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1)【記事】ウォンテッドリーが日経と資本業務提携
2)【記事】くすみ書房が閉店 啓文堂書店が縮小
3)【本日の一行情報】
4)【深夜の誌人語録】
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- 2015.6.15 Shuppanjin
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1)【記事】ウォンテッドリーが日経と資本業務提携
ソーシャルリクルーティングサービス「Wantedly」を運営するウォンテッドリーが日本経済新聞社と資本業務提携した。
http://site.wantedly.com/2015/wantedly_and_nikkei_strategic_partnership/
ウォンテッドリーのCOO兼CFOは萩原学、代表取締役CEOは仲暁子。ともに京大の出身だ。仲は京都大学経済学部卒業後、ゴールドマン・サックス証券に入社。退職後、Facebook Japanに初期メンバーとして参画し、2010年9月、ウォンテッドリーを設立し、Facebookを活用したビジネスSNS「Wantedly」を開発する。
https://www.wantedly.com/users/8558
マンガの腕前は相当なものである。大学3年のときには講談社の「モーニング」に作品を持ち込んだこともあるそうだ。ゴールドマン・サックス証券を退職後、マンガ投稿サイトに関わっていたこともある。父親も母親も大学で教鞭をとっているようだ。このスピーチは迫力がある。美人で格好が良いんだよね。
http://matome.naver.jp/odai/2141188994551374401
萩原は学部時代に核融合の研究をしていたという。投資銀行を経て仲の誘いを受けウォンテッドリーに加わる。
「3年半ほど働いた後、自分がこのまま金融の世界でやり続けるのかと考えたとき、アメフトは卒業して、そろそろスキーをしたい、研究者になろうと思い、投資銀行を辞めました。研究者の道に戻るため準備をしている時に、同期だった仲さんに誘われて、Wantedlyを手伝いはじめました」
https://www.wantedly.com/users/128/history
日経は良いところに目をつけたものである。
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2)【記事】くすみ書房が閉店 啓文堂書店が縮小
札幌のくすみ書房が、6月21日をもって閉店する。2013年に会員組織の「友の会」を設立、インターネットで小口の資金を広く集める「クラウドファンディング(CF)」で300万円以上を集めて何とか危機を乗り切ったはずであったが、遂に万策が尽きたのだろう。
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1506/12/news060.html
https://twitter.com/kusumishobo
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/life-topic/life-topic/1-0144148.html
札幌在住の佐々木譲が「札幌のくすみ書房が6月21日をもって閉店、という友人からの報せ。案内看板画像つきだったので、間違いはないのだろう。意欲的な書店だったのになあ」とツイートしている。
https://twitter.com/sasakijoh
もはや「街の書店」がビジネスモデルとして通用し難いのだろう。危機に直面しているのは独立系の「街の書店」ばかりではない。チェーン書店にしても経営は深刻だ。
何しろ「京王グループの京王書籍販売が展開する啓文堂書店が、41店あった店舗を15店閉鎖して26店にまで縮小するうえ、20人の希望退職者を募集している」そうだ。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150611-00010000-cyzoz-soci
いずれにしても「粗利率が2割程度で売上が下がっているなか、家賃や人件費などの固定費を支払うと利益はほとんど残らない」ような経営状態に置かれている「街の書店」が生き残るためには、こんなことは書きたくないのだが、良い棚を編集するよりも、書店業を「従」とするような兼業化をはかるしか選択肢はないのかもしれない。
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3)【本日の一行情報】
◎小学館の女性ファッション誌「AneCan」は「Pinterest」に公式アカウントを開設したが、フォロワー数が1カ月で1万4000人を突破した。
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1506/10/news129.html
◎定額制オンデマンド型音楽配信サービス「LINE MUSIC」が150万曲以上の楽曲をラインナップして公開された。料金プランは、30日間の有効期間内で、全ての機能利用と20時間の楽曲聴き放題が500円でできる「ベーシックプラン」と、同じく30日間で、全ての機能利用と時間無制限での楽曲聴き放題が1,000円でできる「プレミアムプラン」を設けている。学生ユーザーは300円から利用できる。
http://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2015/1015
◎エイベックス・デジタルとサイバーエージェントが共同出資する定額制音楽配信サービス「AWA」(アワ)は、6月10日に100万ダウンロードを突破した。
https://www.cyberagent.co.jp/news/group_press/id=10560
