【文徒】2015年(平成27)11月17日(第3巻210号・通巻660号)

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1)【記事】テロ報道について
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】
4)【人事】集英社 11月10日付人事異動

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1)【記事】テロ報道について

パリ同時多発テロFacebookは安否確認できるステータスアプリ「Facebook災害時情報センター Paris Terror Attacks」を公開した。
https://www.facebook.com/safetycheck/paris_terror_attacks/
http://tabi-labo.com/210012/paristerrorattack/
レバノンの首都ベイルート郊外の住宅地で12日、2件の自爆テロが相次いで起こり、ロイターによれば少なくとも43人が死亡、イランラジオによれば44人が死亡した。Facebookは「Facebook災害時情報センター」を有効化しなかったことで批判をされたようだ。これを受けマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者Facebookに次のように投稿した。
「世界では、ほかにも多くの重要な紛争が発生しているとの批判は正しい。われわれは、すべての人々のことを等しく気にかけている。今回のような事件が起きた場合、可能な限り多くの事件で、苦しんでいる人々を支援できるように懸命に努力していく所存だ」
http://japan.cnet.com/news/service/35073532/
レバノンのテロもISが犯行声明を出している。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201511/CK2015111302000249.html
パリ同時多発テロに比べれば、扱いは小さい。
渋谷区のモスク「東京ジャーミィ」はホームページで次のようなメッセージを発表している。
「我々は、ベイルートとパリを攻撃したテロリストを強く非難します。 そして、この憎むべきテロ事件で被害に遭われたレバノンとフランスの方々へ哀悼の意を表します」
http://www.tokyocamii.org/ja/news-notices-ja/news-ja/terrorist-attacks-in-beirut-paris
アマゾンはトップページにフランス国旗を掲げた。
http://yukan-news.ameba.jp/20151114-84/

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2)【本日の一行情報】

◎「週刊ポスト」によれば、フジテレビの山中章子アナウンサーと「3歳年上の大手広告代理店・電通の社員」の結婚が破談になったそうだ。ウェディングパーティは急遽中止になった。
http://www.news-postseven.com/archives/20151113_364142.html

◎これも「週刊ポスト」。キャロライン・ケネディ駐日米大使の長男にして、ジョン・F・ケネディの孫が楽天に入社した。
http://www.news-postseven.com/archives/20151115_364152.html?PAGE=1#container

小学館が創刊準備中のデジタルコミックマガジン「Digital Generation」の出張編集部が、11月15日に開催されたCOMITIA114に参加したそうだ。
http://natalie.mu/comic/news/165983

◎「Tarzan」で2014年から1年4ヶ月にわたって連載されていた「クックパッド男子スリム部」が「Tarzan特別編集 cookpadスリム部認定 旨くてカラダに効く 特選 やせレシピ」として書籍化された。私はクックパッドを出版業界のプレイヤーとして位置付けている。
http://cookpad.com/articles/12409

◎旅行ガイドブック大手ロンリープラネットが、米国で季刊誌を創刊した。その名もズバリ「ロンリープラネット」。
http://www.afpbb.com/articles/-/3066253

◎「福岡天狼院」について「Jタウンネット」は次のように書いている。
「該当(街頭)インタビューで、本好きの人が選んだ人気店が『福岡天狼院』です。店内にはソファーやこたつといった座席が40席あり、カフェでドリンクを購入した人はゆっくりと本を読める本屋になっています。
普通、椅子の座席は多いのですが、畳にこたつといったお店はほとんどないので、まったりと本を読みに来るという人も多いそうです。
書店の中にはユニークな書籍の展示も話題で、『書籍観覧車』といって観覧車に本を入れて展示したり、本が無造作に置かれている『UN-SELECT』といったコーナーも。このコーナーはいろんな種類の本がバラバラに置かれ積み上げられているので、日頃見ないような本にも目がいくようになっています」
http://j-town.net/hyogo/news/localtv/215310.html
書店は「普通」だとニュースにならないが、「普通」の良さがあることも忘れてはなるまい。

