【文徒】2015年(平成27)1月21日(第3巻12号・通巻457号)

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1)【記事】講談社がウエブマガジン「ミモレ」を創刊
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】

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1)【記事】講談社がウエブマガジン「ミモレ」を創刊

昨日、1月20日に講談社のウエブマガジン「ミモレ」が正式に立ち上がった。読者ターゲットはミドルエイジ。大草直子編集長によれば
「mi-molletのコンセプトは『リアル』です。実用的な、現実的な――という2つの『リアル』を、私たちは大切にしていきたいと思います。
メインコンテンツは、mi-mollet世代の女性たちのスナップ。忙しく、生き生きと生活している女性たちのファッションは、すぐに取り入れたいヒントの宝庫です。あとは、Ask&Answer。そう、お悩み相談室です。ファッション、美容、生き方まで、ご質問をお寄せください。チームmi-molletのメンバーが全力でお答えします」
大草は講談社の生え抜きではなく、ハースト婦人画報社の出身。つまり、外部招聘されたわけだが、講談社とまるで縁がなかったわけではない。フリーとして「グラツィア」の編集にかかわっていた経歴を持つ。
清原亜希もチームmi-molletのひとり。チームmi-molletで講談社の社員は原千乃ひとりのようである。
「お悩み相談室」が背骨として機能できれば、面白い存在になるはずだ。
http://mi-mollet.com/

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2)【本日の一行情報】

◎創刊10周年を迎えるGA文庫が、5月10日(日)に神奈川県民ホールで「GA文庫10周年アニバーサリーフェスタ!」を開催する。版元はSBメディアホールディングス傘下のSBクリエイティブである。要するにソフトバンク系。
http://www.ota-suke.jp/news/134558
http://ga-anifes.jp/
ソフトバンクKADOKAWA・DWANGOを買収するという事態もなくはないだろう。

◎「縁結び -神様が結ぶ赤い糸」(実業之日本社)の刊行を記念して相川七瀬トークショーが1月25日に今井書店グループセンター店 スタジオワンダー 特設会場(松江市)で、2月14日にKuLaSu season なんばパークス店 奥カルチャーセンターで開催される。
http://www.j-n.co.jp/event/?article_id=256
http://www.j-n.co.jp/event/?article_id=260
ただ本を取次ルートで書店に配本するだけでは売れない時代である。こうしたトークショーを実施するとともに地方紙や地方局を回るということも必要だろう。

辻原登の「作家は誰でも、夢を見続けるため死ぬまで恋をし、ラブレターを書く」というコメント、最高じゃん。
http://www.yomiuri.co.jp/culture/news/20150113-OYT8T50151.html
オレも封筒はビリビリ引きちぎるタイプ、谷崎潤一郎と同じようである。

◎「シャルリー・エブド」編集長のジェラール・ビヤールが、事件後に発売したムハンマドの風刺画について「掲載を拒むということはつまり、民主主義をうやむやにしているということになるのです」と発言している。
http://www.huffingtonpost.jp/2015/01/18/charlie-hebdo-cartoons_n_6498252.html?utm_hp_ref=japan

堀江貴文が次のように予言している。
「今後は既存のメディアに就職していった優秀な人材がモバイルメディアに転職することで、まるで映画製作者がテレビマンに大挙して転職していった時代と同じような現象が起こるだろう。紙からウェブへ、テレビからネット動画への人材シフトが起こってくるだろう」
http://dot.asahi.com/wa/2015011600082.html

ツイッターで複数のアカウント保持者が3割以上いるという調査結果。
http://news.livedoor.com/article/detail/9686897/

