「文徒」2000号に際して

先週金曜配信の「文徒」が通巻1999号。週が明けた今日、6月7日に「文徒」は2000号を迎える。この間、「文徒」は大きな得意先を失うなど傷だらけの状態になりながらも、何とか2000号に辿り着くことになったわけである。

これを機に「文徒」は、ほんの少しだけ前に踏み出してみようと思う。それこそ一歩にも及ばないのかもしれないが、前へという姿勢を失いたくないのだ。性格的に後退りすることは苦手だ。

何をしようというのかといえばデイリー・メールマガジン「文徒」のオープン化だ。現在、「文徒」は法人契約を原則として配信しているが、この「文徒」を母胎にして、「まとめメディア」を二つ創刊した。

一週間分の「文徒」の【記事】を中心にしてまとめたメディアと、【一行情報】をまとめたメディアの二つをオープンなウィークリー・オンラインマガジンとして創刊する。前者を「文徒ジャーナル」、後者を「文徒インフォメーション」と名付けた。

デイリー・マガジンの「文徒」よりは、一週間近く遅い情報の提供になるが、そのぶん購読料は安く抑えている。デイリー・マガジン「文徒」の法人契約購読者であっても一週間ごとの「まとめ」は、情報の整理に役立つはずだ。

購読料は「文徒ジャーナル」が月額2000円、「文徒インフォメーション」が月額1000円である。私たちから直接、配信することはしない。「note」のマガジン機能を使うことにした。
実は既にプレ・オープンしており、本日がグランド・オープンである。
文徒ジャーナル
https://note.com/bunto/m/m95cd84b7fc10
文徒インフォメーション
https://note.com/bunto/m/m79b26f88f967
是非、クリックしていただくと同時に購入もしていただければと思う。

文徒アーカイブスをご利用の皆様へ

この「文徒アーカイブス」は、マスコミ・広告の契約法人にクローズドで配信されているデイリー・メールマガジン「文徒」を一か月遅れにはなるものの無料で公開する試みとしてつづけて来た。「文徒」を創刊した直後より取り組んでいる。

この間、「文徒」は大きな得意先を失うなど傷だらけの状態になりながらも、何とか6月7日をもって2000号を迎える。さすがに「文徒アーカイブス」を無料で提供するには限界を迎えつつある。

そこで、これを機に一歩だけ前に踏み出してみようと思う。思い切ってデイリー・メールマガジン「文徒」をオープン化しようと考えたのだ。デイリー・メールマガジン「文徒」を母胎にして、「note」から週刊のマガジンを二つ創刊することにしたのである。

ひとつは「文徒ジャーナル」。デイリーで配信されるメールのうち、冒頭に据えて来た「記事」群を再編集し、その週の主要なトピックを概観するマガジンだ。その武器は批評性である。批評の対象となるのは「マスコミ」「メディア」である。

ひとつは「文徒インフォメーション」。配信されるメールのうち、出版・新聞・テレビ・IT・広告業界とその周辺でのトピックを集めた「一行情報」を再編集し、マスコミの一週間を俯瞰できるメディアとした。

「文徒ジャーナル」は月額2000円、「文徒インフォメーション」は月額1000円に設定した。

一か月遅れではなく読む「文徒」の実用性を「文徒ジャーナル」「文徒インフォメーション」で体感してもらいたい。読者に損はさせない自信はある。

創刊日は6月7日だが、実はプレオープンしている。是非、購入の手続きをお願いしたい。頭を深く垂れてお願いするのみである。

文徒ジャーナル

https://note.com/bunto/m/m95cd84b7fc10

文徒インフォメーション

https://note.com/bunto/m/m79b26f88f967

尚、「文徒アーカイブス」は経営が軌道に乗るまでは休止することにする。

 

                「文徒」代表  今井照容

 

【文徒】2021年(令和3)4月30日(第9巻80号・通巻1977号)つづき

朝日新聞デジタルは4月27日付で「『監視されてる?』ターゲティング広告の不安、解消は」を掲載している。
《ターゲティング広告は、テレビや新聞の広告と違い、広告主が求める年代や好みをもつ利用者に表示できるため、購入行動につながる可能性が高く、ネット広告の強みとされてきた。ネット広告のほとんどがターゲティング広告だ。一方で、グーグルやフェイスブックなどは圧倒的なシェアを持つ自社の検索やSNSのサービスを通じて膨大な利用者の情報を集めて活用できるようになり、その使い方への警戒感が世界的に強まってきた。
このため、政府は総務省ガイドラインを見直し、IT大手に対し、オプトアウトの仕組みをより分かりやすく利用者に示すとともに、個人情報のデータが広告に活用されているかも説明するよう求める。いまはサイトの規約やプライバシーポリシー(個人情報に関する指針)のページを自ら選んで設定をしないとオプトアウトできない例も多く、広告と一緒に自動的に設定画面が表示されるといった対応が今後増える可能性がある。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP4W5RQ0P47ULFA033.html

◎「東洋経済ONLINE」は4月28日付で近畿大学教授 ・柴田直治の「日経新聞がタイの「強権首相」を日本に招く事情 問われる報道機関としての見識と説明責任」を発表している。日経新聞は4月13日、朝刊1面の社告を掲載し、5月20、21の両日、第26回国際交流会議「アジアの未来」を東京都内で開催し、オンラインで配信すると発表した。講師として、クーデターで政権を獲得したタイのプラユット首相が名を連ねていた。
《それにも増して今回の招聘に強い疑問を抱いたのは、プラユット首相が選挙で選ばれた民選首相でさえないためだ。プラユット首相は、首相は下院議員から選ばれると定めた憲法をクーデターで破棄した。
そのうえで首相選任に票を投じる上院議員民選から軍主導の任命制に変え、議員でなくても首相になれるよう新憲法を制定してその座に納まった。》
https://toyokeizai.net/articles/-/425344

毎日新聞は4月28日付で「『大丈夫か朝日』デジタル版編集長に社外の42歳を招いた覚悟とは」(松倉佑輔)を掲載している。インプレスを皮切りに「ハフポスト日本版」副編集長、「BuzzFeedJapan」オリジナル編集長を経て、朝日新聞デジタルの編集長に就任した伊藤大地毎日新聞がインタビューしている。伊藤のジャーナリストとしての実績の一つをこう書いている。
《地道な努力が結実したのは、バズフィード時代に担当デスクとして報じたDeNAの医療情報サイト「WELQ(ウェルク)」をめぐる問題だ。真偽の怪しい情報が大量に掲載されていることを記者たちとチームを組んで調査。記事は話題を呼び、サイトは閉鎖に追い込まれた。
「新聞社的なやり方だと、社会部か経済部かという持ち場の問題がありますよね。あと誰も隠していないサイトの問題点を指摘しても特ダネだと評価されないと思います。でもネットメディアの僕らから見ると純粋におかしい。問題発見の部分から大手と違うところでやってきました」》
新聞社の記者は誤解を恐れずに言うと、みんな政治家だと思う。不毛な議論を好むのは、そのためだ。ここは重要なポイントだ。
《紙の新聞の作り方ではAの記事とBの記事とどっちを出すか、どう扱うか、編集部門で議論が繰り広げられる。「どっちが読まれるか、どっちが面白いか。ネットでは両方出せばいいんです」と語る。紙幅の制限のないネットではAもBも両方出して読者の判断を仰げばいいのだ。
伊藤さんは「極端なことを言えば、デジタルでいろんなことを試して、勝ち残ったものが翌日の紙面に載っていてもいいと思う」とも話した。大胆である。だが、こうした編集方法は世界では常識になりつつある。》
https://mainichi.jp/articles/20210427/k00/00m/040/199000c
デジタルで言うと、ハズレも少なくはないが、私は毎日新聞のアプローチに好感を持っている。この記事などもデジタルならではのものだと思う。デジタルにおいても紙の新聞をもっとも引きずっているのは讀賣新聞と言えようか。

