【文徒】2016年(平成28)9月14日(第4巻173号・通巻860号)

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1)【記事】街の書店が消えていく現実を知る
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】

                                                                            • 2016.9.14.Shuppanjin

1)【記事】街の書店が消えていく現実を知る

アミーゴ書店津高店は入居施設の閉館により8月21日をもって閉店した。
http://www.avantibookcenter.co.jp/news.html
祖師谷の日本堂書店が8月31日をもって閉店した。
「祖師谷の日本堂書店が昨日で閉店した。今日偶々通りかかり知った。住んでいた頃、定期講読していた雑誌他お世話になり、引っ越してからも行けば挨拶は欠かさなかった。ご店主が脳梗塞で車椅子生活になったのは何年前だったっけ。58年お疲れ様でした。町から本屋さんがどんどん無くなっていくなぁ」
https://twitter.com/Schau1948spiel/status/771356479899086850
新潟のツルハシブックスが11月5日をもって閉店する。
http://www.tsuruhashibooks.com/12362306931242512379/7349260
「ソトコト」の本屋特集で紹介されたこともある書店だ。
http://niigata-repo.com/play/post-748/
ラックス奈良柏木店が9月11日をもって閉店。本よりもトレカのほうが儲かるようだ。
「ラックス奈良柏木店は
9/11 日曜の営業をもちまして
本・文房具 売場を閉店いたしまた。
トレーディングカードゲーム売場は2階へ移転します。
現在閉店して作業中、
9/24 土曜オープン予定です」
https://twitter.com/narakashiwagi/status/775134655930519552
石村集文堂ダイエー海老名店が9月19日をもって閉店。
「ショッパーズプラザ海老名1階の石村集文堂が、9月19日をもって閉店するそうです...」
https://twitter.com/ranperu2/status/769128341681033216
天牛堺書店 ekimoなんば店が9月30日をもって閉店。
http://www.tengyusakai-shoten.co.jp/?post_type=newsrelease&p=9107
オリオン書房越後湯沢店が9月30日をもって閉店。
http://www.orionshobo.com/news/page52.html
COMICS JUNKUDO 難波店が9月25日をもって閉店。
http://honto.jp/store/news/detail_041000019824.html?shgcd=HB300
本の王国ほら貝店(名古屋市緑区)が10月30日をもって閉店。
https://twitter.com/k0513135/status/774562580895588352
王子書店(大阪市阿倍野区)が9月5日をもって閉店。
「今日は、げしとうじへお邪魔して、そこで王子商店街の王子書店が9/5で閉店されると聞いたので、行ってきた。色々お話を伺って、同じ場所で50年以上もお店を続けてこられたのは本当にすごいし、地域の方にとってもありがたかったことだろうなあと思う。長い間お疲れ様でした」
https://twitter.com/mochicon/status/772096511509311488
ブックスユニ本郷店が9月30日をもって閉店。
「【東大生向け】本郷の東大付近に残っていた最後の一般新刊書店『ブックスユニ本郷』、9月いっぱいでの閉店との告知。これで東大から1ブロック内の新刊書店は絶滅し、古書・医書店以外では品揃えに難のある東大生協本郷書籍部のみが残る。今後、オタ系書籍の入手はアキバまで出向く必要が生じることに」
https://twitter.com/Denpatounokai/status/774565091110858753

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2)【本日の一行情報】

講談社の「群像」が10月号をもって創刊70周年。創刊70周年記念号は「短篇でたどる群像と日本文学の70年」だ。私が面白かったのは「名物コラム『侃侃諤諤』傑作選」である。
http://gunzo.kodansha.co.jp/43086/47352.html
「群像」は、この号をもって紙と完全同時電子化となった。紀伊國屋書店では「群像新人文学賞出身作家特集」を開催し、対象となる約80作品を9月22日まで、特別価格で配信している。
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsd-107004005822--

紀伊國屋書店は、Singapore Myanmar Investcoとフランチャイズ契約を締結し、今年10月、ミャンマーヤンゴン国際空港で英文書の販売を開始する。
http://prw.kyodonews.jp/opn/release/201609124169/

◎学研プラスの「GetNavi」がdマガジン、Kindle Unlimited、楽天マガジンといった読み放題サービスで人気のようだ。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000828.000002535.html

カルチュア・コンビニエンス・クラブのTカードの会員数が9月末に6000万人になるという。日本の2人に1人がTカードを利用している計算になる。
http://www.ccc.co.jp/news/2016/20160912_005062.html

電通の海外本社「電通イージス・ネットワーク」は、中南米最大の広告市場であるブラジルにおけるブランドコマースの強化・拡充のため、現地のコンサルティング会社「Cosin & Associados Consultoria e Servicos de Informatica S.A.」(コジン社)の株式100%を取得することで合意した。
http://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2016108-0912.pdf

