【文徒】2021年(令和3)4月19日(第9巻72号・通巻1969号)


Index------------------------------------------------------
1)【記事】老舗「日本カメラ」が休刊を決定!
2)【記事】今日の東京オリンピック 海外メディアは東京五輪開催に批判的だ
3)【本日の一行情報】
4)【深夜の誌人語録】
5)【お知らせ】
----------------------------------------2021.4.19 Shuppanjin

1)【記事】老舗「日本カメラ」が休刊を決定!

「日本カメラ」が5月号をもって休刊することになった。
https://www.nippon-camera.com/news.php?i=40
朝日新聞デジタルが4月16日付で掲載した「『日本カメラ』が21年5月号で休刊に 会社も解散へ」によれば「日本カメラ」は1948年10月に隔週刊「アマチュア写真叢書」として創刊され、50年3月に「日本カメラ」に改題し、51年7月から月刊となった。
https://digital.asahi.com/articles/ASP4J5CVCP4JUCVL00M.html
毎日新聞は4月15日付で「『日本カメラ』が休刊 73年の歴史に幕 3大カメラ雑誌、姿消す」を掲載している。
《カメラ雑誌では、54年創刊の「カメラ毎日」(毎日新聞社)が85年に休刊。26年創刊の「アサヒカメラ」(朝日新聞社。後に朝日新聞出版)も2020年7月号で休刊となり、「3大カメラ雑誌」では日本カメラが最後のとりでだった。》
https://mainichi.jp/articles/20210415/k00/00m/040/197000c
通巻1000号まで、あと6冊。通巻964号での休刊である。「アサヒカメラ」の編集長であった佐々木広人が連ツイを発表している。
《「日本カメラ」休刊への反応ツイートで、「おまえもか」や「昨年から続いて」などと書かれているのを見るたびに胸が苦しくなる。この1年、見ていてわかったのは、生き残った雑誌が残存者利益をほとんど得ていないこと。この現実は実に重い。》
《アサカメ休刊後にカメラ誌各誌の編集長・前編集長による座談会。表紙をクリックしてP.44に飛ぶと、各氏の苦労がわかります。俺も出てます。
https://t.co/Kgl4fSDY0O?amp=1
《ただし、ニュースサイトの編集長を兼務した経験でいえば、WEBに過剰な期待をしてはいけないと思う。ユーザーやエンゲージメントなどの分析が必須。闇夜に機関銃を撃っても獲物があるかわからないのと同じ。その情報を誰に伝えたいのか。砂浜に放り込まれた指輪を誰がすぐに探せようか。》
《そんなわけで、アサカメ休刊後、何か写真の世界に貢献できないかとずっと懊悩しています。大学で授業をやっていますが、もっとパブリックなものを。答えは見つかっていませんが。》
《趣味の世界は、たとえば音楽などでも「プレイヤー<オーディエンス」が多数派のはずですが、写真はたぶん逆だと思う。極めて参加型の趣味。だからこそ、一つのパッケージメディアでまとめるのが難しいんです。》
《アサヒカメラや日本カメラのような百貨店的な雑誌は、プレイヤーとオーディエンスの双方を満足させないと安定的な運営ができない。これを一冊にまとめるのは非常に困難。この時代、有料なら相当高い質が求められる。となると、広告などの収入は欠かせない。だが、それはますます困難だ。》
《ならばプレイヤーとオーディエンスの一方を選択するのか。残念ながらそれは現実的ではない。高いレベルを求める人ほどプレイヤーとオーディエンスを兼ねる傾向があるから。加えて写真表現は多様化する一方だ。もはやワンパッケージに収用できるレベルを超えている。》
《長々と書き連ねたが、こうした悩みはアサカメの編集長に就いた2014年頃から抱えていたこと。肖像権や著作権の記事がヒットしたが、たまたまテーマが写真に関わるすべての人に関係しただけのこと。根本的な解決方法はいまだに出せないまま。だから根は深い。もっとも俺に知恵がないだけかもしれないが。》
https://twitter.com/_Hiroto_Sasaki/status/1382638998397460482

