【文徒】2021年(令和3)4月13日(第9巻68号・通巻1965号)


Index------------------------------------------------------
1)【記事】古賀史健と柿内芳ダイヤモンド社で組んだミリオンタッグ!
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】
4)【お知らせ】
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1)【記事】古賀史健と柿内芳ダイヤモンド社で組んだミリオンタッグ!

古賀史健によれば「この本(『取材・執筆・推敲』)、もう原稿は書き終わっているんですが、糸井さんに読んでもらって、糸井さんからの感想を聞くまでが、
この本を書くということだと思って」いたという。
https://twitter.com/fumiken/status/1379276627335467008
ツイッターの古賀のアカウントには、こう自己紹介をしている。
《ライター。バトンズ代表。最新刊『取材・執筆・推敲』。著書・共著書『嫌われる勇気』『20歳の自分に受けさせたい章講義』『古賀史健がまとめた糸井重里のこと。』など。構成に『ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。』(幡野広志)、『ミライの授業』(瀧本哲史)など。編著書累計1100万部超。犬の名前は「ぺだる」です。》
https://twitter.com/fumiken
編著書累計1100万部超とは凄い!そんな古賀がダイヤモンド社から刊行したのが「取材・執筆・推敲」に他ならない。
https://www.diamond.co.jp/book/9784478112748.html
「ダイヤモンドオンライン」で立ち読みすることができる。
《われわれは、書く人(ライター)である以前に、つくる人(クリエイター)なのだ。
カタカナの「クリエイター」ということばは、あまり使いたくない。輪郭(りんかく)がぼやけてしまわないよう、「つくる人」だと強く念を押したい。ぼくは、この「つくる人」との自己認識が、書くものの姿を変えていくと思っている。》
https://diamond.jp/articles/-/268011
この本の編集を担当したのは光社出身の柿内芳。柿内は「この一冊だけでいい。100年後にも残る"章本の決定版"を作りました」とまでアマゾンに書いている。周知のように「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」や「嫌われる勇気」「漫画 君たちはどう生きるか」といったミリオンセラーを世に送り出した編集者である。
《著書累計93冊、1100万部超! 世界的ベストセラー『嫌われる勇気』をはじめ数々の名著、ロングセラーを執筆してきたライター・古賀史健が、「取材」「執筆」「推敲」の三部構成・全10章、21万字、約500ページをかけて「ほんとうの核心」だけを教える、書く技術・伝える心得の永久決定版。
現役のライターや編集者はもちろん、これからその道をめざす人、そして「書くこと」「伝えること」で自分と世界を変えようとするすべての人たちに向けた"教科書"である本書には、小手先のテクニックは一つも掲載されていません。どうすれば、プロの「書く人」になれるのか? どうすれば、ひとりでも多くの人に届く「原稿(コンテンツ)」をつくることができるのか? この本と徹底的に格闘して、思考し、実践した先に、その「答え」はあるはずです──。》
https://www.amazon.co.jp/%E5%8F%96%E6%9D%90%E3%83%BB%E5%9F%B7%E7%AD%86%E3%83%BB%E6%8E%A8%E6%95%B2-%E6%9B%B8%E3%81%8F%E4%BA%BA%E3%81%AE%E6%95%99%E7%A7%91%E6%9B%B8-%E5%8F%A4%E8%B3%80-%E5%8F%B2%E5%81%A5/dp/4478112746
柿内は、こうツイートしている。
《古賀さんの「次世代のためのライターの教科書を作りたい」という想いが、「俺が作らねばならぬ」という衝動が、今日世界を変えたのだと思っています。本当に、この一冊を生み出してくれて、ありがとうございます。感謝しかありません。》
