【文徒】2016年(平成28)1月15日(第4巻8号・通巻695号)

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1)【記事】「GQ JAPAN」のウエブサイトで白井聡が福井紳一の著書を筆頭に
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】

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1)【記事】「GQ JAPAN」のウエブサイトで白井聡が福井紳一の著書を筆頭に

GQ JAPAN」のウエブサイトは内容も充実している。「永続敗戦論」の白井聡による「戦後史の本当のところ」は、戦後史を語るうえで読んでおくべき3冊を紹介しているが、筆頭に取り上げているのは福井紳一の「今起きていることの本当の意味がわかる 戦後日本史」(講談社+α文庫)であった。しかも白井が福井の「教え子」だったとは!
「著者は、長年駿台予備学校にて教鞭をとってきた(実は私も教え子の一人である)が、その定評ある戦後史講義のエッセンスが本書には詰まっている。『歴史観』を語る前に、基礎知識を持たねば話にならない。今日、自虐史観批判なる夜郎自大な馬鹿話が跋扈している一因は、まさにこの基礎が欠けていることに求められる」
http://gqjapan.jp/entertainment/book/20151027/the-untold-sides-of-japans-post-war-history
ところで駿台予備学校の関連会社「駿台文庫」は霜栄の「生きるセンター漢字・小説語句」を書店から自主回収することになった。「ねとらぼ」は次のように書いている。
駿台文庫が昨年2月に発行した大学センター試験向けの問題集『生きるセンター漢字・小説語句』の例文で、『胸のデカさに俺はキョソを失った』『彼女のなだらかなキュウリョウをうっとりと眺めた』といった性的な表現が複数含まれていると指摘があった問題で13日、出版社は自主回収を決定した」
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1601/13/news119.html
「しらべぇ」の「センター入試の学習書が下品すぎて炎上!どれだけヤバいのか買ってみた結果」が決定的な役割を果たしたとみて間違いあるまい。
http://sirabee.com/2016/01/12/77452/
学習書ではなく、一般書として復刊する出版社はないだろうか。
山本義隆駿台予備学校で教えているし、「出版人・広告人」で「流行歌の精神史」を連載する神津陽もかつて講師をつとめていたんだよね。

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2)【本日の一行情報】

徳間書店の「アニメージュ」2月号が36年振りに重版を決めた。「おそ松さん」効果である。「おそ松さん」が社会現象になりつつある。
http://animage.jp/info/677/
http://animage.jp/info/682/

◎「プレイボーイ」帝国を作り上げたヒュー・ヘフナーがロサンゼルスに所有する邸宅「プレイボーイマンション」が、2億ドル(約235億円)で売りに出されたそうだ。
http://jp.reuters.com/article/playboy-idJPKCN0UQ10920160112

◎1月12日、ベネッセコーポレーションによる「Benesse 大学改革セミナー」が開催されたが、登壇した原田泳幸代表取締役会長はイギリスの教育専門誌の「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション」との業務提携を発表した。「THE世界大学ランキング日本版」を計画しているという。「リセマム」は次のように書いている。
「THE世界大学ランキングにランクインするメリットとして、大学側は一定の質を保障でき、海外の学校や企業との提携を増やしていきやすくなる。客観的な指標として活用できるため、海外からの国費留学生の増加も見込めるという」
グローバル化が推進される現在、世界の指標として通用する世界大学ランキングにランクインすることは、今後大学の存続をも左右する大きな要素となるだろう」
http://resemom.jp/article/2016/01/13/28943.html

電通の海外本社「電通イージス・ネットワーク」は、中南米最大の広告市場であるブラジルにおけるデジタルサービスの強化・拡充のため、オンライン・オーディエンスデータ会社「Navegg」(ナベッグ社)の株式100%を取得することになった。
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2016/0112-008620.html

◎「週刊少年マガジン」で連載中の安田剛士による高校サッカー漫画「DAYS」がTVアニメ化されることになった。
http://days-project.jp/

◎御年84歳のルパート・マードック氏は自らが会長をつとめる英紙「タイムズ」で、女優ジェリー・ホール(59)との婚約を発表したそうだ。
http://jp.reuters.com/article/murdochjerry-idJPKCN0UQ0Q020160112

◎2016年3月から福岡・大阪・東京を皮切りに放送が開始される「i-dio」は、モバイル通信ではなく、地上アナログテレビ放送終了後に空いた周波数帯を使って放送されるラジオとテレビを融合したようなサービスだそうだ。
http://www.i-dio.jp/
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000789.000004829.html

