UNFORGIVEN秋田書店!

秋田書店の当選者水増し問題。どうやら日本雑誌協会でも問題になっていたようだ。
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2013082001002047.html
http://www.j-cast.com/2013/08/21181939.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130820-OYT1T00889.htm?from=blist
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1308/20/news095.html
読者にとって「当選者水増し」というよりも「懸賞サギ」といった方が正確かもしれない。
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20130821/dms1308211542019-n1.htm
「他社でもやっている」と秋田書店は豪語したわけだが、確かにエロ雑誌などでは、そういうケースもあるだろう。しかし、新聞やテレビなどの報道で「他社でもやっている」と聞いた生活者が連想する「他社」は講談社であり、小学館であり、集英社だということに秋田書店は想像が及ばなかったのであろうか。競合誌のなかでは最も売れていないとはいえ秋田書店は「少年チャンピオン」の版元なのである。いずれにしても秋田書店にはコンプライアンスの「コ」の字もなかったようだ。次のような社告「毎日新聞の報道に対する弊社の見解について」なる文章を読めば秋田書店が出版社としての資格がなかったことが一目瞭然としよう。
「この度は読者プレゼントに関する弊社の一部編集部の不祥事について多大なご迷惑とご心配をおかけしたことをあらためてお詫び申し上げます。
上記の件に関し、8月21日付の毎日新聞夕刊に元社員を名乗る人物による証言記事が掲載されました。この記事は弊社への取材も一切おこなわれず一方的に元社員の言い分を掲載したものであり、また、書かれている内容と弊社の認識とは大きな隔たりがあり、とうてい容認することができません。
一例を挙げれば、元社員は、あたかも社内の不正を指摘し、改善を訴えたために解雇されたなどと主張しておりますが、解雇の理由は、元社員が賞品をほしいままに不法に窃取したことによるものです。また、元社員は業務上ではなく、私傷病による休職です。
毎日新聞の記事によれば、元社員は懲戒解雇を不服として解雇撤回を求めて弊社を提訴する意向とあります。弊社としては法廷の場で事実関係を明らかにし、解雇の正当性を証明する所存です。
まずは、お詫びならびに弊社の見解を申し述べさせていただきます」
秋田書店は今回の「懸賞サギ」を「読者プレゼントに関する弊社の一部編集部の不祥事」としてしか位置づけていないのである。経営責任などまるでなかったかのような物言いなのである。同族経営の歪みがこうした表現には反映されているに違いない。
何故、「一部編集部」が当選者を水増しするにいたったのか。秋田書店という出版社の経営体質抜きに語れると、例えば代表取締役社長の秋田貞美は考えているのだろうか。私にはこういう認識が信じられない。
また「解雇の理由は、元社員が賞品をほしいままに不法に窃取したことによるものです」といけしゃあしゃあと書いているが、これについては首都圏青年ユニオンが「こうした事実は一切、存在しない。こうしたことを根拠なく主張し懲戒解雇をおこなったこと自体が許しがたいことである。消費者庁からの措置命令を受けて、秋田書店の問題解決に向けた誠実な対応を期待していたが、秋田書店は今もなお開き直り続けている」と秋田書店の見解とは真っ向から対立する声明を出している。
http://www.seinen-u.org/akita-saiban.html
首都圏青年ユニオンからすれば秋田書店の見解はブラック企業の開き直りにほかならない。
仮に秋田書店の言い分が正しいとしても、社員が賞品をほしいままに不法に窃取できるようなブラック体質にあったということ自体が問題であろう。そういう体質が「懸賞サギ」の温床になったはずである。出版業界は、その文化のプライドに賭けて秋田書店を許してはなるまい。
http://mainichi.jp/select/news/20130821k0000e040257000c.html
秋田書店に書かれている内容を「容認できない」とされた毎日新聞では秋田書店いうところの「元社員を名乗る人物」が「プレゼントの数に多少の違いはあっても全誌で何らかの不正はあった」と語っている。全誌で不正があったとすれば、「一部編集部の不祥事」では済まされまい。
【追記】
社告の文章がいつの間にか訂正されていた。「この記事は弊社への取材も一切おこなわれず一方的に元社員の言い分を掲載したものであり、また、書かれている内容と弊社の認識とは大きな隔たりがあり、とうてい容認することができません」なんて偉そうに書きながら、その舌の根も乾かぬうちに「毎日新聞からの取材を弊社が一切受けていないとの記述は誤りであり、毎日新聞社からの指摘にしたがい、ここに削除・訂正し」てしまったのである。秋田書店、廃業すべきである。
http://www.akitashoten.co.jp/news/201

                                                                                                                        • -