【文徒】2020年(令和2)11月13日(第8巻211号・通巻1868号)


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1)【記事】毎日新聞YouTuber宮原健太の記事が大炎上の何故?
2)【本日の一行情報】
3)【人事】電通
4)【深夜の誌人語録】
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1)【記事】毎日新聞YouTuber宮原健太の記事が大炎上の何故?

ことの発端となったのは、この記事であった。毎日新聞が11月10日付で掲載した「自民、学術会議問題で『逃げ切り』に自信 『批判の電話も少ない』 月内に集中審議」、宮原健太の署名記事である。YouTuberとして「ブンヤ健太の記者倶楽部」で動画も配信している記者であり、「正論」などからは名指しで批判もされている記者である。山崎雅弘がこの記事に反応したのは、記事のタイトルに加えて、次のように書かれていたことなのだろう。
自民党は当初、学術会議を扱うことに慎重だったが、国民の批判は広がっていないと判断した模様だ。毎日新聞などの7日の世論調査によると、首相による学術会議の新会員候補の任命拒否を「問題だ」と答えた人は37%。自民党幹部は「事務所に批判の電話も少ない」と述べ、「逃げ切り」に自信を示す。》
https://mainichi.jp/articles/20201110/k00/00m/010/199000c
山崎雅弘は次のように引用ツイートしている。
《「自民、学術会議問題で『逃げ切り』に自信」とか、政治記者のに、なんでそんな風に「傍観」するんですか。
この問題の本質は「現職総理大臣による違法な人事介入」であって、与党は野党はではなく、法律の専門家に違法性を確認するのが報道の仕事でしょう。ふざけている。》
https://twitter.com/mas__yamazaki/status/1326374526939226112
山崎は、これでは言い足りなかったのか、次のように連続ツイートを投稿している。
《野党は「違法だ」と言う。与党は「違法じゃない」と言う。「議論は並行線で噛み合わない」。そんなの報道の仕事じゃなくて、ただの素人の見物人、傍観者です。違法か違法でないか、専門家の意見を片っ端から聞いて、それを記事にするのが報道の役目。その責務を放棄したから、政治がここまで堕落した。》
《政治報道が「見た目の中立病」「責任逃れと判断停止の両論併記病」のぬるま湯に浸って国民を裏切り続ける態度は、政治の腐敗をただ傍観するだけでなく、論理的な批判の腰を折るという面で「堕落のアシスト役」ですらある。米国メディアは社会の自浄能力を発揮した。日本のメディアは恥ずかしくないか。》
https://twitter.com/mas__yamazaki/status/1326375095917490176
https://twitter.com/mas__yamazaki/status/1326375640711442433
宮原健太も黙ってはいない。次のようなリプライをしている。
《記事執筆者ですが、傍観していません。他にも野党ヒアリング詳報や自民党の学術会議批判のファクトチェックもしています。記事をきちんと読めば分かりますが、これは集中審議について与野党の主張を載せたスタンダードなものです。1つの記事だけ見て「ふざけている」と批判するのは極めて短絡的です。》
《報道におけるストレートニュースとは何かという認識が浸透していないのだろう。それは各々の主張を載せた、媒体としては客観的で中立的な記事で、議論の土台になるもの。それを土台に作った批判を含む主観的な記事とは位相を異にする。新聞紙として記事が読まれなくなり説明が必要になってしまった。》
《また、ストレートニュースについて今回は説明していますが、私自身はYouTuberとして個人見解も述べるなど、記者の主観も大事にしており、そのような記事を多く書いています。政権に批判的な記事も多くあります。ただ、それと客観報道は別であると言っているのです。》
https://twitter.com/bunyakenta/status/1326384629667033089
https://twitter.com/bunyakenta/status/1326413582431645697
https://twitter.com/bunyakenta/status/1326434668879601664
