【文徒】2017年(平成29)年6月2日(第5巻102号・通巻1031号)

Index------------------------------------------------------
1)【記事】読売新聞がスクープ記事を削除?
2)【本日の一行情報】
3)【人事】講談社 6月1日付機構改編と人事異動
4)【人事】双葉社 6月1日付機構改編と人事異動
5)【人事】朝日新聞出版 6月26日付人事
6)【深夜の誌人語録】

                                                                                • 2017.6.2 Shuppanjin

1)【記事】読売新聞がスクープ記事を削除?

読売新聞が掲載した記事「辞任の前川・前文科次官、出会い系バーに出入り」がいつの間にか削除されてしまった。もともとは「http://www.yomiuri.co.jp/national/20170521-OYT1T50148.html」というURLだったのだけれど、ここに記事はない。
ホロコーストの生還者たちに直接インタビューした「夜の記憶」や「原爆被爆者三世代の証言―長崎・広島の悲劇を乗り越えて」で知られている澤田愛子が次のようにツイートしている。
「上に逆らえぬ普通の読売記者が泣いているそうだ、『報道がゆがめられた』と。前川氏のあの記事の件だ。私は良心的でよい記事を書く読売記者を何人も知っている。私の本や研究を何度も記事で取り上げてくれた。良い内容の記事ばかりだった。だから今読売を覆う問題を深く憂慮。早い軌道修正を願う」
https://twitter.com/aiko33151709/status/868762551944740865
週刊文春」に登場した「出会い系バー相手女性」の告白を読むと、読売新聞が恥ずかしさのあまり記事「辞任の前川・前文科次官、出会い系バーに出入り」を削除したのではないかとさえ思えて来るのだけれど。
http://bunshun.jp/articles/-/2663
津田大介が次のようにツイートしている。
「調べてみたら記事が掲載されていたURL→http://www.yomiuri.co.jp/national/20170521-OYT1T50148.html … は削除されているけど、読売新聞のデータベース「ヨミダス歴史館」で調べるとまだ記事は残ってる。読売はこの記事以外も前川前次官批判する記事作っているから何かの意図ということは考えにくいかなぁ」
https://twitter.com/tsuda/status/870161687650881536
5月29日の「首相動静」には、「東京・赤坂の居酒屋『うまいぞお』。読売新聞東京本社の田中隆之編集局総務、前木理一郎政治部長、飯塚恵子国際部長と食事」と書かれている。
http://www.asahi.com/articles/ASK5Y65PZK5YUTFK01B.html
「うまいぞお」はグッチ祐三がプロデュースしていることで知られている。
http://talking-table.blogspot.jp/2015/04/blog-post_30.html

                                                                                                                      • -

2)【本日の一行情報】

集英社のマンガ誌「週刊少年ジャンプ」は6月26日発売30号より、冨樫義博の「HUNTER×HUNTER」の連載を再開する。
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1705/31/news044.html

小学館のアプリ「マンガワン」は1000万ダウンロードを突破し、1日平均130万人以上がアクセスしているそうだ。全14巻で累計発行部数が170万部に達する「モブサイコ100」は「マンガワン」から生まれた。朝日新聞が「漫画もスマホで読む時代 『雑誌より知名度が上がる』」を掲載している。
http://www.asahi.com/articles/ASK5K4V02K5KUCVL00Z.html

東急エージェンシーは6月23日付で澁谷尚幸代表取締役専務が代表取締役社長に就任する。桑原常泰代表取締役社長は代表取締役会長となる。
http://www.tokyu-agc.co.jp/news/2017/release20170531.pdf

◎去年、オレも買っちゃったんだよね。今年も売れるでしょう。宝島社の40代向け女性ファッション誌「GLOW」8月号の付録は「DEAN & DELUCA」の保冷バッグ3個セットだ。920円は安い。
http://www.sankei.com/economy/news/170531/prl1705310011-n1.html

資生堂は、連結子会社のキナリをカタログ通販準大手のスクロール(旧ムトウ)に売却する。同社は30代から40代の女性を主な対象顧客として自然派化粧品ブランド「草花木果」(そうかもっか)のネット通販を主要事業としている。スクロールは良い買い物をした!
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1480820
そりゃあ資生堂の業績に与える業績は軽微なものだろうけれど、これで事業整理の方向性は本当に正しいのかどうか。意見の分かれるところである。

◎ぴあの45周年を記念して野外音楽イベント「MUSIC COMPLEX 2017」が、9月9日と10日に若洲公園(東京・新木場)で開催される。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000509.000011710.html

◎6月7日発売の女性誌「アンアン」(マガジンハウス)が映画「昼顔」とコラボして、脚本家・井上由美子による書下ろしのサイドストーリーを掲載する。
https://mantan-web.jp/2017/05/31/20170530dog00m200042000c.html

◎プレスリリース配信サービス「PR TIMES」は、同サイトに掲載するプレスリリースのうち女性向けファッションやグルメ等の情報を、光文社の女性ファッション誌「JJ」の公式ウェブサイト「JJnet」への提供・掲載を開始した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000776.000000112.html

