【文徒】2020年(令和2)8月25日(第8巻156号・通巻1813号)

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1)【記事】梨木香歩の「ほんとうのリーダーのみつけかた」(岩波書店)は重い一冊だ
2)【記事】山崎正和が亡くなった
3)【本日の一行情報】
4)【人事】小学館 2020年8月18日付
5)【深夜の誌人語録】
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1)【記事】梨木香歩の「ほんとうのリーダーのみつけかた」(岩波書店)は重い一冊だ

梨木香歩の「ほんとうのリーダーのみつけかた」(岩波書店)に重版がかかったのは7月20日のことであった。こんなツイートが投稿されていた。
《本日重版が決まりました。ありがとうございます!/梨木香歩ほんとうのリーダーのみつけかた』》
https://twitter.com/jizit/status/1285125913869340675
政治学者の五野井郁夫が次のような引用ツイートをしていたので、私は知った。
梨木香歩さんの『ほんとうのリーダーのみつけかた』(岩波書店)が重版。おめでとうございます。「強そうなひとの意見に流されてしまうことって、ありませんか?」との問いに心当たりがある方はぜひお読み下さい。個人的には群れについての記述と鶴見俊輔んの箇所がとくに学ぶところが多かったです。》
https://twitter.com/gonoi/status/1285282630359908352
「ほんとうのリーダーのみつけかた」を推す書店が次々にツイッターに投稿している。口火を切ったのは青山ブックセンター本店あたりか。7月11日にツイートしている。
《『ほんとうのリーダーのみつけかた』(岩波書店) の刊行を記念し、本書に関連しての、梨木香歩さんご自身による選書フェア(コメントありの選書5冊と著作)を展開中です。ぜひ。(山下)》
https://twitter.com/Aoyama_book/status/1281884272169611265
ときわ書房志津ステーションビル店は7月14日だ。
《世の中が困難になるほど、人々は強いリーダーを求め、強い同調圧力が生まれる。しかし本当に必要なリーダーの資質と、それを見抜き選ぶ力が必要だ。
本書は私たち人間が弱いからこそ、本当に大事なことは何かを伝えてくれる。
梨木香歩『ほんとうのリーダーのみつけかた』岩波書店
https://twitter.com/tokiwashizu/status/1282980323299483649
大船駅東口から市場を抜けて歩6分のポルベニールブックストアは7月18日に投稿している。
《『ほんとうのリーダーのみつけかた』(梨木香歩著/岩波書店) 。非常時というかけ声のもと同調圧力が強くなり、強そうな人の意見に流されがちになりますが、あなたがいちばん耳を傾けるべき存在は、じつはもっと身近なところにいるのです。「その人」を探しに出かけよう。》
https://twitter.com/porvenir_books1/status/1284381134680256515
Titleは7月23日のツイートで取り上げている。
《読むには一時間足らず、だがその励ましはずっと心に残る。あなたは自分の声を聴いていますか。大きな声に流されることはないだろうか。非常時、同調圧力が高まるこの時代で、味わうように噛みしめたいことばの数々。梨木香歩『ほんとうのリーダーのみつけかた』(岩波書店)》
https://twitter.com/Title_books/status/1286228705266634753
くまざわ書店ペリエ千葉本店は7月25日にツイート。
《【ミニフェア】梨木香歩『ほんとうのリーダーのみつけかた』岩波書店。
刊行に合わせて梨木香歩さんミニフェア展開中。
今の社会に戸惑いを感じながらも、なかなか一歩踏み出せない、そんな方におすすめです。梨木さんの言葉が優しく背中を押してくれます。》
https://twitter.com/kumachiba0907/status/1286972513776316417
紀伊國屋書店梅田本店は8月14日にツイート。
《【話題書】「西の魔女が死んだ」などの優しい物語で知られる梨木香歩さん。「ほんとうのリ-ダ-のみつけかた 」は梨木さんからの今の時代を生きるために考えておきたいモノゴトのお話しです。あなたが信じて付いて行ける「最強のチーム」は身近な人で作れるのです。3番レジ前でどうぞ。》
https://twitter.com/KinoUmeda/status/1294148352456552453
堂書店も8月17日に次のように紹介している。
梨木香歩さん『ほんとうのリーダーのみつけかた』は岩波書店んから発売中!息苦しさがどんどん増している現在、強そうな人の意見に流されてしまうことってよくありますよね。そんな時こそ、自分のなかの埋もれているリーダー=「自分のなかの目」から客観的に自分を見つめることを提案しています。》
https://twitter.com/Kyoubundo_new/status/1295249531206942720
料理研究家土井善晴が絶賛している。
梨木香歩さんの「ほんとうのリーダーのみつけかた」読みました。・・・「いまだかつてない」などなど、実際はそれほどのこともないのに大袈裟な言葉を使うと、実態との間に隙間ができるのです。そこにヒューヒュー風が吹き荒んで、虚しさを掻き立てる。心の整え方教えてくれます。若い人のためにって》
https://twitter.com/doiyoshiharu/status/1291300624097632256
8月22日付で東京新聞が書評を掲載している。評者は若松英輔まさにドンピシャの人選といって差し支えあるまい。
《今、この国は、真のリーダーシップがないまま迷走している、と著者は感じている。「愛や敬意は、決して強制や誘導から生まれて」はならないのに、さまざまな場所でその禁が破られているともいう。さらに、同調圧力が蔓延し、この世界を深みから支えている言葉のはたらきが失われようとしていると警鐘を鳴らす。》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/50399
若松自身が引用ツイートをしている。
《昨日の東京新聞朝刊に梨木香歩さんの『ほんとうのリーダーのみつけかた』(岩波書店)の書評を書きました。それがネットでも読めるようになりました。小さな本ですが、今、この本が私たちの手元にある意味を感じながら、ゆっくり読んでみたい、そう感じさせる重い一冊です。》
https://twitter.com/yomutokaku/status/1297360591619682305