集英社新書内藤正典の「イスラム戦争 中東崩壊と欧米の敗北」つづき、中田考の「イスラーム 生と死と聖戦」を刊行する。筋の良い編集者がいるということだ。中田は書肆心水から「カリフ制再興 未完のプロジェクト、その歴史・理念・未来」も刊行する。
https://twitter.com/nekonoizumi/status/556455531880001536
http://www.shoshi-shinsui.com/SPL138C.pdf
http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/sale_yotei.cgi?mode=next&jyanru=sin&series=
中田考の「幻想の自由と偶像破壊の神話 − 預言者風刺画問題報道をめぐって」をネットで読んでおくことにしよう。
http://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/8220708/www1.doshisha.ac.jp/~knakata/ronbun62.html

日本テレビの通販番組「日テレ ポシュレ」は、LINEのトーク機能を利用したサポートサービスを開始し、オムニチャネル化を実現した。
http://shopping-tribe.com/news/14481/
http://www.sbbit.jp/article/cont1/29138

◎ヴァリューズは「ウェブサイト訪問者数ランキング」を発表。2014年の1位「Yahoo! JAPAN」は2年連続。2位「Amazon.co.jp」、3位「楽天市場」、4位「Google」。トップ3と「Google」の差は約800万UUに及ぶ。
http://www.valuesccg.com/topics/detail/id=86

◎累計発行部数3000万部を超える「サラリーマン金太郎」が新作を発表するが、5話分、約120ページの電子版として無料公開している。サード・ラインの仕事である。
http://news.walkerplus.com/article/54198/

◎「ターザン」の表紙を日本ハム大谷翔平が飾ることになった。プロ野球界からは城島健司氏以来、11年ぶりとなる。
http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2015/01/20/kiji/K20150120009659960.html

リクルートライフスタイルが運営するグルメ・クーポン情報サイト「ホットペッパー グルメ」は、2014年(2014年1月1日〜12月31日)のネット予約者数が2,200万人を突破したそうだ。スマホに対応した結果である。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000054.000011414.html

◎私からすれば「キネマ旬報」よりも「映画芸術」のベストテンのほうが信頼できる。
http://eigageijutsu.com/article/412603948.html

岡田斗司夫。ここまでバラされてしまっている。
http://togetter.com/li/771432

◎「物流Weekly」は、昨年12月1日に開催された出版物関係輸送懇談会を取材したうえで、こう書いている。
「トラック事業者が減少している現状や車両不足、非効率な輸送という課題を挙げた瀧澤部会長に対し、取次店の代表としてトーハンの柏木祐紀輸送管理部長が出版市場は年々減少しており、特に雑誌の落ち込みが激しいと指摘。その一方で、書籍や雑誌を販売するコンビニエンスストアは増加しており、部数は落ちているのに窓口は増えている状態だという。さらに、コンビニは発売日に間に合わせるための時間指定も厳しく、積載量が確保できないまま非効率な輸送になり、運送事業者の輸送コストの負担が増しているのが実情だと訴えた」
「雑誌を中心に、年々減少が続く出版物の輸送量。多品種少量輸送に加え、コンビニの台頭などで荷下ろし先が増加し、煩雑さがさらに加わった現場では、事業者の苦悩が続く。『撤退によって新しい運送会社を探さなければならなかった。幸いにも見つかったが、喜んでやってくれるところは1社もなかった』と話したトーハンの柏木部長の言葉が、その窮状を物語っている」
http://www.weekly-net.co.jp/logistics/post-10669.php?utm_content=buffer7b76e&utm_medium=social&utm_source=facebook.com&utm_campaign=buffer
取次業界は共同配送を実現すべきだと思う。

紀伊國屋書店は2015年1月18日(日)より、法人向けオンラインストア「BookWeb Pro」で個人向け電子書籍サービスKinoppyの取扱いを開始している。
http://prw.kyodonews.jp/opn/release/201501206998/

◎マガジンハウスの「&プレミアム」3月号の特集は「本屋が好き。」だ。
http://magazineworld.jp/premium/
ちなみに「新潮45」も特集は「『出版文化』こそ国の根幹である」。
http://www.shinchosha.co.jp/shincho45/newest/

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3)【深夜の誌人語録】

あれかこれか?という切羽詰まった局面において、敢えて「未知」を選択したい。