【文徒】2014年(平成26)6月25日(第2巻117号・通巻319号)

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1)【記事】大島優子に絡んだコラムニスト小田嶋隆の末路!
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】

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1)【記事】大島優子に絡んだコラムニスト小田嶋隆の末路!

大島優子はAKB時代には「Google+」を使っていたというが、6月19日からツイッターを使い始めたそうだ。6月20日付でスポーツニッポンは次のように書いている。
「『Twitterとやらを始めてみましたよー!いろんなことつぶやいていきますね(b_d)』と午後5時頃にツイートすると、5時間足らずで2万回以上リツイートされた」
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2014/06/19/kiji/K20140619008400120.html
大島がツイッターを始めて、たったの9時間でフォロワーが20万人に達したという。開設4日目には30万人を突破した。
http://www.entamenext.com/news/detail/id=687
大島がツイッターを開設したのは、AKB48卒業後の初仕事として、フジテレビでサッカーW杯の現地リポートをつとめたことと深くかかわっているようだ。サッカー絡みのツイートが多いのは、そのためである。
https://twitter.com/Oshima__Yuko
大島は6月20日に放送された「2014 FIFAワールドカップ DAILY」(フジテレビ系)に出演、そこで大島は次のように発言したらしい。
「番組の最後、決勝トーナメント進出には最低でもコロンビア戦での勝利が必要な日本代表に対し、『とにかく自分自身に熱狂してください』『そしたら扉が開いて気持ちも一つになる』とエールを送ったのだ」(ガジェット通信)
http://getnews.jp/archives/605229
この大島発言にツイッターで噛みついたのが、コラムニストの小田嶋隆だった。次のようなツイートを投稿した。
「あんたがあんたに熱狂することを止めようとは思わないけど、他人にすすめるのはやめてもらいたい」_「『自分に熱狂してください』ってなんだよ。良いこと言ったつもりなんだろうか」
https://twitter.com/tako_ashi
この小田嶋のツイートが炎上する。「何の生産性もないコラムニストごときが! 若い女の子の発言に狂気してんじゃない!アイドルファンじゃないが、お前みたいないい歳したおっさんで屑職業のコラムニストなんぞが切れ発言は胸糞悪い」などというリプライは上品なほうである。生命の危険を感じざるを得ないようなリプライが続いた。
「とりあえず川に流されるのとコンクリで固められるのどっちがいいかな?」
「何がコラムニストだ?ただの能書きたれだろうが!!赤羽の悪ガキ集めて乗り込むぞクソガキ!!」
当初は必死にRTで反論を繰り広げていた小田嶋であったが、遂に折れた。スポーツ報知の報道によれば6月23日、TBSラジオ「たまむすび」に生出演し、「大島優子さんに土下座したい」と謝罪したそうだ。
http://www.hochi.co.jp/entertainment/20140623-OHT1T50151.html
小田嶋は番組でネットの匿名性を避難したものの、「テレビ局の安易なキャスティングに疑問を感じ、余計なことを言ってしまった」と、自らの言論(たとえツイッターであっても!)を「余計なこと」だと総括してしまったようだ。知識人の敗北!コラムニストなる肩書を持つ小田嶋は立派な知識人である。
小田嶋隆において「言論の自由」は実に呆気なく崩壊してしまったようである。

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2)【本日の一行情報】

サントリーホールディングスの社長にローソン会長の新浪剛史が10月1日付で社長に就任するというニュースには度肝を抜かれた。創業家以外でサントリーの社長に就任するのは初めてのことである。例えば毎日新聞は次のように書いている。
http://mainichi.jp/select/news/20140624k0000e020162000c.html
「ローソンの海外展開などで経営実績のある新浪氏を迎え、酒類や食品などの国際展開を強化する」
佐治信忠会長兼社長の経営者としてのスケールの大きさを指摘しておかねばなるまい。佐治は新浪を「『やってみなはれ精神』を持っている」と評価したが、佐治こそ「やってみなはれ精神」の塊のような経営者であることをまたしても見せつけてくれたのである。

吉田秋生海街diary」(小学館)の是枝裕和監督による映画化のキャストが決定した。4姉妹キャストは、綾瀬はるか長澤まさみ夏帆広瀬すず。完成が今から楽しみな映画である。
http://www.cinematopics.com/cinema/news/output.php?news_seq=20701

◎ニュースアプリとして400万ダウンロードを達成したGunosyは、またしても、KDDIジャフコ、B Dash Venturesから総額12 億円の資金調達を実施した。年始にも同額の資金調達を実施したが、これはテレビCMとして消えた。今回の資金調達の目的も広告宣伝費として投下するという。そんなにカネを借りて大丈夫なのだろうか。Gunosyを支えるのは広告収入である。
http://gunosy.co.jp/downloads/Gunosy_20140623.pdf

◎大広は、インド・チェンナイに現地法人DAIKO ADVERTISING INDIA PRIVATE LIMITEDを設立し、営業を開始した。
http://www.indochannel.jp/member-area/news/corp/nws0020644.html

