2013-01-01から1年間の記事一覧

【追悼】中川六平さんのこと

私はいつものように7時14分に下総中山駅から総武線に乗った。市川で座ることができ、今日はツイているぞと思いながら東京新聞を読んでいた。ちょうど8月末に河内音頭の舞台となった錦糸町駅を過ぎたあたりであったと思う。ケータイ電話が激しく振動をはじめ…

秋田書店に「大衆」は見えないのか?

別に秋田書店に限ったことではないのだろうが、秋田書店の売上高は激減している。2008年には180億円あった売上高が2012年には115億円になってしまった。5年間で約4割も落としてしまっている。しかも、秋田書店は広告収入依存型の雑誌を擁している出版社では…

秋田書店は「逆ギレブラック企業のチャンピオン」!

秋田書店の「懸賞サギ」問題は単なる社内問題として済ますことができるものでは決してあるまい。出版業界は当然のこととしても、マスコミの信用問題にまで飛び火している。 例えば大阪市会議員の辻よしたかはツイッターに「マスコミがブラック企業化してるの…

UNFORGIVEN秋田書店!

秋田書店の当選者水増し問題。どうやら日本雑誌協会でも問題になっていたようだ。 http://www.chunichi.co.jp/s/article/2013082001002047.html http://www.j-cast.com/2013/08/21181939.html http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130820-OYT1T00889.h…

お久しぶりです。トークイベントのお知らせです。

トークイベントを開催します。 5000円で食事がつき、飲み放題です。おみやげは松崎さんの新刊です。

明日のための13ヶ条

一、「右手左手」を発展、進化させなければならない局面を迎えたようだ。そのど真ん中に「右手左手」を支えるべく大地に根を張った「足」を持たなければなるまい。勝負は花の咲かない場所で、だ。ともかく、その日に向けて、考えて、考えて、考え抜け。 一、…

友人たちが「今井照容さんの第25回尾崎秀樹記念大衆文学研究賞の受賞を祝う会」を開催してくれました!

2月2日に友人たちの助力で開催してもらった「今井照容さんの第25回尾崎秀樹記念大衆文学研究賞の受賞を祝う会」の模様をアップします。私は「三角寛『サンカ小説』の誕生」でこの賞を受賞しました。 会場は明治大学のカフェパンセ。私は中央大学のOBなのです…

今日のつぶやきを記録しておこう

今日一日、ツイッターで次のようなことをつぶやいた。 昨日、31年間にわたって在籍した会社に「退職届」及びに「有給休暇取得届」を提出。かくすればかくなるものと知りながらやむにやまれぬ・・・そんな心境である。打算はない。ただ煮え滾る思いが私の背中…

ご報告

昨日、31年間にわたって在籍した会社に退職届及び有給休暇取得届を提出した。私が在籍した会社は、とてもユニークであった。どんな会社かは「元社員」の岩本太郎がブログで書いているのを知った。100%とは言わないが、ほぼ正確な記述である。 http://wind.ap…

人生の問題に正解はない!ただ選択するだけである!!

どうも感傷的になっていけない。理由はわかっている。昨日のエントリに書いたように私の「飼い主」が急逝したためである。様々な記憶が蘇ってくる。どちらかといえば過去を振り返るタイプではないのだが、普段は無視していても忘れられない過去というものが…

「社長」が急逝したので昔話をしてみよう

これだけ生きていると様々な死に直面する。結婚式に出席するよりも葬儀に参列する機会のほうが圧倒的に多い。誤解を恐れずに言えば大概の死に慣れてくるのである。それでも、俄かに現実と受け止められないこともあるのだということもある。朝倉喬司の訃報が…

毎日新聞の悲惨な社説

記者とはそれほど素晴らしい稼業なのだろうか。私はそうは思わない。記者は記者であることを恥ずかしいと思うべきだ。含羞として?否、現実としてである。昔から「羽織ゴロ」という異名が記者には付きまとっていたように、確かに他者に対して偉そうである。し…

忌花学廃人篇 其の十三

紅梅のいのちを少し盗むなり 堕落する花の速度を見つつあり 寺山の五月を君と過ごしけり くちびるをはなさば風のかほりする 鮮血の旗も思想もさみだるる トルエンを吸ひて交尾の子供の日 びしよ濡れの笑顔ふりまく桜桃忌 ぼくでないぼくに逢ふのはいつも夏 …

アルジェリア人質犠牲者実名報道について―朝日新聞の社会面「実名公表に賛否」に異議あり!