毎日新聞編集編成局次長兼写真・映像報道センター長の斎藤信宏も宮原を擁護する。
《「ふざけている」という言は、まじめに仕事をしている現場の記者が見たら悲しくなる言葉です。時間の制約がある中で、「まずは一報を伝える」→「時間を置いて検証(批判)する」という動きが現場での基本動作になります。》
https://twitter.com/nobusaitoh/status/1326435920812208129
しかし、これに対して次のようなツイートが寄せられている。
《法の解釈をためらうことなく捻じ曲げるような政権に対しては、これまでのやり方は通用するはずもなく、今の状態を招いた一因は大手メディアにもあると考えます。
現政権の言うことやることをそのまま伝えることは、現状においては、あたかもそれが正しいかのようなミスリードになりかねません。》
https://twitter.com/Cherryblue0125/status/1326488570316554241
そして、この投稿に同意するツイートも公開されている。
《そう思います。アメリカを見てもわかるように、世界が今までとは違ったフェーズに突入しているんだと思います。
だからこそ、マスコミも今までとは違った伝え方をしなければならないと考えます。》
https://twitter.com/bigshot960/status/1326499574534397952
投稿したツイートが名誉毀損だとして自民党参院幹事長の世耕弘成から提訴されると、世耕に損害賠償を求める反訴をした青山学院大教授の中野昌宏は宮原の見解を次のように批判している。
《政府が明らかな違法行為をしているときに、どっちもどっち論に回収するのは「ストレート」「客観的で中立的」ではないですよね。片方がものすごい極端なんだから、真ん中へんが客観的中立的だと思ったら大間違い。自らの内に〈規準〉を持って見なければいけない。それができていない報道が多すぎる。》
https://twitter.com/nakano0316/status/1326461877338005504
宮原が中野に応じる。
《国会は与野党の主張によって議論が進む。だから集中合意など国会の状況を伝える客観記事は、与党と野党それぞれの主張を書くのは道理。ただ、片方の主張が誤りや極端な場合は、それを批判する主観的記事は別に書く。新聞では両者を総合的に読む為違和感ないはずだが、ネットでは混同する人が続出する。》
https://twitter.com/bunyakenta/status/1326469656752742401
さて、山崎だ。山崎もまた宮原の説明には承服し難いのだろう。宮原の応答に礼を尽くしたうえで、宮原…というよりも新聞批判を繰り広げる。
《ご説明ありがとうございます。しかしネット記事がどう読まれるかという現実を無視した弁明だと思います。ネット記事は記事単位で読まれるのが普通で「別の記事で埋め合わせしたから」という言い訳は成立し得ないでしょう。「見出しが持つ刷り込みの力」も無視されていますね。》
《「現職国会議員がスピード違反 『逃げ切り』に自信」とか、同業他社が記事にしたらどう思いますか? 「所轄の署長は押さえたから大丈夫」という本人のコメントを無批判で記事にしますか? 私の投稿は当該記事への批判であり、批判するなら他の記事も全部読めというのは筋違いの居直りです。》
https://twitter.com/mas__yamazaki/status/1326387322972155905
https://twitter.com/mas__yamazaki/status/1326387886145630209
弁護士の渡辺輝人も、宮原の今回の「客観報道」に疑問を呈している。
《政府の違法行為に逃げ切りという概念はあるのですか。それは法治主義の否定では。議論の土台は違法だということであって、双方の言い分ではないのでは。》
https://twitter.com/nabeteru1Q78/status/1326478012624171009
宮原は「逃げ切り」と表現することは客観だと言い張る。
《国会は与野党の主張によって議論が進みます。だから集中合意など国会状況を伝える客観記事は、与党と野党それぞれの主張を書くのは道理です。ただ、片方の主張が誤りな場合は、それを批判する主観的記事は別に書いています。
現実的に国会で沈静化したら国会では逃げ切りです。それは事実として。》