「創」12月号が「週刊文春」の新谷学編集長が休養になった一件を取り上げている。内容的には、相当正確だと思う。編集長に近い筋からの内部リークがあったと考えるのが妥当であろう。
http://lite-ra.com/2015/11/post-1676.html
いずれにせよ、「週刊文春」は、広告媒体としても、言わば「勝ち組」の雑誌に属する。たとえ「春画」に芸術的な価値があろうとも、広告媒体としての価値を毀損されかねない。欧米の真っ当な週刊誌が春画を掲載するということは、まずなかろう。同じように芸能ネタにしても、やり過ぎると広告媒体としての価値を下げかねないのである。

MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店は中断したフェア「自由と民主主義のための必読書50」を「今、民主主義について考える49冊」と名称を変更して再開したが、「必読書50」に選ばれて、「49冊」から外された本が40冊もあるとは驚きである。
http://www.huffingtonpost.jp/2015/11/13/maruzen-junkudo_n_8552394.html

電通の海外子会社で、グローバルネットワーク・ブランドの1つでOOH領域を専門とするPosterscope(ポスタースコープ)は、アイルランドのOOH専門の広告会社「PML Group」の株式95%を追加取得することになった。同社株式の5%は既に当社の海外本社である「電通イージス・ネットワーク」が保有しているため、同社を完全子会社化することになる。
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2015/1113-008459.html

博報堂、大広、読売広告社10月度体売上高。博報堂、大広は前年比をクリアしているが、読売広告社は割っている。
https://www.hakuhodody-holdings.co.jp/ir/pdf/%E3%80%90%E5%8D%9A%E5%A0%B1%E5%A0%82DY%E3%80%912015%E5%B9%B410%E6%9C%88%E5%BA%A6%E6%9C%88%E6%AC%A1.pdf

◎米Googleは、無料のスマートフォン向け音楽ストリーミング専用アプリ「YouTube Music」を米国でリリースした。YouTube の音楽コンテンツに特化したアプリである。
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20151113_730520.html

スターツ出版の「オズマガジン」編集部が年に1度、読者と直接会って、読者とともに作り上げるイベント「オズマガジンMEETS」が2015年12月13日(日)に中学校をリノベーショした末広町の「3331 Arts Chiyoda(アーツ千代田3331)」の体育館で開催される。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151113-00000009-ozmall-life

◎ゲームにアニメ、舞台など、大人気の「ダンガンロンパ」の検定は、2016年2月28日(日)に東京/大阪で開催されるが、ぴあから「ダンガンロンパ検定 公式テキスト&問題集」が発売された。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000131.000011710.html

放送作家高橋秀樹は「テレビ番組に氾濫する『ネット動画』の垂れ流し」次のように嘆いている。
「誰か『やめようよ』と言う人はいないのか。
『やめて欲しい』というのはテレビに氾濫する『ネット動画の垂れ流し』である。聞くところによると朝、出社すると早速ネットを開き一日中、面白そうなネット動画を日がな探すのが仕事の担当者がいるという。ネット動画検索がテレビ制作の担当者として存在している、というわけだ。
『テレビ番組に志はないのか、矜恃はないのか』と言いたい。どの局でもネット動画の垂れ流しをやっているのは、その部分だけは毎分視聴率が良いからである」
http://mediagong.jp/?p=13351