ストリーミングの時代がやって来た。音楽は聞き放題、雑誌は読み放題が時代のトレンドである。
◎日本でiPhoneのシェアが高いのは「実質ゼロ円」販売があるからだと毎日新聞「経済プレミア」で北俊一が指摘している。
「『実質ゼロ円』は端末本体価格の24分の1の金額が24カ月間、毎月の通信料金から割り引かれ、24カ月後には本体の負担金が実質的にゼロ円になるという仕組みだ」
「例えば、「iPhone6」の16GBモデルが、日本では発売当初から3事業者ともに「実質ゼロ円」に設定されている。Appleのお膝元の米国でさえ、2年契約の場合、購入時に端末代金として200ドル程度を負担しなければならないため、より安いAndroid端末を選択する消費者が多くなる」
http://mainichi.jp/premier/business/entry/index.html?id=20150609biz00m010007000c&fm=mnm
◎グリーエンターテインメントプロダクツ、ホビージャパン、KADOKAWAの3社は製作委員会を結成し、トレーディングカードゲームとスマホが完全連動した「銀鍵のアルカディアトライブ」を9月に発売する。
http://www.inside-games.jp/article/2015/06/11/88334.html
右肩下がりのカードゲーム市場だが、スマホと連動させることで復権を狙う。
◎トゥ・ディファクトが運営するハイブリッド型書店サービス「honto(http://honto.jp/)」 のhonto電子書籍ストア(http://honto.jp/ebook)では、双葉社の「みちのくに みちつくる」を6月 11日(木)から先行配信しているが、これにあわせて8月31日(月)まで、「honto先行配信!『みちのくに みちつくる』特集」を実施し、第1話〜第4話まで収録の第1巻を無料で配信する。
6月11日以降も続話を毎月第2、第4木曜日に配信し、2016年1月に完結する予定だ。2016年3月11日の前には完結した作品を紙のコミックとして発売する。
http://www.2dfacto.co.jp/pdf/150611_1.pdf
いろいろな形でマンガにおいては「デジタルから紙へ」が試みられている。
◎「絶歌」は「元少年A」が出版を希望し、仲介者を通じて太田出版に持ちかけたと同社の岡聡社長が明らかにしたと神戸新聞は報じている。
http://www.kobe-np.co.jp/news/zenkoku/compact/201506/0008111100.shtml
弁護士の紀藤正樹が次のように書いている。
「自ら本を出す以上、少年時代の犯罪という点で、将来の更正のために与えられてきた『少年A』という『匿名』特権も許されることはないでしょう」
http://blogos.com/article/116060/
産経新聞が社説「主張」で次のように書いている。
「出版社側は『少年犯罪が今も社会を動揺させている中、加害者がどういう心境なのかを伝えるべきだと思った』と説明している。それならせめて、出版前に遺族に相談すべきだったろう」
http://www.sankei.com/column/news/150613/clm1506130001-n1.html
被害者の遺族は太田出版に抗議文を送るとともに「絶歌」の回収を要求した。
「貴社は、新聞報道によると、「批判はあるだろうが」、「反発やおしかりも覚悟している」などと開き直った発言をしているとのことです。このように、貴社は、遺族の2次被害について検討した形跡は全くなく、むしろ、2次被害もやむを得ないと考えているようで、極めて配慮を欠き、悪質なものであります」
しかし、どんなに倫理的に断罪したところで、そのことすら『絶歌』のプロモーションとして機能してしまうことを忘れてはなるまい。また、どんな犯罪者であろうとも、合法的にカネを稼ぐことは「悪」ではあるまい。ついでに言論の自由と声高に叫んだところで、商売として成立する言論しか流通しないという現実も押さえておくことにしよう。
インターネットが例外的な情況を生み出しつつあるとはいえ、言論の自由が商売として成立しないのであれば、その質は劣化するだけである。
http://mainichi.jp/select/news/20150614k0000m040046000c.html?fm=mnm
http://mainichi.jp/select/news/20150614k0000m040045000c.html?fm=mnm
◎SBクリエイティブが刊行した「出口汪の論理的に話す力が身につく本」は、2012年6月に刊行された文庫「出口汪の論理的に話す技術」を改題・再編集し、判型も四六判に改められたが、「時限再販」出版物である。この6月末日をもって再販期間から抜けることになる。
http://www.sinkan.jp/news/index_5836.html
日販が51%、カルチュア・コンビニエンス・クラブ が49%を出資して設立された「取次」と言って良いMPDも2013年5月に出版された「食べるなら、どっち!?」(サンクチュアリ出版)を皮切りにして時限再販に積極的に取り組んでいる。川村興市執行役員が「新刊JP」で次のように語っている。
「『時限再販』はもともと出版業界にあったルールだ。雑誌では見るが、書籍については、私たちが取り組むまではほとんど使われなかったと聞いている。
書店側は本が売れない場合、返品をすればお金が戻ってくる。単品で責任販売制を取っている出版社もあるが、基本的には本を売り切る必要はない。ただ、出版社にとって返品率の高まりはリスクになる。だから私たちは本を仕入れる際、出版社の持つリスクを分担する『チャージ契約』を加えた。この契約では1冊販売するとインセンティブをつけ、1冊返品するとペナルティを支払うことになっている」
