【文徒】2016年(平成28)7月5日(第4巻124号・通巻811号)

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1)【記事】知ったかぶりしちゃったNHKキャスターのブログが炎上(岩本太郎)
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】

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1)【記事】知ったかぶりしちゃったNHKキャスターのブログが炎上(岩本太郎)

NHKの国際ニュース司会をする杉江義浩(NHKインターナショナル)が、ダッカ人質テロ事件でバングラデシュとアラブをごちゃ混ぜに論じて即炎上が発生した。
そもそもは、先週末にバングラデシュの首都ダッカのレストランで発生した武装集団による人質テロ事件の際、襲撃された日本人男性が発したとされる「私は日本人だ。撃たないで」という言葉が、さっそく日本のマスメディアやウェブ上の日本語メディアの間で一人歩きを始めていたことにあるようだ。
『ハフィントンポスト』の安藤健二は「『私は日本人、撃たないで』逆効果か」と題し、日本人の犠牲者が出たことを伝えた朝日新聞産経新聞の第一報における当該場面の描写を並べて紹介している。ここでは引用されていない他のメディアでの報道も併せると、事件当夜に現場でそうした言葉が聞かれたことは事実なのだろう。
http://www.huffingtonpost.jp/2016/07/02/i-am-japanese_n_10790532.html
http://www.asahi.com/articles/ASJ725GYSJ72UHBI014.html
http://www.sankei.com/affairs/news/160702/afr1607020050-n1.html
さらに同記事では、孫崎享江川紹子が事件を受けてtwitter上でそれぞれ公表した以下のようなツイートも併せながら、事件が日本国内にもたらした波紋を伝えようとしている。
ダッカ事件「英語で”私は日本人だ”と叫ぶ40歳代ぐらいの男性1人が、男達に店内へ連れ込まれたのも見た”と話した」。残念ながら日本人なら無害は過去の話。IS「アベよ、戦いに参加するというおまえの無謀な決断でこのナイフはケンジを殺すだけでなく、おまえの国民を場所を問わずに殺戮する」》(孫崎享
https://twitter.com/magosaki_ukeru/status/749238326578716673?ref_src=twsrc%5Etfw
《胸が詰まる。日本人である、ということが、もはや身を守るのに何の役にも立たない…どころか、逆効果にさえなるのかも》(江川紹子
https://twitter.com/amneris84/status/749260491764051968?ref_src=twsrc%5Etfw
ちなみに孫崎がツイートの中で引用しているISの「アベよ、戦いに……」というメッセージは、一昨年の後藤健二の殺害時に安倍晋三首相に対して出されたものだ。一方で『JCASTニュース』も「『私は日本人』は防衛策にならず 『十字軍』敵視テロが突き付ける現実」と題し、上記の孫崎のツイートを紹介しつつも、
《一方、ISの警告と安倍首相の外交対応を関連付けて安倍政権を批判することに対しては、「(過激派の)思うつぼだ」との逆批判も以前からある》
と釘を刺している。
http://www.j-cast.com/2016/07/03271432.html
カッコつきで言う「過激派」が具体的にどのあたりを指しているのかはさておき、ちょうど参院選東京都知事選の直前という日本国内の事情だけでこの事件が捉えられ語られるのは適当ではないという点には同意できる。そこは日本の“ドメスティック・マスメディア”による国際報道が抱える宿命的な弱点にも絡む部分でもあるからだ。
無論、そうした中でも見識を備えた日本の優れたジャーナリストたちがこの事件の背景までをきちんと押さえた形で報じてくれることを期待したいところではある。