https://twitter.com/_Hiroto_Sasaki/status/1382655025697026049
大槻ケンヂがツイートしている。
《「日本カメラ」休刊が寂しい。カメラ雑誌のフォトコンに一度は載ってみたかった。やっぱりスマホじゃなくて「カメラ」がいいんだよな、と思いながらスマホで「日本カメラ」を撮っているというね。中学時代の愛機はミノルタSRTスーパーでした。》
https://twitter.com/OfficialOken/status/1383253558137548801
「特攻の真意」や「戦士の肖像」の神立尚紀のツイート。
《「日本カメラ」、連載の筆者が先の原稿を仕上げたり月例の応募作品を抱えたままの解散決定だそうで、突然でしたね。雑誌の休刊は常にそうですが。私は1985年「カメラ毎日」の新人写真家の登竜門だった「アルバム」ページに採用の通知が来たのに前月で休刊、プリントも返ってこなかったことがあります。》
https://twitter.com/koudachinaoki/status/1382728622352453636

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2)【記事】今日の東京オリンピック 海外メディアは東京五輪開催に批判的だ

作家・コラムニストの亀和田武は「週刊朝日」に「マガジンの虎」を連載しているが、4月23日号で次のように書いている。
《終わったな。これが正直な感想だ。国民が喜ぶスポーツの祝典。まだ1割は残っていた可能性も、この露骨な報道規制でほぼ消えた。》
https://dot.asahi.com/wa/2021041400034.html?page=1
高橋浩祐は「YAHOO!ニュース」に4月15日付で「『東京五輪開催は再考されるべき』英医学誌が論考掲載」を掲載している。英医学誌とは世界5大医学雑誌のひとつである「ブリティッシュメディカル・ジャーナル」(BMJ)のことである。
《論考はまず世界がいまだパンデミック禍の真っただ中にあり、変異株が国際的な懸念になっていると指摘。そして、地球規模で感染が再拡大していると警鐘を鳴らした。
東京オリパラの開催国である日本については、「他のアジア太平洋地域の国々と違って、日本はいまだ新型コロナウイルスを封じ込めていない」と指摘。「日本の限定的な検査能力とワクチン接種の遅れは、政治指導力の欠如が原因となってきた。医療従事者や高いリスクを有する集団でさえ、東京五輪開催前までにワクチンが接種されないだろう」と述べた。》
https://news.yahoo.co.jp/byline/takahashikosuke/20210415-00232759/
共同通信は4月15日付で「英医学誌、五輪・パラ再考を『まだ安心安全ではない』」も「BMJ」の論考を紹介している。
《掲載された内容によると、開催を確信する日本政府と国際オリンピック委員会(IOC)の姿勢に「利益とリスクについて透明性が欠けている。大勢が集まる国際的なイベントはまだ安心安全ではない」とした。日本のワクチン接種が遅れており、検査体制も足りないとし「政治的リーダーシップの欠如」と論じた。「世界の健康と人類の安全に日本が貢献することと矛盾している」とも指摘した。》
https://this.kiji.is/755334978038743040?c=39546741839462401
「日本のコロナ対策はなぜ迷走するのか」(毎日新聞出版)の上昌広がツイートしている。
《英『BMJ』誌が、東京五輪開催の再考を求める論考を掲載しました。世界でもっとも権威ある医学誌の一つです。変異株が拡大し、米英以外が対応出来ていない現状で、世界の空気が変わってきています。世界の情報を収集する必要があります。》
https://twitter.com/KamiMasahiro/status/1382356903297130505
CNN.co.jp」は4月15日付で「東京五輪まで100日切る、1%に満たないワクチン接種率に懸念」を発表している。
《東京(CNN) 東京五輪のボランティアらがこの数週間、大会の運営側に対し、自分たちは新型コロナの感染からどのように守られるのかを尋ねた。大会に当たっては各国から選手が日本に押し寄せるが、国内でのワクチン接種率は低い。
