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1)【記事】東京国際ブックフェアにリードエグビジョンジャパンは相応しいのか?
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】
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- 2014.7.8 Shuppanjin
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1)【記事】東京国際ブックフェアにリードエグビジョンジャパンは相応しいのか?
東京国際ブックフェアに行って来た。「メディアクリティーク」7月15日号でも取り上げるつもりなので(田辺記者、岩本記者のラジカルな批評眼に曝されることになるだろう)、詳細はそちらに譲るとして(乞うご期待!)、私の感想を少しだけ述べておきたい。もともと東京国際ブックフェアは版権売買の場であるのだが、その役割は終わったと言って良いだろう。一般の来場者からすれば、書籍の安売りの場であろう。確かにオープニングには皇族が出席することもあり、出版業界団体にかかわる大手出版社の経営者は顔を見せはするが、そのブースは一時期に比べれば、とても狭いし、ブースを出さない大手出版社も増えている。出版不況を反映してのことなのだろう。
むしろ、年々、電子出版見本市の色彩が強くなりつつある。国際電子出版EXPOが今年は地続きの会場で同時開催されているということもあるのだろう。東京国際ブックフェアに出展している大日本印刷や凸版印刷も展示の内容からして電子出版に力点が置かれていたし、楽天が国際電子出版EXPOではなく、東京国際ブックフェアで出展しているということもあったろう。しかも、ブースは目立って大きかった。
紙であろうと、デジタルであろうと、それが本の魅力を広く訴える「本の祭典」であれば、もっと工夫があってしかるべきだと私は思った。
主催するリードエグビジョンジャパンから私たちは6通もの招待状を受け取ったが、そのような人集めに精を出すよりも、もっと「本の祭典」に相応しい企画を用意すべきではないのか。少なくとも「本」に携わる人々の「志」や「情熱」が感じられるような企画に出会いたいものである。毎年のように思うのだが、この会場で真剣な眼差しを持つ出版人を探すのに苦労するのである。
もちろん、これだけの規模となればイベント会社なり、広告代理店の関与は必要なのは承知している。しかし、何故に1994年以来、20年もの長きにわたって毎年、リードエグビジョンジャパンなのか。リードエグビジョンジャパンは年間何十本もの国際見本市を開催しているというが、選ぶべきは、そのような経験値よりも「本の祭典」を担うに相応しいクオリティとノウハウを持った会社である。
もともと東京国際プックフェアは日本書籍出版協会が主催し、池袋サンシャインシティで開催されていた「東京ブックフェア」とリードエグジビションジャパンが独自に開催していた国際ブックフェアが合体したものであるが、そろそろリードエグジビションジャパンとの訣別を真剣に考え、原点回帰を図るべきではないのだろうか。
私にはリードエグビジョンジャパンを選択することが最適であるとは、どうしても思えないのである。
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2)【本日の一行情報】
◎ナショナルクライアントの広告費が違法サイトに流入しているそうだ。
http://www.asahi.com/articles/ASG754STQG75UTIL00K.html
アクセス数よりもサイトの「質」をしっかりと確認する必要があるということである。
◎クラウドファンデイングによって8日間で約1億3000万円を集め、年間8000円を払う購読者が3万人いるという、広告収入に頼らないオランダのウエブジャーナリズム「コレスポンデント」について「現代ビジネス」がレポートしている。
「そんなコレスポンデントは、今年9月で1周年を迎える。1周年ということはつまり、年間購読者が課金を継続するかどうかを決める分かれ目だ。多くの読者が継続すれば、新しいメディアやジャーナリズムのモデルとして一歩先に進めるが、多くが課金をやめたら失敗ととらえられるかもしれない」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/39736
「現代ビジネス」の運営は引き続き講談社が担うとして、この良質な記事を提供するウエブサイトそのものを別の企業に売るという選択肢もある…というように様々な収益モデルを「現代ビジネス」自身が模索しても良いだろう。
◎缶コーヒー「BOSS」の宇宙人トミー・リー・ジョーンズがサントリーに入社してしまう!
