【文徒】2016年(平成28)7月8日(第4巻127号・通巻814号)

Index--------------------------------------------------------
1)【記事】TBSのバラエティー番組「ピラミッド・ダービー」が捏造報道
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】

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1)【記事】TBSのバラエティー番組「ピラミッド・ダービー」が捏造報道

東スポWebは、こう書き出している。
「TBSは、6月19日放送の同局系バラエティー番組『ピラミッド・ダービー』に出演した顔相鑑定士・池袋絵意知氏に関して“不適切な演出”があったことを認め、5日、番組公式サイトで池袋氏本人と視聴者に謝罪した」
http://www.tokyo-sports.co.jp/entame/entertainment/561985/
「ピラミッド・ダービー」のホームページを見てみよう。ここに次のような「お詫び」が掲げられている。
「6月19日放送の『双子見極めダービー』の中で、出演者の方からご指摘頂いた収録の順番や、ルール変更の経緯は、演出の一環のつもりでしたが、事前に説明や了解を得ることなく画像を加工し、行き過ぎた編集がありました。
池袋絵意知氏、および視聴者の皆さまに深くお詫びいたします」
http://www.tbs.co.jp/pyramidderby/
この「お詫び」だけでは視聴者は何が何だかサッパリわからないことだろう。少なくとも事実経過がなければ、「視聴者の皆さま」にお詫びしたことにはなるまい。
私に言わせればお詫びをしたというアリバイ工作を「お詫び」と言い換えているにしか過ぎない文章である。TBSは視聴者をバカにしているのである。ここで言う「出演者の方」とは東スポWebの記事からすれば「顔相鑑定士・池袋絵意知」ことである。ツイッターでは池袋の名前を銘記している。
「〜お詫び〜
6月19日放送の「双子見極めダービー」の中で、出演者の方からご指摘頂いた収録の順番や、ルール変更の経緯は、演出の一環のつもりでしたが、事前に説明や了解を得ることなく画像を加工し、行き過ぎた編集がありました。
池袋絵意知氏、および視聴者の皆さまに深くお詫びいたします」
https://twitter.com/TBS_pyramid/status/750177531563614208
池袋の公式ブログを見てみると、「捏造された映像の放送によって私の名誉・人権を侵害された」とまで書いている。
「オンエアを見て唖然、そして怒り、悔しさ。
あまりのことに食べ物も喉を通らない。嘔吐きが止まらない。
4月15日(金)に収録した内容の順番入れ替えられ、3回戦で脱落したことにさせられ、4回戦目(本当は3回戦目で収録で私も答えている)の部分では私の姿がCGで消されていたのです」
http://blog.ikebukuroh.com/?eid=1338
その後、池袋はブログで番組から謝罪があったことを報告しているが、納得しているわけではないようだ。
「今回の件は私だけの問題ではなく、深い深い闇が背景にあります。
なんの因果がこうなった以上、問題解決に向けて一歩一歩進んでいきます。
TBSさんとは話し合いを続けています」
http://blog.ikebukuroh.com/?eid=1339
ねとらぼは池袋にインタビューをしているが、そこで池袋は次のように語っている。
「今回は、演出に関する部分のみの謝罪と受け取りました。問題の焦点はテレビ局によるねつ造と、それに伴う放送による暴力・虐待だと私は感じています。その部分に関しての認識については、ご理解頂けていないように思いました」
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1606/26/news024.html
産経ニュースによればTBSテレビの武田信二社長は定例記者会見で「決して捏造ではないが、行き過ぎた編集で、事前に出演者への説明や了解を取る作業を省いてしまい、ミスが重なった」と述べている。しかし、「収録で最終問題まで解答したにもかかわらず、放送では途中で『脱落』し、1人だけ姿を消された映像」を流すことは世間の常識からすれば「捏造」にほかなるまい。これを「行き過ぎた編集」としか認識できない武田社長は相当、非常識であると私には思えてならない。
http://www.sankei.com/entertainments/news/160706/ent1607060008-n1.html
TBSは放送法第9条には次のように書かれていることをもっと真摯に受け止めるべきである。
「放送事業者が真実でない事項の放送をしたという理由によつて、その放送により権利の侵害を受けた本人又はその直接関係人から、放送のあつた日から三箇月以内に請求があつたときは、放送事業者は、遅滞なくその放送をした事項が真実でないかどうかを調査して、その真実でないことが判明したときは、判明した日から二日以内に、その放送をした放送設備と同等の放送設備により、相当の方法で、訂正又は取消しの放送をしなければならない」
TBSが「真実でない事項の放送をした」ことは間違いあるまい。バラエティ番組だから何をやっても許されるというものではないはずである。事前に出演者への説明や了解を取る作業をしていれば良いという問題ではないのである。同社のやらせと過剰演出はもはや体質だという。
http://biz-journal.jp/2016/07/post_15729_2.html
そういえば「ご長寿早押しクイズ」(さんまのSUPERからくりTV、2年前に打ち切り)で、問題と解答の入れ替え演出で"惚け"にされた出演者が激怒して告発したことがあった。以下のサイトでひさびさに大爆笑してしまったが、やはりこの演出はダメでしょう。
http://matome.naver.jp/odai/2126881686397415801?page=2

