2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧

断片の昭和史(12)人違いバラバラ殺人事件

犯人の古屋栄雄が、刑務所の中から自分の実家に送った奇妙な手紙がある。 「ワンダフル二九ストーリー。皮二九な年。二九年に二九歳の男が九月に一九娘の二九を切り二九まれた。二九歳の男を同日頃に皮二九にも一九歳の時知り合った女が尋ねた。皮二九にも会…

断片の昭和史(11)べ平連について

昭和四十(1965)年二月七日、アメリカ軍による北ベトナム爆撃、いわゆる「北爆」が開始された。 その年の三月、哲学者の鶴見俊輔は東京のとある展覧会場で高畠通敏に会った。「北爆」に反対するデモを企画できないものかと二人は考えた。四月に開かれた相談…

歴史ルポ⑤吉原・浅草漫遊録 落語『付き馬』の世界

ここは聖天さん。待乳山聖天です。浅草寺一山のひとつで正式には本龍院と言うんだそうです。境内のあちらこちらには大根と巾着が印されていて、参拝者は大根を供えます。何でも大根は身体を丈夫にして、良縁成就、夫婦仲良く末永く一家の和合をご加護いただ…

NHKアナウンサー堀潤がツイッターアカウントを閉鎖!ソーシャルメディアがあぶりだすマスメディアの権力性

2月27日午後8時頃、岩手県沖、深さは10キロを震源は、マグニチュードは6.4の地震が起き、東北地方太平洋沿岸の広い範囲で震度5弱の揺れとなった。NHKのアナウンサーである堀潤は地震直後から、地震にかかわる情報を次々にツイートしていった。 【東通…

前田敦子がAKB48を卒業!そこでAKB48とソーシャルメディアについて考えてみた

みなさん ありがとうございます☆ 特にメンバーには感謝(>_ AKB48を「卒業」することになった前田敦子のツイートである。AKB48は言わずと知れた国民的人気アイドル集団であり、前田はそのオープニングメンバーであり、メンバーのなかでも人気ナンバーワンの存…

断片の昭和史(10) 少年誘拐殺人・肉片ホルマリン漬事件

1957年(昭和32)4月4日午後2時過ぎ、中野に住む主婦のもとに落合長崎局の消印の押された一通の葉書が届く。そこには「子どもを戻してもらいたかったら、午後4時までに東上線鶴ヶ島駅へ115万持って来い」と書かれていた。 4月2日夜、近くの銭湯に出かけたま…

マスメディアによる斑目発言の矮小化と朝日新聞の「原発とカネ」報道

「政治とカネ」で政治家を断罪するのはマスメディアに依拠したジャーナリズムのお家芸である。古くは田中角栄にその死に至るまで「金権」のレッテルを貼り続け、最近では民主党元代表の小沢一郎が標的にされた。そうした蛮行を飽きるほど繰り返しておきなが…

大飯原発の再稼動について

大飯原発の再稼動問題が新聞の紙面を賑わせている。関西電力や政府はもっと簡単に再稼動に踏み切れると考えていたのかもしれないが、政府と電力会社が一体となって原発の「絶対安全神話」を国民に植え付けてきたことが、福島第一原発の過酷事故を経験するこ…

作曲家の桜田誠一を追悼する

作曲家の桜田誠一が亡くなった。予期していたことだが、北島三郎が大漁旗をはためかせた漁船のセットに乗り、「北の漁場はよ 男の仕事場さ」とシャウトする『北の漁場』や大月みや子『女の駅』の作曲家として追悼された。もちろん、『北の漁場』や『女の駅』…

プリンセスプリンセスが16年ぶりに再結成されたけれど

プリンセスプリンセスが再結成されたそうだ。千葉の幕張メッセで開催された東日本大震災復興支援ライブで16年ぶりに復活したという。このライブには米米CLUB、TM NETWORKもライブを披露した。プリンセスプリンセスは女性5人組のバンドで、プリ…

だからスポーツ新聞はダメなんだよ!渡辺会長の大放言をそのまま掲載のテイタラク!

