【文徒】2018年(平成30)12月7日(第6巻230号・通巻1404号)

Index------------------------------------------------------
1)【記事】ソフトバンク通信障害でネット上に報告・批判・憶測が続出
3)【本日の一行情報】
----------------------------------------2018.12.7 Shuppanjin

1)【記事】ソフトバンク通信障害でネット上に報告・批判・憶測が続出(岩本太郎)

ソフトバンクの携帯電話で昨6日13時39分頃より大規模な通信障害が発生。ユーザーからの「電話がつながらない」「急に圏外になった」といった報告が同日午後よりネット上に溢れかえる事態となった。
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20181206/0022237.html
https://www.asahi.com/articles/ASLD65398LD6ULFA01P.html
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO38613440W8A201C1000000/
サービスの停止状況を閲覧できる「Down Detector」によると、障害が起きたのは関東・関西を中心とする大都市圏だったようだが、Twitter上などでは北海道や九州などの各地在住と思しきユーザーからも報告が上がっていた
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1812/06/news094.html
ソフトバンクは同日15時頃までには「携帯電話サービスがご利用しづらい状況について」と公式サイト上で報告とお詫び。
《本日午後1時39分頃より、一部の地域で携帯電話サービスがご利用しづらい状況が発生しており、詳細を確認しております。
ご利用のお客さまには、ご迷惑をお掛けしておりますことをお詫び申し上げます。以上》(6日15時現在)
https://www.softbank.jp/mobile/info/personal/important/20181206-14/
この時点ではそれ以上の説明はなく、原因究明と復旧には相当な時間を要するとウェブニュース等で報じられた。
https://news.mynavi.jp/article/20181206-736879/
現場の店舗でもさすがに混乱したようだ。困惑したまま近くのソフトバンク店まで行ったものの閉店中で《対応不能だからって店を閉めるのは反則だろ》とこぼすユーザーも。
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=10156172665758512&set=a.10152672691878512&type=3&theater
秋葉原ではさっそく《Softbank系回線ご利用の方対象にWi-Fi貸しちゃいます!!》と店頭の貼り紙やtwitter呼びかける家電店も。
https://twitter.com/iosys_omote/status/1070575311312510976
SNSなど一部では「NTTドコモauも繋がりにくいのでは?」と指摘する声が投稿されたそうだが、両社とも取材に対してそうした噂を否定。これについて『ケータイWatch』は《Webサービスなどの通信障害を示すサードパーティのサイトが情報の大元のようだが、何らかの原因でドコモやauの通信障害を誤検知した可能性がある》と推測している。
https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1157018.html
通話以外でもユーザーの生活や仕事の面でかなり広範囲に支障を与えたようだ。同日に名古屋で予定されていたGLAYのライブではスマホでの入場用QRコード確認ができなくなったために主催者側が公式サイトやtwitterで観客に告知していた。デジタルチケットの普及が進めば当然生じうる事態だ。
https://twitter.com/glay_official/status/1070567639146086400
https://www.oricon.co.jp/news/2124915/full/?anc=015
東京消防庁も15時過ぎには「緊急通報はソフトバンク以外で」とTwitterで呼びかけた。119番通報が掛かりにくい状況になったことを受けての告知だ。
https://twitter.com/Tokyo_Fire_D/status/1070559437780279297
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181206/k10011737151000.html
一方で警視庁では同時間帯にソフトバンクの携帯電話利用者からの通報を受理したとのこと。110番通報については、少なくとも一部の利用者は利用可能だったらしい。
https://www.sankei.com/affairs/news/181206/afr1812060024-n1.html
各種支払いの面でも支障を来したようだ。クラウドファンディングサービス「CAMPFIRE」では通信障害発生を受けて早速Twitterで告知していた。同社は今年2月から「ソフトバンクまとめて支払い・ワイモバイルまとめて支払い」を導入。7月からはソフトバンク系列のSBプレイヤーズと資本業務提携を結んでいた。
https://twitter.com/CAMPFIREjp/status/1070576821278728193
https://www.softbankplayers.co.jp/news/1-2018-193/
https://campfire.co.jp/press/2018/02/28/softbank-ymobile-payment/
「これが原因ではないか」と指摘するユーザーも現れた。グラフィックデザイナーという「コクブカメラ」は、実はソフトバンクが4日から18日にかけて東京都内で広範囲な「メンテナンス工事」を行うと公式サイトで事前に告知していたことを指摘しつつも《11時間もサービス止めるならもっと大々的に告知すべきでは… どうなってんだ》と批判。
https://twitter.com/kokubucamera/status/1070551016951570433
確かに以下を見ると6日は都心を中心に長時間、ソフトバンクの4Gサービスが「一時的に中断いたします」と告知されていた。
https://www.softbank.jp/mobile/info/personal/maintenance/13/ 
ただし上記のツイートにはこの工事と今回の通信障害との因果関係に疑問を投げかけるリプライも寄せられている。
https://twitter.com/danketech/status/1070551805929545728
https://twitter.com/Akagi__JP/status/1070552152689455104
ソフトバンクとヤフーが設立したモバイル決済サービス「PayPay」のせいで通信障害が発生したのではないかとの臆測ツイートも相次いだ。https://twitter.com/masabek0/status/1070558655659958272
https://twitter.com/okasanman/status/1070562470266204162
2日前の4日に「20%還元キャンペーン」がスタートした際にも、アクセス過多によるものか、一時的にサービスがつながりにくい状況になっていた。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1812/04/news094.html
ソフトバンク系のネットメディアである『ITMediaNEWS』の「電話取材」に対し、PayPayの広報は「コメントする立場にない」と応じたという。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1812/06/news121.html
その後、ソフトバンクは同じく『ITMediaNEWS』の取材に対し《午後6時ごろから徐々に復旧予定だ》とコメント。実際に同日の18時04分には復旧した旨を上記の公式サイトで発表した。通信障害の原因は「交換設備の不具合」だったとのこと。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1812/06/news131.html
ソフトバンク回線を使った「LINEモバイル」を始め、地方CATV局のスマホサービスまで、相当な範囲に影響が及んだ模様だ。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181206/k10011737531000.html
同日にソフトバンクスマホ利用者向けに実施していた、ファミリーマートの「ファミチキ」クーポン券の送付についても、受信できない場合の対処方法が公式サイトで告知されていた。
https://www.softbank.jp/mobile/special/super-friday/
ただしそちらは通信障害中にも受信できたユーザーがいたのか、こんなツイートも。
ソフトバンクなめてんだろ
電波障害中にファミチキのクーポン送ってくるのは煽ってるな》
https://twitter.com/1212hemabu/status/1070629520393175041

