2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「創価学会はこわい」の終焉(2)

創価学会がいわゆる゛政治と宗教゛の文脈で語られる時、創価学会の目的が゛国立戒壇゛の建立による゛王仏冥合゛にあることが政教分離の観点から問題視されることが多い。しかし、日蓮仏法の国教化による政教一致の国家体制の樹立というとこで言えば、国柱会…

「創価学会はこわい」の終焉(1)

創価学会はこわいか。創価学会の規約に゛永遠の指導者゛と死んでもいないのに刻みこまれている池田大作センセイはこわいか。 歴史的にも実体的にも創価学会政治部の役割を果たしてきた公明党は自民党との連立政権の一角を占めていた。当然、公明党員にして創…

小沢無罪判決と新聞 「政治とカネ」という常套句による思考停止

何も言っていないにもかかわらず何か言っているかのように錯覚させてしまう。それどころか議論や対話の可能性を遮断するために駆使されているとしか私には思えない。その発言者のみならず周囲まで巻き込んで思考停止に導くような常套句がメディアを闊歩して…

断片の昭和史(16)帝銀事件

西武池袋線の椎名町から長崎神社を目指して八十メートルほど歩く。現在は不動産屋が営業しているあたりに帝国銀行椎名町店はあった。質屋の店舗を改造した木造の小さな支店。当時の住所は豊島区長崎町一−三三番地。事件は一九四八年(昭和二十三年)一月二十…

新聞とソーシャルメディア 春日太一のツイートから考える

NHKの大河ドラマ『平清盛』。エルマンノ・オルミの映画をこよなく愛する私としては、好きなテレビ番組のひとつであり、毎週欠かさず見ている。もっとも視聴率は悪いらしい。本来、視聴率は広告ビジネスのための基準のひとつであり、広告とは無縁のNHKにとっ…

断片の昭和史(15)荒川放水路・バラバラ殺人事件

1952年(昭和27)5月1日の「血のメーデー事件」。毎日新聞は「メーデーの流れ暴動化す」と一面で見出しを打った。前年に締結したサンフランシスコ講和条約が全面講和ではなく単独講和だったことへの不満もあった。国会で審議されている破防法への反発もあっ…

第4回日本・メコン地域諸国首脳会議を黙殺した全国紙の事大主義

4月21日に第4回日本・メコン地域諸国首脳会議が開催された。フン・セン・カンボジア首相,トンシン・ラオス首相,テイン・セイン・ミャンマー大統領,インラック・タイ首相,ズン・ベトナム首相が東京で一堂に会した。 外務省のホームページによれぱ「2015年…

昨日、hatenaが落ちた―プラットフォームの公共性を考える

それは昨日のことであった。私がブログのエントリを書いている最中に事件は起きた。私の場合、ブログを一気に書き上げるのではなく、仕事の合間を縫って書いているのだが、昨日も書きかけのエントリを「下書き保存」しようとしたところ、グーグルクロームはh…

朝日新聞主筆・若宮啓文の座標軸「日本政府は大人の対応を 石原都知事の挑発」は大平正芳を忘れてしまっている!!

4月23日付朝日新聞二面の主筆・若宮啓文による「座標軸」は「日本政府は大人の対応を 石原都知事の挑発」というタイトルのもと尖閣問題を取り上げている。若宮も東京都ではなく国が尖閣諸島を買うのであれば認める立場のようである。もちろん「しかし、その…

ベトナムに原発輸出を小さな記事としてしか扱わない「脱原発」系新聞の想像力

「LifelongLearningWeb」(@learning_web)は「主に1分〜1時間前に投稿された原発、御用学者、捏造・不正論文、放射性物質、抗議デモ、教育問題に関係するブログ記事を独自のプログラムにより抽出して紹介するBotです」ということだが、光栄にも私の昨日のエン…