https://twitter.com/bunyakenta/status/1326482527444373504
これに対して渡辺は、こうツイートしている。
《主観と客観の使い分けが気になります。日本法治主義の国で、日本国憲法がほぼ絶対で、その下にある法令が国政運営の大原則。それらの規範に適合するかは判断者が政治の外にいるという意味で客観判断では。法治主義を相対化して主観的な政治主張の一つだと考えるのは法治主義の否定とあまり変わらない。》
《政府が行政法規の違反を厭わないことがどれだけ恐ろしいことか、大手新聞の政治部の記者でもピンとこないのだろうか。行政法違反には基本的に罰則がない。行政処分の形を取らない限り訴訟もほとんどできないのが日本の司法の仕組み。国民世論やマスコミの権力監視が、政府の違法行為の最後の歯止め。》
https://twitter.com/nabeteru1Q78/status/1326636817056059392
https://twitter.com/nabeteru1Q78/status/1326639321269456896
国会パブリックビューイングの上西充子は「逃げ切り」と書くことは「評価」だとしている。
《いや、「逃げ切り」は「事実」ではなく「評価」です。
「「逃げきれる」と語った」という「事実」があるなら、そう語ったことじたいは「事実」ですが。
もとの記事の「逃げ切り」は、宮原記者の言葉だったのですか? それとも与党の関係者の言葉だったのですか?》
https://twitter.com/mu0283/status/1326484114568929280
宮原が上西の質問に答える。
《与党関係者の言葉です。分かりにくいですが、基本的に鍵括弧の中の言葉は取材先が発した言葉となります。》
https://twitter.com/bunyakenta/status/1326484908760391680
これに対して上西は、しっかりとリプライしている。
《であれば、「「逃げ切り」は図れる」と語った、というような「語り」そのものは「事実」であって、けれども、「逃げ切り」は事実ではないですよね。それはある人の見方です。なのにそれを事実だと宮原記者が語るなら、その与党関係者の見方と宮原記者の見方が重なっていませんか。》
《「逃げ切り」「沈静化」は与党目線の言葉です。同じ事態を「説明放棄」「審議の強制終了」と呼ぶこともできます。》
https://twitter.com/mu0283/status/1326485625269231618
https://twitter.com/mu0283/status/1326488661244796928
宮原と同じ毎日新聞の一宮俊介も宮原を引用ツイートしている。
《紙面全体の一部として書いたつもりでも今は記事単体で判断される。
この記事の紙面の見出しは「月内に予算委 合意 野党 首相になお照準」でした。
通常は紙のゲラで見出しを確認してますが、ウェブ版では執筆者の知らないうちに別の見出しが付けられることもあり、そこにも課題があるかもしれません》
https://twitter.com/Ichimiya_Sh/status/1326535729065811974
上西充子が一宮を引用ツイートしている。確かに「危うい」と私も思う。
《紙面記事の見出しとネット記事の見出し、与える印象が全然違いますね。
ネット記事は見出しで興味を惹きつけるのが大事と言われますが、視聴率重視の民放と同じ危うさがありますね。》
https://twitter.com/mu0283/status/1326648365447225344
東京新聞は11月10日付で田原牧による「視点 学術会議任命拒否問題 操られる『特権』敵視」を掲載している。そのなかで田原は、こう書いている。
《将来への不安や時代の被害者といった感情は既存の権威への破壊願望へ転化する。しかも募った不満は回りくどい理詰めの検証よりも、強引な打開策を求めがちだ。「ぶっ壊せ」の小泉純一郎元首相の人気が好例である。同じころからネットの普及による人びとの意思表示の解放もあり、いわゆる「反知性主義と呼ばれる現象も顕在化した。
「立憲デモクラシーの会」など、良識ある学者たちは権力の横暴の防波堤になっている。だが、社会にはそれを越える勢いの「特権敵視」の情動が渦巻く。それが任命拒否にあらがう学者たちへの共感を妨げてはいないか。》
宮原に欠けるのは田原のような俯瞰的総合的な視座である。