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2)【記事】山崎正和が亡くなった

山崎正和が19日、悪性中皮腫のため亡くなった。86歳。朝日新聞デジタルは8月21日付で「劇作家の山崎正和さん死去、86歳 柔らかい個人主義」を掲載している。
室町幕府3代将軍の足利義満と、能楽を大成した世阿弥とを光と影に見立て、民衆と芸術家の対立を描いた「世阿弥」で1963年岸田戯曲賞を受賞した。「実朝出帆(さねともしゅっぱん)」「オイディプス昇天」など歴史を大きな視野からとらえた劇作で知られた。》
《近代的自我のあり方を論じた「鴎外 闘う家長」(72年)、室町時代に日本化の完成を見る「室町記」(74年)などを出した。》
https://www.asahi.com/articles/ASN8P54RFN8PPTFC011.html
毎日新聞は8月22日付で「山崎正和さん死去 時代の『灯台』演じきる 国家権力を相対化」を掲載している。
《…毎日新聞書評欄「今週の本棚」の書評執筆者を92年の創設当初から務めた。今年7月4日に掲載した待鳥聡史さん著「政治改革再考 変貌を遂げた国家の軌跡」(新潮選書)の書評が最後となった。6月には、新型コロナ禍を受けた本紙の連載「シリーズ 疫病と人間」に寄稿。科学的な知識を持った専門家が統治を主導し、社会対立が影を潜めている日本の状況を指摘し、その中での政治家のあり方を問うた。》
客員編集委員の冠木雅夫が評伝を書いている。何気なく大島渚という名前が出ていることに注目したい。
《山崎さんは本紙の書評欄「今週の本棚」が92年に始まった時、設計者の作家、丸谷才一を補佐して人社会科学系の執筆者の人選を担った。執筆者の会合では山崎さんの体験を聞きたいと思う人が多かった。京大時代、演劇グループに大島渚を誘った話、初の戯曲「凍蝶(いてちょう)」の初演を毎日新聞京都支局(当時)のホールで行った話など、巧みな話術に聴き入ったものだ。
ちなみにリチャード・フランスの「オーソン・ウェルズ 青春の劇場」(講談社学術庫)は映画監督になる以前の演劇界の風雲児であったオーソン・ウェルズの青年期を活写した一冊だが、この本の翻訳は山崎正和であった。
《最後の書評(今年7月4日朝刊)は政治学者、待鳥聡史氏の「政治改革再考」だった。選挙制度、行政、金融、司法、地方自治にわたる90年代以降の改革に通底するのは、60年代の論壇に起きた新風である体制維持的な「近代主義右派」の理念だったという議論である。「近代主義」といえば、戦後の非マルクス主義的な左派(代表は政治学者の丸山真男)の代名詞だが、「近代主義右派」となると、まさに山崎さんたちのことで、個人的な感慨があったのではないか。》
https://mainichi.jp/articles/20200822/ddm/041/040/126000c
産経新聞は8月21日付で「評論家、劇作家の山崎正和さんが死去」を掲載している。
《(昭和)54年、サントリー社長だった佐治敬三氏の依頼で、作家の開高健(かいこう・たけし)氏、政治学者の高坂正堯(こうさか・まさたか)氏との3人を発起人としてサントリー化財団を設立。研究者を発掘奨励し育成するサントリー学芸賞を創設した。》
https://www.sankei.com/west/news/200821/wst2008210015-n1.html
私にとって山崎正和といえば「時代の気分」をものの見事に掬い取った「おんりい・いえすたでい'60s」を思い出さずにはいられない。実は、週刊誌や新聞の記事を題材にして書かれた、この素晴らしい60年代論の単行本は藝春秋から刊行されたが、もともとは「週刊ポスト」の連載であった。「時代の気分」とは、こういうことである。