https://twitter.com/kakkyoshifumi/status/1379319117480480771
古賀史健は「note」に「あらためて、柿内芳氏に。」を発表している。
《ここまで読んでいただいてわかるように、この本でぼくは「柿内」という編集者を、共著者と言ってもいいくらい前面に押し出し、ある意味では矢面(やおもて)にも立ってもらっている。あまり前に出ることを好まない彼にその役をお願いしたのは、やっぱりこの本はカッキー抜きではありえなかったと思うからだ。
本の中身について、彼が「こう書いてほしい」とか「こんな話を入れてほしい」とか「この話は取りましょう」とかの指示やリクエストをしてきたことは、一度もない。彼がなにをしたのかと訊かれて「これをやってくれた」と具体を述べるのは、相当にむずかしい。「信じて待ってくれた」くらいしか言えない気もする。けれどもそういう言語化の困難な毎日を過ごすのが編集者というものなんだろうし、彼は今回彼にしかできない仕事を存分にやってくれたと、あらためて感謝している。》
https://note.com/fumiken/n/nb5f9417c9bfa
「note」の加藤貞顕も絶賛している。加藤もまた「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」を世に出したミリオンセラー編集者だ。
《この本は、本当に世の中を変えると思います。古賀さん、柿内さん、発売おめでとうございます!》
https://twitter.com/sadaaki/status/1379313979097448456
くまざわ書店武蔵小金井北口店がツイートしている。
《【新刊/フェア】『取材・執筆・推敲 書く人の教科書』古賀史健(ダイヤモンド社)100年後にも残る、「章本の決定版」を作りました!古賀史健と編集・柿内芳世界累計2600万部タッグがつくる決定版!!刊行を記念して「古賀史健?柿内芳の仕事」フェアもはじまっています!特別冊子も配布中。》
https://twitter.com/kbc_koganei/status/1380320875656843266
フェアは全国173書店で開催されている。
「ダイヤモンド・オンライン」は「著者・古賀史健と編集者・柿内が語る『取材・執筆・推敲』ができるまで」を公開している。
《柿内 そうですそうです。古賀さんが、岸見一郎さんの語るアドラー心理学に人生を揺るがすほどの衝撃を受け、その思想をどうしても広めたいと願った衝動が、すべての始まりでした。今回も同じで、僕が古賀さんの初期衝動を「受注した」形で、担当編集になったんです。
古賀 この3年間、カッキーが2週間に一度必ず事務所に来て、書けた原稿について意見交換するやりとりを続けてきました。そこで原稿の感想を言うカッキーのテンションや顔つきが、毎回全然違うんですよ。それを見ると、出来・不出来がすぐわかっちゃう(笑)。
柿内 やっぱり、顔に出ちゃってますよね。計算して動くの、苦手なんで
古賀 だから僕はいつも、「次はびっくりさせてやろう」「ギャフンと言わせてやろう」って、2週間後のカッキーに向けて原稿をブラッシュアップしていました。よく、編集者は伴走者だと言うけど、むしろ競争している感じだったね。「絶対、こいつに負けるもんか!」と思いながら原稿に向かうのは、いま振り返るとすごく面白かった。》
https://diamond.jp/articles/-/267324
《古賀 最終的に21万字の本になったけど、実際に書いた原稿は40万字以上ありました。書きながら、ロジックが弱いとか、納得感が足りないとか、自分のなかでまだ確かな言葉になっていないとか、少しでも迷いがある内容は削っていって。
柿内 僕から見たら、どれも完成度の高い原稿でしたよ。それでも万全を期すために、何度も客観的に読み、容赦なくハサミを入れる。この本の第三部「推敲」のパートに書いてあるシビアなことを、古賀さんはまさにこの本の制作においても完ぺきに実践していました。》
https://diamond.jp/articles/-/267356
実際に書店店頭での動きは良い。むろん、古賀と柿内はミリオンを狙っているはずだ。彼らにとって世界を変えるとは、そういうことなのだろう。

