【文徒】2016年(平成28)10月5日(第4巻186号・通巻873号)

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1)【記事】最近書店閉店事情
2)【本日の一行情報】
3)【人事】講談社 10月1日付編集長人事
4)【深夜の誌人語録】

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1)【記事】最近書店閉店事情

東久留米駅構内の山本書店駅ビル店(東京都東久留米市)は9月19日(月)をもって閉店した。
東久留米駅改札のやまもと書店、風月堂、金花さんが19日に閉店、QBHOUSEさんが25日に閉店との貼り紙。次のお店の案内がない〜どうなるんだろう? 駅がしばらくシャッター通りに〜〜寂しい」
https://twitter.com/nojimatakeo/status/778857520857178112
三洋堂書店サンヨー福岡店(岐阜県中津川市)は9月30日をもって閉店した。
https://www.sanyodo.co.jp/shops/022/
今井書店シャミネ店は10月16日(日)をもって閉店する。
松江駅高架下の今井書店シャミネ店が来月閉店。よく利用していたので残念。鉄道旅客の減少で収益が上がらないということか」
https://twitter.com/tsukitacus/status/781016522517049344
http://www.goo.gl/PqYtWB
ブックスカトー河口湖店は10月23日(日)をもって閉店する。
https://twitter.com/0325shoutovocor/status/782429178285137920
ブックランドあきば羽島店(倉敷市)は10月31日(月)をもって閉店する。
https://goo.gl/Q0rXCS
旭屋書店イオンモールりんくう泉南店は「諸般の事情により」11月6日(日)をもって閉店する。南大阪最大級の書店である。
https://twitter.com/IZUMI_Shiro/status/777418984811528192
http://rinkusennan-aeonmall.com/shop/detail/75
東西書房葛西店は11月30日(水)をもって閉店する。美人書店員がいることで知られていた。
http://kaiten-heiten.com/tozaishoten-kasai/
http://www.aelde.com/aelde/201602_106.aspx

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2)【本日の一行情報】

◎マガジンハウスに限らず、雑誌づくりは大変な時代を迎えているということだろう。こうしたトラブルがネットで取り上げられ、拡散されてしまう事態は増えることはあっても減ることはあるまい。
http://po-co.net/?p=26731

サイバーエージェントは、役員をリーダーにして社員数名を加えたチームごとに同社の未来につながる新規事業案や課題解決案を提案、決定する「あした会議」によって、8社の子会社設立を決定し、10月3日付で次のような新会社5社を発足させた。
ASTROBOX (アストロボックス) 占いサービス「Ameba占い館SATORI」「SATORI電話占い」運営
QualiArts (クオリアーツ) スマートフォン向けゲームの開発・運営
CyCAST (サイキャスト) 販促動画制作、販促動画の分散型メディア運営、「就活チャンネル」運営
CA Young Lab(シーエーヤングラボ) 学生マーケティング事業
MOZZ TOKYO(モズトーキョー) 動画広告制作事業
https://www.cyberagent.co.jp/newsinfo/press/detail/id=12626
こういう「身軽さ」がサイバーエージェントの持ち味である。

◎通信添削学習サービスの「ドラゼミ」を運営する小学館集英社プロダクションは、2016年10月1日に「めざせ!ピッカピカの1年生キャンペーン」をスタートさせた。
http://www.shopro.co.jp/dora/dorazemi/campaign/ready2017.html

KADOKAWAの「電撃文庫 秋の祭典2016」ってエロも売りだったのか!
http://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1475395651

講談社の少女マンガ誌「なかよし」の付録は話題になるに違いない。「ファッションデザイナーデビューセット」を謳い、コーデシートや40柄もの生地シート、アイテムシール、オリジナルの柄やデザインを考えることができるブック&ステンシルがついてくる。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001124.000001719.html

◎LINEはアジア市場を中心に自撮りアプリを展開するSnow Corporation(本社:大韓民国京畿道)に出資する。LINEが保有することになるSnow社の議決権割合は25%となり、Snow社はLINEの持分法適用会社になる。
https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2016/1518

◎「LINE LIVE」のオリジナル配信番組「さしめし」は、テレビ東京とコラボを行い、10月3日(月)より、テレビ東京の月曜〜金曜深夜枠にてトークバラエティー番組「テレ東のさしめし 〜芸能人と『さしめし』しませんか?〜」の放映をスタートさせた。
https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2016/1523