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2)【本日の一行情報】(岩本太郎)

◎光社『bis』編集長を退任した中郡暖菜の動静を『FASHIONSNAP.COM』がレポート。フリーランスの編集者として活動し、来春には書籍の発売も予定しているとのこと。
https://www.fashionsnap.com/article/2018-12-01/bis-nakagoriharuna/

◎去る12月4日は本田靖春が世を去ってから14年の命日だった西日本新聞の論説副委員長が同紙オピニオン欄「時代ななめ読み」の2日付で「野糞のごとき君であれ」と題し、かつて編集者として長年本田と仕事をした講談社常務取締役の渡瀬昌彦にインタビューを行っていた。
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/reading_oblique/article/470008/

◎アイドルのサイン会開催で有名な福家書店を経営していた「福家書店管財」(港区麻布十番)に、東京地裁が11月22日に特別清算開始命令。負債総額は20億5867万円という。赤字経営が続債務超過に陥っていた昨年11月、会社分割を行ったうえで設立した新会社に「福家書店」の社名・事業・従業員を承継。同書店は現在も新宿サブナード店を中心に営業中だ。
https://www.tsr-net.co.jp/news/tsr/20181204_01.html
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181204-00010000-teikokudb-bus_all
《前身企業から営業権を継承し事業を開始》《大手芸能事務所グループの代表が社長に就任》しつつ今回特別清算命令に至った旧福家書店のオーナーが、バーニングの周防郁雄だったのは業界関係者ならよく知るところだ。

ヴィレッジヴァンガードが人気イラストレーター・まき田との共同イベントとして今年9~10月に都内のカフェで開催した「MAKITA CAFE」の際、会場に展示していたまき田の作品2点を紛失していたことが表面化。返却漏れした2点の作品をカフェの店員が「無断でお客に譲ってしまった」とのこと。ヴィレッジヴァンガード3日付で公式サイトに「原画紛失のお詫びと捜索ご協力のお願い」を掲載。
https://www.village-v.co.jp/info/3692
https://www.j-cast.com/2018/12/04345239.html

◎晶社が書籍編集者を募集中。応募資格は40歳くらいまでの実務経験3年以上の者で、応募締め切りは来年1月15日。
https://www.shobunsha.co.jp/?page_id=179 

◎地元の群馬県知事選挙(来年夏)への出馬を表明した参議院議員山本一太自民党群馬県連会長)については、ジャーナリストの黒藪哲哉が2009年にニュースサイト『MyNewsJapan』で《新聞業界から山本一太参院議員に5年間で3千万円を超える政治献金がなされていた事実が明らかになった》などと報じていた。《献金の中心的な役割を果たしてきた地元・群馬県新聞販売組合の本部が、上毛新聞社と同じ住所であることも判明した》とも伝えていた。
http://www.mynewsjapan.com/reports/1163
上毛新聞と言えば"上州戦争"と呼ばれる福田・中曽根・小渕の3首相経験者のお膝元での政争の中を、バランスをとりながら生き抜いてきた地元紙として知られる。2001年で乱脈経営を原因に逮捕された元オーナーは、かつて父親にあたる先代の社葬で中曽根康弘に葬儀委員長を務めてもらうような仲だった。

電通とPR会社のサニーサイドアップはJR原宿駅前に商業施設を2019年1月を目標に開業すると発表。家電量販店大手のヨドバシホールディングスが所有する物件を3年間借り上げ、ファッションやグルメの町として知られる原宿のイメージに合うようなテナント企業を誘致するという。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO38591980V01C18A2X30000/
サニーサイドアップは去る3日に東京証券取引所市場第二部から同市場第一部銘柄へと指定されている。代表の次原悦子はかつてサッカー・中田英寿らのマネージメントを手掛ける敏腕マネージャーとしてメディアでもよく取り上げられた。
https://www.sanspo.com/sports/news/20181204/spo18120405000001-n1.html

◎ベストセラーになった扶桑社の『夫のちんぽが入らない』(こだま)について、店頭で女性書店員に「わざとタイトルを言わせる男」が続出しているらしい。林真理子が『週刊春』のコラムで苦言を呈したほか「これは何かの罪に問われるのだろうか」ということで『弁護士ドットコムNEWS』が弁護士の寺林智栄にインタビューしていた。
https://www.bengo4.com/c_1009/n_8942/ 

◎書店販売なし、定期購読のみで販売部数22万部を達成したシニア向け女性誌『ハルメク』の編集長・山岡朝子にネットメディアの『wotopi(ウートピ)』がインタビュー。かつて主婦と生活社で『すてきな奥さん』『ちゃんと(CHANTO)』の編集長を務め、2017年に現職へと転身した。
https://wotopi.jp/archives/79850
http://d.hatena.ne.jp/teru0702/20170825/1503625379