【文徒】2016年(平成28)9月21日(第4巻177号・通巻864号)

Index--------------------------------------------------------
1)【記事】「こち亀」最終回&200巻発売で大盛り上がり
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】

                                                                            • 2016.9.21.Shuppanjin

1)【記事】「こち亀」最終回&200巻発売で大盛り上がり

こちら葛飾区亀有公園前派出所」が大団円を飾る9月17日発売の「週刊少年ジャンプ」では掲載されているすべての連載に両さんが登場している!
http://buzz-plus.com/article/2016/09/15/kochikame-jump/
集英社は、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」200巻刊行を記念して、JR東日本常磐緩行線亀有駅で「こち亀」駅ジャック広告を9月17日(土)〜30日(金)まで展開している。
https://netatopi.jp/article/1020476.html
亀有は盛り上がった。
http://mainichi.jp/articles/20160917/k00/00e/040/242000c?fm=mnm
集英社は、亀有地区商店協議会の協力のもと「本屋さんアプリ〜本屋へGO!〜」で「こち亀スタンプラリー」を開始した。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000021502.html
これだけ盛り上がると、その反動で「こち亀」ロスとでもいうべき現象もひょっとして起こるやもしれぬ。
「バズプラニュース」によれば、秋本の新作マンガが「ヤングジャンプ」「グランドジャンプ」「ウルトラジャンプ」「ジャンプSQ」の4誌で掲載されることになったという。
http://buzz-plus.com/article/2016/09/15/kochikame/
こち亀」ロスを防ぐための施策かもしれない。

                                                                                                                        • -

2)【本日の一行情報】

◎産経は匿名で報じている。毎日、朝日は実名だ。
「自身の逮捕を報じた新聞記事で名誉を傷付けられたとして、平成22年に愛知県警に逮捕され不起訴となった男性が毎日と朝日、中日の新聞3社に損害賠償を求めた訴訟で最高裁第3小法廷(山崎敏充裁判長)は、男性の上告を退ける決定をした」(産経)
http://www.sankei.com/affairs/news/160914/afr1609140016-n1.html
「警察の逮捕時に実名で報道されたことで名誉を傷つけられたなどとして、東京都の介護士佃治彦さん(57)が朝日、毎日、中日の新聞3社を相手に計2200万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求めた訴訟の判決が30日、東京地裁であった。阪本勝裁判長は、朝日、中日の記事に違法性はないと判断して両社に対する請求を棄却した」
http://www.asahi.com/articles/DA3S11992342.html

佐藤愛子の「九十歳。何がめでたい」(小学館)が売れている。
http://www.news-postseven.com/archives/20160915_448308.html

◎北区はPRポスターに「東京都北区赤羽」(双葉社)の清野とおるのイラストを使っている。
http://this.kiji.is/149072785193811973?c=110564226228225532

アダストリアが展開するレディースブランド「LEPSIM」(レプシィム)は、今秋からマタニティウェアの取扱店舗を既存の59店舗から125店舗まで拡大するに伴い、リクルートの「妊すぐ」とコラボしたマタニティブックを店頭で配布する。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000477.000001304.html

博報堂は、ぬいぐるみをおしゃべりにするボタン型デバイス「Pechat」(ペチャット)の先行販売をクラウドファンディングサービス「Makuake」で実施している。
http://www.hakuhodo.co.jp/archives/newsrelease/32638
博報堂はウエブサイトをリニューアルしたんだね。
http://www.hakuhodo.co.jp/archives/announcement/32846

◎「都心だけでなく地方に新規出店する本屋が多いのは歓迎すべきこと」とあるが、その結果、地方に根差した書店が休業に追い込まれるのだとすれば、私は新規出店を心から喜べない。せめて「地方に新規出店する本屋」が安易に撤退する書店でないことを祈るばかりである。
http://kot-book.com/new-bookstore-in-july/

