【文徒】2016年(平成28)10月6日(第4巻187号・通巻874号)

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1)【記事】どうする?アマゾン!「Kindle Unlimited」に版元、作家、読者が怒っている
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】

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1)【記事】どうする?アマゾン!「Kindle Unlimited」に版元、作家、読者が怒っている

ハフィントンポスト日本版は次のように書いている。
「…8月末に、それまで全巻販売されていた『特攻の島』『海猿』『新ブラックジャックによろしく』の4巻目以降がKindle Unlimited対象から外されたとする漫画家の佐藤秀峰氏は9月1日、『事前に承諾をしておらず、Amazonの独断によるもの』などとFacebookに投稿。9月30日には、アマゾン側に対し、賠償などを求める内容証明を送付したと発表した」
http://www.huffingtonpost.jp/2016/10/03/kodansha-amazon-kindle-unlimited_n_12321876.html
佐藤に対してアマゾンから連絡があったのは8月31日であったようだ。
「詳細をお話することはできませんが、弊社に関して書ける部分だけを書きますと、昨日の夕方、削除予定作品リストを突然見せられ、合わせて契約条件変更を要求する書面に判を押すよう求められました。
それに対し、一旦回答を保留し、契約面の話になるので代理人と相談してから回答すること、また、回答までの数週間かかるであろうことを伝えました。
そして、一夜明けてのこの事態」
https://www.facebook.com/satoshuho/posts/1172572286119298
佐藤は次のようにツイートしている。
Kindle unlimitedに関して、アマゾンジャパン合同会社から契約条件の不利益変更を求められ、これを拒んだ所、それまでエントリーされていた作品の大半が削除され、その後の追加エントリーも受け付けられない件について、同社に対し賠償などを求める内容証明を送付しました」
https://twitter.com/shuho_sato/status/781677733432684544
ブルームバーグ」は「出版社がアマゾンに抗議、読み放題から無断で作品削除−1700点以上」を掲載している。
「アマゾンは日本で電子書籍の読み放題サービスを月額980円で8月3日から提供開始した。出版社へはサービスの利用に応じて一定割合の金額が支払われる仕組みで、当初から出版社の対応は分かれていた。講談社小学館朝日新聞出版がサービス開始時から作品を提供した一方、集英社昭文社などは提供を見送っていた」
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-10-04/OEI76L6JTSEE01
「ECのミカタ」は「講談社Amazonに抗議声明。何が起こっているのか」を掲載し、記事をこう結んでいる。
「こうした状況の下、一番に考えるべきなのは『Kindle Unlimited』の利用者の気持ちだろう。利用者にとっては、両社間の契約など重要ではなく、自分の読みたい書籍が読めるかどうかというサービスの質が一番重要なのだ。
企業理念に『地球上で最もお客様を大切にする企業であること』を掲げるAmazon。ここで消費者の信頼を獲得し続けられるかどうか、その対応に注目が集まる」
https://www.ecnomikata.com/ecnews/11368/
松本企画が次のようにツイートしているが同感である。
「最高級優良コンテンツを並べ見放題として客寄せしておいて、権利主に予算オーバーで権利料支払えなくなったので(勝手に)陳列棚から削除します!・・・・っておいおい、アマゾン!!みんな『キンドル・アンリミテッド』なんて解約しちゃえ!」
https://twitter.com/matsu_kikaku/status/782946128677306369

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2)【本日の一行情報】

◎「ぼくの鹿児島案内」「続・ぼくの鹿児島案内」「ぼくの香川案内」につづく岡本仁によるガイドブック「ぼくらの岡山案内」(ランドスケーププロダクツ)が刊行された。今回、「ぼくら」とあるのは、無国籍楽団「ダブルフェイマス」のメンバーで音楽プロデューサーとして活動する坂口修一郎とのペアズワークだからだ。岡本はマガジンハウスで「リラックス」の黄金期を支えた編集長である。
岡本も坂口もランドスケーププロダクツに属している。
http://openers.jp/article/1508695
ランドスケーププロダクツは、いわゆる出版社ではない。
千駄ヶ谷にインテリアショップ『プレイマウンテン』を運営する有限会社ランドスケーププロダクツは2000年12月にオリジナル家具、雑貨を製造販売する会社として営業を開始しました。
代表取締役の中原慎一郎のモダンデザインを中心とする家具輸入会社での経験をもとに独自のモダンなスタイルで家具のみならず住宅やオフィス、店舗の設計施工、そして喫茶店『TAS YARD』を同じく千駄ヶ谷にて営業しております」
http://landscape-products.net/
http://www.landscape-products.net/SelectedWorks/about.html

