【文徒】2021年(令和3)2月15日(第9巻28号・通巻1925号)


Index------------------------------------------------------
1)【記事】東京五輪組織委会長を森辞任 川淵一転辞退 後任は白紙
2)【記事】新聞社説は森辞任をどう論じたのか?
3)【本日の一行情報】
4)【深夜の誌人語録】
5)【お知らせ】 
----------------------------------------2021.2.15 Shuppanjin

1)【記事】東京五輪組織委会長を森辞任 川淵一転辞退 後任は白紙

「YAHOO!ニュース」が2月10日付で公開している猪瀬聖の「『女性差別発言も日本では謝れば許される』海外メディア、日本社会の特殊性を指摘」は次のように書いている。
《同じくNPRの取材に答えた早稲田大学大学院アジア太平洋研究科のデイビッド・レーニー教授は、森氏を「オールド・ボーイズ・クラブ」のメンバーだと表現した。
オールド・ボーイズ・クラブは、オールド・ボーイズ・ネットワークとも呼ばれ、組織内の男性が飲み会やゴルフなど勤務時間外の非公式な活動を通じて密かに親睦を深め、そこで重要なことや人事が決まる化を指し、組織内での女性の活躍や出世を妨げる元凶とされてきた。外国企業に比べ、日本企業が今なお女性の登用で大きく後れを取っているのも、オールド・ボーイズ・クラブの存在が一因とされている。》
https://news.yahoo.co.jp/byline/inosehijiri/20210210-00221946/
毎日新聞が2月11日付で掲載している「#五輪をどうする 辞任で終わらず構造改善を 古市憲寿さんの『わきまえない』提案」で古市は次のように指摘している。例えば毎日新聞ではどうか。経営陣に女性の取締役は一人としていないことがわかる。こうした「仕組み」こそ変えていかなければならないのだ。
《平等や多様性を重視するイベントのトップという点では、森さんは辞めた方が五輪のためになると思います。ただし個人を批判して辞任という形で終わらせるのは、根本的な解決にはなりません。
これは構造的な問題だからです。森さんの発言はあり得ないですが、それを批判している新聞社やテレビ局には女性役員が何割いるのでしょうか。政治家や企業の役員など指導的な立場に男女が半々、少なくともどちらかが4割というところから変えていかなければ、今回のような発言は繰り返されます。社会の仕組み自体を変えなければいけません。そろそろ変革のタイミングです。》https://mainichi.jp/articles/20210211/k00/00m/050/111000c
毎日新聞が2月11日付で掲載している「#五輪をどうする 有森裕子さん警告 森氏辞意『会長交代だけでは同じこと起きる』」で女子マラソン輪2大会連続メダリストの有森は次のように語っている。
《会長を交代すればいいということだけでは、また同じことが起きてしまう。組織委は何を目指し、どのような理念を持った組織なのか。社会全体に伝わるメッセージを丁寧に発信すべきだ。それができなければ、風向きは変わらない。
これは、五輪が開催できるかどうかに関係なく大事なこと。しっかりと社会にコミットした(関わりを持った)五輪の理念を伝えられなければ、五輪の未来は危うい。》
https://mainichi.jp/articles/20210211/k00/00m/050/183000c
森辞任報道の口火を切ったのは、森喜朗の地元の北國新聞であった。2月11日、午前五時の段階で「森氏『腹は決まった』 女性発言問題 会長辞任か、12日説明 五輪組織委の懇談会で」を掲載している。
東京五輪パラリンピック組織委員会森喜朗会長(83)は10日、北國新聞社の取材に応じ、日本オリンピック委員会(JOC)の女性理事をめぐる発言で、会長辞任を求める声が出ていることについて「私の腹は決まっている。12日に皆さんにしっかり話したい」と述べ、12日に開かれる組織委の会合で自らの進退を明らかにする考えを示した。森氏はかねて「東京五輪を前に進めるためなら、自分はいつ辞めてもいい」と話しており、辞任する方向とみられる。》
https://www.hokkoku.co.jp/articles/-/329171
毎日新聞は2月11日付で「『金メダル級の性差別』許す日本 変化求める国際人権団体の訴え」(和田浩明)を掲載している。「土井氏」とは、国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」(HRW)の日本代表である土井香苗のことだ。
《土井氏は、83歳の森氏が辞任する意向を、84歳の川淵三郎が後任を受諾する意向を示したことについて「この期に及んで高齢の男性の名前が挙がることに、大きな男女格差と壁を感じる。女性がより重要な役割を果たせるようジェンダー平等に向けた改革が必要だと思う」と語った。》
https://mainichi.jp/articles/20210211/k00/00m/040/203000c
それでも森は「浪花節」によるバトンタッチにこだわった。朝日新聞デジタルは2月11日付で「盟友の口調に心折れた森氏 しゃがれ声で『セービング』」(野村周平)を掲載している。
《逆境にある東京大会を誰が成功に導けるかを考えた結果、後継に指名したのは、川淵三郎氏だった。
サッカーJリーグやバスケットボールBリーグを立ち上げてきた実績への信頼は厚かった。2015年のスポーツ庁発足時、森氏は初代長官に川淵氏を推した。このときは高齢を理由に見送られたが、国内の団体球技の活性化をめざす「トップリーグ連携機構」の会長職を引き継いだ経緯があった。
森会長は11日、朝日新聞の取材に対し、しゃがれた声で語った。
「人生はセービングだよ」
「セービング」はラグビー用語。自らの体を投げ出して地面にあるボールを確保し、仲間につなぐことを指す。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP2C6RJ8P2CUTQP00T.html