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2)【本日の一行情報】

◎「LINEアカウントメディア プラットフォーム」に参画するブロック紙・地方紙17紙のアカウント購読者を対象に、居住地や購読理由などに関するアンケート調査を実施したところ、全購読者のうち、約半数(47.6%)が新聞社がある都道府県に居住していないことがわかった。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000497.000001594.html

アメリカには刑務所からSNSへの投稿を仲介するサービスがある!「GIZMODO」によれば、「仕組みは、囚人と『文通相手』になること。インターネットが使えない囚人に代わり、紙に記載された『投稿依頼』を代理で入力する」というサービスだそうだ。
http://www.gizmodo.jp/2016/07/sns_11.html

◎「サントリー天然水『夏は氷らせよう!』」PRイベントに「VERY」専属モデルの滝沢眞規子が夏の白×黄ファッションで登場した。
https://youtu.be/yJpfuq7mbrw

カヤックは、現在配信中の共闘スポーツRPG「ぼくらの甲子園!ポケット」において、7月6日(水)より、ベースボールマガジン社の「週刊ベースボール」とのコラボ大会「週刊ベースボール杯」を開催している。
https://www.kayac.com/news/2016/07/pocket_weekly_baseball

◎オンライン動画広告プラットフォームを提供するチューブモーグルは、ファイブと連携し、「女性向け動画ライフスタイルマガジン」である「C CHANNEL」のビデオ広告在庫の先行販売を開始した。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000014363.html

レーベルゲートとグリーの 100%子会社である Glossom は、音楽市場の活性化をめざし、両社の強みを活かした動画広告領域における新プロジェクトを発足させた。第 1 弾として、動画コンテンツの製作からキャスティング、バイラル施策やスマートフォン広告の配信までを支援する「Glossom」提供のサービス「WOOZ」(ウーズ)を通じて制作された、ザ・プリンス パークタワー東京の Facebook ページ向け動画広告に、「レーベルゲート」がコーディネートした親和性のある音楽を活用する。
https://labelgate.com/press/pdf/LAG_PR_160706.pdf

◎ヤフーは、「Yahoo!プロモーション広告」の入稿支援ツール「かんたん広告作成」をリニューアルし、新たに「らくアド」の提供を開始した。「らくアド」は、「Yahoo!プロモーション広告」に公式サイトから直接Yahoo! JAPAN検索連動型広告「スポンサードサーチ」を申し込んだ広告主が対象となる。「らくアド」に申し込んだ広告主は、広告管理ツールの操作方法や広告運用のノウハウがなくても簡単な設定のみで広告文を自動で作成し、Yahoo! JAPANの検索結果へ検索連動型広告「スポンサードサーチ」を配信することができる。
http://pr.yahoo.co.jp/release/2016/07/06a/