小学館の女性ファッション誌 「CanCam」は、9 月 17 日(土)〜9 月 22 日(木)までの 6 日間、リアル読者5名がソーシャルアパートメントでともに暮らす「Canハウス」を今年も実施している。
http://canhouse.cancam.tv/

凸版印刷は、台湾のE Ink Holdings社と共同で、横 691.2 mm × 縦 388.8 mmのフレキシブルカラー電子ペーパーの共同開発を推進している。曲げられる電子ペーパーである。2017年末までの商用化を目指し、防災、交通、製造・物流、小売り分野などで用途を開発するという。
http://www.toppan.co.jp/news/2016/09/newsrelease160914_1.html
「紙から電子へ」は「自然史過程」としか言いようがないと私などは理解している。

講談社の動画シフトである。講談社は、「分散型メディア」として料理動画デジタルメディア「Spooonn! by KODANSHA」をオープンし 、9月15日よりFacebookYouTubeInstagramTwitterなど、ソーシャルプラットフォーム 向けに毎日配信している。
https://www.facebook.com/spooonn.tv/
https://www.youtube.com/channel/UCM4DggfIW3oHt1ilN04bvHA
https://twitter.com/Spooonn_tv
https://www.instagram.com/spooonn_by_kodansha/
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001112.000001719.html
「Spooonn!」を紙の出版物の販促メディアに終わらせてはなるまい。私見を申し述べておくならば、「Spooonn!」という料理動画専門のプラットフォームを立ち上げるという考え方もあるのではないだろうか。プロフェッショナルの手練手管よりもアマチュア知恵が支持される時代をSNSが切り拓いたという認識を私は持っている。
「Spooonn!」というタイトルは良いと思う。

◎高校2年生が小説すばる新人賞を獲得した。
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2016091501001862.html

新海誠監督の映画「君の名は。」が興行収入65億円を突破。「シン・ゴジラ」を超える大ヒットだ。しかも新海みずから手がけた原作「小説 君の名は。」(角川文庫)、サイドストーリーを綴った角川スニーカー文庫君の名は。 Another Side:Earthbound」や、コミカライズ「君の名は。(1)」、「新海誠監督作品 君の名は。 公式ビジュアルガイド」、「新海 誠Walker」、原作小説の児童文庫版である角川つばさ文庫君の名は。」までもが総てヒットしている。映画公開からわずか3週間で累計157万部を突破した。
http://www.jiji.com/jc/article?k=000002677.000007006&g=prt
マンガを核にするのではなく、アニメを核にしたヒットであることに注目しておこう。そこがKADOKAWAらしさである。

◎高電社は、中国語統合ソフト「ChineseWriter11」(チャイニーズ・ライター・イレブン)を10月14日(金)に発売する。「小学館 日中辞典第3版」「Unicode版 中日大辞典第三版」をデジタル辞典に搭載し、サブウィンドウ表示機能やネット辞書連携により流行語や俗語も検索しやすくしたそうだ。
https://www.atpress.ne.jp/news/112069

◎トゥ・ディファクトが運営するハイブリッド型総合書店「honto」は、10月31日(月)にブクログのセルフパブリッシング事業「Puboo」(パブー)を譲り受ける。「Puboo」で獲得したセルフパブリッシング電子コンテンツは、honto以外でもオールアバウトの子会社であるディー・エル・マーケットが運営する電子コンテンツダウンロードサービス「DLmarket」で販売する。
http://www.2dfacto.co.jp/pdf/160916_1.pdf

幻冬舎は、秋の電子書籍キャンペーンとして「電本フェス〜幻冬舎の書籍ほぼ全作品40%OFFキャンペーン〜」を9月16日(金)から2016年9月29日(木)までの2週間、主要電子書店で実施してといる。合計で2700冊を超えるタイトルが40%割引となるキャンペーンだ。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000208.000007254.html

