2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

もしかすると憲法9条と憲法25条がゲンパツを推進したのではないだろうか?

岩波文庫に入っている『原爆の子 広島の少年少女のうったえ』を読んだことがあるだろうか。広島の原爆で被爆した少年少女の手記105編からなっている。編纂に当たったのは自身も被爆者であった教育学者の長田新である。親本の刊行は朝鮮戦争の真っ最中である1…

暇つぶしに電子書籍の理想と現実について考えてみた

ウォルター・アイザックソンの『スティーブ・ジョブス』(講談社)は上下巻を合わせてミリオンセラーになった。これは私の周囲にいるジョブスに革命家のイメージを抱くアップル原理主義者に限ったことなのかもしれないが、驚くべきことに彼らは電子でも紙でも…

断片の昭和史(2)「日本原人」小平義雄の連続強姦殺人事件

犯し、殺す。女の顔面を殴り、黙らせる。頸部を絞める。右手を前に、左手を後にして、両手で女の身体を少し上に持ち上げる。2〜3分待つ。女が洟をたらし、糞尿を垂れ流す。そうして仮死状態にしてから犯す。 敢えて目を覚ますまで待つ時もある。失禁に気づい…

ツイッターというソーシャルメディアのマスメディア化について・・・フォロー数とフォロワー数から見えてくることは?

マスメディアにおいて「情報」はマスメディアから一方的に発信される。「情報」の受信者はどこまでいっても受信者の立場に固定される。そういう意味でマスメディアは権力的なのである。これに対してツイッターというソーシャルメディアは誰もが「情報」の発…

JR西日本前社長の無罪確定を朝日新聞はどう伝えたか!?その報道と隠蔽を検証する

新聞が客観的であるとは限らない。新聞が公正であるとは限らない。新聞が不偏不党であるとは限らない。新聞が正確であるとは限らない。報道とは必然的に隠蔽を孕むものだ。昔も今も、その構造にさしたる変化はないのである。私にとって新聞を読むということ…

東京新聞夕刊で梅原猛の「思うままに」を読んで考えた!世界第2位の経済大国になったのは実力か?僥倖か?

1月23日付東京新聞夕刊の文化欄で梅原猛が昨年、放送されたNHKドラマ『坂の上の雲』に触れて次のように書いている。 このドラマは司馬遼太郎の原作以上に、日露戦争の勝利が決して必然ではなく多くの僥倖が重なった結果であることを明らかにした。しかし…

社会に流れる嫌な空気―反原発ファシズムや被曝ファシズムが横行しているのではないだろうか

原発や原子力、放射線、放射能に関する新聞やテレビの報道は政局報道と同じタイプの報道が多いのではないか。一方のソーシャルメディアでも「御用学者」という言い回しに典型的なように自分とは異なる見解を述べると、ステレオタイプなレッテル貼りで切って…

断片の昭和史(1) 日本共産党の迷走 再建を経て2.1ゼネストの挫折からコミンフォルムの衝撃へ

獄中18年 「非転向」の「転向」 昭和二十年(1945)八月十五日、ラジオから昭和天皇の玉音放送が流れて戦争は取り敢えず終わった。昭和七年に治安維持法によって検挙され、「転向」することで半年後に釈放されたという経験を持つ高見順は記している。 「『こ…

『G2』枝野幸男発言に東京電力は沈黙か?東電から枝野、海江田、細野に電話で「全面撤退」申し入れは「事実」だとして電話の主は誰なのか?

東京電力は福島第一原発の事故に際して、当時の清水社長が菅直人総理に対して全員撤退を申し入れた事実はないとし、そのように報道したTBSや朝日新聞に対しては「当社関連報道について」という文章を東京電力のホームページで一般にも公開している。しかし、…

芥川賞・直木賞が決定!田中慎弥の不機嫌さがテレビで話題になったが、上野英信の名前を口にした葉室麟こそ注目したい!!