たかまつななが次のように嘆いている。浪花節は通用しない時代なのである。
森喜朗会長の後任に川淵三郎さんって…。日本が変わることをアピールする絶好のチャンスだったのではないですか。海外の外圧でしか変われなくて、最終的に似たような構造で悲しいです。私なら女性を据える。森さん個人の問題ではなく女性の社会進出や差別が指摘されているのに、また男性か……。》
https://twitter.com/nanatakamatsu/status/1359782350100393985
スポーツニッポンは2月11日付で「森会長 後任選びでも政治手腕発揮 川淵氏『もらい泣きしちゃって…外堀埋められた』」を掲載している。
《前夜に弁護士の境田正樹氏を通じて面会の打診を受けた川淵氏は、「会長(就任打診)の話もなくはないかなと、半分思った」と警戒。家族にも反対されたことから、森氏後任の腹案を練って、この日の面会に臨んだという。
ところが本人と会う前に、境田氏を含む関係者2人と会談。その席で森氏の家族が心を痛めていること、森氏が自宅では涙を流すほど憔悴(しょうすい)しきっていることなどを明かされ、「もらい泣きしちゃって」。安倍晋三前首相、菅義偉首相、小池百合東京都知事らにも既に根回しが終わっていることも明かされ、「外堀が埋まっていて、断るような状況じゃなかった」と観念したことを明かした。
その後、面会の場所に登場した森氏は「凄くお元気で、いつも通り」だったという。そして、ほぼ開口一番で「何とか後を引き受けてほしい」と打診され、川淵氏も二つ返事で受諾したという。》
https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2021/02/11/kiji/20210211s00048000621000c.html
しかし、ツイッターでは後任の会長に川淵三郎が就任することについて否定的な投稿が溢れた。
東京新聞労働組合」はスポニチの記事を引用しながら、こうツイートしている。
《こういう密室、秘密裡での物事の進め方が/森発言の〝議論蔑視〟の背景に。/女性蔑視と同様に、反民主的な行為。
/理事たちは怒るべきです。》
https://twitter.com/danketsu_rentai/status/1360026518655696896
これも「東京新聞労働組合」のツイート。
《いったいどこでどういう議論、プロセスを経て/川淵三郎氏に後任会長を依頼したのか?/こういう決め方自体がダメでしょう。/密室でなく、オープンで自由な議論ができる組織に/
変われるかどうか、が世界から注目されてるのに。》
《女性蔑視発言、五輪精神違反で辞める森会長に/「後継指名」や禅譲」の資格がないことは/明らかですよね。/では、組織委はどんな議論で後任を決めてるのか?/組織の体をなしてるのか?》
https://twitter.com/danketsu_rentai/status/1359788710116532230
https://twitter.com/danketsu_rentai/status/1359793144078848003
ニューヨークタイムズの東京支局長をつとめていたマーティン・ファクラーは川淵が「日本国紀」を百田尚樹の最高傑作だと絶賛しているツイートを引用しながら、こうツイッターに投稿している。
《森会長の後任者になるのは、この方だと報道されている。女性軽蔑の発言や国民のオリンピックに対しての否定的な意見を乗り越える力が本当にあるのかな?》
https://twitter.com/martfack/status/1359742038237880324
スタニスワフ・レムの翻訳者として知られている沼野充義がツイートしていね。
《森後任問題。どうして、せめてもう少し若い、女性を会長にしないのか。そもそも問題を起こして辞める人間がどうして後任を指定できるのか。女性差別発言以上におかしな話になっていく。》
https://twitter.com/MitsuNumano/status/1359855962853494787
「遺品博物館」(東京創元社)の小説家・太田忠司も川淵の発言にがっかりしている。
報道ステーションで川淵氏の言葉を聞いたけど「森さんがかわいそう」「涙が出た」と森会長に寄り添う言葉ばかりで、なぜ彼が辞意に追い込まれたのかという問題意識はまるでないように見えた。これではなあ。》
https://twitter.com/tadashi_ohta/status/1359853081999994883
朝日新聞の鮫島浩は「東京五輪の私物化」だと批判している。
《女性蔑視発言で引責辞任する者が後継者を指名して相談役で残る。そんな馬鹿げたことが許されるのか。東京五輪の私物化である。五輪は森喜朗氏(83)や川淵三郎氏(84)らスポーツ界を牛耳る長老たちのお祭りではない。組織委理事会が森氏の言うままに決定するようなら、いよいよ東京五輪はおしまいだ。》
https://twitter.com/SamejimaH/status/1359984888926015488
「投票に行きたくなる国会の話」の政野淳子は、こう指摘する。
《定款にあった。
会長を選定するのは理事会。
森会長が理事会を開かず辞任するなら、会長が欠けたとして副会長が理事会を招集する。
森善朗会長が後継者を選ぶのは反則です。》
https://twitter.com/masanoatsuko/status/1359857466888970241
ラサール石井のツイート。
《なぜ問題を起こした当の本人が会議にもはからず一人で後任を決められるのか。
その後任は若返りもせぬ同年代の男性。しかもやめる当人を「気の毒だ」と公言し、「相談役として残す」と言う。
これでいったい何が変わるのか。
森続投と全く変わらない。
断固納得できぬ。》
https://twitter.com/lasar141/status/1359864036054032396
小説家の志茂田景樹に異議なし!