◎今秋から放送される朝の連続テレビ小説「べっぴんさん」の脚本を手がけるのは渡辺千穂。アナウンサー羽鳥慎一のカミさんである。
http://www.asahi.com/articles/ASJ1F4723J1FPTFC00N.html

◎「LINE LIVE」の月間ユニーク視聴者数がサービス開始1ヶ月で1,100万人を突破したそうだ。1月9日時点で配信番組の延べ視聴者数は累計4,300万人。
http://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2016/1205

SHARPタニタTwitterアカウントのやり取りがWEBコミック誌「クロフネZERO」でマンガ化されている。その名もズバリ「シャープさんとタニタくん@」という。作者は仁茂田あい。
http://comic.pixiv.net/works/1594
コミックスがリブレ出版から3月に発売される。

◎産経の「『対立するなら出ていって!』 事務所と女性マネジャーめぐる週刊文春報道が『引き金』とスポーツ紙」。今回のSMAP解散騒動で株を上げたのは「週刊文春」だよなあ。
http://www.sankei.com/entertainments/news/160113/ent1601130005-n1.html
http://www.zakzak.co.jp/entertainment/ent-news/news/20160113/enn1601131700023-n1.htm
もっとも今週は「週刊新潮」が内幕をスクープした「辣腕『女性マネージャー』は追放! 『国民的アイドル』修復不能の内部対立 4対1に分裂! 『SMAP』解散への全内幕」で対抗。
この「週刊新潮」の記事がSMAPの飯島三智マネージャー寄りの記事であるため、少しでも関心を逸らせるべくジャニーズ事務所が「日刊スポーツ」と「スポーツニッポン」に内情をリークして、「週刊新潮」の衝撃度を弱めるという広報手法がとられている。
今回はジャニーズ事務所に残ることになった木村拓哉だが、最初に独立騒動を起こしたのは90年代の木村拓哉である。ちょうど木村が化粧品会社のコマーシャルに起用された頃で、木村の父親やら、化粧品会社の宣伝部長が暗躍したと言われているんだよね。
いずれにしてもSMAP解散は「SMAP×SMAP」を放送しているフジテレビにとっては大打撃だろう。
http://www.news-postseven.com/archives/20160114_377556.html

◎「赤本」の教学社が「赤本合格レシピ」を刊行していた。A5判、112ページ。1404円(税込み)。
http://www.yomiuri.co.jp/local/kyoto/news/20160113-OYTNT50225.html
http://akahon.net/books/detail/2060400

◎幼児向け絵本の出版社エンブックス の公式サイトが、全面リニューアルされ、ECサイトから絵本に特化したバーティカルメディアとして生まれ変わった。代表の西川季岐はリクルートの出身者である。ちなみにエンブックスの絵本は、注文を待って製本するオンデマンド絵本である。
http://enbooks.jp/press160112/
オリジナル絵本を製作するサービスも行っている。ehon+onlyでehonlyというそうだ。
http://enbooks.wix.com/ehonly

◎学研プラスとeラーニングを展開するライトワークスは、共同して小中学生対象のマンツーマンオンライン英会話サービス「OLECO」(オレコ)の提供を開始する。
http://resemom.jp/article/2016/01/13/28966.html

◎代官山蔦屋書店の和雑誌バックナンバーランキングでずっと一位なのは、「BRUTUS」(マガジンハウス)の2015年8月15日号「わざわざいきたくなるホテル。」なのだそうだ。
http://top.tsite.jp/news/magazine/i/27210171/?sc_int=tcore_news_lifestyle

◎山陽小野田・厚狭の「佐々木書店」がカフェを併設した「佐々木書店 BOOK CAFE」としてリニューアルされた。宇部経済新聞は次のように紹介している。
「棚に並べた約500冊の書籍は、汚さないことを前提に自席や畳スペースで読むことができ、店頭にない書籍の注文も受け付ける」「日曜・祝日定休。1月19日は外部講師を招き、未就学児に向けた絵画教室『子どもとお絵かきカフェ』を開く」「3月14日〜4月16日は教科書販売のため、カフェ営業を休止」
http://yamaguchi.keizai.biz/headline/2401/

スクウェア・エニックスが開催した「ドラゴンクエスト30周年プロジェクト発表会」で、キャラクターやモンスターのデザインを担当しているマンガ家・鳥山明の画集「鳥山明 ドラゴンクエスト イラストレーションズ(仮題)」(集英社)を発売すると発表した。
http://www.narinari.com/Nd/20160135637.html

丸美屋食品の「のりたま」が、2015年で発売55周年を迎えたことを記念し、「のりたま読本」が講談社より刊行された。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000154.000010538.html

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3)【深夜の誌人語録】

知恵を使うには、決断と勇気が必要である。