運営側の回答はシンプルなものだった。ボランティア1人につき、手指消毒液入りの小さなボトル1本とマスク2枚を配布するという
「彼らはワクチンについて話さない。私たちに検査を受けさせることさえ口にしない」と、ボランティアの1人でドイツ日本研究所の副所長を務めるバーバラ・ホルトス氏は語る。》
https://www.cnn.co.jp/showbiz/35169355.html
奥津圭介が呟く。
《東京729人……。去年、五輪中止を決めたときの何倍だよコレ。。》
https://twitter.com/knockout_77/status/1382587005243035650
東京729人とは4月15日の東京の新型コロナ感染者数だ(なお延期を決定した2020年3月24日の東京都感染者数は171名)。都知事の小池は「通勤を含め、エッセンシャルワーカー以外の方は可能な限り東京へ来ないでいただきたい」と訴えた。
清水潔が呟く。
《それは大変だ!すぐにオリンピック関係者に伝えないと!》
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1382660929070923777
毎日新聞は4月15日付で「タブーだった中止の2字 二階氏発言に世界は…迫る決断の時」を掲載している。
《海外メディアの反応は早かった。ロイター通信は「五輪中止は選択肢だと日本の与党幹部が発言」などとして「日本は感染の第4波のさなかで、東京五輪が開催できるかという疑問がここ数週間で再び浮上している」と伝えた。英紙ガーディアン(電子版)も「東京五輪の中止は『選択肢の一つ』と日本のトップ政治家が発言」と題して報じた。フランスのAFP通信、米ブルームバーグ通信も二階氏の発言を紹介したほか、米ワシントン・ポスト紙(電子版)も東京発の記事を掲載した。》
《大会関係者は「中止となったら政権が持たない。投じた費用が無駄になるぐらいなら突き進むしかない」と話した。》
https://mainichi.jp/articles/20210415/k00/00m/010/412000c
日本のマスメディアも二階発言に対する反応は早かった。無観客であっても開催に不安を覚えているからなのかもしれない。上智大学国際教養学部教授の中野晃一は次のようにツイートしている。
《二階がキングでなくキングメーカーたる強みは、いつでもハシゴ外しができること。菅が五輪中止を言いやすくなったとも言えるし、中止とともに菅が辞める流れを準備したとも言える。二階に五輪と心中する理由はない。権力だけで信念はないから。いずれにしても五輪は無理と爺さんさえ気づいたのは事実。》
https://twitter.com/knakano1970/status/1382892243619434499
これは上丸洋一の呟き。
東京五輪。大会関係者は「中止となったら政権が持たない。投じた費用が無駄になるぐらいなら突き進むしかない」と話した。毎日新聞。
引き返せない日本。一億玉砕、撃ちてし止まん。》
https://twitter.com/jomaruyan/status/1382861878200737793
朝日新聞デジタルは4月15日付で「IOC以外が五輪中止判断なら…日本に賠償請求の可能性」(忠鉢信一)を掲載している。
《開催都市契約に詳しい弁護士の松本泰介・早大准教授は、「開催都市契約書には開催義務を免除する条項も、不可抗力条項もない。IOCが契約を破棄しない限り、日本側には開催義務がある」と指摘する。》
《そのうえで、「IOC以外が中止を決めた場合、IOCが日本側に損害賠償を請求する可能性がある。裁判になった場合、損害額の全額が日本側の責任と認められるとはらないが、まったく責任がないということにはならないのではないか」と話す。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP4H65TFP4HUTQP011.html
朝日新聞からすれば東京五輪は開催するしかないのだろう。その点信濃毎日新聞は4月16日付で掲載している社説「東京五輪パラ 本当に開催できるのか」は違う。
《五輪は開けるのか―。国民の疑心は、7割超が再延期や中止を求める世論調査に表れている。海外でも不安視する声は強い。》