東京電力の下河辺和彦会長人事について

東京電力の会長に下河辺和彦が就任することが内定した。下河辺は経営者ではなく弁護士だが、原子力損害倍賞支援機構の運営委員長をつとめており、その立場から東京電力のリストラ計画に中心人物としてかかわり、10年で3兆円の経費削減を東京電力に求めてい…

「私は将来結婚して、子供が産めるの?」と尿からセシウムが検出された福島の小さな女の子に聞かれたならば・・・

次のようなツイートが目にとまった。ささやいたのは中下大樹 。昨年、『悲しむ力』を上梓した仏教者である。 「私は将来結婚して、子供が産めるの?」と尋ねる福島の小さな女の子。恥ずかしながら、私は何と答えたら良いのか、分からなかった。この小さな女…

シャープが80型液晶テレビを発売!?高度成長の価値観が亡霊として蘇った!!

大きいことはいいことだ、という森永製菓のコマーシャルがあった。音楽家の山本直純が気球に乗って登場し、自ら作曲したコマソンに合わせて身を乗り出してタクトを振るという内容であった。 大きいことは いいことだ それ!/おいしいことは いいことだ それ…

都知事でもある「文士」石原慎太郎がアメリカで尖閣諸島購入を宣言!

東京都知事というよりも、やはり文士なのだろう。石原慎太郎は遠くアメリカの地で「してやったり」とばかりに野田佳彦が首相をつとめる政府にアッカンベーと舌を出しているに違いない。 保守系のシンクタンクとして知られるヘリテージ財団から講演を依頼され…

仙谷由人の「全原発停止は日本の集団自殺」発言について

毎日新聞が主催し、名古屋で4月16日に開催されたかれた「ミッドランド毎日フォーラム」に民主党の仙谷由人(政調会長代行)が登壇し、次のように述べたという。 (すべての原発を)直ちに止めた場合に日本の経済と生活がどうなるのかを考えておかなければ、日…

断片の昭和史(14) 少年ライフル魔事件

片桐操(当時十八歳)は神奈川県高座郡座間町(現・座間市)の山道をぶらついていた。一九六五年(昭和四十年)七月二十九日午前十一時頃のこと。愛用のライフル銃を手にして。 神奈川県大和署に「猟銃を持ち歩いている男がいて危険だ」と市民からの情報が電…

木嶋佳苗被告の死刑判決を考える―練炭では暖められない寒さについて

北朝鮮が「人工衛星」を自称する長距離弾道ミサイル、防衛相の田中直記によれば「飛翔体」の打ち上げに失敗し、政府が大飯原発の再稼動を認める方針を打ち出した4月13日にさいたま地裁による判決は下された。死刑。三人の男性の不審死にかかわる裁判で被告…

レバ刺し禁止令は牛は×(バツ)で豚は○(マル)だったのか!

昨晩、私は東京の東の果て小岩駅に降り立った。目的はレバ刺し。週刊誌を稼業とする若い友人とともに「生肉」を売りにする居酒屋の暖簾をくぐった。まずはビールという野暮な注文はしなかった。ワインで乾杯してから、さあ本番だ。私は店員を呼んで叫んだ。 …

北朝鮮のミサイル発射問題と「動的防衛」

北朝鮮が人工衛星を打ち上げるという。しかし、人工衛星というのは「自称」で、実態は長距離弾道ミサイルにほかならない。北朝鮮からすれば国際社会から更に孤立しようとも、第一書記に就任した「三代目」金正恩の権力の正統性と最高権力者としての威厳を国…

たったひとりの前衛―中川幸夫を追悼する

求龍堂から刊行されている中川幸夫の作品集を見たときの衝撃が忘れられない。これが「生花」なのかという衝撃はこれこそが「生花」なのだという確信に変わっていった。 「生花」の歴史は池坊に始まるが、池坊の掲げる「生花」には二種類がある。正風体と新風…