電通は、ベクトルと企業のESG経営支援領域において、業務提携した。この提携による取り組みの一環として、ベクトルが保有るESGスコアリング及びそのレポーティングのサポート力をもとに、非財務の新しい企業価値の指標と関連するソリューションを共同開発し、1年間で国内200社へのサービス提供を目指す。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000321.000000204.html
https://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2021026-0427.pdf

藝春秋は、「ペルシャの幻術師」(原作・司馬遼太郎、マンガ・蔵西)を「週刊春」にて連載開始した。「ペルシャの幻術師」司馬遼太郎のデビュー作である。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000069.000043732.html

◎銀座 蔦屋書店(は、4月27日(火)~5月31日(月)の間、オンラインサイトにて「ドラえもんオンラインフェア2021」を開催する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000126.000058854.html

◎現役の解剖医でもある兵庫医科大学法医学講座主任教授・西尾元双葉社から刊行した「女性の死に方」を、あらいぴろよがコミカライズした。むろん、版元は双葉社だ。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000232.000014531.html
春オンライン」が第一話を無料公開している。
https://bunshun.jp/articles/-/44954
電子書籍では分冊版もリリースされている。「コミックシーモアでは一話88円で読める。
https://www.googleadservices.com/pagead/aclk?sa=L&ai=DChcSEwiskvi5o6LwAhVFW2AKHfZeAesYABAAGgJ0bQ&ae=2&ohost=www.google.com&cid=CAESQeD2yG8IB-8iEOOs7wQWwqWV1S4SvaCdvqBByZ3kYqtCv-VdCv508XShCOe_wyb4EzKU1J6NLB_YzkS0XKpXYLjS&sig=AOD64_2vu9LdVdKLc7rIHzTQDrPGOZ0qAg&q&nis=1&adurl&ved=2ahUKEwjExvG5o6LwAhUafd4KHcLwCf8Q0Qx6BAgDEAE

講談社厚生労働省の協力のもと体内細胞を擬人化したコミックはたらく細胞」の「新型コロナウイルス編」と「感染予防編」を描き下ろしで制作し、これをJICA(国際協力機構)の支援を得て英語やヒンディー語に翻訳しムービングコミック(音声や効果音入り)で世界に無料配信する。大型連休直前の4月28日より、まずは日本語版の配信を開始する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003237.000001719.html

手塚治虫化賞(朝日新聞社主催)が発表された。「マンガ大賞」は山下和美の「ランド」(講談社)、新生賞は「葬送のフリーレン」(小学館)の山田鐘人(原作)とアベツカサ(作画)、短編賞は野原広子の「消えたママ友」(KADOKAWA)と「妻が口をきいてくれません」(集英社)、特別賞は吾峠呼世晴の「鬼滅の刃」(集英社)。マンガビジネスのビッグ4の揃い踏みだ。
https://digital.asahi.com/articles/ASP4Q63VHP49UCVL025.html

◎日本出版者協議会が4月28日付で「第204回国会提出『著作権法の一部を改正する法律案』に対する見解」を発表している。この法案の問題点を指摘しているが、「反対」という言葉は使っていない。あくまで「国会での慎重な審議を要望」するにとどまっている。つまり、改正案に消極的ではあっても賛成している、そう読めるのだけれど。少なくとも、政治家はそう理解するはずだ。
https://www.shuppankyo.or.jp/post/seimei20210428

◎日本出版者協議会はアマゾンに対して、「返品の質が悪く、量も過剰である」という報告が会員社からあり、アマゾンに対して抗議していたが、アマゾンから次のような改善内容が提示されたそうだ
《・適切なサイズの梱包資材の使用、縦置きの禁止、緩衝材で隙間を埋めることを徹底するようガイドラインの再整備と各配送拠点への通達
・物流拠点(フルフィルメントセンター)のスタッフのトレーニング》
https://www.shuppankyo.or.jp/post/oshirase20210428

◎学研プラスは、2月18日に発売した「DVD付 学研まんが NEW日本の歴史」(全12巻)の3刷を決定。発売2カ月で30万部を突破したことになる。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003322.000002535.html

◎図鑑市場にKADOKAWAが参入する。学習図鑑シリーズ「角川の集める図鑑GET!」を5月28日に創刊する。シリーズ創刊第1弾として「恐竜」「動物」「昆虫」の3冊を同時刊行する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000008490.000007006.html

白泉社電子書籍売上年間ベスト10作品を表彰する「2020年度白泉社電子書籍大賞」が発表された。大賞は、草凪みずほの「暁のヨナ」に決まった。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000488.000046848.html

◎アイスタイルが運営する日本最大のコスメ・美容の総合サイト「@cosme」は、美容メディアの「美的」(小学館)、「MAQUIA」(集英社)、「VOCE」(講談社)とともに「Beautyのチカラでみんなを幸せに?」をテーマにした業界初のコラボコンテンツ企画を、4月28日(水)よりスタートした。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000150.000005126.html
「美ST」(光社)の運命はいかに?「JJ」の次は「美ST」なのかもしれない。

◎「J-CASTニュース」は4月28日付で「町田そのこ『52ヘルツのクジラたち』 『本屋大賞』受賞で早くも40万部突破」を掲載している。
《昨春、初版6000部で発売されたが、書店員からの熱い応援に支えられ、「読書メーター OF THE YEAR2020」や王様のブランチ(TBS系)「BOOK大賞2020」などを受賞して年末までに10刷。全国紙でも著者インタビューが掲載されるなど注目され、21年4月14日、「本屋大賞」が決まった。
 その後、売れ行きにいちだんと拍車がかかり、4月26日付「オリコン週間BOOKランキング」をはじめ全国各地の書店ランキング1位に。5月11日の重版で、累計発行部数が41万部となる。
https://www.j-cast.com/trend/2021/04/28410506.html?p=all