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2)【本日の一行情報】

ひろゆき西村博之)がこんなツイートを投稿している。
新型コロナウイルスのワクチンが90%効果があると発表したファイザー社のCEOが発表当日の暴騰した株価で、持ち株の60%を売り抜けてました。。。
持ち株を半分以上を売るということは、これ以上株価があがることはないとCEO自身が思ってるということで、すなわちワクチンの結果は、、、》
https://twitter.com/hiroyuki_ni/status/1326675740394475521

◎「サイゾーウーマン」は11月11日付で「伊藤健太郎、『』への抗議書がサイトから削除! DV、中絶強要、動物虐待を『ほぼ認めてしまう』ことに?」を発表している。
《11月5日発売の「週刊春」(藝春秋)で報じられた伊藤健太郎の“醜聞”について、「事実に反している部分が多数」として、厳重抗議ならびに法的措置も示唆していた所属事務所のイマージュエンターテインメント。ところがこの“宣戦布告”が、わずか5日ほどで「削除されてしまった」と、メディア関係者の間で話題になっているという。》
https://www.cyzowoman.com/2020/11/post_311310_1.html

◎「ほんのひきだし」は11月10日付で「50周年を迎えた『anan』が『ananAWARD』を初開催 受賞者にはSixTONESSnow Man松任谷由実ら」を発表している。
《受賞式の開催に先立ち、元「anan」編集長のマガジンハウス取締役・鉄尾周一さんによる開会の挨拶では、異例の週刊誌重版に触れながら「(ananは)何度目かの黄金期を迎えていると言っていいかもしれない」と述べ、今の「anan」を支えている読者や出演しているスターたちへの感謝を伝えました。》
https://hon-hikidashi.jp/live/117732/

◎「Hanako WELLNESS 免疫力アップBOOK」で生き残り、糸井重里×小堀鴎一郎の「いつか来る死」で、その日に備える。
https://magazineworld.jp/books/digital/?83875457AAA000000000
https://magazineworld.jp/books/paper/3126/
「死を生きた人びと 訪問診療医と355人の患者」(みすず書房)の小堀鴎一郎である。良いところに目をつけたと思う。「鴎」の字に注目しよう。祖父は森鴎外だ。医者と芸者はお座敷がかかったら、すぐに行くをモットーにする在宅診療医だ。東京大学医学部付属病院第一外科・国立国際医療研究センターに外科医として約40年間勤務し、定年退職後に埼玉県新座市の堀ノ内病院に赴任し、在宅診療に携わっている。ドキュメンタリー映画「人生をしまう時間」の主人公だ。
https://jinsei-toki.jp/
糸井重里による「はじめに」が全公開されている。「ほぼ日刊イトイ新聞」に連載されていた企画だ。
《死について考えることは、「生きる」について考えることです。死を意識すると、生きることがより解放される。年々、その効果を感じるよ うになりました。人生って、みつ豆さくらんぼを最後のお楽しみに取っておいたら誰かに食べられちゃった、みたいなことだらけです。後で、後で、と考えていると、せっかくいただいた命を、存分に使えないままにしてしまう。》
https://magazinehousebooks.jp/n/nb59f07a1ca0f
11月25日には紀伊國屋書店でオンラインイベントも開催される
https://store.kinokuniya.co.jp/event/1603269529/
「いつか来る死」というタイトルも良いし、これは売れるんじゃないのかな。いや、こういう本は売るんだという前のめりな姿勢を持って営業に取り組みたいところだ。

◎これで870円(税込)は安い。小学館の幼児誌「めばえ」12月号の付録は「アンパンマン クリスマスパンやさんDX」だ。
https://ima.goo.ne.jp/column/article/9053.html

◎ミーニューは、DX(デジタルトランスフォーメーション)を目指す出版業界と連携したDX事業として「本に書かれている内容を、何も考えなくても実践・継続ができる」サービスの提供を新たに開始する。第一弾として主婦の友社が出版する細川モモの「成功する子は食べ物が9割」、「成功する子は食べ物が9割最強レシピ」との連携を開始。
https://www.atpress.ne.jp/news/233543

毎日新聞は11月11日付で「社会人で東大へ 『幽☆遊☆白書』の浦飯幽助役 声優・佐々木望さんに聞く『お勧め勉強法』」を掲載している。佐々木は今年3月に東京大学法学部を卒業した、って凄いよ!46歳東京大学に合格し、7年かけての卒業だ。
https://mainichi.jp/articles/20201110/k00/00m/040/303000c

◎ビーグリーが運営する「まんが王国」は、11月11日(水)よ白泉社の新WEBコミックレーベル「黒蜜」の独占先行配信を開始した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000202.000034768.html