《失礼ながら、また老兵が登場したなあという感じです。組織委の自浄能力に期待したので60代ぐらいまでの情熱と行動力に恵まれた人の登場を願っていたのに。JOCにも昨年いち早く延期を唱えた卓見の人山口香理事がいる。若い人では駄目だ、といった蔑視感情とその雰囲気でもあるのかな。》
https://twitter.com/kagekineko/status/1360025598618263553
朝日新聞デジタルは2月11日16時20分付で「森氏後任『再び80代の男性なら…』 米専門家が疑問視」を掲載している。米パシフィック大教授のジュールズ・ボイコフからコメントを取っている。ボイコフは米NBCテレビのニュースサイトに「彼は去らねばならない」と森に辞任を求める章を寄稿した人物である。
《森氏の後任は、元日本サッカー協会会長の川淵三郎氏(84)が取りざたされている。ただ、ボイコフ氏は「もし東京の組織委がジェンダーの平等について真剣に考えるならば、より多くの選択肢を考え、最適な人選をするのではないか」と疑問視した。
「五輪は世界的な舞台であり、世界の注目を集める」とした上で、「再び80代の男性が就くならば、これが日本のジェンダー平等だという明確なメッセージを世界に発信することになる」と語った。
https://digital.asahi.com/articles/ASP2C4H80P2CUHBI00W.html
毎日新聞の2月11日付「森喜朗会長辞任へ 性差別イメージ、コロナ… 川淵新体制に難題」は「トラブル続きの7年半『呪われた五輪』」として、倉沢仁志が次のように書いている。
《14年1月の組織委発足後、新設予定だったバスケットボールやバドミントンの会場が経費削減のために既存施設の活用へ方針転換するなど計11競技で会場を変更。開催地は10都道県へと広がった。
15年7月にメイン会場の国立競技場の総工費が高騰したことで、計画を白紙撤回すると、2カ月後には「盗作」と指摘された公式エンブレムを撤回する事態に。
さらに19年1月、日本オリンピック委員会JOC)の竹田恒和会長(当時)が招致を巡る不正疑惑でフランス司法当局の捜査を受けたことが判明。竹田会長は同6月末で退任した。混乱は続き、19年秋には国際オリンピック委員会IOC)が暑さ対策のため、ラソン競歩の会場を東京から札幌に変更する異例の決定をした。》
https://mainichi.jp/articles/20210211/k00/00m/010/231000c
「復興五輪」を掲げていたが、コロナ禍で五輪史上初の一年延期となり、「人類が新型コロナに打ち勝った証しとして完全な形で開催する」と言い出し、今度は、森が自らの失言で東京オリンピックパラリンピック組織委員会の会長を辞任に追い込まれ、後任には川淵三郎が密室で決められたと思いきや…事態は一転する。
首相の小渕恵三が倒れ、森喜朗が後任に決まったのも「密室」においてであったが、当初はそうした展開を思い起こさずにはいられない展開であった。2月12日5時30分付毎日新聞森喜朗会長辞任へ 自ら後任指名 禅譲劇も『密室』での幕引き」(田原和宏)は次のように書いている。
《ある理事は「辞任する会長が後任を指名するなんてあり得ない。
物事には手順がある。これならば12日の会議なんかいらない」と不信感をあらわにした。今回批判が高まった背景には、公の場での真正面からの議論を避けて、あうんの呼吸が通じる男性優位の日本社会のあり方がある。禅譲劇もまた「密室」で幕を閉じた。》
https://mainichi.jp/articles/20210211/k00/00m/040/265000c
しかし、森の思惑通りに幕は閉じなかった。毎日新聞は2月12日10時32分付で「森会長後任『何ら決まってない』『正式な手続きを』五輪相がクギ」を掲載した。橋本氏とは橋本聖子五輪相。
《橋本氏は森氏の辞意について「11日午前中に直接電話をもらった」と説明。後任に関する話は出なかったという。川淵氏が就任に意欲を示していることについては「全く決まっていない」「何ら決定していない」と強調。後任会長については「多くの皆さんの意見を聞きながら決定されていくという、どの公益財団法人にもあるような正式な手続きを踏まれていくことが望ましい」と述べた。》
https://mainichi.jp/articles/20210212/k00/00m/050/039000c
毎日新聞は2月12日14時4分付で「川淵三郎氏の会長就任白紙に 『密室』批判受け 選考委設置へ」(松本晃)を掲載する。
《組織委幹部によると、2人は11日に東京都内で会談し、川淵氏は関係者の了解が取れていることを条件に受ける意向だった。しかし、森氏の後継指名を巡っては「密室政治」と批判が上がり、一夜で撤回することになった。川淵氏は会談後の11日夕、千葉市内で報道陣の取材に対し、「残る人生のベストを尽くしたい」と意欲を示していた。》
https://mainichi.jp/articles/20210212/k00/00m/050/089000c