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2)【本日の一行情報】

洞口依子のツイート。
《夏葉社。いい本つくってるなあ。》
https://twitter.com/noranecotv/status/1381374918483304450
書影は三品輝起の「すべての雑貨」。
http://natsuhasha.com/news/subetezakka/

豊田市中央図書館は柴田元幸岸本佐知子「貸出回数が少ない訳書TOP25」という展示を先月まで行っていたそうだ。そこで配布していた二人の推薦コメントを掲載したTOP10アピールペーパーが公開されている!柴田の第一位はスティーブ・エリクソン「アムニジアスコープ」(集英社)。岸本の第一位はスティーヴンミルハウザーの「エドウィン・マルハウス」(河出書房新社)。
https://twitter.com/toyotacitylib/status/1380466664248987652
https://www.library.toyota.aichi.jp/info/cms_items/%E3%80%90%E9%85%8D%E5%B8%83%E7%94%A8PAPER%E3%80%91%E5%B2%B8%E6%9C%AC%E4%BD%90%E7%9F%A5%E5%AD%90%EF%BC%8B%E6%9F%B4%E7%94%B0%E5%85%83%E5%B9%B8%E3%80%8E%E8%B2%B8%E5%87%BA%E5%9B%9E%E6%95%B0%E3%81%8C%E5%B0%91%E3%81%AA%E3%81%84%E8%A8%B3%E6%9B%B8TOP10%E3%82%92%E3%82%A2%E3%83%94%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%99%E3%82%8B%E3%80%8F.pdf
このリストでフェアを企画する書店があったら、最高にクールなんだけどなあ。

◎最近の春ジャーナリズムの凄みは、こうした企画が目につくことだ。「ニューミュージックマガジン」をかつて愛読していたような読者層まで取り込もうとしている。藝春秋は「異能力士」の宝庫なのだろう。4月13日付で「「シュガー・ベイブの後、なぜポンタにドラムを頼んだか」山下達郎が初めて語った戦友・村上“ポンタ”秀一 山下達郎ロングインタビュー」(真保みゆき)を発表している。
《――とはいえ、細野さんとポンタさんを組み合わせるという発想自体、今振り返ってみても「よくぞ」としか言いようがないと思うんですが。
山下「そうですか。でも、僕にとって日本で一番優秀なベーシストといったら、やっぱり細野さん以外にないと思っていたから。で、ポンタは圧倒的に個性が違う。技術的な問題じゃないんです。これって言語化できない境地で、ミュージシャンというのは、とどのつまり言語じゃないんですよ。たとえば『LOVE SPACE』の最初のピアノ。あれは佐藤くんがいきなり本番で弾き出した。2テイク目だったかな。みんな一瞬『ウッ』と思うんだけど、その一瞬がキモなんです。佐藤くんが挑発して、そこに3人がどう反応するか。そういう一瞬が、ものを創る」》
《一方で、『SPACY』なんて、当時の売り上げは2万枚にも届いてないからね。1万4千枚くらいだった。そういう中で、ああいう“創造”が生まれていたんです。だんだんビッグ・ビジネスになるにつれて、ある種ポピュリズム化したというか、売り上げへと優先順位が移ってきた。カラオケで歌いやすいとかね。僕もずっと言われてきたから。『なんでカラオケで歌えるような曲をもっと作らないの?』って。何を言ってるんだ、人様ができないこと、たとえばバック宙10回できるからおカネをいただけるんだと、そういう時には答えてきたけど、わかってもらえなかったですね》
https://bunshun.jp/articles/-/44612
https://bunshun.jp/articles/-/44613
https://bunshun.jp/articles/-/44614
意外かもしれないが、山下は活動家だったんだよね。細野晴臣、大滝詠一には、その経験がなく、坂本龍一山下達郎には、その経験がある。しかも、高校で、だ。

◎武田砂鉄がツイートしている。
《時代錯誤の「醒めない夢」がいかに根拠なく進められているかを改めて知った。》
https://twitter.com/takedasatetsu/status/1381234880126705667
山本義隆みすず書房より「リニア中央新幹線をめぐって 原発事故とコロナ・パンデミックから見直す」を刊行した。
https://www.msz.co.jp/book/detail/08996/
山本によればリニア中央新幹線原子力発電の再稼働や新設と不可分であり、本来ならば福島第一原発の事故の時点で見直さなければならなかった時代錯誤のプロジェクトということになる。

