【文徒】2014年(平成26)10月8日(第2巻190号・通巻392号)

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1)【記事】電通がプライベート・マーケットプレイスを構築
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】

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1)【記事】電通がプライベート・マーケットプレイスを構築

電通は、日本のインターネット広告市場において、Googleの持つプレミアム広告枠が選別できるアドエクスチェンジ(DoubleClick Ad Exchange)などのテクノロジーを活用し、媒体社が保有する付加価値の高い限定されたプレミアム広告枠を中心に形成するプライベート・マーケットプレイスPMP)の構築に向けた活動を本格化させる。電通Google連合が成立したということだろう。
これにより、広告主、広告会社、媒体社が、広告の掲載サイトや価格について事前に取り決めを行うため、広告掲載サイトの把握と取引の透明性の確保が容易になり、広告主や媒体社が抱える課題の解消につながるという。
「アドタイ」は、次のように書いている。
「従来のオンライン広告取引と異なるのは、広告主もメディア側もお互いの『顔』がわかる点。自社の広告が配信されたWebサイトが商品にそぐわなかったり、逆にメディアにとっても掲載が望ましくない広告を排除できる」
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2014/1006-003837.html
http://www.advertimes.com/20141006/article171829/

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2)【本日の一行情報】

主婦の友社の「大根おろしアートの本」。もともとはツイッター震源地とした企画であるようだ。昨年12月に「きみまろっく」がツイッターで白クマの大根おろしアートを投稿し、これが話題となっていたのか。
http://www.oita-press.co.jp/1009000000/2014/10/05/ORI2042967
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1410/06/news089.html

◎休刊を記念してということになるのだろうか。小学館が先月に休刊したマンガ誌「IKKI」に連載されていた作品のトートバッグがヴィレッジヴァンガードの一部の店舗で販売され、話題になっている。
http://natalie.mu/comic/news/127749

小学館の「月刊コロコロコミック」に連載中のマンガ「怪盗ジョーカー」のテレビアニメが放送開始。
http://mantan-web.jp/2014/10/05/20141005dog00m200023000c.html
「月刊コロコロコミック」は広告媒体としても、女性ファッション誌に拮抗し得る存在なんだよなあ。講談社にも、集英社にも類似誌はない。

岸本斉史の「NARUTO」が「週刊少年ジャンプ」(集英社)での連載を終了する。単行本70巻の累計部数が1億3千万部(9月現在)。全世界での発行部数は2億部(9月現在)。目が眩むような数字である。12月には劇場版「THE LAST -NARUTO THE MOVIE-」が公開され、来年には「ナルト展」の開催が決定している。
http://www.asahi.com/articles/ASGB50GH6GB4UCVL013.html
http://www.shonenjump.com/j/2014/10/naruto-fin.html

◎ルディー和子の言う通りなんだよね。
「心情的にはアマゾンで買いたくないと思っても、即日・翌日配送はやはり便利なので消費者は利用してしまう」
http://biz-journal.jp/2014/10/post_6233.html
神田神保町にいても、アマゾンを使ってしまうことがあるくらいだもの。

大垣書店の大垣守弘が書店新風会の会長に就任することになったらしいが、この問題はどうなったのだろうか?
http://archive.2ch-ranking.net/furin/1323007179.html
http://www.peeep.us/523baada

◎TBSのニュースキャスターである竹内明が諜報小説を発表した。講談社から刊行された「背乗り 警視庁公安部外事二課」がそう。「時効捜査」(講談社)では大宅壮一ノンフィクション賞の候補にもなっている。吉田茂にも繋がる「華麗なる一族」の出身である。
http://thepage.jp/detail/20141003-00000012-wordleaf

リクルートの結婚情報誌「ゼクハィ」のコマーシャルでブレイクした広瀬すずが11月1日売り「Seventeen」12月号で表紙を飾ることになった。「Seventeen」の専属モデルは強力なんだよね。
http://www.hochi.co.jp/entertainment/20141006-OHT1T50054.html