スポーツ新聞消滅。これはあり得るな。朝日新聞が讀賣巨人軍の巨額契約金問題をスクープして以降のスポーツ新聞を読んでいると、そう思う。朝日新聞を批判するでなし、讀賣巨人軍や親会社の讀賣新聞を批判するでなし、ただ流されているだけなのだもの。いつ…

東京新聞の子ども世論調査の見出しは放射線『気にしていない』61%か原発必要が過半数超えと打たれるべきだ!

東京新聞の3月19日付朝刊の一面は共同通信が実施した福島第一原発周辺8市町村にとどまる小学5年と中学2年を対象に実施したアンケート調査を紹介している。「放射線『気にする』33%」と見出しには打たれている。しかし、この見出しは本来であれば「放射線『気…

もし私が読売新聞社の社員であったならば・・・

私が読売新聞社の社員であれば、どう思うだろうか。 記者をやっていようが、営業であろうが、さすがに嫌気がさすと思う。読売巨人軍の内部文書を朝日新聞に手渡した犯人探しを紙面でしたかと思えば、今日は昨日の記事で最も怪しい人物であると臭わせた清武英…

断片の昭和史(9) 築地・八宝亭一家惨殺事件

中華料理の八宝亭は築地警察署の裏門を出て20㍍ほどの場所で営業していた。1951年(昭和26)2月22日9時半頃、築地警察署に血相を変えて飛び込んできたのは、その八宝亭に見習いコックとして住み込んでいた山口常雄(当時25歳)であった。山口が朝起きてみる…

朝日新聞の讀賣巨人軍批判は常軌を逸脱した「狂気の沙汰」だ!

プロ野球ファンならずとも、ドラフトで逆指名が認められていた時期には、意中の新人を獲得するに際して、スポーツ新聞が報じるような契約内容とは別のカネが動いていたであろうことは簡単に想像がつく。私などもヤクルトに入団が確実だと思われていた高橋由…

今日はブログをお休みにします。

その死を知ったのはツイッターのタイムラインによってである。吉本隆明氏が亡くなった。私が吉本隆明氏から学んだのは頭の良い人たちの言い分に流されるのではなく、どんなことでも自分の頭で考えてみるということに尽きる。今日はブログをお休みにします。

朝日新聞が讀賣にケンカを売ったぞ!朝日新聞がスクープした巨人軍巨額契約金問題を裏目読みする

朝日新聞のスクープである。3月15日付朝刊の一面に七段組みで掲載された記事の見出しには、こうあった。 「巨人、6選手に契約金36億円」「球界申し合わせ超過」 プロ野球界では新人契約金に関して、1億円+出来高払い5千万円を最高標準額として申し合わせて…

朝日新聞の世論調査 もし私が回答者に選ばれたならば・・・

朝日新聞が電話による全国定例世論調査を3月10、11日の両日に実施し、その結果を13日付の朝刊で発表した。一面に踊った見出しは「原発再開『反対』57% 安全対策『信頼せず』80%」。この手の世論調査はどの新聞、テレビ、通信社でも実施しているが、私の場合…

講談社の第73期決算と役員人事について

これから出版はどうなっていくのだろうか。ビジネスとして消滅することはないだろう。書籍は滅ばないし、雑誌とてそう簡単に滅びはすまい。その点は楽観している。しかし、少子高齢化が進行しつつある社会において、またデジタル革命によって誕生したソーシ…

2012年3月11日のツイート 新聞と東日本大震災

讀賣新聞は「社説」で「仮設住宅や借り上げ住宅」に移っても「過度の飲酒やギャンブルにのめり込む人、精神的な理由で勤め先を辞める人が急増している」と書く。しかし、紙面は復興信話づくりに忙しく、そうした現実を伝える記事は一本もない。犠牲者の骸が…