清水潔の「『南京事件』を調査せよ」(文藝春秋)は、話題となった「日テレNNNドキュメント 南京事件 兵士たちの遺言」を書籍化したものである。
http://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163905143
日本テレビの清水は新潮社の「フォーカス」出身である。清水は次のようにツイートしている。
〈「『南京事件』を調査せよ」(文藝春秋)刊行しました。昨年話題となり多くの賞を頂いた「NNNドキュメント南京事件」の取材経緯とその後の追加取材をまとめました。戦争がいかに人間を狂わせるのか。事実を知ろうとしないことは罪〉
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/768471244190527488

◎ぴあが「漁港めしと市場めし 首都圏版」を刊行。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000263.000011710.html

◎LINEは、「LINEマンガ」において、10月1日より、トーハンと共同で、全国の書店150店舗を対象にビーコンの仕組みを活用した「LINEマンガ試し読みキャンペーン」を実施する。
https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2016/1504
トーハンは、「東京国際ブックフェア」に取次としては唯一、単独でブース出展するが、そこで目玉となるのは「LINEマンガ試し読みキャンペーン」だ。
http://www.tohan.jp/news/20160916_819.html

電通の海外本社「電通イージス・ネットワーク」は、オーストラリアのCRMエージェンシー「WiTH Collective Services Pty Ltd」(ウィズ・コレクティブ社)の株式100%取得で合意した。
http://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2016110-0916.pdf

電通とHAROiDは、キャンペーン参加を促す企画テレビCMに触れた視聴者を流通店舗へと誘導するO2O2O(Onair to Online to Offline)スキームを共同で企画・開発した。
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2016/0916-009036.html

電通の海外本社「電通イージス・ネットワーク」は、英国におけるコンテンツマーケティングおよびネイティブ広告配信のリーダー企業として知られる「Avid Media Limited」(アビッド・メディア社」)に出資した。
http://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2016112-0916.pdf

◎遊びのマーケットプレイスとして知られている「asoview!」(アソビュー )とKADOKAWAは、レジャー施設のお得なペーパーレスチケット販売とアクティビティ予約で連携を開始した。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000015664.html

◎KADOKAWAは、テレビアニメも好評を博した「文豪ストレイドッグス」について、登場人物のモデルとなった文豪たちの文学館(芦屋市谷崎潤一郎記念館、田端文士村記念館、森?外記念館、与謝野晶子記念館)とコラボ企画を開催する。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002674.000007006.html

◎観光立国・日本の地域活性化を促進する「アニメ聖地」を 88 か所選定・組織化することで、観光資源の掘り起こしや訪日観光客のエリア送客を促進するため、KADOKAWAやJTBなどが、一般社団法人アニメツーリズム協会」を設立した。
http://ir.kadokawa.co.jp/topics/20160916_g7bfn.pdf

◎「Pokemon GO Plus」が販売開始された。欲しい!
http://japanese.engadget.com/2016/09/15/go-plus-amazon-7-40/

◎学研プラスの「日本100名城に行こう 公式スタンプ帳つき」が20万部のヒットとなっている。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000837.000002535.html
http://rekigun.net/100meijyo/

集英社のアプリ「少年ジャンプ+」は、創刊2周年を記念して19日から25日までの7日間、漫画無料公開イベント「ジャンプ+フェス2016」を開催している。
http://www.oricon.co.jp/news/2078609/full/

◎日経によれば「カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)傘下の北海道TSUTAYA(ツタヤ、札幌市)は道内でカフェや雑貨店を併設した新型店の展開を始める」そうだ。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFB16HAW_W6A910C1L41000/
フランチャイズチェーン(FC)の加盟企業である日光堂升井商店(網走市)が札幌市清田区に出店した「ツタヤ美しが丘」がモデルとなる。
http://www.utsukushigaoka-t.com/

                                                                                                                        • -

3)【深夜の誌人語録】

用意万端とは「逃げ道」を用意しておくことである。