太田光と同じく、実は私もPOPが嫌いなクチだ。
https://jtame.jp/jtame/53264/

朝日新聞の論壇時評を林香里が担当することになった。第一回は4月29日付。次のように書いている。
《3月、菅内閣は、総務省幹部の接待問題などにもかかわらず、支持率が上昇していたとか。これをもって、日本人が政治への「怒り」を忘れたという論考があったけれども、怒りを忘れているのは、両論併記と発表報道に忙しいメディアのほうじゃないのか。》
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14888093.html

萩尾望都の「ポーの一族 秘密の花園」(小学館)が、「月刊flowers」6月号より連載を再開した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001138.000013640.html

讀賣新聞は4月28日付で社説「デジタル広告『情報の質』劣化を食い止めよ」を掲載し、次のように書いている。報告書とは政府のデジタル市場競争会議がインターネット広告に関してまとめた最終報告書のことである。
《広告収入は、消費者の関心を集め、クリック数を伸ばすほど増える仕組みだ。正確なニュースより、刺激的な話題や、虚偽内容を含フェイクニュースを扱うサイトの方が利益を上げる場合がある。
報告書が「情報の質」の劣化に強い懸念を示した上で、広告主が良質な情報を提供する媒体を選び、配信できる手法を構築すべきだと指摘したのは妥当である。
広告主が、いつ、どこに掲載されているのか把握できない複雑な構造も問題だ。デマを拡散するサイトに広告が出れば、企業イメージが損なわれることになる。》
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20210427-OYT1T50256/

◎「しんぶん赤旗」が報じた東京五輪パラリンピック組織委員会日本看護協会に看護師約500人の動員を要請したというスクープは、ネット上の閲覧が28日時点で9万8千回を突破したそうだ
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik21/2021-04-29/2021042909_01_1.html

◎ロイターは4月28日付で「読売新聞の販売店がマックデリバリーを受託、順次全国に拡大へ」を配信している。
日本マクドナルド(東京都新宿区)と読売新聞グループ本社(東京都千代田区)は28日、読売新聞販売店の配達網を使い、マクドナルドの商品を届けると発表した。新聞配達網は消費者に直結しており、小売りや外食が宅配サービスを行う際の「ラストワンマイル」として注目されていた。》
https://jp.reuters.com/article/yomiuri-mcdonald-idJPKBN2CF0H4

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4)【深夜の誌人語録】

記憶は物語を紡ぎ、記録は歴史を紡ぐ。

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【文徒】2021年(令和3)4月30日(第9巻80号・通巻1977号)

Index------------------------------------------------------
1)【記事】寄席も浪曲定席も休業へ
2)【記事】今日の東京オリンピック 選択肢は二つ 中止か?無観客か?ではないのか!?
2)【本日の一行情報】
4)【深夜の誌人語録】
5)【お知らせ】 
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1)【記事】寄席も浪曲定席も休業へ

緊急事態宣言発令にともない東京都から無観客開催を要請されていたにもかかわらず、都内の寄席4軒と落語協会落語芸術協会は通常通り興行を続けてきたが、一転して5月1日から11日まで休業することを決めた。朝日新聞デジタルは4月28日付で「都内の寄席、一転休席へ
『よくやった』と言われたが…」を掲載している。
《大臣たちは記者会見でこの件について発言した。コロナ対策の担当でもある西村康稔経済再生担当相は26日、「休業要請に応じて」と述べた。寄席は「無観客開催要請」の対象だったのにだ。
27日には、小泉進次郎環境相加藤勝信官房長官も続いた。小泉氏は、落語化の振興を目的にする「落語を楽しみ、学ぶ国会議員の会(落語議連)」の発起人。加藤氏は、4日に都内であった真打ち昇進披露宴に出席していた。
都によると、28日に都職員が落語芸術協会に赴き、口頭で「無観客開催が難しいのであれば、都内演芸場で休業をお願いをしたい」と協力依頼をしたという。
両協会は東京寄席組合などと協議し、5月1日から11日まで休席することを決めた。休業中の補償は今後、両協会が都や国と交渉していく。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP4X64ZCP4XUCLV01S.html
西村康稔の要請発言を踏まえて東浩紀は、次のようにツイートをしていたけれど。
《要請は相手が断れるから要請なのであって、断れないようにしたいのならば法改正するなりなんなりして「命令」すればいい。
まったくおかしい。断固無視すべし。》
https://twitter.com/hazuma/status/1386892940035772425
東浩紀は、その後、《負けたか》とツイートしている。
スポーツ報知は4月29日付で「東京都内の4寄席が5月1日からついに休業『お金が欲しいから休むんじゃない』協力金は拒否」を掲載している。
《この日、都関係者が「無観客開催」が出来ない場合は休業を要請すると説明し、混乱を招いたことを謝罪。
今までの一方的な通告に態度を硬化させていた両協会と4寄席は「本日改めて東京都より『休業要請』としての打診があり、東京寄席組合及び両協会で協議の結果、5月1~11日の営業をやむなく休止させていただくことといたしました」などとコメントした。休業要請を受けると都から1日2万円の協力金を支給されるが「お金が欲しいから休むんじゃない」(関係者)と“拒否”したという。》
https://hochi.news/articles/20210428-OHT1T51213.html
古今亭菊之丞が驚く。
《えーっ!?》
https://twitter.com/kikunojorakugo/status/1387287050110443522
どんなことでも笑いのネタにするのが噺家の真骨頂であろう。菊之丞のツイート。
《寄席の5月1日~11日までの休業が先程決まりまして
私も無職生活againの始まりですが、
今夜は
#古今亭菊之丞でじたる独演会
20時より生配信です!!
嫌なことは一時忘れて
落語とお喋りでお楽しみください。》
https://twitter.com/kikunojorakugo/status/1387311414683922436
春風亭柳枝がツイートしている。
小泉進次郎先生って落語議連だったわ。寄席にきっと46億円ぐらい補償してくれるに違いない。》
https://twitter.com/shunputeiryushi/status/1387353268423053313
治のツイート。
《5月1日から11日まで寄席は休みになった。トリには責任がある。お客様に喜んで頂く為に上方ゲストを入れ、ホテル予約、心付けの支度、葉書を出し、ホームページにも割引案内を入れる。飲食店の仕込みと同じだ。それがパーになる。寄席休業に力を入れるように、コロナ対策に力を入れろ!国も都も!》
https://twitter.com/11bunji/status/1387320945694502912
治は、こうも呟いている。
《寄席に圧力をかけるとは。戦時中も寄席はやっていたそうです。軍部より酷いです。》
https://twitter.com/11bunji/status/1387568829178339329
古今亭志ん吉のツイート。
《最初の緊急事態宣言のときは、寄席もすぐ閉めた。兄さんたちの真打披露が消し飛んだ。それでも一丸となって耐えた。
陽性者がまだ出ているのになぜか前倒しで宣言を解除して、海外からの入国も止めず、今また県を跨げば飲みに行ける不思議な緊急事態宣言。
まず言いたいのは寄席は「よせき」じゃない》
https://twitter.com/konkonshinkichi/status/1387320359184068612
三遊亭歌奴のツイート。
《本日寄席組合が5月上席の興行の中止を決定しました。
あの興行続行の決意表明には感謝しかありませんし、今回の休業決定も心中察するに余りあります。
あれだけ官房長官や大臣達がピンポイントで休業要請すれば従わざるを得ないでしょう。
これだけは言いたい。
無観客では芸は向上しません。》
https://twitter.com/3ut_utayakko/status/1387384596543672321
フードライターの白央篤司と同じ思いの人は多いはずだ。
《寄席は閉めさせて比較にならない規模の五輪やるのおかしい。》
https://twitter.com/hakuo416/status/1387318883938230273
学生時代に約2年間にわたり浅草演芸ホールでアルバイトをしていたというスポーツ報知の瀬戸花音がツイートしている。
《本日、仕事が休みだったため、個人的に浅草演芸ホールに行きました。実は私が大学生のころ2年弱アルバイトさせていただいていた場所。いつ遊びに行っても、社長初めスタッフの皆さんが温かく迎え入れてくれる場所。そのおかげで浅草が私のもう一つの帰る場所になっています。》
《だからこそ、先日社長にインタビューさせていただいたときの言葉が胸にきました。「今はほんとに無理をしないで、我々もなんとか潰れないようにやっていきますので、今は体を第一に考えてください」そして、記事には書けませんでしたが「寄席なんかいつでも見られるんだから」と続きます。》
《「潰れないように」と「いつでも見られる」が並ぶと、計り知れない覚悟が浮き出てきて胸を刺す感覚を覚えました。簡潔な記事だけではそのニュアンスが伝わりづらいと思いカットした次第です。浅草は素敵な町です。忘れずに、落ち着いた折には覗いてみてください。本日は記者でなく元アルバイトとして。》
https://twitter.com/kanonseto/status/1387731883677470725
https://twitter.com/kanonseto/status/1387732043736354821
https://twitter.com/kanonseto/status/1387732195222036487
木馬亭も寄席に足並みを揃える。日本浪曲協会がツイートしている
《【5月木馬亭定席中止のお知らせ】
先に開催のお知らせをいたしましたが、関係省庁などからの強い要請もあり、5月「浪曲木馬亭定席」は中止させて頂きます。お客様には心からお詫びを申し上げます。「毎日が企画公演」とご案内しておりました内容は、別日に開催予定で、改めてご案内致します。》
https://twitter.com/RokyokukyokaiJP/status/1387390404534824964
「しあわせとお金の距離について」(晶社)の佐藤治彦の問いに政治は答えるべきではないのか。
《お願いです。寄席はダメで、オリンピックはOKな理由を教えて下さい。》
https://twitter.com/SatoHaruhiko/status/1386774769014501377
これは清水潔の問い。
《国内でやる寄席が危険で、海外から数万人が訪れるオリンピックが安全な理由を説明して欲しい。》
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1386846642742042625
絵本編集者の筒井大介が呟いている。
《そっか寄席も……これでオリンピックはやりますとか、到底納得いかないよな。》
https://twitter.com/dtsutsu11/status/1387288384264052737

