【文徒】2015年(平成27)12月15日(第3巻229号・通巻679号)

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1)【記事】荻窪から新星堂が本社も店舗も消えたという話
2)【記事】宝島社「山口組 分裂抗争の全内幕」の広告を朝日新聞が拒否した!
3)【本日の一行情報】
4)【深夜の誌人語録】

                                                                            • 2015.12.15 Shuppanjin

1)【記事】荻窪から新星堂が本社も店舗も消えたという話

「Jタウンネット東京都」の「『新星堂が消えた街』かつての本拠地・荻窪で、その面影を探してみた」によればレコードチェーン店「新星堂」の本社は荻窪にあったそうだ。「駅から数分歩いたところにある本社兼店舗に加え、駅ビルにも書店やレコード店が入居。荻窪はちょっとした『新星堂タウン』だった」が、「茨城の同業他社「ワンダーコーポレーション」傘下に入った2012年前後から、風向きが変わ」ったという。本社は、つくば市に移転し、荻窪駅周辺から新星堂は消えた。新星堂に起きたことは、書店チェーン店でも起こり得よう。いずれにしても、話は、ここにとどまらない。
「そんな新星堂がまもなく、親会社に吸収合併され、法人格を失うという」
法人格を失っても屋号は残るようだ。この記事は、こうも書いている。
「もうひとつの駅ビル「タウンセブン」には、スポーツ用品の『新星堂スポーツ』と、書籍の『新星堂書店』が入居していた。スポーツ店はファッションブランド『ORIHICAオリヒカ)』に、書店はほぼ居ぬきで『啓文堂書店』が入っている。
荻窪で本を買うとなると、この新星堂書店か、新星堂ルミネ店跡地の横にある『八重洲ブックセンター』、そしてロータリー北側の「ブックセンター荻窪」が定番だった。しかし新星堂が消え、今年に入り『ブックセンター』も閉店した」
http://j-town.net/tokyo/column/gotochicolumn/218537.html?p=all
こうした風景の変容は、まだ続こう。最近の啓文堂書店のスクラップ戦略を見ていると、荻窪から撤退することも十分にあるはずだ。むろん、風景の変容は荻窪にとどまるまい。

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2)【記事】宝島社「山口組 分裂抗争の全内幕」の広告を朝日新聞が拒否した!

宝島社から刊行された「山口組 分裂抗争の全内幕」の広告を朝日新聞が掲載拒否。宝島社で同書を担当する編集者の井野良介がツイッターに次のように投稿している。
「12月13日事始めの日に掲載を予定していた『山口組 分裂抗争の全内幕』の広告が朝日新聞社から掲載拒否されました。まだ抗争中だから、というのが代理店の説明。月曜日に朝日の営業が釈明に来るそう」
執筆者のひとりである西岡研介ツイッターで怒っている。
「〈まだ抗争中だから〉って……じゃあ、朝日新聞さんは今回の『山口組分裂騒動』も〈まだ抗争中だから〉という理由でこれまでも報じてないわけね。また今後も一切報じないわけね」
しかし、実際は今回の分裂に関して朝日新聞も報道している。西岡は、こうツイート。
「それとも何か?こういう〈暴力団等の反社会的勢力〉のお話は、警察のお墨付きをもらろ(っ)た〝新聞記者様〟が書いたもんなら載せてもええけど、俺らみたいなチンピラフリーライターが書いたもんは、内容がいかがわしいから広告もよう載せんというわけか?」
渡邉正裕の「トヨタの闇」も新聞広告を拒否されたことがあるようだ。渡邉もツイッターに投稿している。
「新聞社が広告拒否した本は買い。ホントのことか書いてある。『トヨタの闇』も拒否された」
http://togetter.com/li/911862
これは朝日新聞に限ったことではないが、全国紙はワケのわからない、カルトとしか言いようのない新興宗教団体の出版広告は喜んで掲載するんだけどね。

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3)【本日の一行情報】

◎「アサヒ芸能」の徳間書店から生まれたイケメン、ラブ、エイジングケアなど大人女子を楽しむための情報サイト「アサジョ」。
http://asajo.jp/
女性週刊誌や写真週刊誌のデジタルシフトも今後、加速化するはずだ。

BS日テレBS朝日BS-TBSBSジャパン、BSフジ のBS民放5局 は年末年始恒例となった共同特別番組を発表。今回のテーマは「バック・トゥ・ザ・21世紀 〜気づけば未来があふれてた〜」で、21世紀の激動の15年を検証する。12月28日から5夜にわたり5局が同じ時間帯に同じ番組を放送する。 総合演出は李闘士男が手がける。
http://dentsu-ho.com/articles/3467

