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1)【記事】電通過労死問題を熱心に報道するNHK
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】
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- 2016.11.7.Shuppanjin
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上智大学教授の水島宏明はNHKの電通に遠慮しない報道を評価している。11月2日(木)の「ニュース7」において 残業時間を過少申告している実態を匿名の電通マンが証言し、11月5日(土)の「週刊ニュース深読み」の特集は「殺されても放すな」という電通の「鬼十則」を紹介したそうだ。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/mizushimahiroaki/20161105-00064111/
「NHK NEWS WEB」の「News Up 電通で何が 現役社員が語る電通の今」は次のように書いている。
〈ある女性社員は電通の社風について「絶対的な上下関係が支配する『超体育会系』だ」と話し、「上司からのパワハラも恒常的にある」と訴えます〉
〈男性社員は「『鬼十則』をそのまま実行している人なんてほとんどいないが、猛烈な働き方で生き残ってきた会社なので、上の年次の社員ほどそうした価値観が染みついている」と話します。そして、「体育会的な文化というのはわかったうえで、みんな入社しているので、残業時間が多かったり、パワハラ的なことがあったりしても乗り越えていけると思っていた」と述べたうえで、「いままでの電通では生き残っていけないことがわかった」と話していました〉
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161104/k10010756121000.html
「campaign JAPAN」の「『働きやすくない』企業となった電通、過労死撲滅に向け対策本部を設置」は次のように書いている。
「同社広報部長の河南周作氏は、自殺した高橋まつりさんが所属していた部署の管理職の処遇については、いまだ当局の調査が進行中なのでコメントできないとしている。一方で、電通は関係当局の調査に全面的に協力しており、『執行役員および社員を対象にした責任の明確化・社内処分等については、当局調査の進捗を踏まえ、過重労働問題に係る事実関係などが明確になった段階で、厳正に行い、別途公表する予定』だという」
http://goo.gl/pTYdNy
仮に電通が「鬼十則」を捨てたとしても、私は捨てない。私には絶えず「鬼十則」を念頭に置いて業界誌の仕事をしてきた自負がある。
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2)【本日の一行情報】
◎インターネットテレビ局「AbemaTV」は、11月2日(水)時点で累計1,000万ダウンロードを突破したという。
https://www.cyberagent.co.jp/newsinfo/press/detail/id=12775
「AbemaTV」を傘下に置くサイバーエージェント の藤田晋 社長は現段階においては「マネタイズは1ミリも考えていない」 そうだが、このアプローチは正しい。マネタイズを急ぐよりも、オーディエンス獲得のための投資を優先させることが、ビジネスの規模をスケールアップさせることになる。藤田は好きなタイプの経営者ではないのだが、優秀であることは素直に認めねばなるまい。
http://japan.cnet.com/news/business/35091573/
◎これは週刊誌ならではのスクープだったよなあ。「週刊文春」がスクープした三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEが受賞した昨年の「日本レコード大賞」の選考の裏で、所属する芸能事務所LDHに対し、バーニングプロダクションが「年末のプロモーション業務委託費」という名目で1億円を請求していたという一件で、後追い報道するワイドショーやスポーツ紙は予想されたこととはいえ皆無だった。「首輪のない猟犬」たる雑誌の「凄み」を「週刊文春」が見せつけてくれた。
https://news.nifty.com/article/entame/showbizd/12216-1221622/
新谷学編集長の「次」は苦労するだろうなあ・・・とも思う。これは雑誌の歴史が証明していることだが、「頂点」に登るよりも、「頂点」を維持することのほうが遥かに難しい。
◎毎日出版文化賞 の人文・社会部門 は塩出浩之の「越境者の政治史 」(名古屋大学出版会 )が受賞した。これを読むと北海道が日本の「植民地」であったことがよくわかる。
http://mainichi.jp/articles/20161103/ddm/001/040/174000c
塩出の「岡倉天心と大川周明――『アジア』を考えた知識人たち 」(山川出版社)もブックレット形式の小さな本だが、なかなか刺激的である。
https://www.yamakawa.co.jp/product/54884
◎水原希子は荒木経惟 に縛られる動画をインスタグラムに投稿し、大反響を呼んでいる。
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1611/02/news096.html
◎東京ニュース通信社は、「TVガイド」の創刊55周年を記念し、ハイグレードグラビア&インタビューをフィーチャーしたビジュアルマガジン「TVガイドAlpha」を創刊、第1号となる「 EPISODE A 」を11月11日に発売する。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000124.000006568.html