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2)【記事】今日の東京オリンピック 選択肢は二つ 中止か?無観客か?ではないのか!?

「週プレNEWS」は4月26日付でモーリー・ロバートソンの「東京五輪の炎上が示す"分配型ボス"の終焉と『後味の悪い議論』の始まり」を発表している。
《しかし、日本では大手メディアがこの巨大イベントの"当事者"になってしまっているため、フラットな議論が公の場で広く呼びかけられることがない。そのようなある意味でフェアではない環境下で、森さんや佐々木さんは特権的な地位にいたわけです。
彼らが「偉い人にあるまじき下世話な本音を言う」というポーズを見せることで、そこにはある種の同質感や仲間意識、もっと言えば「共犯関係」が(無意識にせよ)生まれていたのではないか。》
モーリー・ロバートソンの次のような指摘は鋭い。
《ただ、日本社会全体を見渡すと、現段階でもまだ「なんらかの形で不当に守られたシステム」に生かされている人がかなりの割合に上ると思います(まったく自覚がない人も多いでしょう)。
森さんの事件を受けて「年寄りはもうダメだ、排除しろ」と怒っている人のなかにも、実は自分自身が"権力の下駄"を履かせてもらっていたというケースが相当数あるはずです。》
https://wpb.shueisha.co.jp/news/society/2021/04/26/113544/
五輪を「平和の祭典」として捉える宗教的な幻想が粉々に砕け散ろうとしているのだ。
「ダイヤモンド・オンライン」は4月27日付で「田原総一朗『東京五輪が菅内閣の命運を決める』、背景に政治と官僚の不調和」を発表している。田原曰く・・・
東京五輪パラリンピックがこの未曽有の状況の中で成功するかどうか。それで菅内閣の命運が決まる。失敗すれば、菅内閣も終わりだろう。》
https://diamond.jp/articles/-/269592
自民党総裁選の前に退陣し、総裁選と衆院選を同時に実施するといウルトラCを考えつくかどうかだ。
「NEWSポストセブン」は4月27日付で「コロナ禍で五輪強行開催へと突き進む現状 まるで『太平洋戦争』」を発表している。「週刊ポスト」5月7・14日号に掲載されている記事だ。
《歴史家の島崎晋氏は、政府とメディアが“ここまで来たらやるしかない”と突き進む現状が、不利な戦況を隠して戦争を続け、国を敗戦へと追い込んだ太平洋戦争と重なって見えるという。
「コロナ禍で五輪開催を強行する政府のやり方は、第2次大戦の最悪の作戦といわれるビルマミャンマー)でのインパール作戦とそっくりです。作戦立案段階から補給が無理だと参謀は反対したのに、司令官の牟田口廉也中将は決行、失敗が明らかになっても保身のために中止せずに日本兵は死屍累々となった」》
https://www.news-postseven.com/archives/20210427_1654819.html?DETAIL
スポーツ報知は4月28日付で「『五輪中止してほしい』『正直行きたくない』看護師500人派遣巡る現場の声」を掲載している。
東京五輪パラリンピック組織委員会日本看護協会に大会の医療スタッフとして看護師500人の確保を依頼したことを受け、複数の現役看護師が27日までにスポーツ報知の取材に応じ、医療現場の過酷な現実を明かし、「五輪は中止にしてほしい」と口をそろえた。ワクチンの副反応の怖さなどについても率直に語った。》
https://hochi.news/articles/20210427-OHT1T51124.html
山崎雅弘は「ひめゆり部隊」を想起している。
沖縄戦の悲劇の象徴的存在である「ひめゆり部隊」は、事実上拒否できない形で、日本軍の看護部隊に配属された女子学生(ひめゆり以外にも各学校の女子看護部隊がいた)たちだった。東京五輪織委の倫理崩壊は、もう底が抜けているレベル。東京五輪のためなら犠牲を厭わない。》
https://twitter.com/mas__yamazaki/status/1387041842827390977
大阪大学教授の平川秀幸は五輪開催派は「反社」だと言う。
《もはや五輪委は反社会的集団だな。「選手やコーチら毎日検査実施」で、東京都が実施している検査数の数倍に当たる一日数万~10万件の検査リソースを都民から奪う。そのうえ看護師まで奪う計画とは。》
https://twitter.com/hirakawah/status/1386804244481667073
郷原信郎はWHOに協力を求めるべきだと進言している。
《このまま東京五輪開催を強行したら、多くの国民の命に関わる「恐ろしい事態」になりかねない。一刻も早くIOCに中止の申入れを。IOCが応じないようなら、WHOに協力を求めるべき》
https://twitter.com/nobuogohara/status/1387298473221840898
デイリースポーツは4月28日付で「#看護師の五輪派遣は困ります デモツイート10万件超え 反発急拡大 橋本会長危機感」を掲載している。
《東京都などが緊急事態宣言下の中、東京五輪パラリンピック織委員会が日本看護協会に大会の医療スタッフとして看護師500人の確保を依頼したことへの反発から、28日に愛知県医労連などが中止に始まったツイッターデモが強烈な反響を呼んでいる。「#看護師の五輪派遣は困ります」はトレンド入りを果たし、ツイート数は10万件を超えた。》
https://www.daily.co.jp/gossip/2021/04/28/0014283381.shtml
コロナ禍に対峙している医療現場からすれば今は五輪どころの騒ぎではないのである。
朝日新聞デジタルは4月28日付で「いつ切る? 東京五輪、急浮上する『無観客』カード」(前田大輔、軽部理人)を掲載している。
《「何を発信しても、ネガティブになってしまう」。大会開幕まで3カ月を切る中でも緊急事態宣言が出る状況に、組織委幹部はため息をもらす。観客数は当初、感染状況が落ち着くことを見越し、4月に「50%」を打ち出す方向で調整していたが、別の関係者は「読みが甘かった」と嘆く。
五輪への逆風がやまない状況で、大会関係者の間で急浮上しているのが、「無観客」だ。観客向けの救護所で活動予定の医療従事者を大幅に減らせる上、コロナ対策も選手や大会関係者に集中できる。IOCには元々チケット収入が入らない仕組みで、テレビ放映権が収入源のため、了解も取り付けやすい。》
《5者は「中止は避けたい」との立場で一致しているが、コロナ対策の最前線に立つ東京都のある幹部は、五輪開催には反対だ。医者や看護師などの医療従事者が五輪に携わることになり、通常医療に与える影響を懸念しているといい、「小池知事は、中止という『プランB』も考えるべきだ」と話す。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP4X53Q8P4WUTQP01L.html
