【文徒】2015年(平成27)12月2日(第3巻220号・通巻670号)

Index------------------------------------------------------
1)【記事】2015年 年間ベストセラー
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】

                                                                            • 2015.12.2 Shuppanjin

1)【記事】2015年 年間ベストセラー

オリコンが「2015年 年間本ランキング」を発表した。
BOOK部門は、
1位「火花」(文藝春秋)
2位「妖怪ウォッチ 2 元祖/本家/真打 オフィシャル完全攻略ガイド」(小学館)
3位「フランス人は10着しか服を持たない」(大和書房)
4位「家族という病」(幻冬舎)
5位「聞くだけで自律神経が整うCDブック」(アスコム)
6位「置かれた場所で咲きなさい」(幻冬舎)
7位「一〇三歳になってわかったこと 人生は一人でも面白い」(幻冬舎)
8位「世界一かんたん定番年賀状 2015」(KADOKAWA)
9位「嫌われる勇気 自己啓発の源流『アドラー』の教え」(ダイヤモンド社)
10位「つけるだけ 歩くだけでやせる魔法のパッド 足指パッドつき」(主婦の友社)
幻冬舎が3作品をランクインさせている。

コミック部門は、
1位「ONE PIECE 76」(集英社)
2位「ONE PIECE 77」(集英社)
3位「ONE PIECE 78」(集英社)
4位「ONE PIECE 79」(集英社)
5位「進撃の巨人15」(講談社)
6位「進撃の巨人16」(講談社)
7位「進撃の巨人17」(講談社)
8位「NARUTO-ナルト- 72」(集英社)
9位「東京喰種トーキョーグール:re 1」(集英社)
10位「暗殺教室 12」(集英社)
コミック部門はベスト20のうち集英社の作品が16作品を占める!

文庫部門は、
1位「ナミヤ雑貨店の奇蹟」(KADOKAWA)
2位「禁断の魔術」(文藝春秋)
3位「その女アレックス」(文藝春秋)
4位「ビブリア古書堂の事件手帖 6 〜栞子さんと巡るさだめ〜」(KADOKAWA)
5位「イニシエーション・ラブ」(文藝春秋)
6位「舟を編む」(光文社)
7位「虚像の道化師」(文藝春秋)
8位「母性」(新潮社)
9位「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」(宝島社)
10位「64 上」(文藝春秋)
文藝春秋が5作品をランクインさせている。
http://www.oricon.co.jp/special/48458/

日販が発表した「2015年 年間ベストセラー」。
1位「火花」(文藝春秋)
2位「フランス人は10着しか服を持たない」(大和書房)
3位「家族という病」(幻冬舎)
4位「聞くだけで自律神経が整うCDブック」(アスコム)
5位「一〇三歳になってわかったこと 人生は一人でも面白い」(幻冬舎)
6位「置かれた場所で咲きなさい」(幻冬舎)
7位「新・人間革命」(聖教新聞社)
8位「智慧の法 心のダイヤモンドを輝かせよ」(幸福の科学出版)
9位「人間の分際」(幻冬舎)
10位「感情的にならない本 不機嫌な人は幼稚に見える」(新潮社)
幻冬舎が4冊もランクイン。宗教団体も2冊がランクイン。
http://www.nippan.co.jp/wp-content/uploads/2015/11/annual_2015_1201.pdf

トーハンも「2015年 年間ベストセラー」を発表。
1位「火花」(文藝春秋)
2位「フランス人は10着しか服を持たない」(大和書房)
3位「家族という病」(幻冬舎)
4位「智慧の法 心のダイヤモンドを輝かせよ」(幸福の科学出版)
5位「聞くだけで自律神経が整うCDブック」(アスコム)
6位「置かれた場所で咲きなさい」(幻冬舎)、7位「新・人間革命」(聖教新聞社)
8位「一〇三歳になってわかったこと 人生は一人でも面白い」(幻冬舎)
9位「人間の分際」(幻冬舎)
10位「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」(KADOKAWA)
「感情的にならない本 不機嫌な人は幼稚に見える」(新潮社)がベスト20にもランクインしていない。「ビリギャル」は日販では11位だ。
http://www.tohan.jp/topics/20151201_631.html