講談社の女性ファッション誌「ViVi」の8月号(6月23日発売)で、韓国No.1ガールズグループTWICEが表紙を飾る増刊号の刊行が決定した。
http://www.vivi.tv/topics/2017/05/4238/

◎愛知県はスタジオジブリと協力し、愛・地球博記念公園を「ジブリパーク」(仮称)として再整備することになった。
https://mainichi.jp/articles/20170601/k00/00e/040/250000c?fm=mnm

◎岡本健の「ゾンビ学」(人文書院)が毎日新聞で紹介された。帯にもあるように「世界初、ゾンビの総合的学術研究書」なんだってね。岡本のモットーは「くだらないことを大真面目に,まじめなことを面白く」だそうである。
http://www.jimbunshoin.co.jp/book/b241569.html

舛添要一の「都知事失格」が小学館から刊行された。
https://www.shogakukan.co.jp/books/09389772
早速、テレビでも話題にされている。
http://www.hochi.co.jp/entertainment/20170531-OHT1T50106.html
これまで舛添の書いた本で読むに値するのは「赤いバラは咲いたか――現代フランスの夢と現実」(弘文堂)だけだったと思うが、さて「都知事失格」はどうだろうか。
http://www.koubundou.co.jp/book/b157055.html

◎「週刊文春」によれば読書家でも知られた与謝野馨に「若手の記者がお勧めの本を聞くと、書棚から『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』を手渡した」という。
http://blogos.com/article/226278/
「失敗の本質 日本軍の組織論的研究」は中公文庫で読める。
http://www.chuko.co.jp/bunko/1991/08/201833.html
親本はダイヤモンド社である。
http://diamond.jp/articles/-/16953
新聞に象徴される日本のメディアビジネスの「組織」って、もろ日本軍なところがあるよね。

トーハン調べ「2017年 上半期ベストセラー」が発表された。
1 佐藤愛子「九十歳。何がめでたい」小学館
2 大川隆法「伝道の法 人生の『真実』に目覚める時」幸福の科学出版
3 村上春樹騎士団長殺し 第1部 顕れるイデア編 第2部 遷ろうメタファー編」新潮社
4 恩田陸蜜蜂と遠雷幻冬舎
5 J.K.ローリング他「ハリー・ポッターと呪いの子 第一部・第二部」〈特別リハーサル版〉静山社
6 Eiko「どんなに体がかたい人でもベターッと開脚できるようになるすごい方法」サンマーク出版
7 呉座勇一「応仁の乱 戦国時代を生んだ大乱」中央公論新社
8 ケント・ギルバート儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇」講談社
9 住野よる「君の膵臓をたべたい」双葉社
10 横山光昭「はじめての人のための3000円投資生活」アスコム
http://www.tohan.jp/topics/upload_pdf/170601bestseller_2017hy.pdf.pdf
日販も「2017上半期ベストセラー」を発表している。日販だと「儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇」がベスト10に入らず、村田沙耶香の「コンビニ人間」(日販)がベスト10に入っている。
http://www.nippan.co.jp/ranking/annual/

集英社の「週刊プレイボーイ」は創刊50周年メモリアルイヤーの集大成として、同誌編集部が完全プロデュースする公式酒場「週プレ酒場」を新宿歌舞伎町に6月10日(土)より一年間限定でオープンする。
人気グラドルがママを務める完全予約制のカウンターバー「週プレ酒BAR」はVIPチャージ 1万円(税抜)だけど大人気になるんじゃないの。サントリースピリッツが協賛する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000020859.html

◎「『ごじゃ』の一分 竹中武 最後の任侠ヤクザ」(講談社)の著者である牧村康正は元竹書房の社長である。
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062206075

ニューヨーク・タイムズがリストラに取り組む。
「米新聞大手ニューヨーク・タイムズ(NYT)は5月31日、記事をチェックしたり見出しを付けたりするデスクや編集者を対象に、早期退職を募ると明らかにした。一方で、現場の記者らは最大約100人増やす。読者の声に基づき同紙に注文を付けるパブリック・エディター職は廃止し、電子版のコメント欄を充実させる。紙媒体からデジタルへの移行をいっそう進める考えだ」(朝日新聞)
http://www.asahi.com/articles/ASK612RPRK61UHBI00D.html

中央公論社新社の福士千恵子常務取締役と柴田岳取締役が6月14日付で退任する。福士は読売新聞東京本社取締役事業局長に、柴田は読売新聞東京本社取締役編集局長に就任する。

                                                                                                                      • -

3)【人事】講談社 6月1日付機構改編と人事異動

【機構改編および職務掌程の一部改変】
1.第二事業局女性コンテンツ部および生活文化部を改編し、女性コンテンツ第一部、女性コンテンツ第二部、女性コンテンツ第三部、女性コンテンツ第四部とする。
2.第二事業局にMCプロジェクト推進部を新設する。
3.第二事業局の業務の一部をMCプロジェクト推進部に移管する。
4.第二事業局第二事業戦略部を解消し、その業務を女性コンテンツ第一部、女性コンテンツ第四部、MCプロジェト推進部に分掌する。
5.ライツ・メディアビジネス局中国事業部を海外事業戦略部と改称する。