ところが、どうもそれも怪しいところかな……と少々悲観的な思いにさせてくれたのが、かつて『NHKスペシャル』『週刊こどもニュース』などを手掛けたほかローマ臨時支局での勤務経験もあり、現在はNHKインターナショナルで海外向け番組の提供や国際会議のホストブロードキャスターも務めているという杉江義浩が7月3日付の自身のブログに書いた記事だ。
「『私は日本人です。撃たないで』が逆効果な時代になったのはなぜ?」と題したこの記事の中で杉江は、やはり先のISのメッセージを冒頭で引き合いにしつつ次のような書き出しで始まる珍論を述べているのだ。
《IS(通称イスラム国)が昨年発表したこの宣言が、とうとう現実のものとなりました。バングラディシュ人質テロの犠牲者の方々とそのご家族に深い哀悼の意を表すとともに、イスラム系の人々は親日派だという長年の伝統が、今や崩れ去ったことに注目したいと思います。今回の犯人はベンガル人でアラブ人ではありませんが、ISのような過激派の間では、アラブ系だろうと東南アジア系だろうと国籍・民族を問わず共通したイスラム過激派の思想を持っています。なのでここでは便宜上、イスラム系を代表するアラブ人の、日本人に対するメンタリティーという観点から見ていきたいと思います。
戦前戦後を問わず、アラブの国々の人は、日本に好意的でした。戦時中も日本はアラブ諸国を攻めることが無かっただけではなく、日本は共通の敵アメリカにコテンパンにされた気の毒な国、という歴史認識があったと言われています。
戦後は石油を買ってくれる良いお客さんでもありました。さらに皮肉なことですが1972年5月30日にイスラエルのテルアビブ空港で、岡本公三日本赤軍パレスチナ側に立って乱射自爆攻撃を起こしたことが、日本人は命がけでアラブのために闘ってくれたとパレスチナの人々に思われ、彼らの間で親日感情を高めた原因でもあります。岡本公三はアラブの中で英雄視され、僕たち日本人がアラブを訪れても「お前は日本人か。コーゾー・オカモトを知っているか?」と嬉しそうに近づいてくるくらいでした》
http://ysugie.com/archives/5257
ちなみに上記のうち「今回の犯人はベンガル人でアラブ人ではありませんが」という一文は後述の通り、記事が出た後になって書き加えられたものらしい。とはいえいずれにせよ、ISが犯行声明を出したとはいえ現地の警察当局が「ISではなく国内の過激派メンバー」との見方を公表している段階で、バングラデシュでの事件をイスラムというだけで強引にアラブに結び付け「イスラムを代表するアラブ人の、日本人に対するメンタリティー」などといった御高説を垂れられても、岡本公三も含めて日本人には迷惑な話かも?
これにはさっそく東京大学准教授(先端科学技術研究センター・イスラム政治思想分野)で『現代アラブの社会思想』『イスラーム国の衝撃』などの著作を持つ池内恵facebook上で怒りのシェア。
バングラデシュの事件で「アラブ人が」と書いているトンデモ記事。ターゲットは宗教で決まる。知らないことを書き散らす人たちが多すぎる》
https://www.facebook.com/satoshi.ikeuchi/posts/10205281871645361?pnref=story
バックパッカー旅行記の人気の書き手である蔵前仁一も呆れを隠さずシェア。
《タイムラインに流れてきたこの記事を読んで絶句。
バングラデシュ人をアラブ人と勘違い(!)している人間がこんなことを書いているとは。それすら知らないで書いているので、もうめちゃくちゃだよ。
【追記】その後どなたかから指摘されたのか、「今回の犯人はベンガル人でアラブ人ではありません」との一文が書き加えられました(笑)》
https://www.facebook.com/jinichi.kuramae/posts/527402177384774?pnref=story
他にも《イランをアラブの国と思いこんでいる人はけっこういるみたいですが、バングラデシュもアラブにされてしまいましたか》など、批判の声が溢れ返っていることは言うまでもない。杉江は上記のブログ記事の末尾で《僕は明後日から中東に行きますが、そこで出会うアラブ人は、もはや昔出会ったアラブ人とは異なることを、ある程度は覚悟しておかなければならないのかも知れません》と述べている。
杉江は池上彰ファンクラブの管理人だというが、基礎的な表現能力不足とメディアリテラシーに欠けるままネットツールを使っていたことで、化けの皮がはがれたといったところだろうか。