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2)【本日の一行情報】

講談社から「玉城ティナ フォトブック Tina」が発売された。玉城は史上最年少の16歳で、女性ファッション誌「ViVi」の表紙を飾った専属モデルだ。読者対象は女子。
http://music-book.jp/book/news/column/100747
小学館の女性ファッション誌「CanCam」の専属モデルでもある久松郁実講談社から写真集デビュー。タイトルは「La iku」で手ブラや下着姿を披露。読者対象は男子。
http://mantan-web.jp/2015/11/28/20151128dog00m200007000c.html

◎同一司会者によるトーク番組の最長放送としてギネスに世界記録として認定された番組のマンガ版である。双葉社は「コミック版 新婚さんいらっしゃい!」第1巻を発売した。
http://natalie.mu/owarai/news/167468

又吉直樹ベストドレッサー賞を受賞した。
https://gunosy.com/articles/RpO0q

水木しげる逝去。93歳。「ゲゲゲの鬼太郎」「総員玉砕せよ! 聖ジョージ岬・哀歌」「劇画ヒットラー」が忘れ難い。
http://mainichi.jp/select/news/20151130k0000e040198000c.html?fm=mnm

◎小説家の有川浩が「サイゾーウーマン」をツイッターで糾弾している。
「(1)不本意な記事が出たので、はっきり否定だけしておきます。
http://www.cyzowoman.com/2015/11/post_18070.html
……私にとって『誠実』というのは役者さんに対する最大の賛辞です。歯切れが悪いなどと勝手に恣意的解釈をされるのは大変不本意です」
https://twitter.com/arikawahiro0609/status/671114740500979716
「(2)岡田さんにもラジオ内で『私にとって誠実というのは最大限の賛辞です』と申し上げていますし、岡田さんが心配していたのは身内の謙遜も含まれてのことだと思います。私にとって誠実という言葉はとても大切な言葉です。尊敬できない役者さんには使いません」
https://twitter.com/arikawahiro0609/status/671114940237901825
「(3)玉森さんに否定的な記事を書くために私を引き合いに出されるのは不本意です。私のコメントを使いたいなら、私に真意を訊きに来てください。などと言っても聞くような媒体ではないと思いますので、ただ否定するまでです。私は玉森さんのお芝居と姿勢を素敵だと思っています」
https://twitter.com/arikawahiro0609/status/671115023318675456
「(4)ゴシップ記事に泣き寝入りするのはやめました。記事を否定するのが私の意思表示です」
https://twitter.com/arikawahiro0609/status/671115913266110468

TSUTAYAがBookLiveとの戦略的業務提携によってスタートした「Airbook」はTカードを提示して対象の書籍を購入すると、自動的に購入した雑誌の電子版がダウンロードされ、無料で楽しめるサービスだが、書籍初の「Airbook」として、リニューアル新創刊する「SB新書」の21冊が対象となった。雑誌も12月1日から31誌追加となり、計162誌へサービス拡大した。
http://www.ccc.co.jp/news/2015/20151130_004868.html

◎NewsPicksの佐々木紀彦編集長が「Japan In-depth」の創刊2周年を記念したシンポジウムで、「伝統メディアから優秀な人材がネットに出始めている」と発言しているが、これはジャーナリズム界隈に限った話ではない。女性ファッション誌の苦戦がつづくなか、女性誌の人材がネットに流入し、そのことで女性ファッション誌は更に苦戦を強いられるという局面を迎えることになるのかもしれない。
http://blogos.com/article/147127/