◎9月3日に神田明神に奉納された8メートルを超える「こち亀絵巻」のミニチュア が「こちら葛飾区亀有公園前派出所∞巻 」(集英社)として発売されることになった。価格は2500円(税抜き)。
http://mainichi.jp/articles/20161102/dyo/00m/200/010000c
◎神奈川大学はホームページで「経営学部 坂東直さんが『集英社主催 第91回手塚賞』」と同賞で9年ぶりに入選者となる快挙を伝えた。同賞は2007年下期より入選は17期連続で「受賞者なし」が続いていた。
http://www.kanagawa-u.ac.jp/news/details_14349.html
◎電通は、成長著しいVR (バーチャルリアリティー)領域をビジネス化していくため、11月2日付で、グループ横断組織「Dentsu VR Plus」(電通VRプラス)を立ち上げた。同賞は2007年下期より入選は17期連続で「受賞者なし」が続いていた。
http://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2016130-1102.pdf
◎岡山県高梁市 が高梁駅北隣に建設中の複合施設内に新設する市図書館も「TSUTAYA図書館」だ。やはり中古本を導入するのだろうか。
http://mainichi.jp/articles/20161102/ddl/k33/040/635000c
◎日販は、猫に関する知識を問う「第1回ねこ検定」を、2017年3月26日(日)に全国5都市で開催する。「ねこ検定公式テキスト 」は廣済堂出版 から12月上旬に発売される。
http://www.nippan.co.jp/news/kentei_neko/
◎日販は、ケンエレファントと共同で、人気絵本「ノラネコぐんだん」(白泉社 )とコラボレしたカフェ「NORANEKO COFFEE」を、11月14日(月)から12月25日(日)までオープンする。同店は、日販グループ会社の万田商事が運営するオリオン書房ららぽーと立川立飛店内「本棚珈琲」での、期間限定開催だ。
http://www.nippan.co.jp/news/noraneko_coffee/
◎日販のグループ会社の日販アイ・ピー・エスは、デジタル発書籍コミックの新レーベル「YAPPER Comi Maga」(ヤッパー コミマガ)を創刊した。その第一弾は「ホンモノを教えてあげる」。日販取引書店限定で発売 する。
http://www.nippan.co.jp/news/ips_yapper-comi-maga/
◎ぴあは、2016年4〜9月期の連結純利益が前年同期比3%増の7億円と発表 。売上高は4%増の775億円 。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGD02H59_S6A101C1DTB000/
◎長谷工アーベスト による首都圏の「住みたい街(駅)ランキング2016」 。何と津田沼がベスト10に滑り込んだ。
https://www.haseko-urbest.com/press/pdf/20161021_1.pdf
◎データセクションは、中部経済新聞社創刊70周年記念企画としてAIによる新聞記事の執筆に技術提供をした。
https://www.atpress.ne.jp/news/115520
新聞記者が大量リストラされる時代が眼前に迫っているということだよ。そうすることで新聞は生き残りを図る。雑誌にしても同じだ。メディアビジネスにかかわらずホワイトカラーのコモディティ化という問題は必ず起きることになろう。
「サンケイスポーツ」出身の本城雅人 による小説「紙の城」が講談社から刊行された。
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062203302
◎博報堂は、数多くのグローバル企業のデジタルプロダクト開発実績を有するリアクタージャパンと業務提携し、デジタルテクノロジーを用いた企業の新規事業開発や既存事業のデジタル化の統合支援サービス「Innovation Generator for Enterprise」を提供することとな った。
http://www.hakuhodo.co.jp/uploads/2016/11/20161101.pdf
https://innovation-generator.jp/
◎博報堂の東海林 輶 顧問に旭日中綬章が授与される。
http://www.hakuhodo.co.jp/archives/newsrelease/34474
◎産経ニュースの「出版不況もなんのその 付録の『豪華化』で完売の雑誌が続出!!」。う〜ん、出版不況でなければ付録は豪華化しなかったんだけれどもね。
http://www.sankei.com/life/news/161103/lif1611030008-n1.html
もっと言えば、「出版不況」という認識では現状を見誤るのではないか。私たちが直面しているのは「出版危機」である。
◎講談社の「週刊少年マガジン」は、ウォルト・ディズニー・ジャパン社の協力を得て、新しいマンガ賞「マガジン『マーベル』マンガ賞」を創設した。この賞は、マーベルの「アイアンマン」「キャプテン・アメリカ」「スパイダーマン」「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」という4つのキャラクターをテーマにオリジナル作品を投稿してもらうものだ。
http://www.shonenmagazine.com/newcomer/marvel/