《一度訪れた町の地理にしても、煙草屋の看板や郵便ポストの位置によってそれを記憶するまえに、もう一度歩けば思い出す全体の印象によって覚えることができます。ひとつの時代についても同じ事情があって、そこには「生産量」や、「死亡率」や、さまざまな「事件」とは別に、全体を覆って、それらに意味を与える明瞭な雰囲気というものがある。》
私であれば山崎正和の追悼は「同時代を生きる『気分』」の川本三郎に依頼するのだけれど。「おんりい・いえすたでい'60s」と「同時代を生きる『気分』」は、ともに1977年に刊行されたコインの表と裏のような関係にある作品なのである。
ツイッターのタイムラインから追悼の呟きを集めてみた。
医学書院・白石正明《山崎正和さん。実は(ってこともないけど)『社交する人間』にすごく影響を受けてました。石川准さんの『見えないものと見えるもの』のテーマはずばり「社交する障害学」。社交は方法でなくそれ自体既にして目的である、という発想に衝撃を受け、オープンダイアローグ もその脈で理解したのでした。》
https://twitter.com/shiraishimas/status/1296800257569771521
政治学者・五野井郁夫《山崎先生にはもちろん書物で、またサントリー化財団の研究会で大変お世話になりました。わたしのような若造にも真摯にコメント下さり議論にも応じて下さったことはわたしの財産です。ご冥福をお祈り申し上げます。》
https://twitter.com/gonoi/status/1296699171445944320
中島岳志《『不機嫌の時代』から大きな影響を受けました。お目にかかることができたのは一度だけでした。ご冥福をお祈りいたします。》
https://twitter.com/nakajima1975/status/1296726361193635840
「ブルータス」元副編集長・鈴木芳雄《劇作家 山崎正和さんの訃報を聞き、『海の桃山記』を読む。天正遣欧少年使節の足跡を追った紀行。『週刊朝日』1974年~75年の連載をまとめたもの。僕は初めてヨーロッパに行った1979年に旅で知り合った人から庫版をもらって読んだ。これ朝日新聞社版単行本と山崎正和著作集(中央公論社)》
https://twitter.com/fukuhen/status/1297036525381664768
フランス学・堀茂樹《学生の頃、『鴎外、闘う家長』『劇的なる精神』『不機嫌の時代』など、近年では『近代の擁護』など、愛読させていただいた。心からご冥福をお祈りします。》
https://twitter.com/hori_shigeki/status/1296693279396831233
フランス学・鹿島茂山崎正和さん逝去の知らせが届きました。山崎さんとのお付き合いは、サントリー学芸賞の選考委員になってからですから四半世紀になります。どんな時でも上機嫌で、ご一緒していてこんなに楽しい方はいらっしゃいませんでした。ALL REVIEWSにも真っ先に参加していただいきました。合掌。》
https://twitter.com/_kashimashigeru/status/1296773603191472129
大塚英志《最後にお目にかかったのは歴史教科書批判で保守論壇荒廃し出した頃で、論壇の立て直しをかなり真剣に考えていた様子だったのをなんとなく覚えている。》
https://twitter.com/MiraiMangaLabo/status/1296745918641786880
宇野重規山崎正和さんがお亡くなりになった。心からお悔やみ申し上げます。サントリー化財団の活動などを通じて、親しくお話しさせていただく機会が何度もあったのに、いつも緊張してしまうばかりでした。これから書くものを通じて、少しでも自分なりの考えをお届けしていければと思います。》
https://twitter.com/unoshigeki/status/1296709833454833664