◎D2Cがサイバー・コミュニケーションズの協力もと、2015年1月〜12月における、インターネット広告市場におけるデバイススマートフォン、PC)別広告費、広告種別広告費、動画広告費の調査を実施した。
これによればスマートフォン広告費は4,979億円、PC広告費は4,215億円。スマートフォン広告費が前年比144%、PC広告費が前年比88%。
2015年の動画広告費は516億円。2016年の動画広告費は前年比160%の825億円となると予測している。
http://www.d2c.co.jp/news/2016/07/05/1365/

博報堂は、親日・知日外国人とクリエイター、マーケッターが参画して、自治体のインバウンド戦略立案や企業の海外向け商品開発、キャンペーンなどを支援するサービス「G-Brain」の提供を開始した。
http://www.hakuhodo.co.jp/uploads/2016/07/20160706.pdf
http://www.gbrain.me/

◎横浜の高級クラブ「華鈴灯」が「バラいろダンディ」(TOKYO MX)に抗議している。ホームページのトップに「高知東生さん、五十川敦子さん逮捕に伴う報道に関して」を掲載した。
「6月28日の某TV番組で五十川敦子容疑者が華鈴灯のキャストだったと報道されました。
この件に関しましては何の根拠も裏付もなく当店とは全く関係ございません。
一部ネット上にも間違った情報が流れておりますが、全くの事実無根であり、大手テレビ局、大手編集社は他店のスタッフであることは周知の事実です。
皆様にはご心配をお掛けして本当に申し訳ございません。
今後とも変わりなく信用信頼をモットーに誠実な華鈴灯を皆で築いて参りますので、見守って頂けますよう宜しくお願い申し上げます」
http://www.club-karintou.jp/
5日放送の「バラいろダンディ」は、この誤報を謝罪したうえで、番組側が作成した「華鈴灯」の宣伝VTRが約1分間放送されたそうだ。
http://news.livedoor.com/article/detail/11729742/

◎産経ニュースによれば、教科書会社が教員らに検定中の教科書を見せ謝礼を渡していた問題で、公正取引委員会は、教科書採択の公正性を妨げる独占禁止法違反に当たる恐れがあるとして、東京書籍、光村図書出版、教育出版、大日本図書、教育芸術社、三省堂数研出版学校図書新興出版社啓林館の9社に警告した。
http://www.sankei.com/life/news/160706/lif1607060026-n1.html

◎「週刊文春」の新谷学編集長が言うように編集者はサービス業である。
http://www.advertimes.com/20160707/article229290/

日本共産党機関紙の「赤旗」が「週刊女性」や「女性自身」「LEE」を絶賛している。
「7月5日号で『もうダマされないための選挙と政治』と10ページの特集を組み、さらに翌12日号で『どうして与党は憲法改正の話をしないのか?』と切り込んだのは『週刊女性』です」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-07-06/2016070605_02_1.html

丸善ジュンク堂PR誌「書標」7月号に掲載された福嶋聡の「民主主義ハ面倒クサイ、ダガ、然レバコソ」は版元の営業マンであれば読んでおきたい。
http://image.honto.jp/library/store/news/8538/syohyo201607.pdf

NHKは「大手銀行の三菱東京UFJ銀行は、複数の行員が、融資先で去年、経営破綻した船舶管理会社から、行内のルールに違反する過剰な接待を受けていたとして、関係者の処分を検討することにしています」と報道しているが、これは「週刊文春」の取材でわかったことなのではないか。そして、「週刊文春」の記事が出たことで関係者の処分をせざるを得なくなったのではないか。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160707/k10010585991000.html
http://shukan.bunshun.jp/articles/-/6329

講談社雨隠ギドのコミックス「甘々と稲妻」7巻で、通常版に加え、お弁当箱付きの限定版も2200円で発売した。「甘々と稲妻」1〜7巻に登場した料理の全レシピを収録した公式本「甘々と稲妻 つむぎと作るおうちごはん」も発売した。テレビアニメの放送も開始される。
http://afternoon.moae.jp/news/2985

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3)【深夜の誌人語録】

仕事にも予習、復習は欠かせない。

クラウドファンディングを立ち上げました。
https://camp-fire.jp/projects/view/9683