《開催か、中止か、再延期か。決定権はIOCにあっても、状況判断は事実上、日本政府に委ねられる。国民の暮らしを制約する政権がこの上、経済や求心力を優先すれば信頼は失墜する。判断をためらってはならない。》
https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2021041600119
「ヒヤマケンタロウの妊娠」(講談社)のマンガ家である坂井恵理がツイートしている。
《「五輪中止になったらアスリートがかわいそう」というの、なぜ彼らの努力だけそんなに特別視できるのかがわからない。ライブ等が中止になったミュージシャンや演劇人の努力は?努力したけど五輪代表になれなかったアスリートは?五輪強行して感染者が増えたら、その人たちの日々の努力は?》
《…「努力」を尊いものとする風潮も嫌いだけれども、あえてここではそこを。》
《あと、もし今回の五輪の開催国が日本でなかったら、日本は選手団を句ひとつなく送り出しただろうか。ワイドショーとかで「ワクチン接種も進んでない国が五輪を開催する資格はあるのか!!」とかやりそうな気がするんですけどね…。》
https://twitter.com/erisakai/status/1382607619655749633
https://twitter.com/erisakai/status/1382607809578037254
https://twitter.com/erisakai/status/1382608684417617920
蓮池透がツイートしていた。
《テレビ局報道関係者の皆さま、新型コロナ感染拡大に懸念とした直後に、五輪まであと100日と報じるのは、おかしいと思わないのですか?》
https://twitter.com/1955Toru/status/1382272618124902400
日刊スポーツは4月16日付で「岩手県知事、コロナ感染者急上昇東京五輪『中止の選択肢が現実的に』」を掲載している。共同通信の配信記事だ。
岩手県達増拓也知事は16日の定例記者会見で、東京五輪・パラリンピックについて「(新型コロナウイルス感染者数が)東京も今の大阪と同じような増え方となり、日本全体で急上昇すれば、中止という選択肢が非常に現実的になる」と述べた。》
https://www.nikkansports.com/olympic/tokyo2020/general/news/202104160000354.html
朝日新聞アピタルは4月16日付で「五輪の前にPCR検査拡充を 札幌で医療従事者が訴え」を掲載している。
《五輪開催の前に、医療従事者にPCR検査を――。北海道医療労働組合連合会(道医労連)が16日、東京五輪のマラソンが開かれる札幌市中央区大通公園付近で「最優先すべきは、五輪よりも安心して医療活動ができる体制を確立することだ」と訴えた。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP4J5554P4JIIPE004.html
東京新聞は4月17日付で「東京五輪『新型コロナに打ち勝った証し』の表現消えた…バイデン氏からは開催の直接支持なし」(金杉貴雄)を掲載している。
菅義偉首相は日米首脳会談後の共同記者会見で、東京五輪・パラリンピックについて「世界の団結の象徴として開催を実現する決意を会談で伝えた」と明かした。一方のバイデン大統領からは「決意に対する支持」はあったものの開催自体を直接支持する発言は得られなかった。首相の説明からは「人類が新型コロナに打ち勝った証し」とした従来の表現が消え、米側記者から「開催は無責任」と厳しい質問が飛んだ。》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/98743
毎日新聞は4月17日付で「五輪開催『決意』 バイデン氏『支持』に残る疑問 日米首脳会談」を掲載しているが、厳しい質問をしたのはロイター通信の記者だったことがわかる。