◎第8回京都本大賞は大石直紀の光庫「二十年目の桜疎水」に決まった。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000632.000021468.html

◎「鬼滅の刃」コラボが後押し、銀だこ売上が9か月ぶりに前年同月比100%を超えた。
https://www.ssnp.co.jp/news/foodservice/2020/11/2020-1111-0525-15.html

毎日新聞が11月8日付で掲載している「『女性を踏み台にするデモはいらない』 社会運動内部での性暴力に抗議相次ぐ」(塩田彩)でツイッター匿名アカウント「すべての馬鹿げた革命に抗して」による連続ツイートを知った。この連続ツイートは、こんな風に書き出されている
《社会運動内の性差別・性暴力に抗するアカウントです。
きっかけは、友人との何気ない会話でした。私自身、被害をきっかけに社会運動から遠ざかっていましたが、同じように被害に遭った人間があまりに多く、この小さな世界の中で、若い世代まで連綿と暴力の構造が続いているとわかりました。》
https://twitter.com/agstsexism_jp
塩田彩は取材を申し込む。すると・・・
《10月上旬、オンラインでのインタビューが実現し、投稿者を含む25~29歳の7人の女性たちが応じてくれた。その全員が、安保関連法制などへの反対運動を展開した学生グループ「SEALDs(シールズ)」の元メンバーだ。》
出版業界もまた、こうした「暴力の構造」と無縁でなかったことが明らかにされる。
《Dさん(26)は、シールズを評価していた出版社の男性社長に、酒席のあと無理やりキスされ、その後ホテルに連れ込まれた。髪の毛をつかまれて「うちで採用してあげる」などと言われたが、必死でホテルの部屋を出た。つかまれた髪は、それ以来ずっとショートカットにしている。》
https://mainichi.jp/articles/20201107/k00/00m/040/266000c

◎ぴあアリーナMM(みなとみらい)は、アーティストとファンがお互いの気持ちや想いを届けあうことができる新サービス「PIA Message Wall “RENGA”」(ぴあメッセージウォール ”レンガ”)を、11月21日(土)・22日(日)同会場にて開催される「BAYCAMP 2020」を皮切りに展開する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001715.000011710.html

毎日新聞は11月12日付で「継承『強引人事』『首相は裸の王様になりかねない』 杉田官房副長官に退任言い渡された元官僚の警告」(青木純)を掲載している。元内閣法制局長官の山本庸幸は次のように述べている
《ところが、昨今の日本学術会議を巡る問題は、外から見ていて、どうにも理解しかねる面がある。法律の解釈はともかくとして、日本学術会議は確かに首相の所轄の下にあるが、各省庁のように直属の行政機関ではない。しかも日本学術会議法では「会員は、日本学術会議の推薦に基づいて内閣総理大臣が任命する」とあるのだから、それなりの自治が認められていると思う。そういうところに内閣の人事権の論理を持ち込むのは、いささか場違いな気がする。》
https://mainichi.jp/articles/20201107/k00/00m/010/136000c
同紙同日付「継承『強引人事』最高裁にも官邸主導で圧力? 仙谷由人氏が予見した弊害」(青木純、竹地広憲、立野将弘)は、こう書いている。仙谷がまともに見えてしまう。
《「政治主導」を掲げた旧民主党政権のころ、ある学者が仙谷由人官房長官(在職10~11年)に、政権交代を機に最高裁判事へリベラル派を任命するよう進言した。首相に任命権があるので、憲法上は可能だ。しかし仙谷氏は「党派色が出る人事をやると、次の政権交代の時に同じ事をされる」と、たしなめたという。》
https://mainichi.jp/articles/20201112/k00/00m/010/092000c