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2)【本日の一行情報】(岩本太郎)

◎さる6月の東京電力の第三者委員会による報告書から浮上した、東日本大震災および原発事故後の首相官邸による「炉心溶融」隠蔽指示疑惑について、当時内閣府の広報担当審議官として菅直人首相らと共に現場で行動していたことで核心部分を知る下村健一(元TBS報道キャスター)が、8bitNews代表・堀潤による独占インタビューに応じた。
《当然あの時は、誰であっても一番怖いのは「炉心溶融」だというような大雑把な認識がありますから「炉心溶融なんですか、これは?」というのは当然、記者会見でも一番の焦点の質問の一つ、ですよね。だから答え方として、「(我々だって)わかったら説明したいよ」というのが官邸の(本音の)スタンスでした。
当時、事故直後ぐらいから、菅さんと枝野さんが我々広報の人間に向かっても言っていたのは、この2つの原則でいくからなというものでした。それは「不都合でも隠すな。不確かなら喋るな」。とにかくこの2つで行くからな、と。
つまり、今まで続けてきた原子力安全神話からすると不都合なことであっても、今までの国策から矛盾してしまうからといっても、「言わないでおこう、とすることはしない」というのが一つ目の原則ですね。不都合でも隠すな。そして、2番目が「不確かなら喋るな」。これはもう我々メディア側にいた人間にとっても、それはそうだよねと思いましたから、なんでですかとは誰も言わない。そうだよなと。(大混乱の)今こそ、一番確証を得られた事だけを喋るべきだなと思ってましたから。
で、炉心溶融に関しては、2番目の原則の方に当たったわけですね。「本当にわかりません」という東電の説明に対して、じゃあしょうがない、わかったらちゃんと発表しましょう、今は「その可能性もある」という事だけを正直に発表しましょうと、そういう事です》
《(第一原発の爆発の写真が、官邸の知らないうちに公開されたことについて)官邸は、こんな大事な時に情報が共有されていないってことが不快だった、わけです。多分、清水社長側はそれを言われた時に「その写真を出したことが不快だ」と官邸が思っていると勘違いしたのではないでしょうか。そこから、「ズレ」が始まってるんですよ。
とにかく官邸は、「不都合でも隠すな」というのが第一方針でしたから。前もって状況を把握さえしていれば、「この写真は出さないで」とは絶対言わなかったはずなんですね。だから、そこでまず第一ボタンの掛け違いが起きてしまった、ということですね》
《で、その後、何があったかわからないんですけども、次の会見で、突然保安院の会見の担当者が代わってたんです。で、それを知った時の枝野さんの反応も、私官邸で見てましたけど、「あれ、変わっちゃったの、あの人?」というような発言だったんですよね。ということは少なくとも、枝野さんがあいつ下ろせと言ったんではなくて、誰かしらが、その前の枝野さんの憤りを見ていて、大変だ大変だ、これは官房長官がお怒りだということで、勝手に忖度して、交代させた方がいいというような話になったんでしょう。その時に、これは“官邸の意向”だって言葉が勝手に使われたかどうかはわかりませんけれども、とにかく次で人が代わっていて、怒った当人である枝野さんもびっくりした、というようなことがありました。これは、すごく象徴的だなと思いましたね。周りが忖度していくという》
http://bylines.news.yahoo.co.jp/horijun/20160702-00059525/
わかりやすくいえば、菅直人に怒鳴られた東電の清水社長がビビって、"大本営発表"以外の禁止を指令したという。つまり伝言ゲームの失敗。大日本帝国はこの積み重ねで滅亡した。