【人事異動】(部長以上)
販売局担当局長兼広報室担当局長
横川裕史
社長室付(局長待遇)とする

編集総務局長兼知財・契約管理センター部長
鈴木宣幸
知財・契約管理センター部長兼務を解く

第三事業局長兼別フレ・デザート編集部長
松本智
別フレ・デザート編集部長兼務を解く

第二事業局担当局長兼女性コンテンツ部長
出樋一親
第二事業局担当局長兼女性コンテンツ第三部長とする

第六事業局担当局長兼第一出版部長
那須奈美子
広報室担当局長兼務とする

販売局担当局長
佐藤雅伸
広報室担当局長兼務とする

総務局人事部長
小口俊治
総務局次長とし、人事部長兼務とする

編集総務局法務部長兼広報室担当部長
吉田仁
編集総務局次長とし、法務部長および広報室次長兼務とする

第一事業局次長兼企画部長
柿島一暢
広報室次長兼務とする

第一事業局FRIDAY編集長
秋吉敦司
第一事業局次長とし、FRIDAY編集長兼務とする

第一事業局次長兼第一事業広告部長兼ライツ・メディアビジネス局次長兼メディアビジネス部担当部長
長崎亘宏
第一事業広告部長兼務を解く

ライツ・メディアビジネス局ライツ企画部長
五十嵐秀幸
ライツ・メディアビジネス局次長とし、ライツ企画部長兼務とする

社長室部長兼広報室担当部長
小野祐二
広報室部長とする

編集総務局知財・契約管理センター部次長
長谷部不止志
知財・契約管理センター部長とする

第一事業局第一事業戦略部次長
川治豊成
第一事業戦略部長とする

第一事業局第一事業戦略部長兼ライツ・メディアビジネス局デジタルソリューション部担当部長
瀬尾傑
第一事業広告部長とする

第二事業局部長兼生活文化部担当部長
相場美香
第二事業局部長兼女性コンテンツ第四部担当部長とする

第二事業局部長兼女性コンテンツ部担当部長
鴉田久美子
女性コンテンツ第一部長とする

第二事業局部長兼女性コンテンツ部担当部長
石井亜樹
女性コンテンツ第二部長とする

第二事業局生活文化部長
藤枝幹治
女性コンテンツ第四部長とする

第二事業局第二事業戦略部長
神保純子
MCプロジェクト推進部長兼広報室担当部長とする

第三事業局別フレ・デザート編集部編集次長
森田眞
別フレ・デザート編集部長とする

第五事業局文芸第三出版部次長
都丸尚史
文芸第三出版部長とする

ライツ・メディアビジネス局国際ライツ事業部長兼中国事業部担当部長
金子義雄
国際ライツ事業部長兼海外事業戦略部担当部長とする

ライツ・メディアビジネス局中国事業部長
劉岳
海外事業戦略部長とする

ライツ・メディアビジネス局ライツ事業部担当部長(部長待遇)
高島恒雄
経理局部長とする

【新編集長(チーム長)】
第一事業局第一事業戦略部
阪上大葉
現代ビジネスチーム長

第一事業局第一事業戦略部副部長
石井健太
ゲキサカチーム長

第五事業局文芸第三出版部副部長
河北壮平
ノベルス・タイガ編集チーム長

第五事業局講談社文庫出版部副部長
大久保杏子
BOX・X文庫編集チーム長

                                                                                                                      • -

4)【人事】双葉社 6月1日付機構改編と人事異動

1.第二編集部のEX大衆編集部とエッジ編集部を第二編集部から第一編集部に移管統合する。
移管統合により第一編集部は、週刊大衆、EX大衆、エッジ、写真の4部体制とし、渡辺エッジ編集部編集長 部長は、第一編集部担当として大野編集局次長を補佐する。
2.第五編集部第二書籍編集部は、メディア事業局に発展的移管とし、クロスメディア編集部として新設する。
3.第五編集部第一書籍編集部は、第五編集部から第二編集部に移管する。
4.メディアプロデュース部の[日刊大衆]を第一編集部週刊大衆編集部に移管する。

【人事異動】
山上輝代範
新:編集局第四編集部文庫編集部 編集長
旧:編集局第四編集部文庫文芸出版部

野中郷壱
新:編集局次長 第三編集部月刊アクション編集部 編集長兼任
旧:編集局第三編集部月刊アクション編集部 編集長 部長

山沢英三郎
新:編集局第一編集部EX大衆編集部 編集長
旧:編集局第二編集部EX大衆編集部

小野寺和朗
新:メディア事業局クロスメディア編集部 編集長
旧:編集局第二編集部EX大衆編集部 編集長

                                                                                                                      • -

5)【人事】朝日新聞出版 6月26日付人事

水沼裕明
新:朝日新聞社 出版担当補佐
旧:営業本部長

下津谷直樹
新:営業本部長
旧:営業本部販売部長

酒井清貴
新:営業本部販売部長
旧:営業本部広告部次長

                                                                                                                      • -

6)【深夜の誌人語録】

疲労を苦痛ではなく快楽にできるような仕事をしたいものである。