【文徒】2014年(平成26)11月5日(第2巻208号・通巻410号)

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1)【記事】活字離れはウソだと思う
2)【本日の一行情報】

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1)【記事】活字離れはウソだと思う

そうなんだよ。活字離れなんて言わないほうが良い。実態は逆だ。みんな物凄い量の活字を読んでいるし、読んでいるだけにとどまらず、書き始めてもいる。「週刊朝日」で成毛真は林真理子との対談で次のように発言している。
「いま、みんなケータイやパソコンでものすごい量の文字を読んでるでしょう」
http://dot.asahi.com/science/it/2014102900093.html
取次などは読書時間が減少していると平気で言うが、それは取次経由の出版商品に関して読書時間が減少しているに過ぎない。
http://www.google.co.jp/url?q=http://www.nippan.co.jp/news/%25E6%2597%25A5%25E8%25B2%25A9%25E3%2580%258Cpartners%25E3%2582%25AB%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2595%25E3%2582%25A1%25E3%2583%25AC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B92014%25E3%2580%258D%25E3%2582%2592%25E9%2596%258B%25E5%2582%25AC/&sa=U&ei=LzFYVOK9NYLVmgXDg4HwBw&ved=0CBQQFjAA&sig2=TwES1mr_x3pYP8S0Y0VEsA&usg=AFQjCNF5CHXd_gFVP8hUT2hSg0ZFtYJLuA
「家の光」の総合読書率調査は過去最低を記録したというけれど、これにしても月刊誌、週刊誌、書籍のいずれかを読んでいる割合であって、パソコンやスマホタブレットを使っての読書は勘案されていないようだ。
http://www.jacom.or.jp/statistics/2014/10/statistics141031-25688.php
デジタルを出版と考えていない「反動派」の何と多いことか!
デジタルも紙も、有料であろうと、無料であろうとも、活字テクストをベースにしたコンテンツは例外なく出版に他ならないのである。

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2)【本日の一行情報】

文藝春秋真山仁の「売国」を紙とデジタルで同時発売した。電子書籍では著者インタビューや幻のデビュー作の試し読み版も収録されているなど、真山ファンにとっては、魅力的な「附録」が揃っている。
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1410/31/news022.html

楽天ブックス内の「任天堂ダウンロードショップ」がリニューアルされた。ソフトの取扱点数が従来の4倍以上、約470点となり、操作性が大幅に改善された。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000096.000005889.html

電通は、海外需要開拓支援機構(クールジャパン機構)、吉本興業ドワンゴソニー・ミュージックエンタテインメント滋慶学園グループイオンモールが共同で事業運営予定の合弁会社MCIPホールディングスに3億円の出資を決めた。アジアでテレビ番組制作を手がける吉本興業系企業に出資したということである。
http://www.watch.impress.co.jp/headline/docs/kyodonews/domestic/20141030_673880.html

電通総研によれば、通勤・通学中に約50%の人が動画を視聴し、乗車時間の約三分の一は動画を視聴している。しかも、18〜29歳の男性の21.4%が毎日視聴している。スポーツ新聞や夕刊紙の経営は厳しくなるばかりであろう。
http://prw.kyodonews.jp/prwfile/release/M101216/201410305041/_prw_OR1fl_UI9j69Z2.pdf

◎「パクツイ」という言い方があるのか。「ツイッター上で人気の他人のツイートを『パクってツイート』する行為」だそうだ。
http://dmm-news.com/article/895772/

◎「パチスロ攻略マガジン 旅打ち総括DVD-BOX」(双葉社)かあ。奥が深いというか。ギャンブルと流浪は昔から相性が良い。
http://netdeumaimono.blog.fc2.com/blog-entry-87.html

北星学園大学元朝日新聞記者の植村隆非常勤講師の雇用をめぐって揺れているようだ。
http://mainichi.jp/select/news/20141031k0000m040172000c.html

祥伝社 がonBLUEフェアを開催している。
http://www.shosen.co.jp/genre/cat178/cat175/entry_3185/
http://www.animate-onlineshop.jp/fair/detail.php?id=100919&type=1