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3)【本日の一行情報】

◎そうなんだよなあ、風邪をひいても医者に行けない社会になってしまった。赤松利市のツイート。
《気が早いですが、涼しくなってむしろ懸念するのは今年は風邪を引けないという事です。発熱したらどうすればいいのか。pcr査は直ぐ受けられるのでしょうか? 任意の検査をしても結果が出るまで自宅にこもるしかないですよね? その間重症化したら? 後遺症は? とにかく今の日本で発熱できない。》
https://twitter.com/hZoImkE6gPbGnUs/status/1297422773153705986

毎日新聞記者・宮原健太vs産経新聞。これは宮原のツイート。
《チャンネル正論でも私のことが取り上げられています。総理の答弁に対して「具体的に何をどう対応していくのかという言及はありませんが、それが現状なわけでしょう」と政権の無策を出演者が肯定されていますが、そこで質問を重ねるのが記者の仕事ではないでしょうか?》
https://twitter.com/bunyakenta/status/1297444314939760643

野口悠紀雄の指摘する通りではないのだろうか。
《今朝の日経によると、#接触感染アプリ で通知を受けた人の8割は、検査を受けられなかった。結局このアプリは、不安を煽るだけでしかないことになる。今後連絡が増えれば、保健所は対応できないだろうという。何のために国費を使ってアプリを配布したのか?》
《仮に国民の6割が #接触感染アプリ を利用し、陽性登録率がかなりの率になった場合、膨大な数の接触通知が利用者に送られるだろう。その場合に必ず検査が受けられる体制になっているかを、国は明らかにすべきだ。もし対応できないなら、大混乱が生じる。》
《「#接触確認アプリ で 通知受けた人は検査対象」という昨日のニュースを見て、利用しようと考えたのだが、止めにした。すぐ #検査 してくれるのか?同居家族なども対象か?などの疑問が生じたからだ。この保障がないと、通知が来たとき、不安でおかしくなってしまう。》
https://twitter.com/yukionoguchi10/status/1297310036268470272
https://twitter.com/yukionoguchi10/status/1297312617917116419
https://twitter.com/yukionoguchi10/status/1297318392206987266

◎LINEは、「オープンチャット」において、同じ趣味や興味をもつ人たちが集まるオンラインサークル「#LINE部」をスタートした。第1弾として8月25日に発足した「#LINE部」は、モデル、女優、タレントとマルチに活躍する前田希美による「#LINE美容部」上智大学のお笑いサークル出身の男女漫才コンビ、ラランドによる「#LINE帰宅部」のふたつだ。
9月末頃には、第2弾として、大人気占い師の木下レオンによる「#LINE占い部」、YouTuberのシラスタによる「#LINEカラオケ部」が発足する予定だそうだ。
https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2020/3373

小学館が「ドラえもん」50周年記念出版として企画し、全45巻セットで発売する「100年ドラえもん」は、3月28日(土)より予約をスタートして、8月31日を締め切りとしていたが、期日までに1万セットを突破する可能性が高くなり、締め切りを8月23日に前倒しした。8月31日までは引き続き予約を受け付けるが、8月24日以降の注は商品の到着が来年以降となる。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000806.000013640.html
ドラえもん」の底力には驚かされる。

◎宝島社の女性誌「SPRiNG(スプリング)」8月21日発売10月号の付録は、「ムーミン接触冷感マスク2枚&マスクケースセット」。セブンイレブン・セブンネットショッピングで同時発売の増刊号の付録は「ムーミン接触冷感タオル2枚セット」。
https://youpouch.com/2020/08/22/706592/
ムーミン好きには二冊買わせようという魂胆なのだろう。宝島社の得意技である。泉下のヤンソンは怒っているかもしれない(苦笑)