◎『現代ビジネス』が「テレビからCMが消える日」と題して、『報道ステーション』と『笑点』の分刻み視聴率データの分析から浮かび上がった、現在のテレビCMビジネスが直面している将来不安について言及。ザッピングの話とかは昔から言われてきたことであり特に目新しくはないが、「CMが消える日」となると少し前なら「何を絵空事を」と一笑に付された類の話だったのが、今では「割と遠からずそんな日がくるのかもな」と思える状況にはなっている。記事ではその「消える日」ともいうべき節目を2020年の東京五輪ではないかと予測している。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49028

◎『日本会議の研究』著者の菅野完が、ここにきて独自の発信にさらに力を入れ始めている。以下は7月1日付の自身のブログにアップした「なぜメディアは日本会議を報道してこなかったのか」より。
《「日本会議は小さい。しかし、彼らがレペゼンしてるのは『ニッポンのオッサンのメンタリティ』。国粋主義でも宗教でもない。あなたにもそしてこんな偉そうなことを言ってる僕の中にもあるかもしれないドロドロとしたミソジニーをレペゼンしてるんだから、強いんです」
さらに続ける。「と、考えると、彼らが今改憲議論で、『緊急事態条項』と『家族条項』にこだわる理由もわかるでしょ?緊急時には女子供はすっこんどれと。家族の言うことを聞けと。」と。
ここまでくるとほぼ90%の人が理解してくれる。だが、最後まで理解できないのは、左派のおっさん記者。
あ。最後まで理解しないのは、左派系メディアのおっさん記者だけでなく、週刊誌メディアの人の中にもたまにいる。前者の場合は、「いや、そんなことはない、自民党国家神道の復活を目指しており。。。」とか明後日なことを言う。後者は、最後まで「それの何が悪いの?」って顔をしている。
週刊誌メディアの人が最後まで理解できないのは、職業柄だから仕方ないと思う。だってそういうメディアなんだから。「日本会議って『ニッポンのオッサン会議』なんすよ?」って話しても「いやー困ったな。うちはそのオッサンが客なので」って話なんでね。だから不思議なのは、左派系メディアの頑迷さ
いくら口すっぱく「右派運動って考えるのやめたらだろうでしょうね?あれは、壮大なるミソジニー運動だしマチズモ運動ですよ?」と伝えても、左の人は理解してくれない。そして最後には「だとして、だから何が問題なのか?」という。「そんなことよりも、9条ガー 国家神道がー」となる
だからこっちとしても「そりゃ、9条も大切なんでしょう。国家神道も強いんでしょう。しかし今厳然として眼前で『女子供』が抑圧されている。それに抗えず、国家神道に抗えるんですか?」と尋ねる。ここまでくると向こうも意地だ。先日など「君は失敬だ!細かいことにこだわりすぎる」と言われたw
つまり、今話したようことを、資料も見せ、エビデンスを見せ、連中が書いた雑誌記事などを並べてみても、40代以上の左派系メディアの人々は、「そんなことはない!!!!戦争やりたがってるんだよ!!!!」と意固地になって聞く耳を持たない。そりゃメディアが日本会議のことを書けないはずだわね》
http://www.sugano.ne.jp/2016/07/01/post-187/

◎なおも燻り続ける「ツタヤ図書館」問題についての『Buisiness Journal』の続報。宮城県多賀城図書館では、佐賀県武雄市図書館などで発覚した一連の不祥事に不信感を強めた同市教育委員会が、CCCからの大量の「古本」を含めた選書を拒絶し始めたようだ。
http://biz-journal.jp/2016/07/post_15733.html