Kindleセール「光文社古典新訳文庫 半額キャンペーン」が2016年の1月7日まで 実施されている。
http://societas.blog.jp/1047291512

光文社新書は光文社の創業70周年を記念して、電子書籍版70タイトルが1月7日まで半額でリリースされている。
http://booklive.jp/feature/index/id/kobunsha

丸善CHIホールディングスの2016年1月期第3四半期決算は、売上高1321億3600万円(前年同期比3.7%増)。比較的利益率の高い商品が減収になっていること、および図書館サポート事業におけるコスト増等も あり、 営業利益17億5500万円(1.2%増)と微増にとどまった。経常利益17億5500万円(4.9%増)、当期利益9億1900万円(6.5%増)。
店舗・ネット販売事業は売上高は554億5100万円(前年同期比1.2%増)と増収となったものの、新規開店に伴う初期費用及び店舗改装費用の計上もあったことから2億4600万円(前年同期は2億3200万円の営業損失)の営業損失となった。「その他」で売上は大きく伸びている。
http://www.maruzen-chi.co.jp/ir/result/h28kt-3q.pdf

◎「LINE MUSIC」は世界のダウンロードランキングで5位になる。
http://markezine.jp/article/detail/23591

◎創刊25周年を迎えた「dancyu」が創刊号を復刻した。1080円。「出井」なんかもうないもんなあ。
http://presidentstore.jp/books/products/detail.php?product_id=2420

クリーク・アンド・リバー社 は、「クレヨンしんちゃん」の版元として中国においても知名度の高い、双葉社のコミックの版権に関して交渉を進め、中国No.1電子マンガプラットフォーム「布〓漫画」(ブッカーマンガ、〓は上と下の合わさった字)における配信をサポートした。
http://www.cri.co.jp/news/press_release/2015/20151211001404.html

平浩二が歌う「ぬくもり」の歌詞が、Mr.Childrenの「抱きしめたい」に酷似している ことがネットで発覚した。
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1512/11/news125.html
「ぬくもり」は5月にリリースされたCD「愛・佐世保」 に収録されていたが、発売元の徳間ジャパンコミュニケーションズ は出荷停止を決定、自主回収を開始した。
http://www.sankei.com/west/news/151212/wst1512120053-n1.html

◎コルクの佐渡島庸平ダイヤモンド社から「ぼくらの仮説が世界をつくる」を上梓した。タイトルが気に入った。
http://www.diamond.co.jp/book/9784478028322.html

◎富樫倫太郎の「生活安全課0係 ファイヤーボール」(祥伝社)がテレビ東京系「金曜8時のドラマ」 枠で「警視庁ゼロ係〜生活安全課なんでも相談室〜」 として、小泉孝太郎主演で連続ドラマ化 され、1月より放送開始する。
http://www.tv-tokyo.co.jp/zerogakari/
版元は、こういうチャンスをどう生かすかである。
http://www.s-book.net/plsql/slib_detail?isbn=9784396634148

◎「ミス日本コンテスト2016 」。大分放送報道制作局報道部記者 もファイナリスト13人に選ばれた。
http://www.oricon.co.jp/news/2063439/photo/5/
織茂璃穏は、フォーリーブスのおりも政夫の長女 。
http://www.oricon.co.jp/news/2063439/photo/2/
「維新の党」松野頼久代表の次女 も選ばれた。
http://www.oricon.co.jp/news/2063439/photo/3/

◎「LINE LIVE」は、サービス公開初日の総視聴者数が520万人を記録した。
http://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2015/1183

◎宝島社の女性ファッション誌「sweet」1月号の付録は「アングリッド特製 スヌーピーの両面可愛いビッグトート」だ。これは売れるだろう。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000270.000005069.html

◎ドラマ「下町ロケット」、確かに「週刊ポスト」って映ってましたよね。
http://www.news-postseven.com/archives/20151214_370379.html

小学館の誇る100万部雑誌「コロコロコミック」が、誌面では伝えきれない魅力的なコンテンツを紹介する動画チャンネル「コロコロチャンネル」をYouTubeに開設した。
https://twitter.com/corocorochannel
https://www.youtube.com/watch?v=uMfzzIKRaUo&feature=youtu.be&a

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4)【深夜の誌人語録】

敵が多ければ多いほど、生き方に卑怯がないということである。