【文徒】2016年(平成28)10月13日(第4巻191号・通巻878号)

Index--------------------------------------------------------
1)【記事】中日新聞東京新聞の記事捏造とMXテレビの強制わいせつを朝日と読売はどう報じたか
2)【記事】主婦と生活社週刊女性」が大手出版社にケンカを売る!
3)【本日の一行情報】
4)【深夜の誌人語録】

                                                                            • 2016.10.13.Shuppanjin

1)【記事】中日新聞東京新聞の記事捏造とMXテレビの強制わいせつを朝日と読売はどう報じたか

中日新聞社は、5月に中日新聞、6月に東京新聞に掲載した掲載した子どもの貧困をめぐる連載記事「新貧乏物語」に「原稿をよくするために想像して書いてしまった」部分があったとして「おわび」を発表した。
「今年六月に掲載した連載『新貧乏物語 子どもたちのSOS』(全六回)のうち一つの記事に、事実ではない誤った記述がありました。外部からの指摘を受けて社内で調査した結果、取材班の記者の一人が事実と異なる取材メモを作成し、それを基に原稿を書いたことが原因だと分かりました。
誤りがあった記事は、六月二十一日朝刊6面の連載三回目『父親急病 突然の転落』。病気の父親を持つ中学三年生の少女(一四)の話。八月末に関係者から指摘があり、少女のご家族や記者本人の聞き取りなど社内調査を進めた結果、教材費や部活の合宿代も払えない、などとした三ヵ所の記述が事実でないことを確認しました。記者は『原稿を良くするために想像して書いてしまった』と話しています。
匿名で取材に応じてくださった関係者や読者の皆さまにご迷惑をおかけしたことをおわびするとともに、見出しおよび記事全文を削除します」(東京新聞
実際、削除しているが、ここには「おわび」を掲載していない。私は「おわび」をここにも掲載すべきだと思う。
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/binboustory/list/
要するに中日新聞の書いた記事に捏造があったということだ。朝日新聞は「捏造」という言葉を使わずに報道しているが、読売新聞ははっきりと「捏造」と書いている。
http://www.yomiuri.co.jp/national/20161012-OYT1T50066.html
http://www.asahi.com/articles/ASJBD3G0JJBDOIPE004.html
一方、MXテレビの事業局スポーツ部で番組制作を担当する33歳男性社員が強制わいせつ容疑で逮捕された。朝日と産経は実名報道
http://www.sankei.com/affairs/news/161010/afr1610100009-n1.html
読売は匿名報道だった。
http://www.yomiuri.co.jp/national/20161011-OYT1T50017.html

                                                                                                                        • -

2)【記事】主婦と生活社週刊女性」が大手出版社にケンカを売る!

主婦と生活社の「週刊女性」が掲載した「漫画家・浦沢直樹がラブホW不倫、お相手は大手出版社の50代元編集者」がネットで話題になっている。大手出版社とは、どこなのかというわけだ。
http://www.jprime.jp/articles/-/8294
週刊女性」は「50代元編集者」に直撃している。
「私も人のことを言えない会社にいますから。こうして公人の方と食事に行くとなると、そういう見方をされることもわかります」
http://www.jprime.jp/articles/-/8295
ネット民は「50代元編集者」のこの発言に注目し、想像力を働かせている。
https://historia.work/urasawahotele/
http://seidentest.com/urasawa-naoki-furinaite/
しかし、これらは間違い。相手は講談社の社員ではなかった。
「リテラ」が正しい。正解は文藝春秋である。
http://lite-ra.com/2016/10/post-2616.html
主婦と生活社は、文藝春秋は言うに及ばず、浦沢が作品の発表の場としている小学館講談社にまでケンカを売ってしまったようである。
そう言えば社長の愛人を取締役として遇していた出版社もあったよな。

                                                                                                                        • -

3)【本日の一行情報】

◎韓国の女優チョン・ユミが電通ミュージックアンドエンターテインメントと専属契約を結び、本格的に日本進出するそうだ。
http://news.kstyle.com/article.ksn?articleNo=2054382

集英社は「週刊プレイボーイ」の創刊50周年を記念して、巨大ポスターを東京メトロ丸ノ内線新宿駅メトロプロムナードに10月16日まで掲出している。
http://wpb.shueisha.co.jp/2016/10/10/73336/

電通は、ラグビーの国際統括団体であるWorld Rugbyから、「ラグビーワールドカップ2019TM」の日本国内におけるオフィシャルスポンサーならびにトーナメントサプライヤーの販売権を取得した。
http://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2016124-1011-2.pdf

電通の海外本社「電通イージス・ネットワーク」は、インドのクリエーティブエージェンシー「Happy Creative Services (India) Private Limited」(ハッピー・クリエーティブ社)の株式100%を取得する。
http://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2016123-1011-1.pdf

◎「日刊スパ!」がローカルWEBメディアに注目しているが、イーブックジャパンの鈴木雄介が友人たちと一緒に新たなサイトビジネスを開始した。全て産直Webマガジン「天晴れ北陸」がそうだ。
http://nikkan-spa.jp/1211792
http://appale.tokyo/hokuriku/

Facebookは、課金アカウントのみで利用できる企業向けSNSWorkplace」(ベータ版「Facebook at Work」を改称)を正式にリリースした。
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/1024110.html
LINEはどうするのだろうか。

◎広告関係者は「DIGIDAY」の「Facebookの水増し計測、憤る『広告主』側はどう動くか?」を読んでおくべきだろう。
http://digiday.jp/agencies/advertisers-might-finally-leverage-facebook-wont-matter/

◎ブレインパッドは、朝日新聞社にソーシャルリスニング・プラットフォーム「Crimson Hexagon ForSight Platform」を導入したという。
朝日新聞社は現在、地方総局を含め全国で約40名の記者が「ForSight」を活用している。取材活動の中でTwitterなどのソーシャルデータを従来よりも素早く分析し、その結果を記事の執筆に役立てることで、効率的な取材活動と“世の中の声”に裏付けられた質の高い紙面を実現しているそうだ。
http://www.brainpad.co.jp/news/2016/10/11/3730

◎銀座ソニービルでは、NUMABOOKS(内沼晋太郎)と博報堂ケトル(嶋浩一郎)が共同経営する「本屋B&B」による「本屋 EDIT TOKYO」を11月1日(火)に2017年3月末までの期間限定で開店する。
月曜から金曜まで、書籍・雑誌・WEBメディアの編集者を招いた「100人の編集者による100回のトークイベント」を開催するが、第一回目の登壇者は、雑誌ぴあの初代編集長矢内廣に決まった。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000260.000000353.html

◎全5巻からなる「後藤明生コレクション」(国書刊行会)が刊行される!いとうせいこう奥泉光島田雅彦渡部直己という四人の編集委員によるトークイベントが11月5日に青山ブックセンター本店で開催される。後藤は「内向の世代」を代表する作家だが、マガジンハウスOBでもある。
http://www.aoyamabc.jp/event/gotocollection/

アサツー ディ・ケイの8月度単体売上高。デジタルメディアが対前年比138%!
https://www.adk.jp/wp/wp-content/uploads/2016/09/billings_201608j21.pdf

                                                                                                                        • -

4)【深夜の誌人語録】

夢を夢物語に終わらせてはならないはずだ。