【文徒】2020年(令和2)4月10日(第8巻66号・通巻1723号)つづき

◎「AsageiBiz」は4月8日付で「『アベノマスク』批判の急先鋒・朝日新聞が『布マスク高額販売』の支離滅裂」を公開している。
朝日新聞のオンラインショップで販売されていたのは「洗える立体ガーゼマスク2枚セット 3300円(税込み)」で、「洗って繰り返し使える、マスク品薄下の救世主」などという謳い句が付けられていた。なお、現在は「政府が緊急事態宣言を出す方針を固めたことに伴い、お客様からの受注を、期間未定で停止いたします」としてオンラインショップは閉鎖されている。》
https://asagei.biz/excerpt/14720

藝春秋電子書籍編集部では、料理研究家・川津幸子「100円100品100字レシピ」の配信を4月10日(金)より開始している。
https://www.atpress.ne.jp/news/209116

◎世界化社は2019年11月に発売した「なんとなく不調をととのえるスープ」の5刷重版を決めた。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000797.000009728.html
在宅勤務にレシピ本は欠かせない。

◎1934年に創刊された月刊仏教総合誌「大法輪」が7月号(6月8日発売)をもって休刊することになった。
https://www.asahi.com/articles/ASN484DBLN48UCVL005.html

時事通信は4月8日付で「カミュの『ペスト』100万部突破 新潮庫、新型コロナで世界的関心」を発表している。
《新潮社は8日、フランスのノーベル学賞作家アルベール・カミュの代表作「ペスト」(新潮庫)の発行部数が100万部を突破したと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大とともに世界中で関心が高まり、イタリア、フランス、英国などでもベストセラーになっている。》
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020040800979&g=soc

KADOKAWAは、「キミラノ」で無料公開されているライトノベル・新芸作品について、5月11日(月)18時まで公開期間を延長する。さらに、4月10日(金)より対象作品を追加することを決定した。新たに追加される作品は次の通り。
【4月10日追加予定タイトル】
カドカワBOOKS蜘蛛ですが、なにか?』(著:馬場翁 イラスト:輝竜司)
カドカワBOOKS『最強の鑑定士って誰のこと? ~満腹ごはんで異世界生活~』(著:港瀬つかさ イラスト:シソ)
カドカワBOOKS『レジェンド』(著:神無月紅 イラスト:夕薙)
・電撃庫『狼と香辛料』(著:支倉凍砂 イラスト:倉 十)
・電撃庫『はたらく魔王さま!』(著:和ヶ原聡司 イラスト:029)
・電撃庫『ストライク・ザ・ブラッド』(著:三雲岳斗 イラスト:マニャ子)
・電撃庫『俺を好きなのはお前だけかよ』(著:駱駝 イラスト:ブリキ)
【4月17日追加予定タイトルの一部】
・角川スニーカー庫『魔王学園の反逆者 ~人類初の魔王候補、眷属少女と王座を目指して成り上がる~』(著:久慈マサムネ イラスト:kakao)
・ドラゴンノベルス『異世界転移、地雷付き。』(著:いつきみずほ イラスト:猫猫猫)
・ドラゴンノベルス『異邦人、ダンジョンに潜る。』(著:麻美ヒナギ イラスト:クレタ
・ファンタジア庫『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』(著:羊太郎 イラスト:三嶋くろね)他
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000006999.000007006.html

小学館の第一児童学習局が運営する「HugKum」(URL: https://hugkum.sho.jp/)は、3月期に、735万6709PV、401万9682UUを達成した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000634.000013640.html

◎新型コロナ問題でダイヤモンドプリンセス号に乗り込み、その名前が全国区となった感染症専門家・岩田健太郎の最新作「ぼくが見つけたいじめを克服する方法 日本の空気、体質を変える」が光社新書から4月15日(水)に刊行される。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000341.000021468.html

◎パオロ・ジョルダーノの「コロナの時代の僕ら」が早川書房から刊行される。
《今、戦争を語るのは、言ってみれば恣意的な言葉選びを利用した詐欺だ。少なくとも僕らにとっては完全に新しい事態を、そう言われれば、こちらもよく知っているような気になってしまうほかのもののせいして誤魔化そうとする詐欺の、新たな手口なのだ。》
とか、次のような言い回しは、とても示唆的である。
《支配階級は肩を叩きあって、互いの見事な対応ぶり、真面目な働きぶり、犠牲的行動を褒め讃えるだろう。自分が批判の的になりそうな危機が訪れると、権力者という輩(やから)はにわかに団結し、チームワークに目覚めるものだ。一方、僕らはきっとぼんやりしてしまって、とにかく一切をなかったことにしたがるに違いない。到来するのは闇夜のようでもあり、また忘却の始まりでもある。》
https://www.hayakawabooks.com/n/nd9d1b7bd09a7

