【文徒】2014年(平成26)12月9日(第2巻231号・通巻433号)

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1)【記事】未来屋書店の新機軸
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】

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1)【記事】未来屋書店の新機軸

イオングループ未来屋書店は、12月5日開業したイオンモール岡山に、全国初出店の文具雑貨専門店「Reading and Writing 未来屋書店」(売場面積49坪)と書店の新業態「未来屋書店 Life with Books」(358坪)を出店している。
未来屋書店 Life with Books」のストアコンセプトを、“オトナの自由時間を楽しむ場所 BOOK LIFE STORE”。
具体的には(1)内装デザインの基本コンセプトを「森の中にある、オトナの秘密基地」と設定し、「ミステリー専門館」「歴史小説専門館」「Travel & TripStyle」「Design Life Style」という4つのゾーンを展開、(2)「こだわり」「都市感覚」「SHIFT」を商品選定の基本コンセプトに設定し、密度感ある空間と品揃えを目指すという。
http://www.excite.co.jp/News/release/20141205/Dreamnews_0000104087.html
http://aeonmall-okayama.com/shop/detail/300
未来屋書店の進出で閉店を余儀なくされた書店、売上を落とした書店は民主党を恨んでいることだろう。

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2)【本日の一行情報】

◎政府や企業の汚職問題に取り組む非営利組織「トランスペアレンシー・インターナショナル」が発表した2014年版の腐敗認識指数。腐敗トップはソマリア北朝鮮だった。
http://www.huffingtonpost.jp/2014/12/05/corruption-around-the-world_n_6273768.html

◎岸田一郎のスキャンダルを鈴木敏文は容認するのだろうか。セブン&アイホールディングスの「人権意識」が問われているのだ。
「フライデー」が書いているように岸田がモデルに対して「聞いてるよね?このまま帰るとTGCには出さないよ」と脅して性交を強要したことが本当ならば、「MADURO」を今後、休刊も含めて、どうするかが問われるだろう。
もし、事実と違うのであれば、岸田は「フライデー」を名誉毀損で訴えなければなるまい。私は、モデルに手を出す岸田のような輩が雑誌業界を闊歩していることに心底、耐えられない。
http://matome.naver.jp/odai/2141781096378211701

◎「卵を食べれば全部よくなる」(マガジンハウス)に指摘されねまでもなく、私はゆで卵を一日何個でも食べている。安いからね。
http://news.livedoor.com/article/detail/9546562/

◎静岡書店大賞が決まった。小説部門が柚木麻子の「本屋さんのダイアナ」(新潮社)、児童書・新作部門がいわいとしおの「うみの100かいだてのいえ」(偕成社)、児童書・名作ロングセラー部門が「ぐりとぐら」、映像化したい文庫部門が碧野圭の「書店ガール」(PHP研究所)。う〜ん。
http://sstaisyou.eshizuoka.jp/
私は当初、書店が選ぶ賞に大きな期待を寄せていたが、今は反対だ。
何故なら、書店に目利きのいないことが暴露されてしまったからだ。いや、言い直そうか。書店に目利きはいる。しかし、目利きの選択が多数決を原理とする賞の選定では埋没してしまうからだ。少しもラジカルな結果にならないのである。

◎ぴあは大人女子のためのENTERTAINMENT VISUAL MAGAZINE 「SODA」を隔月刊で創刊していた。
http://www.sankei.com/economy/news/141205/prl1412050097-n1.html
もう一つピンと来ない。何故、ぴあのメディアである必要があるのか。

元朝日新聞記者の植村隆が12月8日付東京新聞の「こちら特報部」に登場。ニューヨークタイムズに出る前に日本のメディアに登場することはできなかったのか?という疑問を私は消しがたく抱いてしまう。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014120802000120.html
東京新聞は「植村氏は、初の手記を近く月刊誌に発表する。慰安婦記事を九二年にいち早く批判していた雑誌をあえて選んだ」と書いているけれど、「文藝春秋」だろ?だったら、そう書けば良いだろうに。新聞のこういうところが嫌なんだよ、オレは。

◎結婚して、一児のママになった「Seventeen」出身のモデル・鈴木えみが編集長をつとめる集英社のデジタルマガジン「s'eee」。価格は300円。
http://seee.jp/
http://ddnavi.com/news/217210/
2015年は出版社から様々なデジタルファーストの企画が生まれて来ることだろう。50円以下の低額課金制を何とか導入したいところだ。

小学館の「和樂」2月号が「妖怪ウォッチ」を特集。附録がキュウビのスペシャルブロマイドである。
http://www.inside-games.jp/article/2014/12/07/83210.html
社会現象だからね、「妖怪ウォッチ」は!

衆議院選挙は与党の圧勝という世論調査ばかりである。
http://mainichi.jp/select/news/20141208k0000m010094000c.html
選挙当日の出口調査をベースとしたテレビの開票速報は止めてもらいたい。あれがあるから投票率は下がるとは考えたことがないのだろうか。

岩井俊二にとって初の長編アニメーションとなる「花とアリス殺人事件」が乙一によって小説化され、小学館から刊行される。
http://eiga.com/news/20141207/17/
映像コンテンツの小説化は小学館の得意技のひとつである。

◎「週刊女性」は他の女性週刊誌と比べて、ジャニーズ事務所タブーがないと言われてきたが、細かく見ていると、首を傾げたくなるようなことも多い。確かに他の女性週刊誌に比べれば、ジャニーズ事務所に所属するタレントのスキャンダルを取り上げる頻度は高い。
しかしこのところ、嵐やTOKIOに関しては、明らかに筆が鈍っているのだ。ちなみに嵐とTOKIOを担当しているのは藤島ジュリー景子。ジャニーの姪にして、メリーの娘であり、ジャニーズ事務所代表取締役副社長である。
http://www.shufu.co.jp/magazine/woman/

武田頼政の「零戦の子 伝説の猛将・亀井凱夫とその兄弟」(文藝春秋)。私など武田といえば「週刊現代」における朝青龍八百長スクープを思い出すが、武田はもともと航空専門誌記者であったそうだ。
http://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163901732

講談社は「ルパン三世DVDコレクション」を全45巻で1月27日に創刊。テレビ番組のDVDパートワーク講談社の得意とするところである。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000536.000001719.html
講談社でなくとも良いから、高倉健菅原文太のDVDパートワークを出してもらいたい。

大日本印刷と同社グループのトゥ・ディファクトが運営する「honto」は、紙の本の購入者を対象に、同じ本の電子版を半額で提供するサービス「読割50」を開始する。中古本の買取も始めるそうだ。
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20141208_679297.html

宮嶋茂樹カメラマンの写真集「国防男子」(集英社)がゲイに支持され売れ行きが好調だそうだ。「国防女子」はM男に人気なんだって!
http://news.livedoor.com/article/detail/9549411/

ブックウォーカーは、電子書籍ストア「BOOK☆WALKER」のIDと決済機能を、BCCKSが提供する個人出版支援サービス「BCCKS」で利用できるように双方のサービス連携を強化。
BCCKSで制作し、BOOK☆WALKERで販売した場合の印税率は50%。また印税率は異なるが、BCCKSで制作した電子書籍Amazon Kindle楽天koboなど主要な電子書籍ストアに配本することができる。配本料は1回500円で複数のストアに配本できる。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000609.000001227.html
電子書籍でのセルフ出版は、これから増えるだろうなあ。

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3)【深夜の誌人語録】

時として忘れることも才能のうちである。