◎確かにイタリアンと日本酒は相性が良い。
http://serai.jp/gourmet/gourmet-magazine-bimi/5657

羽海野チカ3月のライオン」(白泉社)の「キャラこけし」。ガチャ用である。
http://www.takaratomy-arts.co.jp/items/item.html?n=Y821486
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20141030_673784.html

◎翻訳者である佐藤良明の「解説」だけでも読んでおきたい。新潮社のトマス・ピンチョンの「重力の虹」上下。11月29日には佐藤と柴田元幸トークショー青山ブックセンター本店で開催される。
http://milkyway-railway.com/1087

◎学研グループの電子書店ブックビヨンドが「学研まんが 日本の歴史」全17巻の半額セールを11月13日まで開催している。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000097.000009949.html

博報堂コンサルティングは、新しいビジネスアイデアを創出するサービス ”Innovation Cloud(イノベーションクラウド)” を10月30日よりスタートさせた。MBA学生やクリエイターなどで形成された新アイデア創出のための「社会知」ネットワークだそうだ。
http://www.hakuhodo.co.jp/uploads/2014/10/20141030.pdf
雑誌は読者ニーズには敏感だったが、「読者知」には鈍感なのではないのか。

ニューヨーク・タイムズは広告収入の落ち込みにより株価が急落。しかし、電子版の購読者は昨年比20%と急増し、87.5万人となった。電子化には成功しているわけだが、広告媒体として評価されていないということなのだろうか。巨大なプラットフォームの出現が広告媒体のあり方を変えているのかもしれない。メディアという発想ではなく、プラットフォームという発想が必要なのである。
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPKBN0IJ25B20141030

◎アイ・アンド・ティーは、2014年8月にリリースした投稿型ファッションコミュニティーサイト「cutesnap」で、出版社とのタイアップ企画第二弾として大人ギャルスタイル雑誌「S Cawaii!」とのコラボイベントを11月1日より開催している。
http://cutesnap.jp/html/icu/index_3.html

陸上自衛隊広報センター「りっくんらんど」は2014年10月31日に来館者数150万人を達成した。自衛隊は広告代理店に隊員を出向させるなど、広報の強化を図ってきた。そうした成果が出始めているのだろう。
http://www.mod.go.jp/gsdf/eae/prcenter/tasseikinennibento.html
http://www.mod.go.jp/gsdf/eae/prcenter/

◎グライダーアソシエイツが運営するキュレーションマガジン 「Antenna」は新テレビCMのオンエアを開始。KADOKAWAの地域情報配信サービス「Walker47」とも提携した。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000041.000005122.html

◎日本でマンガを手がける出版社12社がインドネシアでマンガの魅力を伝えるイベント「マンガ・フェスティバル・イン・インドネシア」を開催している。講談社の清水保雄常務が実行委員長である。
http://www.jakartashimbun.com/free/detail/21219.html

◎アマゾンはGirolamo's selection「イタリアオヤジのコート着こなし術」特設ページを開設した。ちょいワル「ジローラモ」といえば「レオン」=主婦と生活社だが、このアマゾンの企画に「レオン」の名前はない。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000287.000004612.html

◎ベネッセが上場以来、初めての赤字決算となった。個人情報流出事件があったからなのだが、それでも増収なのには驚く。
http://www.yomiuri.co.jp/economy/20141031-OYT1T50113.html?from=ytop_main7

西尾維新集英社のマンガ4誌とコラボ。西尾維新による短編読み切り用の原作ネーム9本を、それぞれ異なる作家がマンガ化する「大斬―オオギリ―」が11月1日発売の「週刊少年ジャンプ」からスタートした。続いて「ジャンプスクエア」「週刊ヤングジャンプ」「別冊マーガレット」に登場する。
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1411/01/news009.html
http://jumpsq.shueisha.co.jp/contents/oogiri/

集英社オレンジ文庫が2015年1月20日に創刊。
http://orangebunko.shueisha.co.jp/

◎日経の報道によればスタートトゥデイは同社が運営する衣料品通販サイト「ゾゾタウン」で11月26日からファッション雑誌、約150誌の販売を始める。また、雑誌に関連するニュースも無料配信するという。
http://www.nikkei.com/markets/kigyo/gyoseki.aspx?g=DGXLASDZ31HJE_31102014TI0000