◎「幻冬舎ゴールドオンライン」は8月22日付で「緊急事態宣言で出版異変…書店休業でも売り上げ増の“怪挙”」を発表している
《日販の「店頭売上前年比調査(調査対象1700店以上)」によると、コロナ発生前、本の売れ行きはすこぶる好調だった。昨年12月に100.7%と前年を超えると、今年に入り1月101.9%、2月105.0%、3月100.8%を記録。4カ月連続で前年を超えるのは2008年7月の集計開始以来で、書店業界に久しぶりに明るさが戻っていた。》
《そこにコロナである。まる1カ月以上、字通り書店の灯が消えた。さすがに休業の影響は大きく、店頭売上は同93.9%と大きく落ち込んだ。いや、よくこの程度で収まったというのが関係者の本音であろう。
驚いたのは5月である。調査対象の3%程度(約50店)が休業を継続していたにも関わらず、全体で111.2%を記録。集計開始以来初の2桁の伸びとなった。》
《どっこい「本」は生きている。書店も頑張っている。“コロナは格好のカンフル剤”と言ったら言い過ぎだろうか。その後も書店は好調を維持し、コロナの第二波が到来する中、6月102.6%、7月103.8%とポテンシャルの高さを見せつけている。》
https://gentosha-go.com/articles/-/28375?per_page=1

静岡新聞は8月21日付で「『第9回静岡書店大賞』を延期」を掲載している。
静岡県内書店員と図書館員有志でつくる静岡書店大賞実行委員会は20日までに、本年度の「第9回静岡書店大賞」を延期することを決めた。同時開催を予定していた「第5回しぞ~か本の日! 書店大商談会」も合わせて延期する。》
https://www.at-s.com/news/article/culture/shizuoka/799826.html

福井新聞オンラインは8月22日付で「勝木書店福井駅前本店が再開発で閉店 1959年開店、8月30日に営業終了」を掲載している。
《JR福井駅西口の通称「三角地帯」再開発を控え、勝木書店(本福井県福井市中央1丁目、小川慎二郎社長)は、8月30日で福井駅前本店の営業を終了する。本店は60年余りの歴史があり、今後について同社では「新店の出店も視野に入れている」としている。》
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1148973

集英社は「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編 ノベライズ」(吾峠呼世晴 原作、矢島綾 著、ufotable 脚本)をJUMPjBOOKSより10月16日(金)に発売する。10月16日は映画の公開日でもある。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000175.000011454.html

◎「ダイドーブレンドコーヒーオリジナル」45周年記念として全28種類の「鬼滅の刃」デザインパッケージを期間限定で発売する
https://www.dydo.co.jp/corporate/news/2020/200820.html

◎「ORICON NEWS」は8月22日付で「『がんばるな、ニッポン。』CM話題、担当者が明かす意識の変化『半沢、転職すればいいのに』マインド」を発表している。「経営者のみなさまへ、通勤をがんばらせることは、必要ですか?」という問いから始まるサイボウズのテレビCM「がんばるな、ニッポン。」を取り上げている。
《…最近になって、これまでの嫌なことに耐えながら働くやり方が、いよいよ通用しなくなってきたんだと思います。職場で何か理不尽なことがあると、若い人はすぐ転職しちゃうので。「楽しんで仕事をする」「自主性に任せる」。そういった働き方のスタイルが、流行ってきているんじゃないかと思います。》
《そうした社会の変化は、最近だとドラマ『半沢直樹」(TBS系)シリーズの受け止められ方にも表れているなと感じます。2013年の第1シーズンのときは共感的な感想が多かったと思うんですけど、今シーズンは「時代劇だよね」という声もありますよね。》
https://www.oricon.co.jp/special/55035/

◎みんな「半沢直樹」を見ている。サムソン高橋のツイート。
《こないだひさしぶりに行ったゲイバーのモニターで半沢直樹が流れてて私は初めて観たのだが、一部上場企業やちゃんとした社会ってこんなに圧が強くて怖いんだと半泣きになってしまった》
https://twitter.com/samsontakahashi/status/1297508035066175488
大丈夫、あれは時代劇なんだから。