《会見ではロイター通信の記者から「公衆衛生の面で、日本は五輪の準備ができていない段階で進めるのは無責任ではないか」と問われる場面もあった。しかし、菅氏は直接答えずに日本メディアに次の質問を促し、バイデン氏もその質問に反応しなかった。ロイターは16日、東京発で「パンデミックを封じ込められず、東京五輪は再考しなければならない」と報じている。五輪開幕まで100日を切り、海外メディアの見方は厳しさを増している。》
https://mainichi.jp/articles/20210417/k00/00m/030/301000c
朝日新聞の尾形聡彦がツイートしている。
《日米首脳会見。バイデン大統領があと3ヶ月に迫る東京五輪に触れなかったのは異例だと思います。菅氏の説明によると、バイデン氏は開催実現に向けた菅氏の「決意」を支持しただけ。大統領は2月に「科学に基づいた決断を」と言及しており、バイデン政権には日本のコロナ対策への不満があるように感じます》
https://twitter.com/ToshihikoOgata/status/1383185069271965696
この記者会見の模様を朝日新聞の南彰は「withnews」の4月18日付「金曜日の永田町」で次のように書いている。
《「私から、今年の夏、世界の団結の象徴として、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を実現する決意であることをお伝えしました。バイデン大統領からは、この決意に対する支持を改めて表明をしていただきました。我が国としては、WHOや専門家の意見を取り入れ、感染対策を万全にし、科学的、客観的な観点から、安全安心な大会を実現すべく、しっかりと準備を進めてまいります」
この菅さんの発言に対し、米メディアの記者が、新型コロナウイルスのワクチン接種が進んでいないことを念頭に「公衆衛生の観点から日本は五輪の準備ができていない段階で進めるのは無責任ではないか」と質問しましたが、菅さんはなんとスルーしてしまいます。
「大統領の方からはアメリカの選手団派遣について具体的な約束や前向きな意向が示されたのでしょうか」
日本メディアの記者から重ねて問われた菅さんは、「冒頭申し上げました通り、バイデン大統領からは、改めてご支持をいただきました」と述べましたが、会見後に発表された日米首脳共同声明には次のように書かれていました。
「大統領は、今夏、安全・安心なオリンピック・パラリンピック技大会を開催するための菅総理の努力を支持する」
「支持」の内容は、「今夏の開催」そのものではない表現にとどまっていました。》
https://withnews.jp/article/f0210418002qq000000000000000W0fk10701qq000022895A
結局、オリンピックは政治利用されているということだ。大塚英志がツイートでこう指摘している。
《日米の対中牽制の項目がずらり並ぶ声明の後の会見で「世界の団結の象徴として」開催するということで東京五輪は311でもコロナ克服でもなく、対中牽制の団結という露骨な政治的テーマにいつの間にかすり替わっている。》
https://twitter.com/MiraiMangaLabo/status/1383331200752787470
KADOKAWAは、東京2020オリンピックの100日前にあたる4月14日に「TOKYO 2020 COLLECTIONS 東京2020公式ライセンス商品オフィシャルブック」を発売した。付録はマスコットピンバッジ。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000008414.000007006.html
https://www.kadokawa.co.jp/product/322011000467/
KADOKAWAは、東京2020オリンピック・パラリンピックのオフィシャル出版サービスサポーターである。
4月18日付東京新聞の一面を飾ったのは池江璃花子であった。これは共同通信の配信記事だ。
白血病から復活し、東京五輪代表に決まった競泳女子の池江璃花子(20)=ルネサンス=が17日、在籍する日本大の壮行会に出席し「池江璃花子が世界に戻ってきたと証明できるように頑張りたい」と力強い言葉で本番への決意を表明した。》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/98789