http://www.tvlife.jp/2014/07/05/24301
入社前に滝に打たれてもサントリーのコーポレート・メッセージ「水と生きるSUNTORY」を理解できずに入社することになるわけだが、どういうオチになるのか気になる。
◎「8時15分 ヒロシマで生きぬいて許す心」(講談社エディトリアル)の著者である美甘章子はアメリカ在住の臨床心理医師だそうだ。昨年7月に英語版をアメリカで出版し、「中高時代の同級生の支援で」(毎日新聞)で日本語版の自費出版と相成ったようだ。ハリウッドで映画化も進んでいるというから驚きだ。丸木明博元社長は元気にしているのだろうか。
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20140705ddlk34040510000c.html
◎星見テラセが自身のサイト「スターゲーザー」で次のように書いている。
「とりあえず読者のこと馬鹿にしすぎ。_ ウンコ撒き散らして、読者のことも腐らせようとしてる。_ 向上心を失わせて、レベルを低いところ低いところばっかりに合わせて、_ 供給コンテンツ全体のレベルが下がって、読者の質もどんどん下がって、_『コンテンツの一生』のテンプレよろしく、もはやただのウンコ製造器。_ たまーにしか良いウンコが出ない。消化不良の老害ハイエナ」
http://hoshimi12.com/?p=3686
星見はKADOKAWAから「キミはキメラ 箱庭の鬼」でデビューしたラノベ作家であることを踏まえれば、KADOKAWAを指しての物言いであることは間違いあるまい。星見からすれば出版業界は「ネットコンテンツをむしゃむしゃ喰ってるだけのハイエナ業界」ということになる。ラノベ周辺では、確かにそう言われても仕方のない部分はあるものなあ。
◎新聞の首相動静に幻冬舎の見城徹社長の名前を発見。テレビ朝日の早河洋会長、吉田慎一社長ともども会っている。
http://www.asahi.com/articles/ASG7465Q0G74UTFK01H.html
◎博多の紀伊國屋書店は福岡大商学部の学生が「デキル男・女になれ!」をテーマにお薦めの本を紹介する書籍フェアを21日まで開催している。
http://mainichi.jp/select/news/20140706k0000m040029000c.html
この「福岡大学商学部の学生」が本を良く買ってくれるお客さんだと良いんだけれどね。
◎「妖怪ウォッチ速報.net」「妖怪ウォッチ まとめ速報」なんていうサイトが誕生するほど「妖怪ウォッチ」は注目されている。小学館は、こういうキャラクターを育てるのが上手だから、「ドラえもん」「ポケモン」につづく「ドル箱」になるに違いない。
http://www.google.co.jp/url?q=http://xn--gckg6eh5851cc0b24skq7g.net/&sa=U&ei=FfW5U47OLJbt8AW_l4DoBQ&ved=0CBQQFjAA&sig2=HzSWTbkUkgLJZceaJIK99Q&usg=AFQjCNEmMzxRmYfKZMzySHEcFYmAsc-6tg
◎韓国でも女性向け官能小説が電子書籍で売れている。オンライン書店「イエス24」による今年上半期の電子書籍ベストセラーのランキングによればベスト20中13が「19禁」指定だと「朝鮮日報」が伝えている。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/07/06/2014070600211.html
◎ヴェルニカが宝島社の「オトナミューズ」とコラボしたiPhoneケースを「宝島STORE」で限定販売している。
http://ameblo.jp/velnica/
◎こういう記事って本当なんだよね。大手電機メーカー本社で受付をつとめる女性が総務担当の上司の指示により、Tバック着用を強制されているという「週刊ポスト」の記事。
http://www.news-postseven.com/archives/20140704_263255.html
◎講談社のマンガ公式サイト「モアイ」の「アフタヌーン」で「アメリカの夜」の阿部和重がマンガについて喋りまくる「漫画喫茶へようこそ!」が始まった。
http://afternoon.moae.jp/news/1317
◎ベネッセが運営する口コミサイト「ウィメンズパーク」と凸版印刷の「Shufoo!」が提携を開始した。
http://www.field-pr.net/news_cDmVFFnjiQ_131.html
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3)【深夜の誌人語録】
「はい」は相槌ではない。YESという意思表示なのである。安易に使うべき言葉ではないのである。