ロイターは4月28日付で「東京五輪の観客数6月に判断、『無観客の覚悟はある』と橋本会長」を配信している。
東京五輪パラリンピック組織委員会橋本聖子会長は28日夜国際オリンピック委員会(IOC)などとの5者協議後に会見し、今夏の大会について「無観客という覚悟は持っている」と語った。観客数は6月に決定する。また、5者は東京五輪の開催を改めて確認。会見に同席した武藤敏郎事務総長は、再延期は困難との見方を示した。》
https://jp.reuters.com/article/tokyo-olympics-idJPKBN2CF1N3?feedType=RSS&feedName=special20
大塚英志事務所のツイート。
《バッハ「厳しい状況下にあってもそれを乗り越える日本人の力」橋本「覚悟は持っている」
本当に本土決戦みたいな物言いになっているが、そういう言葉の上っ面で現実を覆い隠すこの愚かさは流石に誰にでも見て取れるだろう。》
https://twitter.com/MiraiMangaLabo/status/1387384228019507201
毎日新聞は4月28日付で「世論逆なでのバッハ会長発言 『おかしいやろ』思わず叫んだ」(田原和宏)を掲載している。
《日本で3回目となる緊急事態宣言にも「東京オリンピックとは関係ない」。国際オリンピック委員会IOCのバッハ会長の発言には耳を疑う。テレワークで独り言が増えたためか、思わずパソコンの画面に向かって私は叫んでいた。「そんなの、おかしいやろ」》
https://mainichi.jp/articles/20210427/k00/00m/050/137000c
NHK讀賣新聞で記者を経験している島契嗣が引用ツイート。
《運動部の記者が、こういう批判的な記事を書けるメディアは信頼できると思う。「記者として何のために担当しているのか」「どっち向いて書いているのか」という話に尽きると思う。政治部、経済部、社会部…も同じ。》
https://twitter.com/shima_keishi/status/1387440794974392324
デイリースポーツは4月28日付で「IOCバッハ会長『日本国民のへこたれない精神を称賛。五輪も乗り越える』5者協議」を掲載している。毎日新聞の田原の反応は正しいのだ。
《冒頭のあいさつで、バッハ会長は、先日のIOC理事会での「緊急事態宣言は五輪と無関係」と話し、反発を呼んだ反省からか「われわれは日本国政府の決定、都が要請された緊急事態宣言を尊重している。日本の国を守ろうという勤勉な精神を非常に称賛している。五輪コミュニティーは日本とともに歩んでいる。日本国民とともに歩み、思いを寄せている」と、日本の状況をおもいやった。
その後、「日本の社会は連帯感をもってしなやかに対応している。大きな称賛をもっている。精神的な粘り強さ。へこたれない精神をもっている。それは歴史が証明している。逆境を乗り越えてきている。五輪も乗り越えることが可能だ。献身的な努力で未曽有のチャレンジをしている」と呼びかけ、「リスクを最小化し、日本国民に安心してもらえる五輪になる」と強調した。》
https://www.daily.co.jp/general/2021/04/28/0014282331.shtml
報道ステーション」のディレクター小松隆次郎が呟く。
《つまりは大和魂でコロナを乗り越えるのだと!一億総玉砕の覚悟を見せなければいけませんな》
https://twitter.com/Kryujiro/status/1387430637334765570
毎日新聞は4月28日付で「コロナ禍 中止を選択すべき条件とは 濱田篤郎・東京医大教授」(田原和宏)を掲載している。
感染症に詳しい東京医大の濱田篤郎教授(渡航医学)は東京五輪を開催するための必須条件として「医療資源の確保」を挙げる。「医師や看護師らが新型コロナウイルスの感染者の治療や対応に当たり、ワクチン接種にも医療従事者が必要になる。国民の優先順位はこの二つにある。その上で、五輪開催に医療資源を割けるかどうか」とした上で「それが難しければ中止を選択するしかない」と断言する。》
《開催する場合、濱田氏は医療負荷を軽減するためにも「無観客」を提案する。「観客を入れたら、競技会場や街中でクラスターが起きるリスクが高まる。現時点で7月の感染状況は誰も予測できず、それならば無観客を前提に対策を講じたほうがいい」と話す。
大会後、最も懸念されるのが、東京五輪がきっかけとなって感染が国内だけでなく、世界に広がることだ。》
https://mainichi.jp/articles/20210428/k00/00m/050/147000c
毎日新聞は4月28日付で「90日切った五輪『開催』 変異株の脅威 オールジャパンほころびも」を掲載している。
《医療現場からは地域医療やワクチン接種へのしわ寄せを懸念し、不満の声が噴出する。東京都医師会の尾崎治夫会長は記者会見で「ワクチン接種にかかわる医療従事者の十分な確保を努力しているが、全国的には難しいところも出てきている。五輪に向けた体制となると厳しい」と指摘する。》
https://mainichi.jp/articles/20210428/k00/00m/050/217000c
江川紹子ツイッターで次のように推測している。
《明記されてないが、都内80代女性に最近のインド渡航歴はない、とすれば、すでに国内で感染が始まっているということ。水際で100%食い止めるのは無理。それでも五輪開催して9万人も入国させるんだろか…》
https://twitter.com/amneris84/status/1387227769835196417
中日新聞は4月28日付で「五輪再延期『無理ではないか』と武藤事務総長 選手村の確保、アスリート心情…『現実的でない』」を掲載している。
《武藤総長が再延期は不可能とした最大の根拠は「選手村」(東京・晴海)の問題。五輪後は住宅として利用される計画だが、すでに五輪の1年延期によって多大な影響が生じている。
「1年延期には何とか対応していただいたが、またさらに延期となると。民間の開発計画にこちらの都合を押し付けるのは困難だ。他には選手村は確保できず、選手村が確保できないと五輪はできない」と述べた。》
https://www.chunichi.co.jp/article/245112
武藤の頭の中には五輪しか入っていないようだ。
共同通信は4月28日付で「五輪開催『議論すべき時期』政府分科会の尾身会長」を配信している。
《政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は28日の衆院厚生労働委員会で、東京オリンピックパラリンピック催について「組織委員会など関係者が感染のレベルや医療の逼迫状況を踏まえて議論をしっかりやるべき時期に来ている」と述べた。