◎小説家の深町秋生韓国映画「楽園の夜」を絶賛している。これNetflix作品だ。
《9日配信のネトフリ韓国映画「楽園の夜」を。今年ベスト級。「逃げたはぐれ者が女と出会う」という骨組み自体は目新しくない。しかしユーモアに満ちた会話、出会った女のぶっ飛び具合、済州島の美しい風景に魂を奪われる。「魔女」「悪魔を見た」等のパク・フンジョンなので、超暴力も鬼盛でよかった。》
https://twitter.com/ash0966/status/1381246847570735110

斎藤環の次のようなツイートに納得。
《ワクチンの副反応に苦しむ人のエピソードは共感を呼び行動をうながす。いっぽうワクチン接種をしないことで数百人の任意の子どもが死ぬとしても、彼らは「数値」なので同情されない。(ポール・ブルーム『反共感論―社会はいかに判断を誤るか』)なるほど、メディアが反ワクチン言説を好むわけだ。》
https://twitter.com/pentaxxx/status/1381217134039080961
メディア・ビジネスにおいて硬直した商業主義は「論理」よりも「感情」を好むのだ。銭になるのは「主張」よりも「感動」だ。即ち、「論理」や「主張」をブレーキとして駆使できない商業主義は、結局、民主主義に敵対することになる。

◎元外務官僚の田中均がツイートしている。
《私には全く理解出来ない。縦割り行政を打ち破るとして内閣府多数の特命大臣をつくり、補佐官など特別職の官僚を側近として配置し、ここに来て、再び縦割りを破るとしてデジタル庁、子ども庁。財政も人材も無限ではない。欠けているのは改革の政治的決意ではないか。野党もメディアも何故指摘しない?》
https://twitter.com/TanakaDiplomat/status/1381039892533112836
野党が指摘しないのは票にならないからであるし、メディアが指摘しないのはカネにならないからである。

◎「J-CAST ニュース」は4月11日付で「しまむら『脱テレビCM』でも業績好調 デジタル広告へシフト『低コストで売上効果も十分』」を公開している。
《衣料品チェーン大手の「しまむら」が2021年4月5日、21年2月期連結決算を発表し、4期ぶりの増収増益を果たした。「巣ごもり需要」の取り込みや広告戦略の見直しが奏功した。
売上高は、前期比4.0%増の5426億円、最終利益が同99.3%増の261億円だった。3期連続で減収減益だったが、好転した。》
《広告戦略の見直しも効果的だった。第2四半期からデジタル広告を、第3四半期からは動画広告の出稿を増やし、客足増加につなげた。年齢や性別、商品セグメントごと広告を配信する手法を新たに取り入れた。
一方、従来の主要媒体だった新聞折込みチラシは出稿量を減らした。変わってウェブチラシに力を入れた。テレビCMは見送り、広告宣伝費は114億7800万円と2割強抑制した。
   しまむら企画室は取材に「テレビCMよりもユーチューブなど動画広告の方がより低いコストでかつ売上効果も十分あったため、ウェブの方に重きを置いていこうと去年から進めています」と話す。
https://www.j-cast.com/2021/04/11408920.html?p=all
デジタル広告シフトを考える広告主は間違いなく増えよう。雑誌は、これを嘆くのではなくチャンスと考え、雑誌ビジネスのデジタルシフトを加速化させるべきなのである。雑誌ビジネスのデジタルシフトにおいて単純なブランド論は何の役にも立つまい。ブランド論はビジネスの可能性を特定のメディアに閉じてしまう。メディアを横断するプラットフォームの発想を雑誌ビジネスは強化すべきなのである。

◎「光秀の選択」(毎日新聞出版)の鈴木輝一郎がツイートしている。
《小説の作品構成の鉄則。
1)いいアイデアを思いついたら、起承転結の「転」ではなく「起」にもってくる。
2)これやるとものすげえ苦しむことになるけれど気にしない。
3)大丈夫、苦しいのは君であって読者じゃない。
4)読者は著者が苦しむほど面白い。(鈴木輝一郎小説講座)》
https://twitter.com/kiichiros/status/1381254295476051974