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3)【本日の一行情報】

高田漣のツイート。
《4/16は高田渡の命日です。親族とすると命日や誕生日など記号化された日にちが記憶される事よりも父が生きた時間・時代を何かの折にふと思い出して頂ける事の方が嬉しかったり致します。図らずもその命日に父の残したネガが写真集として発売。多くのファンの皆様を思い、今日も粛々と仕事に励みます。》
https://twitter.com/rentakada/status/1382839218200711169
高田渡といえば「自衛隊へ入ろう」を即座に連想する「音楽の貧困」からは解放されるべきだろう。門間雄介の「細野晴臣と彼らの時代」(藝春秋)によれば、高田の「FISHIN' ON SUNDAY」は細野晴臣中川イサトとロサンゼルスで録音している。

WOWOWは伊兼源太郎の小説「密告はうたう 警視庁監察ファイル」(実業之日本社庫)を松岡昌宏主演で連続ドラマ化し、8月22日より放映を開始する。
https://www.crank-in.net/news/88546/1

白泉社のホームページが第三者からの不正アクセスにより改竄され、悪意あるサイトへ自動的に誘導されてしまったことがわかった。改竄されていたのは4月11日未明~4月12日午後17時半頃まで。利用ユーザーの個人情報流出は、現在のところ確認されていない
https://www.hakusensha.co.jp/information/60339/

◎「TechCrunch Japan」は4月14日付で「フェイスブックが動画を使った恋人探しアプリ『Sparked』をテスト中」を公開している。
Facebookフェイスブック)は、ビデオを使った恋人探しアプリ「Sparked」をテストしていることを、このアプリのウェブサイトがThe Vergeによって発見された後、認めた。Sparkedでは「Tinder(ティンダー)」のような大手のマッチングアプリは異なり、ユーザーは気に入った相手をスワイプして見つけたり、ダイレクトメッセージを送ったりするわけではない。その代わりに、短いビデオデートを繰り返して、相手とのつながりを作っていく。この製品はFacebookの社内研究開発グループであるNew Product Experimentation(新製品実験)チームによって開発されているが、これまで公式に発表されたことはなかった。》
http://saasinsider.jp/detail/20210414/21/0

朝日新聞デジタルは4月15日付で「フジHDの相談メモ、総務省が公表 対応に不透明さ残る」(小泉浩樹、藤田知也)を掲載している。
《15日の参院総務委には、フジ・メディアHDの金光修社長も出席。総務省側との会食状況を問われ、「問題のある会食はしていない」「個別の案件は答えを控える」などと答えた。総務省の原邦彰・官房長は、3月に始めた幹部144人が対象の接待調査について「かなりの数の会食が申告されている」と答弁。違法性の有無の確認を進めているとし、結果次第では同省と業界の「なれ合い」が改めて問われそうだ。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP4H63VBP4HULFA00F.html
朝日新聞デジタルは4月14日付で「フジ外資違反 放送行政への不信深く」を掲載している。
《納得できないのは、14年10月末ごろに違反に気づいた後のフジHD、総務省双方の対応だ。
放送法は、規制違反があれば総務相は認定放送持ち株会社の認定を取り消さなければいけないと定めている。存続に関わる重大な話なのに、フジHDが報告したのは約1カ月後。その時点で違法状態は解消されていたため、総務省は口頭で厳重注意するにとどめたとされる。
ところが、この時のやり取りを記録した書や決裁記録を、双方とも残していないという。同省は、40年前に内閣法制局に相談した際に示された法解釈を踏まえて、認定取り消しの処分はしなかったと説明するが、その「相談」を裏づける書の存否も明らかでない。さらに、一連の経緯を当時の高市早苗総務相に報告しなかったという。
こんな説明を誰がそのまま信じるだろうか。言い分を支える書は存在せず、政治家は関知せず、「担当者限り」の世界に逃げ込む。森友・加計問題とも重なる異様さだ。》
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14869850.html
省庁の根っこが腐り始めている。原因は政治にある。

◎扶桑社は、学生に向けたビジネス書推進プロジェクトの一環として、戸板女子短期大学の「企業・地域コラボプロジェクト」に参画し、「#TOITABOOKSALON ~チーズからはじめるビジネス書~」を4月15日(木)より開始している。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000697.000026633.html

◎「2021年本屋大賞」で第2位に選ばれた「お探し物は図書室まで」(ポプラ社)の青山美智子が、学校・公共図書館向けオンライン選書イベント&セミナー「図書館マルシェ」(4月27日~5月1日開催)の中でミニトークショーを行うことが決まった。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000277.000031579.html