◎LINEのトーク上で占い師に直接悩みを相談したり、鑑定を受けたりすることができる新サービス「トーク占い」がサービスを開始した。場所や時間を問わず、業界最安値となる1分100円がセールスポイント。
https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2016/1524

◎店頭にないレンタル商品(DVD・ブルーレイ・CD)、販売商品(DVD・ブルーレイ・CD・書籍・コミック)を、スタッフを介さずに店頭の検索機から簡単にお取り寄せできるTSUTAYAの新サービスをスタートさせた。
http://www.ccc.co.jp/news/pdf/20161003_TSUTAYA.pdf

◎ベネッセの「サンキュ」に限っての現象なのだろうか。競合誌も男性読者が増えているのだろうか。「産経ニュース」の「主婦向け雑誌にオトコたちが熱視線! 部数トップ「サンキュ!」の男性読者が5年で3倍のワケは?」によれば、「サンキュ」は「うちパパ」と呼んでいるそうだ。
「…ここ数年で男性読者の増加も顕著だ。5年前と比べ、男性読者の占める割合が3倍となったという。また、電子版ではさらに増えている」
「主婦向け雑誌に男性読者が増えている背景には、共働き世帯が増加や、女性の社会進出が進んだことで、男性の『家事参加』が必須になっている環境が影響している」
http://www.sankei.com/premium/news/161002/prm1610020021-n1.html

インターネットテレビ局「AbemaTV」は初のオリジナルドラマ制作を決定し、その第一弾として連続ドラマ「特命係長 只野仁 AbemaTVオリジナル」の放送を今冬開始する。
https://www.cyberagent.co.jp/newsinfo/press/detail/id=12625

◎こんなに安くても応募があるということなのだろう。電子書籍ライターを募集しているのだが、1万字で1000円!文字単価が0.1円。紙の世界の言い方に換算すると400字40円。私のところよりも遥かに安い原稿料である。
https://crowdworks.jp/public/jobs/826728

集英社は映画「DEATH NOTE Light up the NEW world」の公開に合わせて、「DEATH NOTE完全収録版」を発売した。総ページ数が2,400ページで厚さ8cm、箔押しデザインで2700円は安い。
http://ddnavi.com/news/325785/a/

資生堂とライオン、ユニ・チャームの3社は、ドラッグストアなどの売り場づくりで協業することになった。むろん、狙いは「花王包囲網」の構築である。
http://www.sankei.com/economy/news/161003/ecn1610030007-n1.html
広告でも協業すべきだ。

内村光良が原作・脚本・監督・主演を務める映画「金メダル男」が公開となるが、「内村光良ぴあ」が発売された。
http://www.jiji.com/jc/article?k=000000281.000011710&g=prt

小林恭子が次のように書いている。
「オフラインの新たな試みの1つは2014年から始めた『ルモンド・フェスティバル』。読者が編集スタッフと触れ合う場を提供する。様々なテーマについてのディベートが行われる」
http://blogos.com/article/192510/?p=1
わが国の雑誌においても、オーディエンスと編集者が直接触れ合うことのできるイベントは、デジタルシフトが加速すればするほど重要性を増すはずだ。

◎「DIGIDAY」の「完全デジタル化した英新聞社、世界展開に生存戦略を賭ける」は次のように書いている。
「『インディペンデント』は今でも100名のジャーナリストを抱えており、記事をすべて無料公開しているため、世界的な規模で読者を獲得することが欠かせない。同社は国際展開の出発点として、米国を選択。米国で記者を雇用するのは今回がはじめてだ。また、アジア、アフリカ、中東、欧州大陸に支局を開設する計画もある」
http://digiday.jp/publishers/5-months-going-digital-independent-expanding-internationally/
わが国の雑誌においてもデジタルシフトとグローバルシフトは表裏の関係にあるはずだ。

◎ヤフーは、10月3日より「新卒一括採用」を廃止し、新卒、既卒第二新卒など経歴に関わらず30歳以下の年齢であれば応募できる「ポテンシャル採用」を新設し、通年採用を実施する。「ポテンシャル採用」では、エンジニアやデザイナーをはじめ、営業職など全ての職種を対象に、年間で300名程度を採用予定だという。
http://pr.yahoo.co.jp/release/2016/10/03b/
http://hr.yahoo.co.jp/
出版社も採用のあり方を再検討したほうが良いのかもしれない。