http://www.sinkan.jp/news/index_5841.html
◎Gカップアイドルの杉原杏璃は、SEXYフォトノベル「……and LOVE」を双葉社から刊行する。
http://dmm-news.com/article/977974/
◎欧州連合(EU)欧州委員会は、アマゾンが、電子書籍の販売に関する出版社との契約で公正な競争を妨げ、EU競争法違反の疑いがあるとして調査を始めた。日経の森本学は次のように書いている。
「欧州委が問題視しているのが、アマゾンが出版社と結ぶ契約に盛り込まれた条項だ。(1)競合相手に有利な条件を提供する場合にはアマゾンに知らせる(2)競合相手と最低でも同条件を適用する――ことなどを求めているという。欧州委はこうした条項によって、競合他社が新たな商品やサービスでアマゾンと競争することが困難になっている恐れがあるとみている」
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM11H6H_R10C15A6FF1000/
◎アサツー ディ・ケイは、「動画マーケティング」領域において、グローバルなネットワークを「Sticki」を構築し、クラウドソーシングを活用したインサイト抽出やクリエイティブ制作・拡散支援など包括的なソリューションを提供する体制を整えた。
https://www.adk.jp/10425.html
◎大日本印刷は、世界トップクラスのセキュリティ関連の印刷会社である英国De La Rue plcとセキュリティソリューション分野で業務提携する。リリースには次のように書かれている。
「DNPの高度な偽造防止技術とデラルーのセキュリティ印刷技術を融合し、新たなセキュリティソリューションをグローバル市場に展開していきます。第一弾として、DNPは、リップマンホログラム、エンボスホログラムなどのセキュリティ製品をデラルーに供給することで、海外のセキュリティ市場に参入します」
http://www.dnp.co.jp/news/10111456_2482.html
◎集英社の女性ファッション誌「BAILA」は、8月号と9月号の二号連続で少女マンガ誌「りぼん」とコラボした附録を実現する。8月号の附録は「スライドケースクリアポーチ」「両A面漫画メモ」「復刻シール」の3つ。9月号の附録は水沢めぐみ「姫ちゃんのリボン」の描き下ろし読み切り作品などを収録した「BAILA世代のりぼんメモリアルBOOK」である。
http://natalie.mu/comic/news/150340
http://hpplus.jp/baila/special/baila_ribon/
それにしても最近「りぼん」の話題の何と多いことか。「りぼん」は創刊60周年を機に復活を目論んでいるのだろう。
◎「別冊コロコロコミックSpecial」(小学館)に連載されている鷹岬諒のマンガ「ももいろ討鬼伝モモタロウくん」を読んでみたくなった。
http://otapol.jp/2015/06/post-3093.html
http://sol-comics.shogakukan.co.jp/solc_dtl?isbn=9784091418753
「おたぽる」が「ももいろ討鬼伝モモタロウくん」について次のように書いている。
「本作は『コロコロなのにエロすぎる』と、ネットでも話題になるなど、“お色気マンガ”として知られている。そんな本作の6月号掲載分には、小人化した主人公がハプニングで女性キャラの股間や胸に押しつぶされそうになったり、『女豹のポーズの刑』『大人なのに体操服の刑』といった術をかけられた女性キャラが恥じらうシーンが。これに嫌悪感を抱いた読者が、当該シーンの写真付きでTwitterに投稿。特に、恥じらう女性キャラに対してサブキャラが面白がってスマホで写真撮影する“セクハラ描写”を糾弾した」
http://otapol.jp/2015/06/post-3093.html
子どもって大人が考えるほどウブじゃないんだよね。私も小学生の頃「ハレンチ学園」を興奮しながら読んでいたものなあ。
◎「メディア王」と言われて来たルパート・マードックが21世紀フォックスの最高経営責任者(CEO)を退任するようだ。次男に「メディア王」の座を譲るらしい。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM11H7T_R10C15A6FF2000/
◎大人気のスマホゲームアプリ「ねこあつめ」を母胎にしたシールブック「ねこあつめ ねこだらけ図鑑」が690円(税別)で宝島社から発売された。
http://ichigaya.keizai.biz/headline/2168/
出版界は猫ブームが続いている。
◎米ツイッターはダイレクトメッセージの140文字制限を撤廃する。1万字に拡大するそうだ。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1506/12/news058.html
◎「週刊Dモーニング」に連載されている「クッキングパパ」(うえやまとち)は「全世界最長巻の料理マンガ」なんだそうである。これを記念して電子書店で無料や99円、20%オフなど割引価格で読める記念キャンペーンが開催されている。「朝のクッキングパパ」「昼のクッキングパパ」「夜のクッキングパパ」「深夜のクッキングパパ」と各テーマに沿った話を集めた電子コミックオリジナルのオムニバス集4点と、1000個分のレシピを一挙に集めた「クッキングパパのレシピ1000」を配信している。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000665.000001719.html
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4)【深夜の誌人語録】
前例や慣習の堅牢たる枠組の外側に出るために創造力は発揮されるべきである。