◎「オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る」(プレジデント社)でオードリー・タンは次のように語っている。
無政府主義アナーキズムは、同じではありません。私が考えるアナーキスト」とは、決して政府の存在そのものに反対しているのではないのです。政府が強迫や暴力といった方法を用いて人々を命令に従わせようとする仕組みに反対する。つまり、「権力に縛られない」という立場です。
アナーキストとしての私は、どんな場面であれ、「権力や強制といったものをどのように平和的に転換させればいいのか」「皆がお互いを理解し合った新しいイデオロギーに持っていくにはどうするのがいいのか」といったことに関心を持っています。もちろん、古くさい権威主義や上から目線の命令、高圧的な態度などにはまったく興味がありません。》
https://gentosha-go.com/articles/-/33369
台湾ではこういう政治家が生まれ、日本では安倍晋三のような政治家が長期政権を担った。安倍は原発の新増設や建て替え(リプレース)を推進する自民党議員連盟の顧問に就任した。毎日新聞は4月16日付で「『まるで喜劇』? 安倍晋三前首相、なぜ今『原発議連』顧問か」(古屋敷尚子)を掲載している。
《そこにいるのは、まさか――? 原発の新増設や建て替え(リプレース)を推進する自民党議員連盟の設立総会に取材で足を運ぶと、安倍晋三前首相の姿があった。議連の顧問に就くという。ちょっと待ってほしい。7年8カ月に及ぶ在任期間中、「1強」の名をほしいままにしてきた安倍前政権。退任してから議連の顧問になるくらいなら、どうして在任中にリプレースに取り組まなかったのか。》
https://mainichi.jp/articles/20210415/k00/00m/020/081000c
適菜収のツイート。
《『女性セブン』が「いちばん嫌いな男」というアンケートをやったら、ぶっちぎりの第1位は安倍晋三だった。「あらゆることへの執着の深さが気持ち悪い」(65才・主婦)。女性の感性は信用できる。》
https://twitter.com/tekina_osamu/status/1382560697058349056

時事通信は「アマゾン、有料会員2億人に 巣ごもり需要つかむ―ベゾスCEO」を配信している。
《インターネット通販最大手の米アマゾン・ドット・コムは15日、有料サービス「アマゾン・プライム」の会員が世界で2億人に達したと公表した。》
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021041600216&g=int
コロナ禍による巣ごもり需要により、一年ほどで5000万人も増えた。

東野圭吾は売れる。「白鳥とコウモリ」(幻冬舎)は発売前重版し、発売後1週刊で重版。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000590.000007254.html

毎日新聞は4月15日付で「復興庁、電通に3年で10億円 原発事故の風評払拭事業」を掲載している。
東京電力福島第1原発事故からの復興を目的とした風評払拭のため、復興庁は2018~20年度に復興予算から計10億1600万円を投じて、電通に「放射線等に関する情報発信事業」を発注していた。》
https://mainichi.jp/articles/20210415/k00/00m/040/247000c
公開中止となった「トリチウム」キャラも、この一部だ。

◎「ITmedia NEWS」は4月15日付で「『ぐるなび』アプリに脆弱性、フィッシング詐欺被害の恐れ 『最新版へ更新を』IPAが呼び掛け」を公開している。
スマートフォンアプリ「ぐるなび」(iOSAndroid無料)にアクセス制限の不備があり、フィッシング詐欺などの被害にあう恐れがあるとして、IPA情報処理推進機構JPCERT/CCJPCERTコーディネーションセンター)は4月14日、アプリを最新版にアップデートするよう注意を促した。》
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2104/15/news128.html
ぐるなびの会長・滝久雄は菅首相の盟友である。

集英社は、尾田栄一郎原作、江坂純著「ONE PIECE novel HEROINES」を6月4日に刊行する。「NARUTO―ナルトー烈伝シリーズ」も江坂だし、「名探偵ピカチュウ」(小学館ュニア庫)も江坂だ。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000223.000011454.html

小学館の「DIME」の6月号の付録はスマホスタンド。価格は990円。安い。
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/yajiuma/1318780.html
DIME」のアイデア付録路線は「いいね」。