日経BPは4月8日付で「当社での新型コロナ感染者の発生について」を発表した。
《4月8日、日経BP(本社:東京都港区、社長:吉田 直人)に勤務する社員1名が新型コロナウイルスへの感染検査で陽性反応が確認されました。当該社員は発熱を訴えて4月2日から自宅で療養してきました。当該社員は医師が完治を確認するまでは出社禁止とします。なお、当該社員は管理部門に勤務しており、外部の方と直接接する業務には携わっておりません。
濃厚接触者は14日間の自宅待機とし体調を観察します。期間中は取引先と対面することを禁じ、電話やメールによる業務に限定します。当該フロアや感染者が利用した社内のスペースは速やかに消毒し、必要に応じて別フロアを使って業務にあたります。
今後も当社は取材先・取引先の皆様と従業員の安全確保を最優先に関係機関と連携を取りながら感染拡大阻止に努めるとともに事業を継続してまいります。》
https://www.nikkeibp.co.jp/atcl/newsrelease/corp/20200408_2/

双葉社は「4月8日 映画監督 佐々部清さんご逝去に際し」を発表した。
《映画監督・佐々部清さんご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申しあげます。
弊社は、こうの史代さん原作の漫画「夕凪の街 桜の国」の映画化で、大変お世話になりました。
あらためての感謝の意とともに、心からご冥福をお祈りいたします。》
https://www.futabasha.co.jp/news/sp_news_detail.html?n=453

Amazon Fire TV向けの「Apple TV」アプリが、日本においても利用できるようになった。
https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1245835.html

東京新聞は4月8日付で「<新型コロナ>緊急事態宣言 強い『副作用』認識したい 専修大教授・山田健太さん」を掲載している。山田は、こう主張する。
《しかも法規定が抽象的で曖昧なため、政府や自治体の判断の幅が広く、恣意的な法運用が可能だ。こうした「曖昧で強力な権限」を有する宣言は劇薬だからこそ、使う側は決定の理由と経緯を包み隠さず記録し説明し、透明性と公正な手続きを担保する義務がある。国は、憲法上の権利や自由を「一時的に預かった」だけであることを自覚することが条件だ。》
《この曖昧さは、報道機関にも深い影を落としている。NHKは番組の差し替えを指示されるという解釈の余地が残ったままだからだ。放送機材や人員の政府への提供も、要請されれば断る選択肢はなかろう。そうした運用は「できない・しない」ことを、きちんと明らかにすることが必要だ。不透明なままでは、報道全体に大きな影響を与えかねない。》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202004/CK2020040802000147.html
さらに東京新聞は4月9日付で「<視点 見張り塔から メディアの今>新型コロナと報道の自由 専修大教授・山田健太さん」を掲載している。
《今回の一時的な活動停止が、経済的なダメージを含め、芸術インフラが回復困難な状況に陥る危機にあるとともに、する方もされる方も超法規的措置に慣れることの危機がある。国の言うことを聞くのが当然の雰囲気の醸成だ。これまでも忖度が問題になってきたが、自粛要請は「忖度の命令」のようなものである。》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202004/CK2020040902000195.html

糸井重里は、まず、こうツイートした。
《わかったことがある。
新型コロナウイルスのことばかり聞いているのがつらいのではなかった。
ずっと、誰ががが誰かを責め立てている。これを感じるのがつらいのだ。》
https://twitter.com/itoi_shigesato/status/1248078798798483457
これを踏まえたうえで、次に糸井は、こうツイートした。
《責めるな。じぶんのことをしろ。》
https://twitter.com/itoi_shigesato/status/1248079489684267008
私は違和感を覚えた。糸井の逆立を見事に言い当てたのは意外にも政治学木下ちがやだった。木下は呟く。
《じぶんのことをしろ、責めるな。》
https://twitter.com/sangituyama/status/1248196095265521664
新型コロナに引導を渡されたのは「私たちの青春」なのかもしれない。

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3)【深夜の誌人語録】

感謝を忘れてしまっては感謝とは言い難いのだ。