◎日販は、しまうまプリントシステム(鹿児島県日置市)と共同制作した「でんぱ組.inc WORLD TOUR 2015 つくる写真集」を専用サイトで販売している。ファンが1,000枚以上の写真の中から、好きな写真を34枚セレクトしてレイアウトすると、後日製本されたフォトブックとして届けられるというサービスだ。
http://www.nippan.co.jp/news/%e3%80%8c%e3%81%a7%e3%82%93%e3%81%b1%e7%b5%84-inc-world-tour-2015-%e3%81%a4%e3%81%8f%e3%82%8b%e5%86%99%e7%9c%9f%e9%9b%86%e3%80%8d%e3%80%80%e6%9c%ac%e6%97%a51130%ef%bc%88%e6%9c%88%ef%bc%89%e5%8d%88/
編集力が解放されていることに注目したい。

◎7人制女子ラグビー日本代表の竹内亜弥は京大文学部卒業、現在、新潮社で営業の仕事をしている。竹内が凄いのは上京し、就職してからラグビーを始め、日本代表にまで登りつめたことだ。京大OGとしては初めてのオリンピック出場となる。
http://www.sankei.com/west/news/151130/wst1511300024-n1.html

◎ぴあ関西支社創立30周年を記念した、音楽×演劇×寄席の複合企画イベント“温故知新”が、12月18日(金)・19日(土)・20日(日)の3日間にわたり、大阪・梅田HEP HALLで開催される。コンサートに、芝居、落語が堪能できる3日間となる。19日の「ヨーロッパ企画の関西特捜最前線―劇団員はみた!―」のチケットは既にソールドアウトのようだ。
http://ticket-news.pia.jp/pia/news.do?newsCd=201511300000

Facebook は、2016年1月から、同社で働くすべての父親と同性婚カップルに対して、育児のため4カ月間にわたり有給で職場を離れることができるようにするそうだ。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/113003895/?rt=nocnt
こういうところでもFacebook は時代の先頭を走る企業である。

KDDIグループのSupership は、Facebook Incと、同社のモバイルアプリ向け広告ネットワーク「オーディエンスネットワーク」の拡大に向けたパートナー契約を締結した。Supership は、「オーディエンスネットワーク」における世界初の SSP(広告枠の販売から業務フローまでを一元管理し、媒体社の広告収益を最大化するプラットフォーム)パートナーとして、Facebook とともに日本国内での媒体開拓に取り組む。
https://supership.jp/pdf/20151130_adgeneration.pdf

◎「ラブベリー」復刊の噂がネットで流れているそうだ。
http://www.fashionsnap.com/news/2015-11-30/loveberry-rumor/

◎来年より「東京国際ブックフェア」は読者向けのイベントとして、9月の開催となる。11月30日付日経は次のように書いている。
「都内で開いた記者会見で、東京国際ブックフェア実行委員長の相賀昌宏氏(小学館社長)は『形ある本の魅力を実際に味わってもらう場にしたい』と語った」
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ30IHX_Q5A131C1TJC000/

ブラック企業大賞セブンイレブンジャパンに決まった。週刊誌はどこも取り上げないのだろうな。1月1日売り週刊誌の別冊はセブンイレブンの独占販売だしね。
http://blackcorpaward.blogspot.jp/
早速、「リテラ」が次のように書いている。
「…たとえば居酒屋チェーンのワタミや、すき家ゼンショーHDのブラック問題についてメディアがこぞって報じていたのに比べると、とりわけセブンイレブンのブラック問題についての報道は圧倒的に少ない。というより、ほとんど皆無に近い。ワタミゼンショーなどに比べて、セブンイレブンのブラック体質がマシということではまったくない」
http://lite-ra.com/2015/11/post-1739.html
「弁護士ドットコムNEWS」も取り上げている。
https://www.bengo4.com/roudou/n_4005/
セブンイレブンジャパンはブラック企業であるのみならず、ブラックボックス企業であるだけに尚更タチが悪いというべきか。

松本光司のマンガ「彼岸島」(講談社)を原作とするTVドラマと実写映画が2016年に公開されるそうだ。
https://gunosy.com/articles/auKb9

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3)【深夜の誌人語録】

自分の立場で主張する前に相手の立場を想像せよ。