博報堂博報堂DYメディアパートナーズ、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)の3社は、2021 年4 月1 日に発足した、クライアント企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を、マーケティングDX とメディアDX の両輪で統合的に推進する横断の戦略組織「HAKUHODO DX_UNITED」で活躍する“DX 推進人材”のキャリア採用を開始する。
このキャリア採用は複数年で400 名を超える規模(3 社合計)を予定しており、第一弾となる今回は、HAKUHODO DX_UNITEDのメディアDX の一角を担う「博報堂デジタルイニシアティブ」において、3 社合同で採用活動を実施し、最大で100 名規模のデジタルアカウントディレクター/パフォーマンスメディコンサルタントの募集を行う。
https://www.hakuhodo.co.jp/uploads/2021/04/20120415.pdf
広告業界は劇的に変わるはずだ。

◎「DP-TRENDS」は4月16日付で「『オフセットと遜色なし』- 三島由紀夫 超大型写真集[Jet Press 750S採用事例]」を公開している。
《日本近代学、戦後政治思想において大きな足跡を残した三島由紀夫氏。その死から50年となった2020年11月25日、三島氏の超大型写真集「OTOKO NO SHI」がCCCアートラボ(株)(本社/東京都渋谷区南平台町16-17、久保田佳也社長)から出版された。これは篠山紀信氏が撮影、横尾忠則氏が装丁・編集したB2版(515×728ミリ)の超大型写真集を蔦屋書店のプライベートブランドとして企画・刊行したものだ。初版50部(篠山紀信・横尾忠則両氏のサイン入り)、価格50万円(税抜)というこの豪華写真集の印刷には、富士フイルムのインクジェットデジタルプレス「Jet Press 750S」が採用された。》
https://dptrends.pjl.co.jp/topics/2021/04/1241.html

◎宝島社の月刊誌「田舎暮らしの本」が公式WEBサイト「田舎暮らしの本Web」を4月16日(金)に開設した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001159.000005069.html
付録のない雑誌はデジタルシフトせずにはビジネスとして展開できない時代に突入しようとしているのかもしれない。

◎「台湾とは何か」の野嶋剛は安田峰俊の「『低度』外国人材 移民焼畑国家、日本」(KADOKAWA)について次のように書いている。
《問題提起の矛先はメディアや論壇における外国人労働者問題の論じ方にも向けられる。著者は現状の議論に「食傷気味」だとする。議論のほとんどが、「かわいそう」と「叩きだせ」の間のマンネリズムに陥っていると映るからだ。》
https://www.nippon.com/ja/japan-topics/bg900277/#

講談社は4月15日、新たな企業理念とロゴを発表した。企業理念は「Inspire Impossible Stories」。ロゴをデザインしたのは米グレーテル社。正方形に講談社の頭字Kをあしらったロゴのデザインは、「さまざまな交差点」を意味しているそうだ。
https://brandstory.kodansha.co.jp/
大手の場合、マンガ以外は殆んど利益が出ていないはずだ。ここで公開されている動画を見れば一目瞭然である。

◎徳間庫大賞は下村敦史の「黙過」に決まった。
https://twitter.com/atushishimomura/status/1382971696240488452
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000337.000016935.html
医療関係の謎に迫る5編の短編集と思わせておいて、最初の4篇を伏線にして最後の一篇に収斂させていくストーリーテリングが巧みである。下村敦史は実業之日本社から刊行された「ヴィクトリアン・ホテル」も話題だし、小学館庫「超短編! 大どんでん返し」も4刷と好調だ。
https://www.j-n.co.jp/books/?goods_code=978-4-408-53776-4
https://twitter.com/atushishimomura/status/1381821826993557504

秋田書店の「Eleganceイブ」に連載されている「酒と恋には酔って然るべき」(はるこ)のコミックス第6巻が発売された。日本酒大好きOLが主人公!日本酒情報が満載なのが男性読者を魅了している。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000167.000040601.html

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4)【深夜の誌人語録】

ルールを変更すれば1+1=3となる。

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5)【お知らせ】 

」2000号まで、あと31号。