アルジェリアの人質事件で政府はこれまで伏せてきた日本人犠牲者の氏名を遺体が帰国する25日に公表するという。それ以前に新聞やテレビといったマスメディアは既に犠牲者の実名を明かしながら報道をつづけている。1月25日付の朝日新聞は社会面に「実名公表に…

忌花学廃人篇 其の十二

凍蝶の黄泉は髑髏の裸踊り 淡雪に誘はれ男の液放つ 凍死せし原稿用紙上の愛を焼く 実存を寝取られ遂に雪女郎 神ひとり犯す言葉の落葉焚 降る雪に肉弾戦の未来死す 冬薔薇の棘にイエスの反り返る 人は死ぬばかりなりけり冬の蠅 マフラーを汚すマリアの嘔吐か…

アルジェリア人質犠牲者の実名を匿名で報道する非対称性について

私の場合、仕事で外国を訪ねることはないから、旅行ということになるだろう。その旅先でイスラムゲリラの襲撃に遭遇し、命を落としてしまったとする。死者に口なしだから、私の意志が反映されることはないにしても、私が殺されたということを実名で公表しな…

雑誌について―池田美樹のツイートに触発されて

私は別に若者ではないが新聞を取っていない。といって新聞を読まないわけではない。会社では朝日新聞や日本経済新聞を取っているので、これには目を通しているし、通勤電車では東京新聞と産経新聞という最低でも二紙に目を通すのが日課である。雑誌に関して…

歌謡曲でたどる戦後史(1) 星の流れに

朕深ク世界ノ大勢ト帝国ノ現状トニ鑑ミ非常ノ措置ヲ以テ時局ヲ収拾セムト欲シ茲ニ忠良ナル爾臣民ニ告ク朕ハ帝国政府ヲシテ米英支蘇四国ニ対シ其ノ共同宣言ヲ受諾スル旨通告セシメタリ 昭和20年(1945)8月15日正午、ラジオから昭和天皇の肉声が流れた。昭和…

「忌詞」と「禁忌」について

言葉を言い換えることによって、そのことの示唆する事態を回避し、本質的な意味を隠蔽し、逆に別の肯定的な含意を与えるという文化が私たちの社会には伝統的に根付いている。良くも、悪くもである。 最近では桜宮高校の生徒が自殺した件で、教師による「暴行…

忌花学廃人篇 其の十一

青空にひろがる花の不感症 羅を恋する自殺未遂かな 何もかも消し去るほどの瀧しぶき 夜長し自殺志願の阿弥陀仏 さやうなら冬のきぬぎぬきずぎすと 末法のほとけほつとけはうほけきよ もしいつかあの世にゆかば花吹雪 あした咲く薔薇の葬るあしたかな 精神の…

日刊スポーツが掲げた大島渚フィルモグラフィーに異議あり!

スポーツ新聞では一面の総てと芸能面を使って、全国紙でも一面だけではなく社会面を費やして映画監督・大島渚の死去を伝えた。どの新聞も大島のフィルモグラフィーを掲載していたが、最も異色であったのは日刊スポーツであった。『太陽の墓場』『絞死刑』『…

中国の「異様な社会」は他人事ではない!自民党の憲法改正路線は日本を中国化する!?

共産主義が実現を目指す理想は機会の平等に加えて究極的な結果の平等にほかならない。マルクスが『ゴータ綱領批判』のなかで述べている言葉を借りるのであれば、「能力に応じて働き、労働に応じて受け取る」前段階を経て、誰もが例外なく「能力に応じて働き…

暴力教師の「暴行」を「体罰」と言い換えるべきではない!

大阪市立桜宮高校の2年生でバスケットボール部の主将をつとめていた少年が昨年12月23日自殺した。 「高2自殺 体罰常態化か」(1月9日付朝日新聞) 「体罰、他部員にも 大阪・高2自殺 教諭『発奮のため』」(1月10日付朝日新聞) 他の新聞も右から左まで似たり…

佐野眞一「ノンフィクション再考」について考える

蔵書というほどのことはないにせよ、我が家はそれほど広くないため、年に数回ほど、家の其処等中に散らばっている本を整理し、不要であると独断したものは古書店に売り払うことにしている。そうしたなか生き残った書籍が大まかではあるがジャンルなり、著者…

忌花学廃人篇 其の十

棺桶の並ぶ芒野ゼロの中 熱病を肌に埋め込む阿弥陀仏 ままははの地下にひろがる恋の空 放浪の罪を奏でる雪月花 ぼんくらの閨の底辺のまつさを 木枯やすでに存在常に虚無 言の葉のまつ白の初日記の死 花散る夜は真空泣かず笑はず 存在も非在も隣あはせの死 ど…

安倍晋三は平成の井伊直弼かもしれない!

安倍晋三が率いる自由民主党が大勝した総選挙に際して掲げた政権公約のタイトルは「日本を、取り戻す。」とある。安倍は政権公約の冒頭で「私たちは、国民の皆さまと一緒に、たくましく、やさしく、誇りある日本を取り戻します。ともに『新しい朝』を迎える…

忌花学廃人篇其の九

目瞑れば遥か神田の恋の猫 蕎麦食へばシュールしろしろ喉の夢 もののふの句を詠めばジャズピアノ祭 故郷は窓に腰かけ蕎麦の花 麦酒酌む友あり蕎麦屋惣右ェ門 湯煙に水車の国の良夜かな 炎天を壊すごとくに蕎麦を食ふ 「東京へゆくな」と父は雪の中 あたたか…