【文徒】2016年(平成28)年11月17日(第4巻215号・通巻902号)

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1)【記事】広告会社にとってビジネスモデル転換は必須の課題
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】

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1)【記事】広告会社にとってビジネスモデル転換は必須の課題

電通の10月度単体売上高。新聞、雑誌が前年を割り込んでいる。わけても雑誌は対前年同期比79.6%だ。ラジオが対前年同期比103.1%であることに注目したい。
http://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2016131-1108.pdf
博報堂、大広、読売広告社の10月度売上高。博報堂も新聞と雑誌が悪かった。
http://www.hakuhodody-holdings.co.jp/ir/pdf/%E3%80%90%E5%8D%9A%E5%A0%B1%E5%A0%82DY%E3%80%912016%E5%B9%B410%E6%9C%88%E5%BA%A6%E6%9C%88%E6%AC%A1.pdf
電通博報堂ともインターネットが売上高を牽引している。インターネット広告の比重が高まれば高まるほど、広告会社はそのあり方を大きく変えざるを得まい。誤解を恐れずに言うのであれば、IBM的な要素が必要不可欠になるということだ。
ラジオやテレビが生まれたときも大丈夫だったから、デジタルシフトも乗り越えられると考えるのは間違いだ。営業のあり方やクリエイティブのあり方も含めて従来のビジネスモデルを変えざるを得ないはずだ。インターネットを単なるメディアと考えてはならないのである。
これまた誤解を恐れずに言えば、電博でどちらが先に理系出身の社長が登場することになるのか興味津々だ。
橘玲が「週刊プレイボーイ」で次のように書いている。
「広告代理店はこれまで、テレビと新聞・雑誌を主な媒体として営業を行なってきました。それが2000年代に入って急速にインターネットにシフトしたため、従来のビジネスモデルを大きく転換しなくてはならなくなりました。
欧米企業はこのようなとき、まずはインターネット広告に精通した人材を外部(たとえばヤフーやグーグル)から引き抜き、プロジェクトチームのトップに据えます。チームのメンバーも、プログラミングやWEBデザインの経験がある若手をベンチャー企業などから集めるでしょう。まったく新しい分野なので、本社の社員は他部門との連絡役がいればいいだけです」
http://www.tachibana-akira.com/2016/11/7397
広告会社もせめてリクルートあたりを見習った方が良いのかもしれない。

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2)【本日の一行情報】

◎日本エンタープライズと、東京都書店組合は、書店販売と電子書籍を連動させて、作家の発掘・育成を支援するプロジェクト「第2回・東京ブックアワード」を、平成28年11月10日から平成29年1月31日までの期間、開催する。
ノミネート作品は次の通り。
・『熱愛プリンス 熱愛プリンス お兄ちゃんは キミが好き』1〜5巻 (青月まどか・著/宙出版
・『真夜中ごはん』 (イシヤマアズサ・著/宙出版
・『文豪失格』(千船翔子・画/AIR AGENCY・フロンティアワークス・作/一柳廣孝・監修/実業之日本社
・『うわばみ彼女』 1〜3巻 (後藤羽矢子・著/白泉社
・『上野さんは不器用』( tugeneko・著/白泉社
・『私の少年』(高野ひと深・著/双葉社
・『ニュクスの角灯』1〜2巻 (高浜寛著/リイド社
http://www.dreamnews.jp/press/0000142448/
「東京ブックアワード」のいったいどこに志を見い出せばよいのだろうか。残念ながら私にはわからない。

トランプ大統領が誕生することもあって、J.D.ヴァンスの「ヒルビリー・エレジー」が注目されている。
「タイトルは『ヒルビリー・エレジー』、日本語で『田舎者の哀歌』という意味で、ヴァンスさんが貧しい暮らしや両親の離婚などを乗り越えて名門大学を卒業し、起業するまでを、失業や貧困にあえぐ地方の白人たちの現状とともに描いています」(NHK NEWS WEB)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161112/k10010766011000.html

TSUTAYATSUTAYA書店スタッフが選ぶ「新刊プロデュースコミック」の第一弾に、コミックスマートが運営するオリジナル新作マンガ配信サービス「GANMA!」連載の「外れたみんなの頭のネジ」を決定し、発売している。
http://www.ccc.co.jp/news/2016/20161111_005119.html