アメリカではネットラジオを含めてラジオのリスナーは約1.5億人、ラジオ広告市場は日本の実に10倍にあたる1兆円超もの規模を誇っている。日本でもネットとの融合によるラジオ市場の拡大は今後ありうるのか。『マイナビニュース』の取材にデジタル・アドバタイジング・コンソーシアムDAC)で音声広告手法を手掛けている担当者3人が応えている。
《どうしたら日本に大規模なネットラジオが誕生するか。ラジコが米国などと同じ意味でのネットラジオとして機能するようになるのが近道だと考えられるが、この道には高いハードルが待ち受けている。ラジコが独自広告による収益化を始めるには、コンテンツを供給している様々な権利者との間で交渉を進め、収入を分配するシステムを構築する必要があるからだ》
http://news.mynavi.jp/articles/2016/06/30/internetradio/

◎都内四谷のサンミュージック本社屋上からの投身自殺事件から今年でちょうど30年を経た岡田有希子。その彼女が生前、地元である名古屋の東海ラジオの番組に出演した際のトークの音源が、父親からの使用許可を得てこの4月より毎週土曜深夜のレギュラー番組でオンエアされるようになったところ往年のファンなどから好評を博し、有料のネット放送で聴くリスナーも増えているという。
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/184904

◎落語家の司馬龍鳳が地元の愛知県一宮市から仕事で公民館での講演(落語)を頼まれたものの、予算の都合でギャラを払いたくないので「本名で落語活動家として演ってほしい」と頼まれ激怒。さらにその件を詫びるために市が送って来た謝罪文にさらに逆上して一連の経緯をTwitter上で公表。その市からの謝罪文にはこう書かれていたそうだ。
《今後二度とこのような事態を招かぬよう、貴殿に一宮市立の全公民館から講演を依頼することがないように、公民館役員並びに市職員に徹底周知を図りましたので、ご報告を申し上げます。》
http://togetter.com/li/994849
双方にいろいろ言いたい事情がありそうだ。

東日本大震災後に岩手県釜石市で創刊された地域紙「復興釜石新聞」が7月2日付で創刊500号。震災により休刊に追い込まれた岩手東海新聞の元従業員らが、釜石市と組んで緊急雇用対策事業として補助金で創刊した新聞で、現在は独立採算に移行しながら週2回、同市と隣接の大槌町をエリアに約5000部を配布している。
https://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20160701_3

◎これ気づいてました? 同じ漢字の「妻」なのに、平仮名のルビが「稲妻」は「いなずま」で、「人妻」は「ひとづま」。毎日新聞東京本社で校閲を担当する佐原慶が、そのあたりの違いを映像で解説。
http://mainichi.jp/articles/20160624/org/00m/040/036000c?fm=mnm

◎『クーリエ・ジャポン』で野嶋剛の連載「極東のイノベーターを訪ねて」がスタート。第1回は香港で「独立派」政党「青年新政」でリーダー格の1人として活躍する25歳の女性にインタビュー。
良い記事だがタイトルが「香港の『独立派』美人若手活動家が『中国への絶望』を語った」……って、『クーリエ・ジャポン』でもわざわざ「美人」を入れるか(写真を見ればわかるんだけど)。
このあたりは週刊誌の見出しや誌面づくりの文化の名残がまだ残ってるんだろうか。女性週刊誌でも、私は以前『an・an』の編集者からの依頼を受けてある女性の大学教授を紹介したところ、その女性編集者から「その人って美人?」と聞かれたことがあるけど。
http://courrier.jp/columns/55714/

◎鹿児島県北端の離島・長島に移住した元東京のIT起業出身者3人が地域おこしの一環として、映画館がない同島内に「野外映画館」を開設すべくクラウドファンディングで運営資金を募集中。ちなみに野外映画館のスクリーンは「山」。
http://japangiving.jp/p/4206

◎人工呼吸器を使用しながら生きている人たちを追ったドキュメンタリー映画『風は生きよという』が完成し、9日より渋谷アップリンクファクトリーで上映開始。
http://mainichi.jp/articles/20160702/ddl/k13/040/213000c

◎「米軍は5年前、女性兵士だけの特殊部隊をアフガンに投入していた」と『ニューズウィーク日本版』が報じている。
http://m.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/07/post-5412_1.php