https://this.kiji.is/760042192699277312?c=39546741839462401
ユートピア学論」の沼野充義が尾身発言をこう批判している。
《五輪開催に尾身会長「議論すべき時期にきている」|と言うのだが、ここまで来ていったい何を議論するのか? 中止を検討すると、なぜはっきり言えないのか。こういう日本の風土が悲しい。大事なことははっきり言わないまま終わらせる。》
https://twitter.com/MitsuNumano/status/1387501280386453509
朝日新聞デジタルは4月29日付で「『五輪見届けたいが…』 都庁職員からも中止求める声」を掲載している。
《経済を担当する部署のある職員は、同僚との間でも五輪についての話題がほとんど出ないと言う。「本来、3カ月を切った状態であれば、職員の間でもオリンピック熱が高まっていたと思うけど、全くそんな空気感ではない。オリンピックを見たい気持ちはあるけど、残念ながら優先順位は高くはないと思う」と言い切る。
この部署は、緊急事態宣言を受けて都が休業や営業時短を要請している事業者に対して、「協力金」を支給する業務にあたっている。だが、支給対象が膨大で支給遅れが問題になり、他部署から応援要員をもらっている状態だ。「オリンピックに投じるお金があれば、協力金を増やす。投じる人員があれば、支給業務を少しでも前に進める。それって、オリンピックよりも大事じゃないですか」》
https://digital.asahi.com/articles/ASP4X5R1GP4XUTIL03V.html
医師の青木正美が次のように訴えている。
《五輪選手村は東京都中央区晴海。私の診療所から直線距離で3km。IOC自民党や東京都は、私のクライアントの命を犠牲にしてまで五輪をやるというのか。それは絶対に許されない人権蹂躙ではないのか。》
https://twitter.com/aokima33/status/1386984384595587072
 五百旗頭幸男 にとって五輪開催はホラーにほかならないようだ。
《ワクチン接種率1.3%の日本は国民の大半が無防備状態で五輪を迎える可能性が高いと海外メディアが報じた。ボランティアに対し「消毒液1本マスク2枚」で身を守れ、五輪の成功は「皆さんの笑顔」にかかっていると伝えた組織委が「ワクチンの有無に関わらず安全な大会を準備している」という。ホラーだ。》
https://twitter.com/yukioiokibe/status/1387250915715944450
ニューズウィーク日本版」に西村カリンが4月28日付で「『日本を選んで失敗』...東京五輪関係者に甘く、留学生に厳しい日本政府のダブスタ」を発表している。
《国は、必ず開催したいと思っている東京オリンピックとパラリンピックに参加する選手やスタッフ、またはボランティアとマスコミのために特例措置の検討を進めているという。彼らは来日できるようになる。
一方で、留学生の新規入国の拒否は続いている。菅首相のビデオメッセージを聞いたら「大事にされている」と思われそうな留学生だが、実際には見捨てられている。
菅首相が言っていることと、国が実施する政策は大きく異なる。1年以上前から、いつ日本に行けるのかと、ずっと何の情報もなしに待っている外国人の学生はたくさんいる。諦めている学生もいっぱいいる。
夢がなくなってしまい、「日本を選んで間違った」「絶望」「アスリートのほうが大事なのか。おかしい」「情報を伝えてください」など、怒りと絶望感を表現する外国語のメッセージがSNSにはあふれている。》
https://www.newsweekjapan.jp/tokyoeye/2021/04/post-66.php
YAHOO!ニュース」は4月29日付で「海外メディアは加速する東京五輪開催の動きに懐疑的『昨年の出来事(延期)が再度起きる可能性がある』」を公開している。
《米のウォールストリートジャーナル紙が注目したのは、尾身氏の発言だ。
「日本の新型コロナウイルスの最高顧問が東京五輪の続行に警告を迫る」との見出しを取り、尾身氏の発言内容を伝え、「感染力の強新型コロナウイルスの変異株が日本で新たな感染者を急増させている中で、日本政府の新型コロナウイルスの最高顧問が東京での夏季五輪開催に警告を迫った」と報じた。》
CBSニュースも「新型コロナウイルスのワクチンを依然として待つ中で、日本国民は五輪開催に非常に神経質な状態でいる」とのネガティブな見出しを取り、東京五輪へ向けた「プレーブック」の発表について伝えた。》
《英ガーディアン紙は、「公表されたプレーブックによると五輪に参加するアスリートたちは新型コロナウイルスの検査を毎日受けることになるがIOC東京五輪組織委員会は国内からの観客の受け入れを認めるかどうかの決定を6月に先送りにした」と伝えた。》
https://news.yahoo.co.jp/articles/677fb4296333d3638c2ef0f31405f3b5d9ab229f?page=1
「ダイヤモンド・オンライン」は4月29日付で「大逆風の東京五輪、『中止カード』を先に切るのは菅首相小池都知事か」(窪田順生)を発表している。
《今から4カ月前の2021年1月、菅義偉首相は東京オリンピック・パラリンピック(以下、東京五輪)について「人類が新型コロナウィルスに打ち勝った証」「東日本大震災からの復興を世界に発信する機会」だと胸を張っていた。しかし、残念ながら今の調子でいけば、苦しむ自国民を見殺しにしながら「負け戦」へとつき進む「日本の狂気」を全世界に見せつけるだけになりそうだ。
アスリートやその家族、関係者、そして五輪ファンの方たちには大変申し訳ないが、東京五輪への「逆風」がシャレにならないところまできている。》
https://diamond.jp/articles/-/269612
仲俣暁生のツイートに同感だ。
《1940年に東京五輪を返上できた当時の関係者のほうがはるかに理性的だったのではないか。戦前のほうが愚かな時代だったとはとても思えない。》
https://twitter.com/solar1964/status/1387541592437788673
上丸洋一のツイートに膝を打った。
《1936年のベルリン五輪は、ナチスが五輪を乗っ取った。
2021年の東京五輪は、五輪が日本を乗っ取った。》
https://twitter.com/jomaruyan/status/1387589502579798016
元外務官僚・田中均のツイート。
《五輪開催の権限はIOCにあると言うが、国民及び参加選手、スタッフ、賓客の生命を守るのは国の責任だ。無観客で五輪の興奮も直には伝わらない時、ワクチンも充分でなく、医療体制も危機にある時、本当に大きなリスクを冒すのか。納得出来る説明をされる時期にきているのでは?》
https://twitter.com/TanakaDiplomat/status/1387532506187014144