Google News Lab Teaching Fellowの古田大輔は驚いたとツイートしている。
《後任白紙は驚いた。決まり方に透明性がなく、正当性が薄かったけれど、かつての日本政治だったら押し通しただろう。森氏に関するツイートだけでなく、川淵氏に関するツイートも8割がネガティブ。海外メディアの報道も辛辣で、流石にもたなかった。世の中は変わってる。》
https://twitter.com/masurakusuo/status/1360097367861547013
本当に変わっていれば良いのだけれど。村本大輔が《一億総ロペスピエール現象》と呟いていたことを想起しておいても良いだろう。
https://twitter.com/WRHMURAMOTO/status/1359788619850940421
東京新聞は2月12日 17時08分付で「【全森喜朗会長が辞任表明、女性蔑視発言は『解釈の仕方』『意図的な報道あった』」を掲載している。東京五輪パラリンピック組織委員会の理事会と評議員会の合同懇談会で会長・森喜朗は辞任を発表した。次のような発言を読めば分かるように反省していない。
《私どもとしては、あくまでオリンピック、パラリンピックを開催するという強い方針で、今、準備を進めていた矢先でありまして、そういう中で会長である私が余計なことを申し上げたのか、まあこれは解釈の仕方だと思うんですけれども、そういうとまた悪口を書かれますけれども、私は当時そういうものを言ったわけじゃないんだが、多少意図的な報道があったんだろうと思いますけれども。まあ女性蔑視だと、そう言われまして。》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/85567/2/
東京新聞労働組合」のツイート。
《ひどすぎる冒頭発言。/「女性を蔑視するつもりは毛頭ない」と/女性蔑視発言を正当化。/人間を冒涜したことへの反省なし。/「解釈の仕方」であり/「意図的な報道があった」…だそうです。/先日の〝形だけの謝罪〟すら吹き飛びました。》
https://twitter.com/danketsu_rentai/status/1360176683131670529
懇談会後の記者会見に森の姿はなく、事務総長の武藤敏郎が対応したのだけれど…早くも馬脚を表す。朝日新聞の尾形聡彦は見逃しはしていなかった。
《組織委の会見。冒頭で女性職員が武藤氏の椅子を引くためだけに出てきた様子に強い違和感を覚えました。私は米大統領会見など海外で多くの会見に出ましたがこんな光景はなく、椅子は自分で座ればいいはず。性差別発言が引き金の会見で、性別役割分業が自然に出る部分に組織委の構造問題があると思います》
https://twitter.com/ToshihikoOgata/status/1360184297580187649
山崎雅弘が尾形をリツイートしている。
《これ、ほとんどコント番組かと思うほど酷い光景ですね。ただ「権力を持つ偉い男性」の椅子を引くためだけに女性を使う。一体、何が問題でこの騒動が起きたのか、武藤という組織委幹部は何も理解していない。まったく理解していない。「森喜朗的な秩序」は何も変わっていない。》
https://twitter.com/mas__yamazaki/status/1360188800542994432
大塚英志の危惧する「風土」は結局、温存されたままなのである。
《しかし、森失言その場で聞いて笑ったりスルーしたことを恥じると言って辞任する人はこの場に及んで一人もいないんだな。そいつら残ってたらそのままじゃない。森が辞めた以上、森発言を許してきた風土が問われるのは自明なのに。》
https://twitter.com/MiraiMangaLabo/status/1360131777814138882
東京新聞は2月12日付で「辞任表明の森喜朗会長、会見には出席せず 報道陣から『説明責任なってない』と批判」を掲載している。
《…森氏は懇談会後の会見には、姿を見せず、武藤敏郎事務総長だけが会見に臨んだ。懇談会後の記者会見に森氏が出席しなかったことについて、武藤氏は「今回は、辞意の表明を大勢の前ではっきりおっしゃったので、会長は十分と判断になったのだと思う」と話した。
 これに対し、記者からは「女性差別発言でトップが辞任する前代未聞の不祥事。公人である森氏が、一方的に冒頭で公開しているからといって、記者からの質問をまったく受け入れないのは公的組織として、国民に対する説明責任はなっていない」と批判が出た。》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/85618?rct=national
川淵三郎が一転して辞退することになった背景が報じられる。朝日新聞デジタルが2月12日 20時26分付で掲載した「何度も鳴った電話、官邸の影 『川淵おろし』の舞台裏」は次のように書いている。
《政府関係者らによると、森会長が後任に川淵氏を想定しているとの情報が官邸側に伝わると、政府関係者が組織委の関係者に否定的な考えを伝達した。「菅義偉首相の意見」として、女性や年齢の若い人が望ましいとの考えを伝えたという。