◎音楽ライブハウスのほかに、新宿「ロフトプラスワン」などのトークライブハウスを運営しているロフトプロジェクトが遂に渋谷に進出。円山町にある、映画館「ユーロスペース」が入ったビルの1階に「LOFT9」の名称で、さる6月30日に関係者向けレセプションパーティー、営業開始日の翌7月1日には一般客を対象としたオープニングイベントが行われた。
http://www.loft-prj.co.jp/loft9/
https://www.instagram.com/p/BHR-8kJjbuN/?taken-by=taroimo0424
https://www.instagram.com/p/BHSCBTdjbcB/?taken-by=taroimo0424
なお、明日6日(水)夜には、上記『クーリエ・ジャポン』編集者で、先頃コロンビア大学ニューヨーク市大で1年間に渡って最先端のテックとジャーナリズムの関係を学んできた石井克尚、同じく上記の野嶋剛、『ハフィントンポスト日本版』編集長の竹下隆一郎、映画監督のヤンヨンヒ(『かぞくのくに』『ディア・ピョンヤン』など)が出演するトークライブ『若手編集者が語るテックとジャーナリズム最前線』が19時半(会場は18時半)より行われる予定だ。
https://www.facebook.com/events/1045470055522347/?notif_t=plan_user_invited¬if_id=1467436347999873

◎一昨日(7月3日)付の産経新聞朝刊の第2社会面の記事下に掲載された日本共産党の広告が掲載された。右端に「アベノミクス失敗みとめろ! 消費税10%はあきらめろ」、左端に志位和夫委員長の写真入りで「野党、市民が心ひとつに 日本を変える野党共闘」など、来たる7月10日投開票の参院選に向けた同党の政策が盛り込まれたものだ。
つい2ヵ月前に『日本共産党研究――絶対に誤りを認めない政党』(産経新聞出版)を政治部が出している産経新聞に、共産党が広告を出したことで、ウェブ上でも「読者にケンカ売ってる」「産経読者にも今の自民党は支持しない人がいるだろうし意外と効果があるかもね」などと話題を読んでいるらしい。
http://news.livedoor.com/article/detail/11722881/
実は産経新聞日本共産党の間には今から43年前の1973年12月、自民党サンケイ新聞(当時の題号)に出稿した、当時の共産党参院選向けに掲げていた「民主連合政府綱領」と「日本共産党綱領」との矛盾を問い質した「前略 日本共産党殿 はっきりさせてください。」という意見広告をめぐり、俗に”サンケイ新聞事件”と呼ばれるトラブルに発展したことがあった。
この時はサンケイ側が持ち掛けた反論広告(有料)の申し出に対し、共産党側が無料での掲載を求めるなどした末に交渉が決裂。共産党憲法21条に基づく反論文の掲載を同紙の発行元である産業経済新聞社に求めて東京地裁に提訴したが、最終的には最高裁共産党側の反論掲載の要求を退ける判決が1987年4月に下され確定している。
そうした過去の因縁が両者の間には存在するだけに、奇しくも43年前と同様の参院選絡みで、しかも「民主連合政府綱領」を掲げていた往時を彷彿とさせる「国民連合政府構想」を少し前に打ち出していた日本共産党が「野党共闘」を訴える意見広告を産経新聞に出してきたことについては、往時を知る新聞業界人の間からは「時代は変わった……」との感慨を露わにする声も上がってきているようだ。
いまの産経新聞会長はフジテレビHD社長から左遷されてきたノンポリの太田英昭。赤字垂れ流しで関連事業で何とか補填してもらているので、右巻き頭の連中も何も言えないのだろう。
http://ameblo.jp/ut-liberi-esse-possimus/entry-10293829105.html

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3)【深夜の誌人語録】(岩本太郎)

「お前より俺のほうがいかに利口か」を競いたがる者は、「お前より俺はいかにバカか」で立ち向かってくるバカには勝てない。