◎ 電子自費出版を始めるということなのだろう。アイプレスジャパンは6月23日、知道出版銀の鈴社と協業して電子書店「コンテン堂」で個人向け「電子出版支援サービス」を開始したというのだが、私からすれば初めて聞く電子書店だし、出版社である。それが良いか悪いかではなく、紙の出版の世界(=経済的秩序)とは別の世界が形成されつつある。
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1406/23/news067.html

◎「週刊文春」の「『ブルータスよお前もか』元編集長“愛人3人と隠し子”に妻が激怒」が業界内で話題になっている。不倫よりも経費の使い込みのほうが問題なんだよな。それが国税当局に指摘され、その責任をとってコンデナスト・ジャパンを退職し、今や明治大学の「特認教授」!そんなことが許されて良いはずないでしょ。斎藤は嵐山光三郎の紹介でマガジンハウスに潜り込んだんだよな。
http://www.margoi.com/2014/06/vogue_23.html
http://www.vogue.co.jp/blog/mitsuko-watanabe/

◎アマゾンに感じる懸念は、どの国でも同じようだ。「JBプレス」が「エコノミスト」の記事を紹介している。
「アマゾンの巨大な規模と、ゼロまたはマイナスの利ザヤでの経営を厭わない姿勢は、潜在的な競合の参入を阻む高い障壁となっている」
「懸念されているのは、競合相手が市場から撤退するのを待ち、それからアマゾンが価格を引き上げることだ」
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/41023

◎金沢の文苑堂書店はブログで都陽子の「カレは女とシたことがない。」(祥伝社)をイチオシしている。32歳のイケメンが童貞だという設定が面白いよね。
http://www.bunendo.com/book/blog/cat63/post-271.html
A.B.C-Z主演の深夜ドラマ「魔法★男子チェリーズ」(テレビ東京系)は童貞が主人公だし、53歳のカリスマ童貞・山口明もブレイク中だ。
http://wotopi.jp/archives/6231
http://matome.naver.jp/odai/2139805211659850601

ナクソス・ジャパンは、TBSが運営してきたクラシック専門のインターネットラジオ局OTTAVAの商標・ドメインを譲り受け、今後、同社が中心となって、OTTAVAの運営会社を設立し、サービスを継続していくことになった。
http://naxos.jp/news#3575

◎テレビ演出家の深町幸男が亡くなった。若山富三郎を使いこなした演出家だった。「事件」の大竹しのぶも忘れがたい。
http://www.asahi.com/articles/ASG6Q5DFVG6QUCVL005.html

ドワンゴ川上量生が「週刊ダイヤモンド」のロングインタビューに登場。
「今、紙のメディアがネット上でどう収益モデルをつくるのかが問われています。その中で、世界的にみて、日経さんがずば抜けていると思いますよ。あとは朝日新聞。あらゆるネット系のメディアの中で、実際に勝っているのがこの2社だと思うのです」
こういう視点が川上らしさの真骨頂である。
http://dw.diamond.ne.jp/articles/-/9980

NTTドコモの雑誌読み放題定額サービスの「dマガジン」がスタートした。サービス開始時に79誌が揃ったというけれど、宝島社、光文社、集英社文藝春秋はコンテンツの提供をしていない。むろん、紙の雑誌の敗北組が揃っただけというわけではないが、紙の雑誌の勝ち組は加わっていないのは事実である。それとも塵も積もれば価値になるという判断なのだろうか。内容よりも月額400円という価格の「安さ」で勝負する!?
http://bcnranking.jp/news/1406/140623_28259.html
https://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/2014/05/14_02.html#p02

インプレス総合研究所によると、2013年度の電子出版市場(電子書籍・雑誌合計)は前年度比31.9%増の1013億円となり、初めて1000億円を突破。2013年度の電子書籍市場規模は936億円と推計され、2012年度の729億円から207億円(28.3%)増加。電子雑誌市場は77億円。スマホタブレット電子書籍専用端末といった新たなプラットフォーム向け電子書籍市場は2012年度から421億円増加の789億円、市場全体の84.3%を占める。日本の電子書籍市場は2018年度には2013年度の2.9倍の2,790億円程度が見込まれるという。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000392.000005875.html

◎大塚初重と古代史好きの編集者が全国73の古墳を巡るという「大人の探検 古墳」(実業之日本社)にちょっと興味が湧く。
http://news.mynavi.jp/news/2014/06/22/116/
大塚の凄絶な戦争体験は五木寛之との対談集「弱き者の生き方」で知ることができる。大塚は「蜘蛛の糸」の経験者なのである。
「足にしがみついてくる戦友を、私は両脚で燃えさかる船底に蹴り落としたんです」

◎こういうことが雑誌広告でできるのか!カンヌライオンズ2014のモバイル部門で金賞に輝いたニベアの広告だが、雑誌広告と連動している。雑誌広告の時計型の部分を切り取って、子どもの腕に巻き、スマホで専用アプリを使って、子どもとの距離を把握でき、一定の距離を超えるとアラームが鳴る。ともかく映像をご覧あれ。
http://www.iphone-girl.jp/2014/06/361417/

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3)【深夜の誌人語録】

劣等感こそあらゆる才能の母胎である。