【文徒】2014年(平成26)6月24日(第2巻116号・通巻318号)

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1)【記事】NHM Play Artとは?「comico」とは?
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】

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1)【記事】NHM Play Artとは?「comico」とは?

NHM Play Artは韓国最大のインターネットサービス企業「ネイバー」の日本法人である。稲積憲社長がeBook USERのインタビューに答えて次のように語っている。
「私どもが2013年、LINEと分社した際、社名はNHN Japanという名称で、ゲーム事業をコアとする会社でした。8月にNHN PlayArtと社名変更したのですが、この名前に込めたのが『楽しさを創造する』というものでした。PlayArtは私どもの造語ですが、“楽しさを創り出す”というところで、ゲームだけでなく、より幅広いエンターテイメントを提供していこうと。ゲームに最も近い位置にあるのがコミックの分野ではないかということで、コミック事業に参入することにしたのです」
NHM Play Artが運営する無料電子コミックサービス「comico」は250万ダウンロードを突破し、その評判も悪くはないようである。
http://plus.appgiga.jp/staff/2014/06/22/52766/
comico」は総てがオリジナル作品であり、作品はすべて縦スクロールで読み進める形式で、コマ割りのないフルカラー表現が基本形となっている。スマホ向けアプリとして提供していることも強みのひとつであろう。
NHM Play Artは社長が二人存在する会社でもある。ゲーム事業を管掌するのが加藤雅樹社長であり、コミック・Eコマース・新規事業・グループ企業を管掌するのが稲積憲社長である。
http://www.nhn-playart.com/company/message.html

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2)【本日の一行情報】

◎9月20日〜10月19日まで六本木ヒルズの森アーツギャラリーで開催される「わたしのマーガレット展〜マーガレット・別冊マーガレット 少女まんがの半世紀」の前売券が販売開始された。話題は前売限定で数量限定の特別チケットが5000円で販売されることである。通常の前売券は一般1600円からすれば、高いチケットだが、その特典を考えれば、安いと私は思った。特典の内容だが、9月19日に実施される特別内覧会に入場ができて、その際に通常は撮影NGの連載作家10名が合作した描き下ろしの立体展示「恋する屏風」の写真撮影が可能になる。加えて展覧会オリジナルグッズセットまで付いているそうだ。
http://my-margaret.jp/highlight/
私は池田理代子の「ベルサイユのばら」に熱狂した世代である。暴走族の少年少女たちを描いた紡木たくの「ホットロード」も忘れがたい作品である。

◎「日頃の感謝を込めて、アマゾンギフト券をプレゼント」などと書かれているメールには要注意が必要だ。フィッシング詐欺の可能性がある。
http://news.livedoor.com/article/detail/8955247/

大日本印刷マイクロアドデジタルサイネージ(MADS)は、デジタルサイネージソリューション事業において業務提携し、デジタルサイネージの設置場所や時間帯に応じた広告配信サービスを行うアドネットワーク事業に取り組む。提携の第一弾として、DNPとTBSが共同運用し、全国63大学110面のデジタルサイネージで展開する大学生向け情報提供サービス「キャンパスTV」において、両社のシステムを連携させた広告配信サービスを開始した。
http://www.dnp.co.jp/news/10100269_2482.html

KADOKAWAは「カドフェス2014」の一環として小、中、高校生による角川文庫POPコンクールを実施する。
http://www.kadokawa.co.jp/hakken/summer2014/contents/concours.php

朝日新聞リオデジャネイロ特派員の柴田真宏記者がW杯ブラジル大会に出場した日本代表について「残念ながら参加32チーム中、最低レベルのチームだということが分かりました」とツイートしたことが話題になっているが、コートジボワール戦、ギリシャ戦を見る限り、こう言われても仕方あるまい。
http://www.j-cast.com/2014/06/20208269.html
リスクを取ることに臆病なチームに「攻撃サッカー」はできないのである。臆病なのはW杯を取材する記者たちにおいても変わりはない。「日刊サイゾー」が次のようなメディア関係者の発言を紹介しているが、私は深く頷かざるを得ない。
「これから報道される内容は、間違いなくザック監督へのバッシングでしょうが、生放送で映し出されたように、会見で質問する記者って少ないんですよ。『日本人選手は自己主張できない』と批判しながら、当のメディアもそうなんです。…」
http://www.cyzo.com/2014/06/post_17582.html