今回の芥川賞・直木賞では5度目のノミネートとなる『共喰い』で芥川賞を獲得した田中慎弥が話題を掻っ攫った。亡くなった立川談志の「芸」を連想させずにはおかない受賞後の不機嫌な記者会見が新聞やテレビといったマスメディアがこぞって取り上げた。東京都…

「君が代判決」の社説を読んでいたら「海ゆかば」について書きたくなった!

「海ゆかば」を聞いたことがあるだろうか。名曲だ。私は信時潔のこの曲が大好きである。そのことをもって私は「右翼」とか「ファシスト」あるいは「ウルトラナショリスト」とレッテル貼りをされることになるのだろうか。その手のレッテル貼りに潜む狭量な「…

東京電力が1月13日付で発表した「朝日新聞朝刊連載『プロメテウスの罠』について」を読んでみたよ!

福島第一原発の事故は間違いなく「人災」であり、東京電力の責任は重い。まず、このことを確認しておこう。加えて昨年の3月11日以降、相当の長期間にわたって新聞やテレビにおける福島第一原発の暴走にかかわる報道は「大本営発表」に他ならなかったこともこ…

初公開!『宝山寺―悪所「原風景」の探訪』ノーカット版

「し、しぬう」 彼女の喘ぎ声が部屋いっぱいに広がる。もちろん、「死、死ぬう」の意味に解釈すべきなのだろう。それにしても、ここで「死ぬう」とは、いくらなんでもあまりに出来過ぎた表現じゃないか…。 関西には「新地」と呼ばれる「ちょんの間」がいくつ…

改訂版 大阪市長・橋下徹と北大教授・山口二郎がテレビ『報道ステーションサンデー』で激突!橋下の「政治」に山口の「政治学」が敗北した瞬間!!

「nagano_t 」ことニュースキャスターの長野智子の次のようなツイートが目にとまったからである。 明日の報道ステーションサンデーは大阪から橋下市長、山口二郎さんをお迎えして大阪都構想や教育問題について激論です。ぜひご覧ください。 山口二郎は政治学…

「現代の『悪所』、飛田新地を往く」完全版を公開します!

後ろめたさなしに「性」について論じることは不可能であろう。どんなに「論理」において整合性がとれていたとしても、「経験」が「論理」を裏切ってしまう居心地の悪さを覚悟しなければならないのだ。取り敢えず、私の「買ってしまった男」としての「経験」…

「電子版マンガ急拡大」を書いた記者たちは「志木電子書籍」が『風流夢譚』を刊行したことを知っているのだろうか?

昨日、朝日新聞は国内最大級の電子書店として知られる「イーブックジャパン」の2011年度の売れ行きランキングを取り上げ、「電子版マンガ急拡大」なる記事を掲載した。リードで曰く…。 電子書籍の世界で、長編の名作マンガが売れ始めている。紙の本と競合し…

橋下徹がTwitterで「知識人」「文化人」攻撃を開始!中島岳志、浜矩子、内田樹をメッタ斬り!!その深層を考える!!

ファシズムをもじってハシズムなる造語を冠せられるなど、何かとその言動と行動が物議を巻き起こす大阪市長の橋下徹だが、このところツイッターで学者や作家など、「知識人」とか「文化人」と言われる連中への攻撃を始めた。こんな具合に、である。標的とな…

新聞が政局報道に明け暮れる理由をTwitterに見た!新聞は言ったきりにして行ったきりのメディアだ!!

茂木健一郎は新聞やテレビの政治報道に遂に愛想をつかしたようである。今朝の連続ツイートにこんなくだりがあった。 たとえば、政策課題について一切論じないで、政局があると元気になる新聞の政治部(政局部)の人たちとか、本当に残念で、ごめん、もうどう…

1月10日付朝日新聞が掲載した「主筆」若宮啓文の座標軸の「歪み」について

2011年度の自殺者は未だ発表されていないが、2010年度の自殺者は警察庁によれば3万1560人であり、13年連続で3万人を超えている。2009年にWHOが発表した国別の自殺率順によると日本は世界第5位の自殺大国ということになる。10位までを記すと、リトアニア、韓…