるんですが、朝鮮戦争でスクラップになったアメリカ軍の戦車が使われてるんです」「東京オリンピックの直前に、そんなふうにして復興の象徴である東京タワーが建てられた。だから、戦後復興って何なんだろうって思います」(15年8月15日のハフィントンポスト日本版)》
https://digital.asahi.com/articles/ASP3463TTP31UCFI00P.html
ファッション誌の編集者であれば誰もが知っていることだろうが、奈良は「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」のジェンダーレスなカプセルコレクション「ステラ マッカートニー シェアード」とコラボレーションアイテムを発売したことでも話題になっている。
https://bijutsutecho.com/magazine/news/headline/23708
奈良はマガジンハウスから絵本「ともだちがほしかったこいぬ」を1999年に刊行している。
https://magazineworld.jp/books/paper/1154/
日本の前首相も、現首相も奈良を官邸に招待する度量は持ち合わせていないのではないだろうか。

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3)【深夜の誌人語録】

馬鹿になるには馬鹿を相手にしないことだ。

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4)【お知らせ】 

」2000号まで、あと58号。