小学館小学館集英社プロダクションは、事業創造アクセラレーター・コーポレートアクセラレーターを運営するゼロワンブースターとともに、事業創造プログラム「小学館アクセラレーター」に参加してもらうチームを選抜するための最終選考会を11月9日(月)に開催した。
その結果として、次の10チームの支援プログラム参加が決定した
● 株式会社トイエイトホールディングス(https://www.toyeight.com/
● 株式会社フーモア(https://whomor.com/
● Coloridoh Inc.(https://coloridoh.com
● Mantra株式会社(https://mantra.co.jp
● FUNFAM株式会社(https://funfam.jp/
● ゲシピ株式会社(https://gecipe.co.jp/
● 株式会社エディット(https://editandco.jp/
● 株式会社amulapo(https://amulapo-inc.com/
● タンキュー株式会社(https://www.tanqfamily.com/
● 株式会社テンアップ(https://www.10up.co.jp/
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000363.000016550.html

毎日新聞は11月12日付で「#排除する政治~学術会議問題を考える『首相発言のファクトチェックを』 ジャーナリストの古田大輔さんが感じる『恐怖』」を掲載している元朝日新聞記者・古田大輔の発言だが、私も恐ろしいと思っている。
《任命を拒否された6人の中には、私自身、著作を読んで感銘を受けた方もいます。だから最初は「拒否ってどういうこと?」と驚きました。菅首相は当初、「候補者の名簿を見ていない」と述べていましたが、名簿を見ないでこんなに重要な事柄を決めてしまうのは恐ろしいことです。
よく知られていますが、学術会議は先の大戦で科学者が国家に協力した反省から生まれています。歴史的経緯から一定の独立性を与えられている。そこに手を入れると反発があるのは、普通に考えれば容易に想像できます。想像できていなかったのか。あるいは想像はしていたが、十分抑え込めると思っていたのか。いずれにしても、恐ろしい。》
戦争を知らない子どもたち」が政権を担うようになって歴史に対する感度が鈍くなってしまったように思えてならない。古田はこうも語っている。
《私は朝日新聞に勤務していたとき、東南アジアで特派員を務めていました。この地域では強権的な国家が増え、報道の規制も実際にありました。今、民主派への統制が強まっている香港を見てもそうですが、国家が強権的になるときの変化はあっという間です。民主主義って実はそんなに万全なものじゃない。そのことは多くの事例が示しています。》
https://mainichi.jp/articles/20201111/k00/00m/010/098000c
然り。民主主義は盤石ではないし、それどころか民主主義はとても脆弱なものであることを認識しておきたい。

◎「会社四季報」のツイート。
《テレビ局各社の苦境が明確に
新型コロナの影響を受け、テレビ広告が大幅に減少したテレビ業界。民放キー局でもその影響を受けています。テレビ東京HDを除いた4社は、営業利益を前期比マイナス50%以上と予想。
利益が半減する事態に陥っています。どのようにこの難局を乗り切るのか注目です》
https://twitter.com/shikihoofficial/status/1326779456988602370
テレ東の時代がやって来る!

讀賣新聞オンラインが11月12日付で掲載している「三島由紀夫へ、劇画からの熱い『返礼』」(石田汗太)に三島由紀夫と思しき人物を主人公に据えた宮谷一彦の「肉弾時代」が紹介されていた。私は改めて「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)の創刊40周年に思いを馳せることになった。
そう宮谷一彦は「ビッグコミックスピリッツ」創刊号の連載陣の一角を占めていた。タイトルは「虎の娘」だ。しかし、連載を完結させることなく12話で終了してしまっている。宮谷は「週刊少年サンデー」で「75セントのブルース」や「闇に流れる詩」を発表するなど小学館とは縁のある作家であったのである。
今や宮谷一彦の代表作でもある「ライク ア ローリング ストーン」や「性蝕記」はキンドルで読むことができる。便利な時代になったものである。「ライク ア ローリング ストーン」は西山広喜の娘と駆け落ちをしたことも描かれている。西山を知らない?児玉誉士夫の門下として君臨していた右翼の大物だ。単なる右翼ではない。もともとは部落解放同盟を率いた松本治一郎の秘書であった。西山は松本の紹介で右翼の三浦義一と知り合うのだ。
ちなみに日本のロックの扉を開けた「はっぴいえんど」の「風街ろまん」のジャケット画を手がけたのも宮谷一彦である。
https://www.yomiuri.co.jp/column/manga/20201110-OYT8T50021/
https://www.amazon.co.jp/%E6%9C%AC-%E5%AE%AE%E8%B0%B7-%E4%B8%80%E5%BD%A6/s?rh=n%3A465392%2Cp_27%3A%E5%AE%AE%E8%B0%B7+%E4%B8%80%E5%BD%A6
そんな時代があったのである。