川淵氏は11日午後に森氏と面会した際、菅首相や東京都の小池百合子知事、安倍晋三前首相からも承諾を得たと説明されたという。ただ、菅首相だけは「若い人を、女性はいないか、と言った」と説明された、とも明かしていた。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP2D6KSVP2DUTQP01X.html
毎日新聞が2月12日20時47分付で掲載した「政界から川淵三郎氏に恨み節も 森喜朗会長の辞任表明、広がる混乱」(野間口陽、斎川瞳、内田幸一、田原和宏)は書いている。
《だがその夜(註 11日夜)、事態は急展開する。川淵氏の元に組織委の武藤敏郎務総長から何度も電話がかかってきた。森氏の強引な手法に、政府や都などの間で困惑が広がっていた。「武藤さんは『やめてくれ』と言いにくそうだったが、暗にそういう感じだった。白紙撤回をいつ言うかという話をし、夜の10時過ぎに腹を決めた」と川淵氏は明かす。》
《政府・与党内で頓挫の要因と指摘されるのは、川淵氏の11日の「暴露」だ。政務三役の一人は「どこの世界にも根回しがあり、表で言ってはダメなのに、川淵氏はペラペラしゃべってしまった」と指摘。閣僚の一人は「まだ会長になってもいないのに、相談役とか話しちゃダメだ」と語気を強めた。》
https://mainichi.jp/articles/20210212/k00/00m/050/250000c
カメラマンの石田昌隆のツイート。
川淵三郎。ご指名が嬉しすぎて、昨日の段階でペラペラ喋って、身体検査でぼろぼろネトウヨぶりが露呈して潰れた。昨日の段階で、まだ何も決まっていませんからとか言って、とぼけていたら、今ごろ会長が決まっていたんだろうな。最終的には、どう転んでも失敗しただろうけど。》
https://twitter.com/masataka_ishida/status/1360119413735780352
鮫島浩のツイート。
《夜の会合と密室の根回しで決める森喜朗的な男社会の永田町政治がインターネット時代に完全に通用しなくなったということだろう。もうここで安倍長期政権下で溜まりにたまった東京五輪の膿を全て出し切ったほうがよい。次期会長に期待だ。》
https://twitter.com/SamejimaH/status/1360105679709642755
阿部岳のこのツイートはなかなか鋭い。
《森氏の女性蔑視問題がIOCや米NBCに波及しないと落着しないのは、沖縄の歴代知事がワシントンまで基地問題の要請に行かざるを得ない構図とちょっと似ている。
東京の当事者能力のなさ。》
https://twitter.com/ABETakashiOki/status/1360192215893463040
ラグビー平尾剛が次のような連ツイを発表している。
参加することに意義があると謳いながらメダルの数を数え、各国の競争を煽ってきたこれまでを振り返っても、五輪憲章は名ばかりの理念だった。だから、このたびの発言や後任の人選にも今さら驚かない。もともと五輪とは、「平和の祭典」という建前で一部の人達が私腹を肥やしてきた商業イベントだった。》
《ここにきて、そのベールが剥がされた。新型コロナウイルスの蔓延という緊急事態下で、この事実にたくさんの人が気づいた。それに焦った関係者が自ら墓穴を掘るようにその実態を曝け出したのが、今回の一連の騒動だと思う。》
《日本でもここにきてようやく現役アスリートの声が聞こえ始めた。彼らの切実な訴えからは「ためらい」がみてとれる。これは、五輪が「平和の祭典」ではなく政争の具に、あるいは単なる商業イベントに過ぎなかった事実に気づいたがゆえの、素直な心持ちだと思う。》
《今の私たちにはもう純粋に五輪を楽しめない。いやむしろ興醒めしているといってもいい。およそ8割が開催に否定的な世論の、この「興醒め」を、スポーツ関係者は真摯にとらえるべきだと思う。このままだとスポーツは終わる。僕は大真面目にそう感じている。》
《これを機に五輪と決別する。これ以上、五輪に振り回されないよう手を打つ。そうしなければスポーツは化的な価値を失い、終焉を迎える。それを避けるためにもスポーツと五輪を切り離し、肥大化した五輪を適切に弔うことが今すべきことだと僕は思う。》
https://twitter.com/rao_rug/status/1360022972719722498

https://twitter.com/rao_rug/status/1360022978847625217
それでも日本政府も、IOCも、NBC東京五輪を強行するのではないだうか。そういえばテレビ東京出身の青木俊がこんなツイートを投稿していた。
《一連のドタバタから改めて見えてきたのは、日本政府も、IOCも、NBCも、五輪を強行する気だな、ということ。この流れは止められないのかもしれない。》
https://twitter.com/AokiTonko/status/1359792292769394689