◎「ぱよぱよちーん」事件については11月9日付文徒で報じたが、エフセキュアがその調査結果を発表した。
「・弊社は法の執行機関ではないため、公的な機関の協力がなければ、当該の匿名Twitterアカウントの利用者を確実に特定することはできないことから、当該Twitterアカウントの発言者が元従業員であるとの確証は得られませんでした。
なお、11月6日の発表のとおり、不適切なSNS利用があったとされている元従業員は、本人の意思により既に弊社を依願退職いたしております。
・弊社システムのアクセスログ等を調査した結果、アカウントの持ち主であると言われている弊社元従業員による弊社重要データ等へのアクセスは行われておらず、お客様にご提供する弊社のサービスやお客様に関するデータには、本件による影響は一切ございません。
・アカウントの持ち主であると言われている弊社元従業員による弊社の商用システム、商用サービス、製品の悪用は一切ございません。
・弊社内のお客様情報や業務関連情報が外部に漏えいしたという事実はございません。 また、現時点では弊社お取引先様からも、本件に関して弊社製品に関連する情報漏洩があったというご連絡はいただいておりません。 万一、弊社内からの情報流出の事実を確認された方は誠に恐れ入りますが、具体的な情報をご提供いただけますようお願い申し上げます。直ちにしかるべき対応をいたします。
・弊社はフェイスブックやその他SNSに登録されている個人情報を保持いたしておりませんので、弊社を介して、SNS上で一般公開に設定されていない個人情報を取得することはできません。
・個別に弊社内のシステムに、ご自身の個人情報が無いかお問い合わせいただいた方がおられますが、いずれも弊社内のシステムに情報が無いことを確認いたしました。
・弊社製品が、弊社製品をご利用のお客様の個人情報を収集することは、いかなるご利用形態においても一切ございません。
・弊社の業務に関連するSNSアカウントが不正利用されたという事実はございません。
・弊社では、今回公開されたとされるリストは所持していませんので、同リストの全ての詳細を確認することはできませんが、インターネット上でその一部の存在を確認し、確認した同一部の情報が、弊社のデータに含まれているかを徹底調査したところ、同一部の情報は弊社の保持するデータには含まれていないことを確認いたしました。
・弊社製品には、いわゆるバックドアは一切組み込まれていません。弊社製品、サービス、システムを利用して意見の異なる立場の人々に圧力をかけることができるかのような書き込みが存在したようですが、当然のことながら、弊社、あるいはいずれの第三者も含め、何人においても弊社ソフトウェアのバックドアを介したアクセスを行うことはできません。
・上記の弊社元従業員が他の弊社従業員を操っていることを懸念する書き込みも存在したようですが、同弊社元従業員には、採用の決定権はなく、部下もおりませんでした。
・弊社としては、皆様にご迷惑、ご心配をおかけ致しましたことを心からお詫び申し上げますとともに、従業員のプライベートな活動についてまでも、弊社が逐一管理監督することは、また別の問題を生じさせる行為であることをご理解いただけますようお願いする次第です」
https://www.f-secure.com/ja_JP/web/press_jp/news-clippings/-/journal_content/56/1082220/1423365?p_p_auth=xpn3syFm&refererPlid=910425
http://aplista.iza.ne.jp/f-iphone/253897

◎いつの間にか講談社文庫からも出ている。有川浩の「三匹のおっさん」が新潮文庫になったのは去年のことだった。「三匹のおっさん ふたたび」は、今年、新潮文庫から刊行されたばかりだ。
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062932035
http://www.junkudo.co.jp/mj/products/detail.php?isbn=9784062932042
http://www.shinchosha.co.jp/book/127635/
有川は出版社泣かせの作家であるようだ。

講談社の金丸徳雄取締役が「この1冊!」でヘミングウエイの「日はまた昇る」を取り上げている。
「初めて英語で読み通した小説も、この『The Sun Also Rises』でした。各社から出ている様々な翻訳も手に入れていまも読み続けています。『日はまた昇る』こそは、読むたびに新しい発見がある、私にとってまさに『この1冊』なのです」
http://konoichi.kodansha.co.jp/1511/01.html

◎「ViVi」台湾版で表紙を飾った池端レイナは女優としても台湾で活躍している。
http://matome.naver.jp/odai/2144746621945343301

◎出版社OL・吉田香織が「さいたま国際マラソン」で日本人トップの2位に入り、リオ五輪の候補になった。
http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20151115-OHT1T50217.html
出版社の名は創芸社
http://www.sohgei.com/
次のようなリリースも出している。
http://www.sohgei.com/news/images/runnerspulse_pressrelease151111.pdf

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3)【深夜の誌人語録】

好奇心がなければ仕事に迫力は生まれない。

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4)【人事】集英社 11月10日付人事異動

〈役員の担当委嘱変更〉
高梨 雄二
新:取締役[経理部、編集総務部、資材部、制作部担当](兼)制作部部長
旧:取締役[経理部、編集総務部、資材部、制作部担当]

〈昇任〉
小林 薫
新:出向・一ツ橋綜合財団(部長待遇)
旧:経理部部長代理

大山 恒生
新:雑誌販売部部長
旧:雑誌販売部部長代理

〈所属変更〉
原島 綾子
新:出向・一ツ橋文芸教育振興会(部長待遇)
旧:第6編集部編集委員(部長待遇)

馬場 建輔
新:出向・白泉社(部長待遇)
旧:雑誌販売部部長

博多 晃嗣
新:出向・一ツ橋企画(部長待遇)
旧:制作部部長