電通は、個人が年齢に捉われず、社会において長く価値発揮できるような新しい選択肢として「ライフシフトプラットフォーム(LIFE SHIFT PLATFORM)」(以下LSP)を立ち上げる。LSPを具現化する新会社「ニューホライズンコレクティブ(New Horizon Collective)合同会社」(以下NH社)を設立し、2021年1月より事業を開始する。
LSPへの参加を希望する電通の社員は、退職した上で個人事業主となり、NH社と業務委託契約を結ぶ。個人事業主はNH社から一定の業務を受託し、安定した報酬を得ながら、個々人で「これまでとは全く別分野だが、ずっとやりたかったこと」や「なかなか踏み出せなかった新しい事業」などに取り組むことができるようになる
https://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2020102-1111.pdf
日本経済新聞は11月11日付で「電通、社員230人を個人事業主に 新規事業創出ねらう」を掲載している。
電通は一部の正社員を業務委託契約に切り替え、「個人事業主として働いてもらう制度を始める。まずは2021年1月から全体の3%に相当する約230人を切り替える。電通では副業を禁止しているが、新制度の適用を受けると兼業や起業が可能になる。》
《契約期間は10年間。電通時代の給与を基にした固定報酬のほか、実際の業務で発生した利益に応じてインセンティブも支払われる。》
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66103760R11C20A1916M00/
日経は「競合他社との業務は禁止する」と書いているが独禁法を踏まえて記事を書いているのか疑問である。

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3)【人事】電通

〈役員体制〉
取締役4名および監査役の選任(2021年定時株主総会にて選任予定)
代表取締役 五十嵐博
代表取締役 髙田佳夫
代表取締役 遠谷信幸
取締役 榑谷典洋
監査役 久島伸昭

執行役員
(1)執行役員27名の選任(2021年1月1日付)
執行役員(社長執行役員1名、副社長執行役員2名、その他の執行役員24名)
社長執行役員 五十嵐博
副社長執行役員 遠谷信幸
副社長執行役員 榑谷典洋
執行役員・社長補佐 髙田佳夫
執行役員・社長補佐 徳山日出男
執行役員 石川豊
執行役員 松尾秀実
執行役員 中村潔
執行役員 辰馬政夫
執行役員 山口修治
執行役員 林信貴
執行役員 広瀬哲治
執行役員 坂田憲彦
執行役員 伊谷以知郎
執行役員 中村将也
執行役員 足達則史
執行役員 高橋惣一
執行役員 大内智重子
執行役員 鈴木宏
執行役員 吉崎圭一
執行役員 前田真一
執行役員 鹿毛輝雅
執行役員 福本勝彦
執行役員 鈴木禎久
執行役員 永井聖士(新任・第6ビジネスプロデュース局MD)
執行役員 佐野傑(新任・第5ビジネスプロデュース局MD)
執行役員 佐々木康晴(新任・CR計画推進センターMD)

(2)執行役員2名の退任(2020年12月31日付)
執行役員 上條典夫
執行役員 孫生京

〈人事〉
●組織略称
ビジネスプロデュース=BP
購買プロセスマネジメント=PPM
クロスボーダービジネスプロデュース局=CBP
データマーケティングセンター=DMKC
CRプランニング=CRP
ビジネストランスフォーメーション・クリエーティブ・センター=BXCC
カスタマーエクスペリエンス・クリエーティブ・センター=CXCC
ソリューションクリエーションセンター=SCC
アクティベーションビジネスセンター=ABC
PRソリューション=PRS
アウト・オブ・ホーム・メディア=OOH
デジタルビジネスセンター=DBC
ディアビジネス=MB
●職務略称
マネージング・ディレクター=MD
エグゼクティブ・プロジェクト・ディレクター=EPD
デピュティー・マネージング・ディレクター=DMD
ゼネラル・マネージャー=GM
・( )内は発令日前の旧職。