スポーツ報知は2月12日 23時23分付で「五輪組織委新会長の選考委員会メンバーは非公表に」を掲載している。
《組織委はより透明性の高い手続きを取る必要があるとして、御手洗冨士夫名誉会長(85)を座長に据えた選考委員会を設置する方針を決定。御手洗氏が理事からアスリートを中心に10人弱を選ぶが、メンバー自体は非公表となる方向だ。》
https://hochi.news/articles/20210212-OHT1T50323.html
それにしても五輪組織委新会長の選考委員会メンバーを非公開にするとは、透明性の高い手続きから程遠いのではあるまいか。選考委員会メンバーを非公開にするということは、新たなる「密室」を新築するということにほかなるまい。どこまで東京五輪は私たちを馬鹿にすれば気が済むのだろうか。平尾剛に賛成だ。
上西充子が呟いている。
《会議が非公開なのではなく、メンバー自体も非公開だと。これではダメ。》
https://twitter.com/mu0283/status/1360312545693716482

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2)【記事】新聞社説は森辞任をどう論じたのか?

北海道新聞は2月12日付で社説「森会長辞任へ 五輪態勢 立て直し急務」を掲載している。
《森発言問題は、ジェンダー(性差)の平等に対する意識が低く、長老にもの申せない日本の政治と社会のありようをあぶり出し、旧態依然とした印象を世界に与えたと言っていい。
政府、国会、JOCは男女共同参画に真剣に取り組む姿を世界に見せる必要がある。》
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/510606?rct=c_editorial
河北新報は2月11日付で社説「女性蔑視発言の混乱/政府の統治力欠如も深刻だ」を掲載し、2月12日付で社説「森会長辞任へ/世論に鈍く遅すぎた決断だ」を掲載し、2月13日付でも社説「森会長の後任迷走/透明な人選で体制立て直せ」を掲載している。三日連続で論じている。
2月11日付《森氏の辞任は不可避だ。しかし、会長の交代で幕引きとしてはならない。
東京大会が掲げる「多様性と調和」の実現に向けた継続的な取り組み。スポーツ界の男女平等推進への確固たる決意。政府と組織委は不信感を拭うため、明快なメッセージを速やかに発し、具体的な施策を打ち出すことが必要だ。》
2月12日付《図らずも日本は男女平等の社会づくりが遅れていることを印象付けた。森氏個人の問題にとどめてはならないし、人事の刷新で済まされまい。
国際社会の信任を得るためには、日本社会に根強く残る旧態依然の体質を直視し、改める行動を起こすことが急務だ。》
2月13日付《開催に向け突き進むにせよ、断腸の思いで中止を決断するにせよ、トップの正当性が疑われていては組織が揺らぎ、冷静な議論や判断はできまい。
一刻も早く開かれた場で透明性のある手法で会長を選び、体制を立て直すべきだ。それが国民を納得させる最低条件だろう。》
https://kahoku.news/articles/20210210khn000048.html
https://kahoku.news/articles/20210211khn000030.html
https://kahoku.news/articles/20210212khn000036.html
東京新聞は2月13日付で社説「森氏後任人事 社会の在り方変えねば」を掲載している。
《振り返れば森氏に加え、大会招致を主導した安倍晋三首相、東京都の猪瀬直樹知事、日本オリンピック委員会竹田恒和会長ら当時の責任者全員がスキャンダルにまみれ、表舞台を去った。
新型コロナウイルス感染拡大の影響も深刻だ。今の日本に大会を開催する余力や資格があるのか、問い直すべき時に来ている。 》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/85689?rct=editorial
朝日新聞は2月13日付で社説「森会長辞任 目を覆うばかりの混迷」を掲載している。
《驚きあきれたのは、辞意を表明する前日に、組織委の評議員であ川淵三郎日本サッカー協会相談役に会い、後任会長に就くよう要請したことだ。大きな汚点を残して退場する者が、後継者を指名する。およそ理解を得られる話ではない。
これを受け入れ、森氏に相談役として組織委に残るよう求めた川淵氏ともども、ふつうの市民の常識や感覚とのギャップは目を覆うばかりだ。》
《今回の問題は、男女格差の解消が遅々として進まない日本の現実を浮き彫りにした。
昨年末に決まった男女共同参画基本計画にも、女性の社会進出に本気で取り組むつもりがあるとは思えぬ政府の姿勢が、随所に表れている。森発言に真摯に対処しようとしなかった菅首相をはじめとする政権幹部は、自分たちの価値観が、世の中、そして国際標準からいかにずれているかを認識すべきだ。》
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14798710.html