集英社の「週刊プレイボーイ」は創刊50周年を迎える。創刊された1966年の50年前って、まだロシア革命も起こっていないんだぜ。
http://wpb.shueisha.co.jp/2016/10/03/72959/
http://wpb.shueisha.co.jp/2016/10/04/72964/

KADOKAWAは「ファミコン通信」創刊号を10月17日(月)から受注生産の復刻版として期間限定で発売する。
http://ddnavi.com/news/325984/a/
もともとは10月3日に発売する予定だったが、想定を超える予約注文があり、商品確保の時間が必要となったため発売日を17日に変更したそうだ。

小学館は「小学二年生」を12月発売の2017年2・3月合併号もって休刊することになった。これで学年誌は「小学一年生」を残すだけとなる。
https://www.shogakukan.co.jp/sites/default/files/manual/20161004.pdf
朝日新聞は次のように書いている。
小学館は、同社創立の1922(大正11)年に『小学五年生』と『小学六年生』を創刊。学年別学習雑誌の先駆けで、25年までに『小学一年生』から『小学四年生』までが相次いで刊行された。学年誌は同社の『創業以来の基幹事業』とされ、73年には『小学三年生』が102万部を記録するなどした」
http://www.asahi.com/articles/ASJB37DG5JB3UCVL02X.html
創刊91年になるわけだ。これは日経の記事。
小学館は『小学二年生』の休刊の理由について『趣味嗜好が多様化している現在、読者のニーズに必ずしも合致しなくなってきた』と説明している。ただ、『小学生向け出版事業にかける意欲はまったく衰えていない』とも強調。来春には小学2〜4年生を対象にした新たな学習雑誌を立ち上げる予定という」
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ04HCX_U6A001C1000000/
「小学一年生」だけでも残っていることは凄いことだと思う。「小学一年生」には創刊100年を記録してもらいたいものである。

◎TVアニメ「舟を編む」が10月13日(木)よりフジテレビの「ノイタミナ」枠で放送開始となる。原作は三浦しをんの同名小説。版元は光文社。小説で挿絵を担当した雲田はるこがコミカライズして講談社の「ITAN」10月7日発売号から連載を開始する。
http://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1475544344

◎市場ずしは10月2日付で「わさびテロ」に関して次のような文章をホームページで発表した。
「この度は弊社店舗での接客に関する内容で、インターネット各所にてお騒がせ致しましたことをお詫び申し上げます。
事実関係を確認しましたところ以下の確認が取れましたのでご報告いたします。
すしに多くのわさびを乗せていた件ですが、こちらはそのような事実がありました。
海外から来られたお客様からガリやわさびの増量の要望が非常に多いため事前確認なしにサービスとして提供したことが、わさびなどが苦手なお客様に対して不愉快な思いをさせてしまう結果となってしまいました。
今後はこのようなことの無いよう、しっかりと対応させていただく所存です。
また、従業員による民族差別的な発言に関してはそのような事実は確認できませんでしたが、より多くのお客様に満足していただけるよう社員教育を一層徹底してまいります」
http://ichibazushi.com/
「ハフィントンポスト日本版」の記事を読めば、この間の経緯が理解できる。「9月ごろから、韓国のポータルサイトNAVER』の旅行掲示板で『わさびテロに遭った』という書き込みが相次いでいた」ことが発端となっている」
http://www.huffingtonpost.jp/2016/10/02/ichiba-sushi-wasabi-terro_n_12298186.html
津田大介ツイッターで次のように発言している。
「最近は居酒屋とか行くと昔はとんと聞くことがなかったヘイト的な会話が隣とかで聞こえてくることも増えたので、そういう意識の人がサービス業の担い手として実際に行動に移すと市場ずしのようなことが起きるのだろうな。いくら嫌いでもこういうことはやらないのが日本人の『美徳』だったはずのにね」
https://twitter.com/tsuda/status/782499173102780416

ブックウォーカーは、ドワンゴKADOKAWAと連携してタレント生放送プラットフォーム「生テレ」をリリースした。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000747.000001227.html

博報堂DYグループの旅行・インバウンド専門会社wondertrunk & co.は、訪日外国人向け多言語コンテンツの豊富な制作実績とアジアのクリエイターネットワークを持つCINRAと資本業務提携を行った。
http://www.hakuhodo.co.jp/uploads/2016/10/20161004-1.pdf

◎ 学研プラスは、「Minecraft」(通称マイクラ)を使った小中学生向けのプログラミングワークショップを紀伊国屋書店・玉川高島屋店で10月9日、16日に開催する。
http://resemom.jp/article/2016/10/04/34107.html

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3)【深夜の誌人語録】

攻められる前に攻めろ!攻めなければ守れない。