【2020年12月1日付】
[第1BP局]
第1BP局GM(第4BP局GM)山岡龍一
[第4BP局]
第4BP局MD兼GM(第4BP局MD)安東良高
第4BP局GM(第1BP局GM)黄章浩
PPM局]
PPM局関西発注マネジメント部GM(関西第3BP局)古林仁
[CDC]
CDC MD兼プロジェクトプロデューサーズルーム1部GM兼業務統括部GM(CDC MD兼プロジェクトプロデューサーズルーム1部GM)浜口斉
[スポーツビジネスマネジメント室]
スポーツビジネスマネジメント室スポーツビジネスプロデュース2GM(スポーツビジネスマネジメント室スポーツビジネスプロデュース1部)新居秀樹
[出向]
公益財団法人電通育英会(CDC業務統括部GM)金原次郎

【2021年1月1日付】
〈組織改編〉
・「キャリア・デザイン局」を廃止し、「人事局」と統合
・「関西第3ビジネスプロデュース局」を廃止し、「クロスボーダービジネスプロデュース局」を東京に新設
・「メディアビジネス推進局」「ビジネス開発室」を統合し、「アカウントプロデュースセンター」を新設
・「CDC」を廃止し、「zero」を新設
・「ビジネストランスフォーメーション・クリエーティブ・センター」を新設
・「カスタマーエクスペリエンス・クリエーティブ・センター」を新設
・「ソリューション開発センター」を「ソリューションクリエーションセンター」に改称
・「アクティベーションソリューションセンター」「電通ライブ(局)」と統合し、アクティベーションビジネスセンターを新設
・「関西第4ビジネスプロデュース局」を「関西第3ビジネスプロデュース局」に改称
・「デジタルイノベーション局」を廃止

[エグゼクティブ・オフィス]
エグゼクティブ・オフィスMD(エグゼクティブ・オフィス秘書1GM)高嶺裕
エグゼクティブ・オフィス企画部GM(エグゼクティブ・オフィス関西秘書部GM)高橋克尚
[人事局]
人事局MD(人事局人事企画部GM)高品宏仁
経理局]
経理局税務マネジメント部GM経理局税務マネジメント部)沼袋真司
[法務マネジメント局]
法務マネジメント局業務部GM(法務マネジメント局コンプライアンス統括部)古川裕士
[第1BP局]
第1BP局MD(第1BP局アカウントディレクションDMD谷野謙
[第3BP局]
第3BP局MD(第2BP局GM)西部憲一郎
第3BP局GM(AM局)相川修
[第5BP局]
第5BP局MD(第5BP局GM)村澤信人
[第6BP局]
第6BP局MD(第7BP局MD)小島理
[第7BP局]
第7BP局MD(電通インターナショナル)中村光
[第18BP局]
第18BP局MD(第18BP局)木村平
[CBP局]
CBP局MD(関西第1BP局MD)松本千里
[アカウントプロデュースセンター]
アカウントプロデュースセンターMD(MBD局MD)弦本克彦
[DMKC]
DMKC MD(DMKC)貝塚康仁
[投資統括室]
投資統括室事業投資1部GMTFP局)星野英伸
[2025年日本国際博覧会室]
2025年日本国際博覧会DMD(2025年日本国際博覧会)沖田大
[zero]
zeroMD(CDC MD兼プロジェクトプロデューサーズルーム1部GM兼業務統括部GM)浜口斉
zeroEPD(CDCEPD)東畑幸多
zeroEPD(第2CRP局EPD)佐藤由紀夫
zeroEPD(第3CRP局EPD)小布施典孝
zeroEPD(第4CRP局EPD)磯島拓矢
[第2CRP局]
第2CRP局MD(第2CRP局GM)兼崎知子
[第3CRP局]
第3CRP局MD(第3CRP局戦略CD部GM津田大介
[BXCC]
BXCC MD(第2CRP局MD)作田賢一
[CXCC]
CXCC MD(第4CRP局EPD)並河進