毎日新聞は2月13日付で社説「森会長辞任と後継人事 旧弊を改めていく契機に」を掲載している。
《問題は組織委だけにとどまらない。森氏の発言をめぐる一連の出来事は、異論に耳を貸さず、内輪の論理で動くことが多い日本社会の古い体質をもあぶり出した。
男性中心の組織で、波風を立てず、問題が起きても目先の安定を優先する傾向が強い。その一端が明らかになった。
この問題をきっかけに、日本社会の旧弊が改められ、多様な意見や立場の違う人々を尊重する共生への意識が高まることが期待される。五輪やパラリンピックは、そうした価値観を世界の人々と共有する場でもある。》
https://mainichi.jp/articles/20210213/ddm/005/070/134000c
讀賣新聞は2月13日付で社説「五輪会長辞任 森氏の決断遅れが混乱広げた」を掲載している。
《会長ポストは本来、理事会で選任する仕組みだ。手順を無視して森氏が後継者を指名したことに対し、与党からも「密室」での決定になるという批判が出た。
川淵氏はその後、辞退し、後任は白紙になっている。組織委の不手際で、混乱が一層広がっているのは残念でならない。》
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20210212-OYT1T50227/
産経新聞は2月12日付で主張「森会長の辞意 心機一転の奇貨としたい」を掲載している。
《発言の方向性は五輪が目指すものとは明らかに正反対であり、新コロナウイルス禍で五輪の開催そのものが危ぶまれる中での舌禍だった。
五輪は人々に愛されてこその祝祭であり、自らがその阻害要因となってしまっては、辞任の判断もやむを得なかったろう。》
https://www.sankei.com/column/news/210212/clm2102120001-n1.html
信濃毎日新聞は2月13日付で社説「森氏が辞任表明 事態の軽視が招いた迷走」を掲載している。
《発言があった段階で、組織委が森氏の進退にけじめをつけるべきだった。組織委、政府、与党の女性差別に対する認識の甘さを国内外に露呈したといえる。
辞任だけで問題は解決しない。差別は許さないという決意を組織委が発信することが欠かせない。》
https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2021021300119
新潟日報は2月11日付で社説「五輪ボラ辞退 深刻な事態と受け止めよ」を掲載し、2月13日付で社説「森会長辞任 組織の信頼回復できるか」を掲載している。
2月11日付《森氏の発言後、大会ボランティアが多数辞退していることについて、二階氏は「瞬間的に引かせてほしいと言ったのだろう」「どうしても辞めたいなら新たなボランティアを募集する」などと言及した。
ボランティアを取り換えが利く「物」扱いするような極めて失礼な言い方だ。》
https://www.niigata-nippo.co.jp/opinion/editorial/20210211598187.html
2月13日付《トップ不適格を突き付けられた森氏が、新会長を事実上決める。さらに新会長に擬せられた川淵氏が森氏に組織委に残るよう要請する。
まるで出来レースのようであり、極めて異様だ。
女性蔑視に通じる、こうした古い感覚、体質こそが問題にされていることをきちんと受け止めねばならない。
川淵氏後継が報じられる中で、会長選びに透明性確保を求める声が上がったのは当然だ。
川淵氏が12日に一転受諾をしないとしたのは、こうした批判を意識したからではないか。》
https://www.niigata-nippo.co.jp/opinion/editorial/20210213598513.html
京都新聞は2月13日付で社説「森会長の辞任 古い体質の改革不可避」を掲載している。
《反差別への意識の高まりを甘く考えていたのは森氏だけではない。組織委や政府・与党、IOCも当初、ジェンダー平等や多様性を軽んじたトップの発言への問題認識と対応が鈍く、森氏続投を擁護した。それが国内外の不信感をさらに高めたのは否めない。
旧態依然とした組織体質の根深さを物語ったのが、当の森氏が川淵三郎・元日本サッカー協会会長に行った「後継指名」だ。組織的に選ぶべき会長ポストを「密室」で受け渡すやり方が疑問視され、白紙に戻されたのは当然である。》
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/506895
神戸新聞は2月13日付で社説「社会を変えるきっかけに」を掲載している。
《女性の管理職では「20年までに30%程度」を達成できず「20年代の可能な限り早期」に目標を先送りした。
こうした姿勢を抜本的に変えなければ、世界が日本を見る目は変わらない。開催まで半年を切った五輪の開催にも支障となる恐れがある。》
https://www.kobe-np.co.jp/column/shasetsu/202102/0014076035.shtml