「おおむね」「直ちに」という枝野幸男発言の研究

これだから政治の言葉が信用されなくなってしまうのだ。今度は「おおむね」か! 4月10日付朝日新聞によれば政府は大飯原発3、4号機の再稼動問題について「9日の関係閣僚会合で、暫定的な安全基準に『おおむね適合している』と判断し、安全性を確認した」そう…

昭和天皇「人間宣言」の死角―現人神と皇孫の間に(旧稿)

「天皇の人間宣言」は゛人間宣言゛ではない さまざまな誤解が天皇(そして皇室)を包み込む。いつの時代においても、どの天皇においても。しかし、誤解され続けながらも皇位は継承され続け、現在に至る。天皇制は歴史的時間のなかで、あらゆる解釈を受け入れ…

大飯原発再稼動に向けて政府が安全基準を決定―新聞の社説はどう論じたのか?

野田佳彦を首相とする政府が大飯原発の再稼動にあたって新たな基準を決めたこともあって多くの新聞が社説に取り上げている。そうしたなかにあって最も私を驚かせたのは読売新聞の社説であった。読売新聞は早くも大飯原発の先を見つめ始めたのだ。4月7日付社…

放射性物質の新基準値による出荷停止も「レバ刺し禁止令」同様の愚行である!

「レバ刺し」禁止令も愚かだし、この4月から導入された食品衛生法における放射性物質に関する新基準値も愚かだと思う。4月1日から導入された食品中の放射性セシウムの新基準値は、一般食品が1キロ当たり100ベクレル、牛乳、乳児用食品が同50ベクレル、飲…

レバ刺し禁止令は21世紀型ファシズムへの一里塚

私はレバ刺しが好物である。行きつけの居酒屋では必ず注文するようにしている。スライスした玉葱とレバーを箸でつまみ、これにごま油とニンニクをつけて口に放り込む。酒精の旨さが一気に加速される。ところが、そんなレバ刺しを国家は私から取り上げようと…

朝日新聞の社説「消費増税と政治―言い訳やめて、本質論を」に異論あり

4月6日付朝日新聞の社説「消費増税と政治―言い訳やめて、本質論を」に応えて言うことにしよう。 私も増税は必要だと思う。しかし、消費増税だけに邁進する政治やそれに加担する言論には反吐が出る。野田佳彦や朝日新聞の社説に反吐が出るということだ。原発…

光星学院の甲子園敗北と猫ひろしのオリンピック出場

選抜高校野球は大阪桐蔭が青森の光星学院を破り優勝した。春の大会でもそうだが、高校野球ほど地域ナショナリズムを煽るスポーツは他に存在しないのではないだろうか。かくいう私も千葉の代表が出ていれば応援するし、負ければ口惜しい思いにかられる。しか…

朝日流―民主主義が泣いている

民主党の混乱の原因を小沢一郎になすりつけるだけで良しとするのが朝日新聞の民主主義観であるようだ。4月4日付社説「小沢流―民主主義が泣いている」は昨夏の民主党代表選で、消費増税を掲げた野田佳彦が勝利し、首相に就任し、消費増税に関して党内での長い…

「NHK広報局(NHKについてユルく案内)」こと「@NHK_PR」の問題ツイートについて

これこそ「言論弾圧」ではないのか。NHKという巨大組織(=マスメディア)がその職員たる個人(=ソーシャルメディア)の言論を圧殺したというべきか。私は冗談で言っているのではない。本気で怒っているのだ。フォロワーが44万人を数える「NHK広報局(NHKに…

大阪地検特捜部証拠改竄事件の判決 特捜幹部には執行猶予がつきオウム女性信者に執行猶予がつかないのは何故なのだろうか?新聞の社説は何故特捜部存続を前提にしているのだろうか?

大阪地検特捜部による証拠改竄事件で当時の特捜部長と特捜副部長に大阪地裁が有罪を言い渡した件に関して、どの新聞も社説を掲載した。懲役1年6カ月執行猶予3年という判決だったが、オウム真理教の幹部をかくまったとして犯人蔵匿罪などに問われた女性信者…