◎「MERY」は現在、月間約4億PV、月間UU2,000万、アプリDL数500万、Twitterフォロワー約15万、Facebookファン約17万、Instagramフォロワー74万にも及ぶ。ペロリ コンテンツ事業部の野崎耕司部長が「MarkeZine」に「雑誌発売、Instagramは7アカウント運用〜スマホ女子の心をつかむ『MERY』の戦略とは」を発表している。
MERYの人気コンテンツの傾向からも見てわかる通り、様々なチャネルを通じて最適化し、それぞれのニーズにあった『質』のコンテンツを、ユーザーに届けることが、今、スマートフォン世代の女性から支持を受ける上では、重要な要素の一つだと考えております」
https://markezine.jp/article/detail/25213

◎「DAGIDAY」の「電通『不適切業務』、いかに捉え、どう改善すべきか?」で、元花王デジタルマーケティングセンターデジタルトレード室長、前Web広告研究会代表幹事、現アビームコンサルティングのデジタルマーケティング セクター ディレクター 本間充がコメントを寄せているが、そのなかで次のように述べている。
「今回の問題は、広告配信サーバーが出力したデータを、人がレポートを作るときに起きた問題だと思われます。しかし、実は広告配信サーバーの出力データが、正しいのかという点については、日本ではほとんど議論されていませんでした。ある意味、広告主はこの問題を気づいていながら、放置していたとも言えます」
http://digiday.jp/agencies/dentsu_apologize_about_programmatic_ad/

◎「VOGUE JAPAN」の公式ウェブサイトでの動画配信サービス「VOGUE VIDEOS」は、日本で独自に制作した約500本の動画コンテンツに、米国コンデナスト社ビデオ事業部門「コンデナスト・エンターテインメント」が制作した動画を編成し、昨年のサービス開始以来、合計1,400本以上の動画を配信しているという。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000303.000000930.html
日本の国産雑誌は何故に動画の配信に臆病なのだろうか。

ジョンソン・エンド・ジョンソンのビジョンケア カンパニーは、遠近両用コンタクトレンズ「ワンデー アキュビュー(R) モイスト(R) マルチフォーカル」をより広く知らしめるため、ベストセラー作家による世界初のインスタグラム小説「1-Day(ワンデー)小説」の連載を10月3日(月)より開始している。第1弾として10月3日(月)から11月上旬まで村山由佳、第2弾として11月7日(月)から12月上旬まで辛酸なめ子が書き下ろす。
https://www.atpress.ne.jp/news/113166

◎「Business Jouenal」の「クックパッド、社内クーデター的社長解任劇で混迷深まる…株価暴落、幹部と社員に亀裂」は次のように書いている。
「料理レシピ情報サイトが大当たりして、ネットベンチャーの勝ち組ともてはやされていた当時、クックパッドの株価は2880円(15年8月17日)と上場以来の最高値をつけた。ところが、お家騒動が祟り株価は3分の1以下に下落したことになる」
「しかし、現経営陣と現場の社員との亀裂は深まったままだ。新体制に反発した幹部社員が次々と退職しているという。クックパッドの混乱は収まる気配がない」
http://biz-journal.jp/2016/10/post_16814.html

◎日経は「講談社、アマゾンに抗議 『読み放題』巡り」のなかで次のように書いている。
「アマゾンの電子書籍の販売に関しては、読み放題とは別に、公正取引委員会が8月に立ち入り調査をした。競合他社と同レベルの価格や品ぞろえを出版社側に保証させる行為が問題視されている」
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ03HPT_T01C16A0TI5000/

小学館はアマゾンに改善を申し入れしたそうだ。小学館の場合は「キンドル アンリミテッド」向けに最大635作品を提供していたが、写真集約150作品と雑誌20〜30作品の配信が停止されてしまった。
http://this.kiji.is/155889203262193673?c=110564226228225532
抗議を受けようと、改善を申し入れられようとも、日本のアマゾンはアメリカ本国の指示なしには「個々の取引内容についてはコメントを差し控えたい」と言い続けるしかないだろう。

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3)【人事】講談社 10月1日付編集長人事

第二事業局部長兼女性コンテンツ部担当部長
鴉田久美子
with編集長

第二事業局女性コンテンツ部編集次長
岩田 俊
ViVi編集長

第二事業局女性コンテンツ部担当部長
関 龍彦
おとなスタイル総編集長

第二事業局女性コンテンツ部担当部長
丸山紀子
おとなスタイルデジタル編集長

第二事業局女性コンテンツ部部次長
原田美和子
おとなスタイル編集長

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4)【深夜の誌人語録】

何かを変えるには、まず自分を変えることである。