こういう賞を「アマテラス」のようなプラットフォームを駆使して展開できれば本当は良かったんだよな。私は「アマテラス」を最大級に評価していた。「アマテラス」をあらゆる表現のプラットフォームとして進化させるという選択肢はあり得なかったものだろうか。現状を認識するということは未来を見据えてなされなければならないはずだ。
◎トーハンは、11月上旬よりKADOKAWAと協力し、「毎ツキ 角☆コレ」を全国約700書店で展開する。 「毎ツキ 角☆コレ」は、KADOKAWAが発売するコミックの中から、今、勢いのある次代の商品にスポットを当て、11月から来年4月までの6ヶ月間に渡り、毎月1タイトルずつ 提案する。毎月1タイトルずつ提案するキャンペーンである。
http://www.tohan.jp/news/20161104_846.html
◎「小さな出版社のつくり方」(猿江商會)の永江朗 が共和国の下平尾直 の「売れるとわかっていても、やっぱり人をだまして儲けるような本は出したくありません。10万人も私と同じ考えの人がいる世の中は気持ちが悪いじゃないですか。1000人がちょうどいいと思いますね」という言葉を紹介している。
http://ddnavi.com/news/331821/a/
◎前にも記事で紹介したが、京都の祇園四条にオープンした レボリューションブックス は立ち呑み屋 を兼ねた本屋である。写真で紹介されている。
http://www.excite.co.jp/News/column_g/20161103/Mecicolle_9581.html
◎大日本印刷グループと日本ユニシスは、ボイジャーの協力を得て開発した「クラウド型電子図書館サービス」を日本電子図書館サービス(JDLS)が提供する電子図書館サービス「LibrariE」(ライブラリエ)」に11月よりライセンス提供している。
http://www.dnp.co.jp/news/10128894_2482.html
また大日本印刷グループの大日本商事は、スリーエム ジャパンの図書館向けセキュリティシステムの事業を11月付で承継した 。
http://www.dnp.co.jp/news/10128911_2482.html
◎「JB PRESS」がさわや書店フェザン店の長江貴士 の「大ヒット『文庫X』の仕掛人が語るアイデアの源泉」を掲載している。
「10月31日時点での当店での累計売上冊数は3265冊。『文庫X』の展開とほぼ同じタイミングで新刊が発売され、全国的に大ベストセラーとなった『小説 君の名は。』の累計売上冊数は、同期間で242冊。『文庫X』の売れ方はまさに異常とも言えるものでした。
1日の最高の売れ数が206冊というのは、大手の有名書店チェーンの一番店で、超強力な新刊を販売した場合でもなかなか実現できない数字ではないかと思います」
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/48294
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/48295
◎ペロリは、同社が運営する「MERY」初のラジオ番組「MERY Cafe at TOKYO」を11月5日(土)から放送開始した。この番組は、人気モデルたちの「女子会」をコンセプトに、「MERY」内の最新ファッショントレンド情報を、人気モデルと「MERY」コンテンツプロデューサーの佐藤桃子がトークする番組だ。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000022.000013649.html
◎エキサイトと幻冬舎は、11月18日(金)に、電子書籍レーベル「エキサイトeブックス」から初の刊行物となる電子書籍2作品を リリースする。ひとつは「テーマで作るお弁当レシピ 」であり、もうひとつは「ニューヨーク在住の日本人マーケティング・コンサルタントが語る『日本のビジネスに本当に必要なこと』」 。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000224.000007254.html
◎「クレヨンしんちゃん」の物語の舞台である春日部を発信するプロジェクト「オラのマチ春日部にくれば〜」が始動し、11月3日に春日部駅で行われたイベントで、双葉社 の戸塚源久社長は「レスポンス」によれば次のようにコメントしたそうだ。
「作品には、元気いっぱいに遊ぶ子どもたち、あたたかな幸せ、笑顔が、春日部という町で描かれている。この『クレヨンしんちゃん』には、春日部というリアルな舞台と感覚があるからこそ愛されたと思う。しんちゃんは、春日部市や東武鉄道の沿線のみなさんに愛され、大きな愛情によって育ててもらった。野原家は子育てキャラクター、観光サポーターとしても成長した。昨年の映画は歴代最大の興行収入を達成し、ますます人気沸騰中。これからも、春日部、埼玉、東武沿線のみなさんをあったかくしてくる存在でいてほしい」
http://response.jp/article/2016/11/04/284827.html
◎集英社から発売される内田理央の二冊の写真集は売れるだろうな。
http://www.lespros.co.jp/special/rio_uchida/photoalbum2016/
◎大阪屋栗田が11月1日付で執行役員体制を導入した。
https://oakpress.oak-pd.co.jp/dcms_media/other/%E6%A9%9F%E6%A7%8B%E5%9B%B3%EF%BC%88161101%EF%BC%89.pdf
https://oakpress.oak-pd.co.jp/dcms_media/other/161101%E5%9F%B7%E8%A1%8C%E5%BD%B9%E5%93%A1%E4%BD%93%E5%88%B6.pdf
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3)【深夜の誌人語録】
頭でっかちにならないために手で考え、足で書くのである。