◎「週刊少年サンデー」(小学館)で連載されているファンタジー漫画「葬送のフリーレン」のコミックス第1巻の発売に合わせ、今月18日に作画担当のアベツカサ(@abetsukasa)が本作の1・2話をTwitterで公開したところ、4.2万RT、9.2万いいね(8月24日14時現在)を記録した。
8月21日には、コミックス発売を記念し「葬送のフリーレン」が表紙を飾った「週刊少年サンデー」35号(7月29日発売)の表紙イラスト作画作業動画を公開した! 作画担当のアベツカサのラフから着色までの工程をすべて撮影したものだ。
https://twitter.com/abetsukasa
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000805.000013640.html

◎第2回日本おいしい小説大賞(協賛:キッコーマン神姫バス日本 味の宿/主催:小学館)は、幸村しゅう「私のカレーを食べてください」に決まった。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000802.000013640.html

◎「週刊少年サンデー」(小学館)連載されている漫画「よふかしのうた」のコミックス第4巻を記念し8月18日に公開されたヨルシカの楽曲「逃亡」をバックに流すPVが話題を呼んでいるが、このPVの地方篇「北海道・東北篇」「関東篇」「中部篇」「近畿篇」「中国・四国篇」「九州・沖縄篇」の全6パターンを解禁した。こちらにも、ヨルシカの楽曲「逃亡」が使用している。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000804.000013640.html

◎「AKB48グループ×『bis』×SHOWROOMオーディション」でNGT48 本間日陽がグランプリに決まった。本間は光社のファッション誌「bis」で1年間のレギュラーモデルをつとめる。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000511.000021468.html

◎「クックパッドプラス 2020年秋号」付録はリサ・ラーソン“ハリネズミ 3 兄弟”のマルチ収納バッグとポーチのセットだそうだ。これも完売するんじゃないの。本体909円+税と安いからね。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000514.000026633.html

日本経済新聞は8月21日付で「新潮社、浦和一女高生の『生の声』を新刊販促に活用」を掲載している。
《大手出版社の新潮社は、埼玉県の進学校である県立浦和第一女子高校(さいたま市)の生に新刊の試し読みをしてもらい、の「生の声」を販売促進活動に活用する試みを始めた。と出版社による、新たな読書機会を生み出すユニークな試みとして注目されそうだ。》
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62926170R20C20A8L72000/

◎「月刊Hanada」は「月刊Hanadaセレクション」として「高須克也院長熱烈応援号 大村知事 愛知のテドロス 大村知事リコール」を発売した。
《「中韓を差別し続けるヘイト雑誌」と断言した以上、香山リカま、どの部分がヘイトなのかお示しください。自由や人権を踏みにじる中国共産党批判は「ヘイト」で、天皇陛下の肖像写真をガスバーナーで燃やすのは「表現の自由」なのでしょうか。読みもしないで「ヘイト」と叫ぶ、愚の骨頂です。》
《「中国共産党は人類共通の敵」ですが、だからといって、習近平国家主席の肖像写真をガスバーナーで燃やし、足で踏みつける作品を税金で展示することには反対です。
問題の本質はどこにあるのか。ご一読いただければ幸甚です。》
https://twitter.com/HANADA_asuka/status/1297209943020322816
https://twitter.com/HANADA_asuka/status/1297221565789044736
毎日新聞は8月23日付で「愛知知事リコールは『愛国』か 民族派からも疑問の声 トリエンナーレ補助金」(吉井理記)を掲載している。
《三島と森田、2人の肖像写真が大きくこちらを見返すJR高田馬場駅近くのビルの事務所。民族派団体「一水会代表の木村三浩さん(63)が、その三島の言葉をつぶやくのである。
「……三島先生は1億人がいれば1億人分の天皇への思いがある、一つじゃない、と言っていた。『天皇を侮辱した。許せない。それに加担したり、擁護したりするようなやつは潰す』というんでしょ、彼らは。でもそれはただの同調圧力。『愛国』と言えるのかどうか」
「彼ら」というのは現在、愛知県の大村秀章知事をリコールしようと運動している河村たかし名古屋市長や著名な医師、高須克弥氏らのことである。》
https://mainichi.jp/articles/20200822/k00/00m/040/209000c