小学館のWEBマガジン「@DIME」は、「SmartNewsチャンネルプラス」において直近1年間(2015年4月1日〜2016年3月31日)で最多のチャンネル登録者伸び数を記録したことにより「SmartNewsアワード2016 チャンネルプラス賞」を受賞した。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000013640.html
「スマートニュース大賞」を受賞したのは「AFPBB News」。「東洋経済オンライン」がスマートニュース・ダイバーシティ賞を受賞している。
http://www.afpbb.com/articles/-/3100321
スマホ広告の可能性について「スマートニュース」は次のように述べている。
「加えてスマホネイティブといわれるミレニアル世代のユーザは、動画はFacebookのフィードなどで流れてくるインスタント・プレイといわれる自動再生で視聴するのが当たり前、しかも音声はオフにするという、きわめて受け身な視聴が主流となっています。SmartNewsの動画広告もインスタント・プレイ方式です。当社では、最初の7秒でブランド価値を印象付け、購買意欲を訴求するために何が必要か、広告主の皆様と共に考え、最適な広告商品をご提案していきたいと考えています」
http://about.smartnews.com/ja/2016/09/08/marketingmeetup03/
私が「スマホを占拠せよ」と雑誌関係者に呼びかけてから、二年近くが経つ。

◎書店に必要なのは「独裁」である。「独裁」を「志」と言い換えても良かろう。何でもあるという1000坪発想の「民主主義」から、これしかないという20坪発想の「独裁」へ!
http://mainichi.jp/articles/20160911/ddl/k26/070/328000c

◎当然のことながら、スーパーモデルの収入源はブランド広告である。「Forbes」が発表した「世界で最も稼ぐモデルランキング2016」で1位となったジゼル・ブンチェンは、一年間で約30億5000万円を稼ぎ出しているが、「ルイ・ヴィトンクリスチャン・ディオールをはじめとする世界的ラグジュアリーブランド20以上の広告塔になっている以外にも、母国ブラジルの携帯電話会社や靴メーカー、テレビの広告塔も務めている。他にもMicrosoft系列のアプリメーカーやカード会社、Appleのテレビ広告キャンペーンにも起用され」(ZUU online)た結果である。
https://zuuonline.com/archives/120347

トヨタ自動車は新型「プリウス」の360°動画を公開している。
http://clicccar.com/2016/09/11/398849/

大川隆法説法2500回特別記念番組「地球を救う光」がテレビ和歌山、奈良テレビびわ湖放送三重テレビ群馬テレビ岐阜放送で放映され、ラジオでも西日本放送ラジオ福島山梨放送、栃木放送、ラジオ大阪ラジオ関西が放送する。テレビは15分だが、ラジオは1時間だ。
https://happy-science.jp/info/2016/19429/

ティファニー・アンド・カンパニーは銀座本店で、「カップルが手を合わせ、それぞれの手のひらを絵本に見立てながら一緒に愛の物語を読んでもらう」という体感型イベントを実施する。企画制作は博報堂博報堂DYメディアパートナーズ、WHITE、スパイスボックス、IMGSRC、TOW。
http://www.advertimes.com/20160912/article234009/

◎フランス広告大手ピュブリシス(PUBP.PA)の予測部門、ゼニス・オプティメディアは、今年の世界の広告費は米国主導で4.4%増加すると発表。6月の予想から0.3%上方修正、とロイターは伝えている。
http://jp.reuters.com/article/advertising-forecast-idJPKCN11I0HW
電通の海外子会社であるCaratの広告費成長率予測も4.4%だ。
http://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2016107-0908.pdf
この成長を牽引しているのはデジタルである。デジタルシフトに失敗してしまう広告会社も出て来るに違いない。

文教堂が生き残るためには、日販の傘下に入り、チェーン規模の縮小を図ることがベストであろう。しかし、主にトーハン帳合である文教堂が日販の傘下に入るということは、トーハンにとって何を意味するかといえば「帳合変更」にほかなるまい。
そもそも大日本印刷が発表した「子会社の異動(株式譲渡)に関するお知らせ」で「DNPおよび丸善ジュンク堂は、文教堂と日販との関係を強化することが、これまで進めてきた出版流通市場における一層の協業関係と市場の活性化のために効果的であると判断し、保有する文教堂の株式を日販に譲渡することとした」と書いているのは、トーハンから日販に「帳合変更」するには文教堂を日販傘下にするしかないということを当然、意味しよう。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ12IM9_S6A910C1TI5000/

◎「東京アートブックフェア2016」が、9月16(金)から19日(月・祝)まで北青山京都造形芸術大学東北芸術工科大学外苑キャンパスで開催される。
http://getnews.jp/archives/1520910

◎7月にオープンした金沢市の「石引パブリック」はアート系書店である。
http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2016091202100013.html

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3)【深夜の誌人語録】

できないことをできるようにするには、できることをコツコツと積み重ねていくことが必要である。