山陰中央新報は2月12日付で社説「森会長辞任へ/信頼回復に全力尽くせ」を掲載している。
《ドイツをはじめ欧州各国の在日大使館などからはツイッターで「黙ってないで」「男女平等」を意味する英語のハッシュタグ(検索目印)付きで意見表明が相次いだ。
こうした反応を森氏や組織委側が深刻に受け止めていれば、退任時期は早まっていたのではないか。組織委の活動を資金面で支える協賛企業が不買運動に発展することなどを恐れ、批判の声を上げ始めたことで辞任に傾いた印象は否めず、釈然としない思いが残る。》
https://www.sanin-chuo.co.jp/www/contents/1613095749239/index.html
愛媛新聞は2月13日付で社説「森会長が辞任表明 体制立て直しと信頼回復が急務」を掲載している。
《今回の混迷によって、国内の五輪機運の低下が懸念される。国際的には日本の男女平等に対する意識に疑念を持たれ、開催資格が問われている。組織委は新体制の下、多様性を尊重する強力なメッセージを国際社会に発信してもらいたい。》
https://www.ehime-np.co.jp/article/news202102130006
高知新聞は2月12日付で社説「【森会長の辞意】五輪が負った傷は深い」を掲載している。
《女性蔑視発言はなぜ生まれたのか。誰もとがめることができなかったのはどうしてか。二度と同じことを繰り返さないためにはどうすればいいのか。しっかり総括することから始めるべきだ。
その上で、開催に懐疑的な声にも真摯(しんし)に向き合う必要がある。コロナ下での五輪はどうあるべきか。感染防止とどう両立させるのか。丁寧に説明してもらいたい。》
https://www.kochinews.co.jp/article/434499/
中国新聞は2月12日付で社説「森会長が辞意 組織委は信頼回復急げ」を掲載している。
《各界に顔がきく森氏が会長を退けば、それでなくても新型コロナウイルスで開催が危ぶまれる五輪にとって、打撃となると考えていたのかもしれない。しかし、耳を疑うような発言に沈黙していたのでは、組織の健全性が問われよう。
それでも菅義偉首相は、森氏の発言は国益にとって「芳しいものではない」としながら辞任を促す考えはないと表明した。人事権はなくても、国益にとって好ましくないなら一国の長として促すべきだった。》
https://www.chugoku-np.co.jp/column/article/article.php?comment_id=726325&comment_sub_id=0&category_id=142
西日本新聞は2月13日付で社説「森会長辞任へ 五輪への信頼を取り戻せ」を掲載している。
《東京大会は今、新型コロナ禍の影響で開催自体に黄色信号が点滅し、組織委には難しいかじ取りが求められる。開幕5カ月前という時期のトップ交代で混乱も避けられまい。
ただ今回の問題は、あらゆる差別を許さないという五輪の理念に関わるものだ。森氏の辞任は当然だろう。むしろ遅すぎたとさえ言える。》
東日本大震災の後、世界から受けた支援に感謝し、復興をアピールする「復興五輪」も原点だったはずだ。そこに立ち返って後世に何を残すかを明確に示し、国内外の共感を得ることが再スタートの起点になる。》
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/692309/
琉球新報は2月12日付で社説「森会長が辞意 組織のうみを出し切れ」を掲載し、2月13日付で社説「五輪組織委迷走 民主的手続きを尊重せよ」を掲載している。
2月12日付《本来であれば発言を撤回するとした時点で、責任を取って辞任すべきだったはずだ。遅きに失している。ジェンダー等や個人の自由への意識が低い国として、国際社会における日本の地位を低下させた責任も重大だ。
東京五輪の運営やスポーツ界が信頼を取り戻すためには、大会組織委の会長を替えるだけでは十分ではない。ましてや組織に残り影響力を行使するなどもってのほかだ。男性中心や上意下達がはびこる組織のうみを出し切り、多様性と透明性の尊重を国民に示していく改革が必要だ。》
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1270673.html
2月13日付《森発言を受けた混乱からは日本のあしき慣習が浮き彫りになった。議論を軽視してトップダウンや根回しを図る。責任の所在を曖昧にする。密室協議による権力委譲。外圧がなければ自浄作用も働かないといった出来事だ。
後任会長には橋本聖子五輪相らの名が挙がっているが、現状では誰が会長に就任しても国際的な信用は得られまい。組織委に必要なのは、開かれた議論ができる、民主的手続きを尊重する体制を築くこと以外にない。》
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1271156.html
沖縄タイムスは2月13日付で社説「[森氏後継人事混迷] 透明性の確保が前提だ」を掲載している。