◎8月22日付朝日新聞は待鳥聡史の「政治改革再考 変貌を遂げた国家の軌跡」(新潮社)の書評を掲載した。評者は宇野重規。
《鋭い論争の書である。しかし、1990年代以降の政治改革にかけた歳月を、単に「失われた三〇年」として全否定するのでないならば、考えるべき多くの問題を提起する本書を無視することはできないはずだ。》
https://book.asahi.com/article/13656157
讀賣新聞は7月12日付で苅部直の書評を掲載している。
《本書は政治学の最新の研究を多く用いながら、改革の歴史を語りなおす。今後の課題を考えるための、必見の見取図がここにある。
https://www.yomiuri.co.jp/culture/book/review/20200711-OYT8T50147/
日本経済新聞も書評で取り上げている。7月25日付で、評者は砂原庸介。
自民党一強の再来とも言われるが、私たちが見ている現在の政治行政の問題は、過去のそれと同じではない。改革の理念を振り返り、現在の政治が抱える課題を正確に理解するため、本書は広く読まれるべきである。》
https://www.nikkei.com/article/DGXKZO61836900S0A720C2MY6000/
そして毎日新聞は7月4日の「今週の本棚」で山崎正和が取り上げ、これが山崎にとって「最後の書評」となった。
《時代とは、そのなかに生きている人間には見えないものなのかもしれない。時代という生きた統一体は、そこから一定度の距離を隔てて、正確な史観と、それを育む思想を持つ人の目にしか映じないものらしい。そんなことを思わせるほど、この本は現代政治史の希有の意欲作であり、成功作になっている。》
https://mainichi.jp/articles/20200704/ddm/015/070/010000c
「政治改革再考 変貌を遂げた国家の軌跡」は歴史に残る一冊なのであろう。

◎「週刊少年ジャンプ」の公式サイトのみならず、本誌においても一頁を費やして「アクタージュ」連載終了を報告している。集英社のリスクマネジメントに他の出版社も見習うべきところは多いはずだ。朝日新聞記者・丹治吉順が連ツイを発表している。
週刊少年ジャンプ最新号。編集部による「アクタージュ」連載終了のおことわりが1ページ掲載されている。この雑誌で、「アクタージュ」の字を見ることは最後かもしれない。
このページを確認するためにだけ、この号を購入した。1ページを費やしてくれて、ありがとう。》
《「アクタージュ」、紙のコミック全巻2セット、電子書籍もなぜか2セット(ストアによって画面の表示が微妙に違う)、11巻の紙の本はうっかり3冊買ってしまっていて、我ながら頭おかしいと思っていたのだけれど、増刷停止をいいことに高値で売る転売屋の狂奔を見るに、馬鹿馬鹿しくて手放す気も失せる。》
《ちなみに今回の事件そのものに関してジャンプ編集部が言及しないのは理屈から言ってうなずけるものです。
まだ逮捕段階(捜査中)で起訴もされておらず、公的に記録された事実関係は警察が裁判所に請求した令状にあるもののみ。起訴するかどうか、その際の罪名は何か、検察の判断も当然まだ。
《余罪は、あるかもしれないし、ないかもしれない。現状ではすべて推測にすぎません。
刑事司法は「推定無罪」が原則なので、裁判で有罪が確定するまでは無罪と考える方が正しいともいえる。
ただ報道を見る限り、無罪主張はなさそうなので、起訴の有無、起訴された場合の適用法令が何かが次の焦点。》
《警察は接見を厳しく制限しているはず。調べてみないとわかりませんが、編集部も接見できていないように思えます。つまり本人の発言を直接確認するのも困難でしょう。
余罪の有無も、その可能性も見通せない。起訴もまだ。となれば、編集部として事件そのものに言及するのは難しいでしょう。》
https://twitter.com/tanji_y/status/1297705018590519296

https://twitter.com/tanji_y/status/1297720834841169921

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4)【人事】小学館 2020年8月18日付

鳥光 裕
新:第四コミック局チーフプロデューサー(兼)マンガワン事業室室長(兼)デジタルコミック企画室室長(兼)コミックス企画室室
旧:第四コミック局プロデューサー(兼)マンガワン事業室室長(兼)コミックス企画室

村山 広
新:第三コミック局チーフプロデューサー(兼)コミックR&D室室長
旧:第四コミック局プロデューサー(兼)デジタルコミック企画室室長(兼)コミックス企画室室長(兼)第三コミック局コミックR&D室

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5)【深夜の誌人語録】

成功は一刻も早く忘れるべきだし、失敗はしっかり時間をかけて検証しなければ駄目だ。