東日本大震災1年 オセロ中島知子騒動から考える

この数週間、芸能ジャーナリズムの関心はオセロの中島知子に集中していたと言って良いだろう。 オセロとは人気女性お笑いコンビであり、松嶋尚子が相方である。また中島は「お笑い」の枠組にとどまらず、テレビドラマや映画でも主役を張るほど活躍していた。…

やくざ幻論 近世末を走り抜けた「悪党」たちの美しい痕跡

私はヤクザが好きである。しかしだからといって私にヤクザの親友がいるというわけではない。もちろん、私の親族にヤクザがいるというわけでもない。私がヤクザを好きだというのは、高倉健や鶴田浩二が好きだったということに他ならない。彼らが主人公をつと…

福島第一原発の作業員がツイッター、ブログを通じて発信する生の情報

3月9日付東京新聞の「こちら特報部」はツイッターで過酷事故を起こした福島第一原発の復旧作業の現場から情報を発信し続ける地元出身の「TSさん」こと「@sunnysunnynismo」にインタビューをしている。ツイッターに「TSさん」のプロフィールはこうある。 福島…

民間事故調の報告書で有名になった「ぞっとした発言」の当事者・下村健が真相を連続ツイート

民間事故調が福島第一原発の事故についてまとめた「報告書」について新聞もテレビも大きく取り上げていたし、当然のごとく社説でも取り上げられた。民間事故調の正式名称は福島原発事故独立検証委員会と言い、朝日新聞の主筆をつとめていた船橋洋一が理事長…

歴史ルポ④ 池波正太郎の歴史小説『応仁の乱』を歩く 河原者・善阿弥の痕跡を探して

江戸を舞台にした『鬼平犯科帳』も『剣客商売』もまだ書かれていない。小説家としての実力は認められつつあった。直木賞候補の常連であった。池波正太郎は昭和三十五年九月、『錯乱』によって直木賞を受賞するが、その二年前、『大衆文芸』に『応仁の乱』を…

セブンネットショッピングが電子書籍サービスを開始!「セブンebookリーダー」は「欠陥アプリ」ではないのか?

セブン&アイ・ホールディングス傘下のセブンネットショッピングが、電子書籍配信サービスを始めたというよりも、コンビニ最大手のセブンイレブン系列のネット通販が電子書籍を扱い始めたといったほうがわかりやすいだろう。 もちろん、セブンイレブンらしく…

伊達政保『現在につづく昭和40年代激動文化』を一気に読む!

まさか頭脳警察のパンタと山下洋輔の共演が実現するとは!昔、昔、その昔、三里塚で開催された「幻野祭」以来のことではないか。ま、パンタは歌わなかったし、山下洋輔は弾かなかったけれどね。そうスピーチでの共演。でも、スピーチであっても、この二人を…

断片の昭和史(8) 12世片岡仁左衛門一家惨殺事件

1882年(明治15)9月9日生まれ。8世の娘の子であり、10世の養子であった。1936年(昭和11)年12世を襲名。美貌と品位の持ち主であったという。女方に定評があり,「朝顔日記」の深雪を当たり役としていた。12世片岡仁左衛門。敗戦から約半年後の1946年(昭和…

朝日新聞の編集委員・竹内敬二は相変わらず原発パニックに陥っている!

福島第一原発の事故について「福島原発事故独立検証委員会」なる集団が「民間」の立場から検証した報告書が発表され、これについて多くの新聞が社説にも取り上げた。社説なんぞで取り上げるよりも、その報告書の全文を読みたいものだと思ったが、どの新聞も…

「見える天皇」と「祈る天皇」の戦後的断絶 ―日本国憲法による国体護持の深層 

゛祈る天皇゛としての明仁天皇かつて「君は天皇を見たか」と問うたのは児玉隆也であった。遅ればせながら私は答える。私は天皇を見た。むろん、これまで一度として生身の天皇を見たことはない。これまでもそうであったが、これからもテレビや新聞、雑誌とい…