【文徒】2015年(平成27)1月30日(第3巻19号・通巻464号)

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1)【記事】紙は隔月、デジタルは週刊の「SFマガジン
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】

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1)【記事】紙は隔月、デジタルは週刊の「SFマガジン

SFマガジン」の選択は、これからの雑誌のあり方を示唆している。今年から隔月刊となった「SFマガジン」だが、その一方でピースオブケイクスが運営するコンテンツ配信サービスcakesを利用して、週刊単位でSFに関するコラムやレビュウを中心に配信することになった。
https://cakes.mu/posts?search%5Bmedium_id%5D=1537
塩澤快浩編集長のコメントを「eBook USER」が取り上げている。
「昨年12月17日、月刊最後のSFマガジンの編集を終えた夜のこと――。『そうか、来月はSFマガジンがないのか』と、どこか寂しく、どこか手持ち無沙汰な、そしてどこか解放されたような、不思議な気持ちになりました。と同時に『cakesで記事を配信してみようか』というアイデアが、自然と湧いてきました。というわけで、月刊のSFマガジンがない1月は、週刊のSFマガジンがスタートする1月になりました。どうぞよろしくお願いします」
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1501/28/news036.html
塩澤のセンスの良さは次のようなツイートからもうかがわれる。
「今日、書店で、池澤夏樹氏編集の日本文学全集『中上健次』の巻を手に取り、中日新聞に連載されていた『鳳仙花』の性愛描写に悶々としていたのは、僕が11歳のときであったことが判明。その後、中学生で西村寿行に嵌ることになる」
https://twitter.com/shiozaway
紙の刊行形態を変更し、これをデジタルが補う。「SFマガジン」の場合は週刊を選択したが、女性誌や情報誌は「瞬刊」を志向すべきである。

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2)【本日の一行情報】

iTunesには「今週のブック」という電子書籍を期間限定で無料提供するサービスがある。
http://www.macotakara.jp/blog/itunes/entry-25844.html

◎韓国のコンテンツ産業は停滞期にあると朝鮮日報が報じている。
「先月就任した韓国コンテンツ振興院のソン・ソンガク院長(57)は27日、初の記者懇談会で「韓国のコンテンツ産業は最近、停滞状態にある上、中国の激しい追撃を受けている。このような状況の時は選択と集中により『キラーコンテンツ』(特定分野を普及させるきっかけとなる圧倒的な魅力を持つコンテンツ)を育てなければならない」と述べた」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/01/28/2015012801499.html

◎ベネッセの個人情報漏洩事件で、同社に損害賠償を求める裁判の原告が1700人を超えるようだ。弁護団は「被害者の会」を発足させ、訴訟の原告を募っているというから、原告はまだまだ増えるのではないか。
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO82476550Y5A120C1CR8000/

講談社が創刊した「ルパン三世DVDコレクション」がお笑いウェブサービス「bokete」で特設ページを公開している。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000574.000001719.html

小学館のコミックアプリ「MangaONE」のiOS版がリリースされた。「MangaONE」はWebコミックサイト「裏サンデー」のオリジナル作品から、「MAJOR」「神のみぞ知るセカイ」「闇金ウシジマくん」など新旧の作品がいつでもどこでも読めるアプリである。また曜日ごとに異なる連載作品が用意されている。
http://manga-one.com/
アンドロイド版では「時間」というが、iOS版では、作品を読むために1話につき「ライフ」を一つ使う。ライフは午後12時と午前0時の1日2回ライフが4ずつ配布されるほか、アプリ内課金で購入することもできる。現在、iOS版ではリリースを記念して、100話分のライフが手に入るキャンペーンを実施している。
http://manga-one.com/faq2.html

小学館小学館集英社プロダクション、ClubTの3社による「松本大洋全作品Tシャツ化プロジェクト」がスタートした。第1弾は「月刊!スピリッツ」(小学館)で連載が再開された「Sunny」をTシャツ化。
http://taiyoumatsumoto-tshirts.com/

◎JSOLは、徳間書店にビズインテグラル会計およびAWS(R)を活用した会計システムの構築支援を完了させたとのこと。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000007779.html

◎ 「8.6秒間バズーカー」の「ラッスンゴレライ」が大流行。YouTubeで900万回以上も再生されている。
https://www.youtube.com/watch?v=N4Z46GxZtd4
英語バージョンを投稿した人もいる。
https://www.youtube.com/watch?v=JLDch41V3XM

集英社のマンガサイト「となりのジャンプ」で西尾維新原作を人気作家が描いた特別プロジェクト「大斬-オオギリ-」が期間限定で無料公開されている。
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1501/28/news132.html

小学館の「少女コミック」で連載されていた渡瀬悠宇の「ふしぎ遊戯」が舞台化される。
http://youpouch.com/2015/01/28/249287/?utm_medium=partner&utm_source=gunosy

幻冬舎新書から「日本資本主義の正体」が刊行された。ピケティブームにあやかろうという幻冬舎の商魂が逞しい。これ褒め言葉だからね。出版はそのくらい腰が軽くなければならないはずだ。
http://honto.jp/netstore/pd-book_26563824.html

ヤマハミュージックメディア、 CLINKSは、スマホ向けゲームアプリ「オオカミ姫」の配信をGooglePlayで開始した。「オオカミ姫」は、小学館 が運営する無料漫画サイト「裏サンデー」で、「オオカミ姫」のキャラクターや世界観をもとにしたユーザ投稿コンテストなどをアプリ配信前に開催しており、現在もコラボ企画を続けている。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000362.000004566.html

◎「Mart」(光文社)読者と花王の「メリット」がコラボした限定デザインボトルが完成。
http://mart-magazine.com/CGI/blog/pickup_comment_list.cgi?blog_seq=3572

◎ブックスキヨスク新大阪店などブックスキヨスクやブックスタジオで、2月1日〜28日の期間中1回の会計で文庫2冊買うと消せるサインペン「フリクションカラーズ」を1本プレゼント。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000028.000010107.html
ブックスキヨスク、ブックスタジオはJR西日本デイリーサービスネットが運営する、駅ナカの書店である。

電通新潟市とゲノメディアが提携して、農業を起点とした地方創生に向けた「農産物高付加価値化プロジェクト」を始動させた。これは地元の生産者や加工業者と連携し、「科学」と「マーケティング」の視点から高付加価値な農産物(品)の生産を図るというもの。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000012563.html
ゲノメディアは東京大学発のベンチャー企業で、最新のゲノム情報の知見を活用したサービス等を提供している。

JTBパブリッシングが発行する「JTB時刻表」とヴァル研究所が開発運営する乗り換え案内アプリケーション「駅すぱあと」がTwitter共同キャンペーンを実施している。
http://gihyo.jp/ad/pr/2015/NRR2015131945
女性ファッション誌がファッション系アプリとコラボできるはずだ。

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3)【深夜の誌人語録】

過程に臆病でなければ、結果に自信を持つことはできないのである。