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3)【本日の一行情報】

◎映画監督・村上賢司のツイート。
《最近特に顕在化しているオリンピックと芸術化の対立構造を現在撮影中の河瀬さんの公式映像ではどう扱うのか?これって作品そのものに深みを与える大きなタイミングだと思うのだ。「葛藤」こそ作品を豊潤にするものだから。》
https://twitter.com/murakenkawaguti/status/1386136311120076801
今度の東京五輪は河瀨直美が撮るんだけれど。

◎映画監督・森達也の連ツイ。「紀州ドンファン」の一件におけるメディアの発情について述べている。
《三年前はモザイクだった女性の顔を、テレビはここぞとばかりに晒している。でも当時のモザイクの最大の理由は無罪推定原則があるからで、それは容疑(疑いがある)者となった今も変わっていない。逮捕と同時に捜査権力からお墨付きをもらったように報じることについて、メディアはもっと葛藤すべきだ。》
《あと、昨日のテレビで誰かが(ちゃんと見ていなかった)、モトツマオンナ、と言ったのを耳にしてびっくりした。元妻女。テレビは怪しいと思われる人を男性・女性ではなく男・女と当たり前のように呼ぶ(ex.なお現場から立ち去った女は……)。これも無罪推定原則に反している。男性・女性でいいのだ。》
《無罪推定原則は原則だから、例外は当然ある。しっかりと悩んだうえで、この件については顔や名前を明示すべきと決めたのなら(例えば容疑者が影響力の大きい公人の場合)間違いではない。警察の逮捕で号砲が鳴ったかのように、ほとんどのメディアが横並びで顔や名前をさらすこの状況が気持ち悪いのだ。》
https://twitter.com/MoriTatsuyaInfo/status/1387637673473372161
https://twitter.com/MoriTatsuyaInfo/status/1387641033106739200
https://twitter.com/MoriTatsuyaInfo/status/1387644398985388034

◎「まいどなニュース」は4月26日付で「ゼスプリの人気キャラ『キウイブラザーズ』人形が雑誌付録に!発売前に即予約完売、急きょ追加予約スタート」を掲載している。
ニュージーランドで誕生したキウイフルーツの輸出販売会社ゼスプリの人気キャラクター「ゼスプリキウイブラザーズ」の人形が5月下旬、雑誌付録として登場します。ツイッターのフォロワー34.5万人を抱える人気者とあって、ネット予約は即完売状態に。しかし、SNS上での「再販してほしい」「売り切れ悲しい…」という声を受け、急きょ26日午後3時から、追加予約を開始したことが分かりました。》
https://maidonanews.jp/article/14335439
セブン‐イレブン、セブンネットショッピング限定販売の5月28日発売予定の「GLOW 」7月号増刊の付録だ。宝島社の付録だが、最近は書店売の通常号の付録よりも、セブン‐イレブン、セブンネットショッピング限定販売の増刊の付録のほうが魅力的に思われる。宝島社は、いつの間にか軸足を書店からコンビニに移しているのかもしれない。

◎宝島社商法の真骨頂である。「かごバッグ」を出版物として売ってしまう。宝島社は、「a-jolie EYELASH BASKET BAG BOOK」BLACK ver. と NATURAL ver. と BROWN ver.を6月2日(水)に発売する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001162.000005069.html

◎グーグルも、マイクロソフトもCEOは出身国がインドである。CNN.co.jp」は4月27日付で「グーグルとマイクロソフトのCEO、出身国インドのコロナ危機に支援表明」を公開している。
《米グーグルのスンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)とマイクロソフトのサティア・ナデラCEOは26日、新型コロナウイルスの感染拡大に苦慮するインドへの支援を表明した。》
《インド生まれの両CEOは26日の声明で、医療用酸素の不足への対応、技術的な専門知見の提供、企業のリソースの投入といった面での支援を約束した。》
https://www.cnn.co.jp/tech/35169990.html

中央日報は4月27日付で「日本メディア、女優ユン・ヨジョンの受賞に『韓国映画に大差つけられた』」を掲載している。
《読売新聞はユン・ヨジョンの受賞記事の見出しを「アジア系ではナンシー梅木さん以来」とつけた。1958年米国映画『サヨナラ』に出演した女優ナンシー梅木に次いで2人目となるということを強調しようとする意味とみられる。ジャオ監督が最優秀監督賞を受けたという記事の見出しは「女性監督で史上2人目」だ。
毎日新聞は「昨年には韓国作品『パラサイト 半地下の家族』が非英語作品初の作品賞など4部門を制した」として「韓国映画が今年も存在感を示した」と評価した。朝日新聞は今回のアカデミー授賞式でアジア系女性が目立ったと評価した。》
https://japanese.joins.com/JArticle/278060

◎残念ながら緊急事態宣言が発令されてしまったことで「映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園」の公開は延期されてしまったが、創刊60周年を迎える双葉社の月刊芸誌「小説推理」6月号(4月27日発売)の誌面を「クレヨンしんちゃん」がジャックしている。
https://www.oricon.co.jp/special/56268/
私は「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲」が好きだな。私は原恵一の「抒情」が好きなのである。

◎コロナ禍もあってコンビニの市場が縮小したが、ローソン、ファミリーマートがセブン-イレブンよりも縮小幅が大きく、その結果セブン-イレブンのシェアが拡大した。「ダイヤモンド・チェーンストア・オンライン」が4月27日付で「ついにコンビニの市場規模が縮小!ローソン、ファミマの日販激減でセブンのシェアが拡大へ」を発表している。
https://diamond-rm.net/market/82011/