宮崎駿の「極めて不愉快」「生命に対する侮辱を感じる」という言葉を川上量生は、どう受け取ったのだろうか。
http://www.huffingtonpost.jp/2016/11/13/miyazaki-hayao-dwango_n_12950618.html
「私はこのシーンにおける宮崎駿氏を、とても失礼な人だと思った」という意見もあるのだなあ。
「…常識的に考えて、彼らが、何かを侮辱しようとして、そのようなCGを作っていることは考えにくい」
http://www.goodbyebluethursday.com/entry/Miyazaki_Hayao
GQ JAPAN」の鈴木正文編集長は次のように書いている。
「宮崎さんがここで示したのは、根本に向かうひとつの思考であった。人間の、人間らしい文化の、その根本に向かっていくひとつの思考である、と僕はおもったのである」
http://gqjapan.jp/culture/column/20161114/editors-letter-web06

◎マガジンハウスの「アンアン」の表紙をNMB48山本彩が飾っているが、山本が女性誌の表紙を飾るのは初めてのことだそうだ。
http://www.hochi.co.jp/entertainment/20161114-OHT1T50000.html

◎CCCメディアハウスの「Pen」が創刊20周年。これを記念して東京メトロ表参道駅のADウォールを「Pen」が占拠している。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000036.000011369.html

◎著名人向けブログサービス「LINE BLOG」が一般ユーザーへブログ開設を開放した。専用アプリ「LINE BLOG」もリリースした。
https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2016/1569

◎FC2は7月に「ブロマガ」商標をめぐってドワンゴを提訴したが、今度はドワンゴが米FC2、ホームページシステムという2社に対し、「コメント表示用プログラム」に関しての特許侵害の差し止めと損害賠償を求めて提訴した。
http://dwango.co.jp/pi/ns/2016/1115/index2.html

集英社女性誌BAILA」は創刊15周年を記念して、ミラオーウェンと初コラボした。
https://baila.hpplus.jp/fashion/buybaila/7493

◎宝島社の女性ファッション誌「STUDY」の長畑宏明編集長は、シャムキャッツの新作CD「君の町にも雨はふるのかい?」収録の「すてねこ」のミュージックビデオをプロデュースした。
http://natalie.mu/music/news/209422

パピレスは、実用書をバラして販売する電子書籍配信サイト「犬耳書店」を11月15日(火)にオープンした。ユーザーは約80,000点の中から欲しい部分だけを購入できる。
http://www.papy.co.jp/info/index.php?page=/release/161115.htm
イデアは良い。

◎アマゾンは、合計2500円以上の商品を1時間以内で配達する「Prime Now」のサービスを東京23区内に拡大した。「2時間便」は無料だ。
http://japanese.engadget.com/2016/11/15/1-amazon-prime-now-23/

カルティエスペシャル婚姻届だって!コンデナスト・ジャパンの「VOGUE Wedding」の付録。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000314.000000930.html

◎「主婦の友Deluxe2017新年特大号」の付録の目玉は家計簿の復活だ!レシピ本「保存版 やせぐせRがつく 作りおきBOOK」も付録という豪華版である。創業100周年で原点回帰ということか。
特集「本屋さんでがんばる女性たちの物語」で取り上げているのは宮脇書店、うつのみや、朗月堂、BOOKS隆文堂、東山堂、廣文館丸善ジュンク堂書店紀伊國屋書店有隣堂三省堂書店未来屋書店くまざわ書店。取り上げられた書店は販売に熱心に取り組むはずだ。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000634.000002372.html
http://corporate.shufunotomo.co.jp/newsrelease/10500/
http://www.shinbunka.co.jp/news2016/11/161116-01.htm

講談社の「週刊少年マガジン」51号が袋とじ企画を実施した。流石景の「ドメスティックな彼女」が袋とじとなり、電子版には掲載されず、単行本収録の予定もないそうだ。紙の「少年マガジン」を買わないと読めないという仕掛けになっている。
http://natalie.mu/comic/news/209513

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3)【深夜の誌人語録】

一歩踏み出すことも勇気なら、一歩退くことも勇気である。