電通の石井直社長がカンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバルに参加したそうだ。石井社長は「カンヌの名称が変わり、クリエイティビティ・フェスティバルとなったことで、従来の広告の見本市としての役割に加え、ビジネスの場になってきていると考えている」と発言したというが、これは正しい認識である。
http://www.advertimes.com/20140620/article161518/

◎学研は電子書籍で図鑑のバラ売り(紙版を6分冊)を始めた。7月10日までの期間限定で税抜99円のセール価格で配信する。
http://japan.cnet.com/release/30073865/

大日本印刷系の電子書籍ストア「honto」は津田大介の有料メールマガジン「メディアの現場」をまとめたオリジナル電子書籍「津田本シリーズ」4タイトルを独占配信する。
http://www.monz.co.jp/news/user/2014/06/20/9891

川村元気世界から猫が消えたなら」、坂木司「和菓子のアン」をコミカライズした単行本の第1巻が白泉社から発売された。「世界から猫が消えたなら」が雪野下ろせ、「和菓子のアン」が猪狩そよ子によるコミカライズだ。
http://natalie.mu/comic/news/119394

KDDIは、ぴあと共同提供する「uP!!!」で全国16カ所の花火大会の抽選招待を6月20日より受付開始した。
http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1406/20/news093.html

赤松健の「Jコミ」が福井英一の「イガグリ君」を配信。「サイト開設以来初めての著作権保護期間が満了した作品」であり、「漫画版『青空文庫』実現の第一歩」となるかもしれない。
http://getnews.jp/archives/603501

双葉社東武鉄道は、7月19日より、 東武鉄道と、沿線である「春日部」在住のキャラクター「クレヨンしんちゃん」との夏休み特別タイアップ企画を展開する。
http://www.tobu.co.jp/file/pdf/fc0620479aabb60d4fe3d99a03fed2cd/140619-1.pdf?date=20140618201018

◎ eBookJapanはゴマブックス電子書籍1500点の配信を開始した。eBookJapanは品揃えに力を入れ始めた。
http://japan.cnet.com/release/30073905/

◎アニメ「ドラえもん」の放映が全米で7月から始まるが、ライセンス事業を担う小学館集英社プロダクションの中沢利洋取締役が、「ドラノミクス」を訴えたそうだ。
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&rel=j7&k=2014062100239
アメリカ国内でのキャラクター利用であれば、日本で利用するよりも著作権料が安いそうだ。NHKニュースウエブによれば…
「作品の舞台はアメリカの架空の場所に変わり、キャラクターの名前もドラえもんは『Doraemon』のままですが、のび太が『Noby(ノビー)』、しずかちゃんが『Sue(スー)』、ジャイアンが『BigG(ビッグ・ジー)』、スネ夫が『Sneech(スニーチ)』などとアメリカ風になっています」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140621/k10015402601000.html

双葉社クール教信者の「小林さんちのメイドラゴン」の複製原画展を全国55書店の店頭で開催する。
http://natalie.mu/comic/news/119475

実業之日本社は猫マンガ専門の電子マンガを配信していたのか。「ねこきゅん!!」というのだけれど、知らなかった。
http://www.ebookjapan.jp/ebj/title/168046.html
http://ameblo.jp/konpeitoshobou/entry-11546859327.html
ここに連載されていたオノフミの「こねこのヨメ入り」が単行本として刊行されることになった。
http://www.j-n.co.jp/books/?goods_code=978-4-408-61286-7

◎ぴあが発行する大人女子のためのENTERTAINMENT VISUAL MAGAZINE「SODA」は、食専門CSチャンネル「FOODIES TV」とコラボして、レギュラー番組『シェアキッチン』の特別編を9、10月に放送する。
http://corporate.pia.jp/news/detail_soda_1.html

ドワンゴとの経営統合を控えたKADOKAWA株主総会が話題になるのは当然だろう。
http://www.sakurafinancialnews.com/news/9477/20140622_2
http://ch.nicovideo.jp/arucard/blomaga/ar560533

◎ 「みんなのミシマガジン」の「本屋さん発!」によれば、鳥取市元町の定有堂書店は「人文書の読書会『読む会』と『シネクラブ・テイユウ』という映画の会がそれぞれ30年弱つづいている」そうだ。30年つづけるのは決して簡単なことではあるまい。
http://www.mishimaga.com/hon-hatsu/030.html

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3)【深夜の誌人語録】

今日やるべきことは今日のうちにやり遂げたい。明日に引き延ばしていたのでは、明日の役に立たない仕事になってしまう。