◎「独学大全」をヒットさせたダイヤモンド社の田中怜子が次のように語っている。田中は中経出版KADOKAWAを経て2019年にダイヤモンド社に入社している。
ダイヤモンド社の企画の立て方を目の当たりにして、衝撃を受けました。パラダイムシフトとも言えるくらい、本の作り方がガラリと変わりました。
例えば、ダイヤモンド社では徹底的にオリジナリティが求められます。「あの本が売れているから、こんな本を出せば売れるのではないか」というように、目先の流行や売れているタイトルに似せて企画を立てると、必ず編集会議でツッコミが入ります。市場を分析した上で、「まだない本だからこそ作る意味があるし、売れるんだ」という考え方なのです。
入社当初は、これまでとは違うアプローチで本を作ることに戸惑いましたし、企画があまり通らず挫折もたくさん味わいました。
 以前と今で一番変わったのは、どれだけ売れる可能性があっても「自分が本当に欲しい本」以外の企画を一切作らなくなったことですね。オリジナリティを追求するには、それが一番の近道かなと思ったので。とはいえまだまだ迷うこともあり、自分が考えた企画についていろいろな人に意見をもらったり、売れている先輩にコツを聞いたり、上司と企画について細かくやりとりをしながら、少しずつ身につけている感じです。》
https://diamond.jp/articles/-/268946
ダイヤモンド社は編集者には売上目標があり、その達成を求められるが、刊行点数のノルマはなく、売れるまでのプロセスも問われないという「自由と自己責任が両立している職場」なんだそうだ。

白泉社は、LINE Digital Frontierが運営する電子コミックサービス「LINEマンガ」と共同で「白泉社オリジナル×LINEマンガ 新人賞」を開催する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000500.000046848.html
マンガビジネスのデジタル化とは、オンラインを通じていかに新たな才能を発見・発掘するかが欠かせないことに各社とも気がつき始めたようである。

白泉社の「マンガPark」は、「おうち時間全力応援キャンペーン」を実施している。目玉は4作品全話無料だ。無料期間は前期4/27(火)~5/2(日)と後期5/3(月)~5/9(日)にわかれていて、前期には羽海野チカの「ハチミツとクローバー」10巻全話が無料となる。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000499.000046848.html

讀賣新聞オンラインは4月27日付で「『飲酒したことを忘れていた』南日本新聞の副部長、飲酒後に追突事故」を掲載している。
南日本新聞社(鹿児島市)の読者局で勤務する副部長の女性(57)が、飲酒後に乗用車を運転して追突事故を起こし、鹿児島県警に事情を聞かれていたことがわかった。》
https://www.yomiuri.co.jp/national/20210427-OYT1T50101/

◎学研プラスは、4月29日(木)に「学研わくわく知育ドリル ディズニープリンセス こうさく(3・4・5歳)」を発売した。シリーズ累計100万部の売れ筋商品だ。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003319.000002535.html

◎沖縄書店大賞「小説部門」大賞は宇佐見りんの「推し、燃ゆ」(河出書房新社)に決まった。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000347.000012754.html

◎大広はオリジナルのオンラインセミナー「DAIKO presents『D2C×顧客価値』」を開催することになった。第一回は「起業は意志が10割」(講談社)の守屋実を迎えて、「起業・新規事業」をテーマとしたセッションを5月17日に開催する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000042292.html

◎ビューンは、法人向けの雑誌・マンガの読み放題サービス「ビューン読み放題」を、大阪ガスに対し、賃貸集合住宅向け電気料金メニューにおいて、電気等とセットで提供するサービスとして、5月10日から提供を開始する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000025.000010966.html

朝日新聞デジタルは4月27日付で「『監視されてる?』ターゲティング広告の不安、解消は」を掲載している。
《ターゲティング広告は、テレビや新聞の広告と違い、広告主が求

【文徒】2021年(令和3)4月28日(第9巻79号・通巻1976号)


Index------------------------------------------------------
1)【記事】今日の東京オリンピック 東京五輪ファーストに国民はウンザリだ! 
2)【本日の一行情報】
3)【人事】日本ジャーナル出版 2021年6月16日付
3)【深夜の誌人語録】
5)【お知らせ】 
----------------------------------------2021.4.28 Shuppanjin

1)【記事】今日の東京オリンピック 東京五輪ファーストに国民はウンザリだ! 

結果的には「しんぶん赤旗」のスクープを後追いしたということだろう。朝日新聞デジタルは4月27日付で「五輪、看護師500人要請 組織委、看護協会に」を掲載している。
東京五輪パラリンピックの大会中の医療スタッフとして、大会組織委員会日本看護協会に対し、看護師500人の派遣を要請した。26日、組織委の武藤敏郎事務総長が理事会後の記者会見で明らかにし、「地域医療に悪影響を与えないのが大前提。勤務時間やシフトのあり方を相談しながら、最も対応可能な方法を考えたい」と話した。》
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14885511.html
毎日新聞も、讀賣新聞も。
https://mainichi.jp/articles/20210426/k00/00m/050/183000c
https://www.yomiuri.co.jp/olympic/2020/20210426-OYT1T50189/
日刊スポーツも4月26日付で「東京五輪期間中に看護師500人確保へ『医療体制の逼迫は承知』組織委員会」を掲載しているが、武藤はこんな発言をしている。
《続けて「こういう話は、前広に(前もって)相談しないと、直前になっても対応できないということになる。最終的には、観客上限(の結論)による。その前に、対応いただく時間があるように、この段階で相談した」と説明し、国民からの批判や看護師の待遇については「医療体制の逼迫(ひっぱく)は十分に承知している。
ただ、大会開催に当たってはコロナと関係なく、常に医療体制を考えなければいけない。暑さ対策への整備も必要になる。一方で、地域医療への悪影響を避けなければいけない。先ほども申し上げたが、シフトや勤務時間の相談をさせていただき、対応したい」と理解を求めていく考えを強調した。》
https://www.nikkansports.com/sports/news/202104260000900.html
こうした発言が人々の共感を得られるとは思えないのだけれど、小説家の柳井政和が呟いている。
《日本を崩壊させる気まんまんだ。オリンピックは早く中止にして欲しい。》
https://twitter.com/ruten/status/1386878190371500042
「東電原発事故」の科学ジャーナリスト添田孝史がツイートで次のように指摘している。
《「医療体制の逼迫(ひっぱく)は十分に承知している。ただ、大会開催に当たってはコロナと関係なく、常に医療体制を考えなければいけない」って、何を言ってるのかわからない。この国の組織のトップは、意味不明瞭なことを自信満々に言い切る能力だけは長けている。》
https://twitter.com/sayawudon/status/1386854401080320002
都民ファーストの会所属の都会議員・尾島紘平がツイートしたところ、やはり炎上した。
IOCJOC・都の3者で締結したオリパラ開催都市契約では