◎「少し背伸びをしたい女の子のためのブランド」だというポイントが展開するレピピアルマリオは、小学館コミック誌Sho-Comi(ショウコミ)」21号(10月5日発売)で、水瀬藍の「ハチミツにはつこい」とのコラボを実現させた。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000361.000001304.html

小学館の女性ファッション誌「AneCan」専属モデルの押切もえがデザインプロデュースを手掛けるヴェリタス・インベストメントの投資用新築マンション「PREMIUM CUBE シリーズ」において、「#mo」シリーズ第3弾「PREMIUM CUBE奥沢 #mo」が完成した。
http://www.pc-okusawa-mo.com/interview/

◎消費活動から創造活動へ、多くの若者が嗜好をシフトしつつあるのであれば、消費を煽るだけの雑誌は凋落するということだ。
http://www.huffingtonpost.jp/yuuya-adachi/consumption_b_5933680.html?utm_hp_ref=japan

◎読売新聞が10月6日付で「東芝が、電子書籍専用端末の製造・販売を今年中に終了する方針を固めたことがわかった」と報じ、東芝幹部の「スマホなど電子書籍を読むための端末が増え、単独で事業を続けるメリットがなくなった」というコメントまで掲載したが、誤報の可能性があるようだ。
http://www.yomiuri.co.jp/economy/20141005-OYT1T50118.html?from=ytop_main3
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1410/06/news130.html

宮沢章夫がナビゲーターをつとめたNHK番組「ニッポン戦後サブカルチャー史」が書籍化された。
http://www.cinra.net/news/20141006-sengosubcultureshi

朝日新聞植村隆の「肉声」が掲載された。
「私が書いた元慰安婦に関する記事に批判があるが、記事を捏造した事実は断じてない。今後、手記を発表するなどしてきちんと説明していきたい」
http://www.asahi.com/articles/ASGB362XRGB3UTIL06C.html

◎「ダ・ヴィンチ」と「niconico」は、雑誌とWEBメディアという垣根を越え、新しいマンガ賞「次にくるマンガ大賞」を創設した。
http://japan.cnet.com/release/30082909/

後藤久美子世界文化社の40代向け女性ファッション誌「GOLD」の表紙モデルを11月号からつとめる。
http://www.sanspo.com/geino/news/20141007/oth14100705000002-n1.html

講談社の「新雑誌研究所」に期待したい。「24時間365日新人賞」だって!やってくれるじゃないの。出版社はウエブを「広場」と位置づけるべきなのだ。
http://new-comic.kodansha.co.jp/#statement

◎ベネッセの個人情報流出事件。ディアイティの河野省二の次の指摘はもっともだ。
「最も重要な問題は『実際に事故が発生してから1年近くの間、その問題に気が付かなかったこと』です。事故が発生しているにもかかわらず、被害の拡大を抑えることができなかったことが問題です」
http://japan.zdnet.com/security/sp_14benesse_security/35054741/

集英社女性誌Seventeen」と「non・no」は、アプリ「LINE」を通じて計約189万人のユーザーに広告主の販促クーポンや告知メッセージなどを配信できる「LINEコラボアカウント」を開始した。出版社の「LINEコラボアカウント」は、国内出版業界初で、2014年内は集英社に限定された取り組みになるという。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000011463.html

文藝春秋は、「ニコニコチャンネル」の「週刊文春デジタル」で、10月15日(水)に池上彰と、KADOKAWA・DWANGO代表取締役会長の川上量生による特別対談を実施する。テーマは「メディアの未来について」である。池上の「突っ込み」が川上の「のらりくらり」に切り込めるかどうかだな。
http://news.mynavi.jp/news/2014/10/07/246/

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3)【深夜の誌人語録】

叫ばずとも万人に通じる言葉を紡ぎ出したい。