小学館は「名探偵コナン」の劇場版アニメ「名探偵コナン 緋色の弾丸」が4月16日(金)に公開され、原作コミックス第99巻が4月14日(水)に発売されることを記念し、人気キャラ8人の缶バッジがもらえる書店フェアを4月14日からスタートさせる。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001098.000013640.html

◎「東洋経済ONLINE」は4月10日付で「フジの違反で露呈総務省』のお粗末すぎる実態
 外資規制が形骸化、東北新社騒動とは何が違う?」を発表している
《・・・事業者自身が気づいた場合でも、違反状態を解消したのちに事後報告すれば、認定取り消しには至らない。そのため、実質的には外資規制違反でチャンネルや放送事業者としての認定を取り消すことはほぼ不可能だったと考えられる。放送行政に詳しい立教大学の砂川浩慶教授は「正直者が馬鹿を見る事態になっている」と現状を指摘する。》
https://toyokeizai.net/articles/-/421873

◎三連発に留まらなかった。立岩砲の四連発だ。立岩陽一郎は、こうツイートしている。
NHKに質問を送りました。》
https://twitter.com/YoiTateiwa/status/1381457638089654273
立岩陽一郎は4月12日付で「YAHOO!ニュース」に「NHKはそれでも『まったくの事実無根』と言い続けるのだろうか」を寄稿し、NHKに四つの質問を投げかけている。
《①「まったくの事実無根」という見解は現在も変わらないという理解で良いのでしょうか?
②「まったくの事実無根」とは、「クローズアップ現代」の終了を決定していないだけでなく、その後継番組について検討している事実も無いという理解かと思います。そういう理解で良いのでしょうか?
③「まったくの事実無根」ということは、その見解の対象となっている記事は、捏造であるか、虚偽の情報に基づいて書かれたということになるかと思います。そういう理解ということで良いのでしょうか?
④「クローズアップ現代」は来年4月以降も続くという理解で良いのでしょうか?》
https://news.yahoo.co.jp/byline/tateiwayoichiro/20210412-00232320/
NHKの島契嗣はツイッターで次のような質問を更に加えている
《⑤長野市で行われた聖火リレーで、生配信を行っていたNHK、沿道の「オリンピック反対」の声を消去したのは、なぜか?故意か過失か、組織的か否か。誰が、いつ、何をどう判断して音声を消去したのか。生配信の具体的なオペレーションと役割をもとに視聴者に説明してほしい。》
https://twitter.com/shima_keishi/status/1381464712152457216

◎「新潮」5月号に佐久間子が「ツボちゃんの話 ーー夫・坪内祐三」を発表している。坪内にとって初めての単行本となる「ストリートワイズ」の編集者が中川六平だ。坪内と中川が山口昌男のテニス会で知り合う。西新宿にバー「火の子」があった時代の話だ。このテニス会に参加していた佐伯修は、中川を介してサンカ研究会に入るが、一時、「火の子」でもアルバイトとして働いていた。
サンカ研究会を母胎にした「マージナル」が中川を編集長として現代書館から創刊されると、佐伯は新進気鋭の社会学者を「マージナル」に紹介する。大月隆寛だ。大月が「マージナル」で編集委員をつとめていた朝倉喬司と出会うのは、佐伯を介してである。佐久間の「ツボちゃんの話」を読みながら、そんな昔を思い出した次第である。
https://www.shinchosha.co.jp/shincho/
どうでも良い話を更につづけると、この「いま、三角寛サンカ小説を読む」(現代書館)は朝倉、佐伯、そして私の共著である。
http://www.gendaishokan.co.jp/goods/ISBN4-7684-6826-8.htm

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3)【深夜の誌人語録】

私が今日の敗北に感謝するのは、敗北こそが最も価値ある教訓だからだ。

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4)【お知らせ】 

」2000号まで、あと35号。