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1)【記事】雑誌情況への提言 雑誌文化が生き残るためには
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】
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- 2017.1.26 Shuppanjin
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1)【記事】雑誌情況への提言 雑誌文化が生き残るためには
客 それにしても書店の閉店が止まらないって感じだね。最近、書店に行ってもガラガラだという声も聞くようになった。
主 もともと街の書店の経営を支えて来たのは雑誌だけれど、街の書店は雑誌の売行が落ち、ついには書籍と逆転されてしまうという事態に直面して経営を悪化させている。もはや出版物だけでは利益をだせないような状態に街の書店の経営は追い込まれてしまっていると言ってよいのではないか。チェーン書店などは、縮小均衡を志向せざるを得ないよね。
客 雑誌の売上にはコミックスも入っているんだろ。
主 コミックスとコミック誌を引き算すると雑誌市場は本当に小さくなったんじゃないのかな。まあ、アイテム数は相変わらず多いんだけどさ。もう少しアイテム数が減ったほうが本当は良いんだよね。
客 書店も多すぎるという見方もできる。
主 雑誌は紙にとどまる限り、ビジネスとしてはジリ貧だろう。雑誌を核にしたブランド戦略という発想では、この危機を乗り切れまい。
客 君は「雑誌にしても、ウェブサイトにしてもブランドが提供する様々なサービスの一角をなすに過ぎない」と主張しているんだよね。
主 多様性ということが鍵になると思うんだ。多様性に貪欲たれだな。ビジネスとしての多様性につながるサービスとしての多様性を確立することなしに雑誌文化は生き残れないと考えている。
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2)【本日の一行情報】
◎アパホテルに「本当の日本の歴史 理論近現代史学」が置かれているのは今に始まったことではあるまい。それが何故、今ネットで炎上したのか。「ニューズウィーク日本版」に掲載された「歌舞伎町案内人」(KADOKAWA)の李小牧による「アパホテル炎上事件は謝罪しなければ終わらない」が興味深かった。
「答えは『日中関係の改善傾向が炎上につながった』というものだ。なぜ日中関係がよくなるとアパホテルが炎上するのか、中国独特の政治力学を知らないとさっぱり理解できないだろう。
1年前の冬には日中関係は冷え込みきっていたため、これ以上の材料を提供すれば大衆の日本叩きが過熱すると当局は判断したのだ。一方で、回復基調にある現在ならば釘の一本でも刺しておくのはありだと炎上を認めたということ。そうでもなければ、共産党準機関紙に批判コラムが掲載されることはない」
http://www.newsweekjapan.jp/lee/2017/01/post-14_1.php
◎タマイインベストメントエデュケーションズと学研プラスがコラボレし、小学4年生〜6年生までを対象とした理科のICT教材「玉井式 国語的理科教室」が、1月に学校・学習塾向けに発売される。
http://resemom.jp/article/2017/01/24/36103.html
◎アムタスが運営する電子書籍配信サービス「めちゃコミック」が新潮社のコミックの提供を開始した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000022277.html
◎新聞やテレビが繰り広げた松方弘樹の訃報報道で、どうしても納得できないのは松方の代表作にほかならない「893愚連隊」や「脱獄・広島殺人囚」「北陸代理戦争」の名前を平気で落とした映画的非常識に基づいた記事が跋扈したことである。テレビは三本について一切触れず、新聞は触れても「北陸代理戦争」どまりであった。
http://www.asahi.com/articles/ASK1R62KMK1RUCLV01K.html
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2017/01/24/kiji/20170123s00041000442000c.html
「いきがったらあかん。ネチョネチョ生きとるこっちゃで」は「893愚連隊」で荒木一郎が呟く台詞であり、私が業界誌記者を始めるにあたって肝に銘じたことである。
◎モーターマガジン社は、雑誌だけではクルマの楽しさを伝えきれない時代であるという認識から1月24日に4輪情報サイト「Webモーターマガジン」をオープンした。同社の4輪誌「MotorMagazine」(1955年創刊)、「ホリデーオート」(1971年創刊)の編集スタッフが記事を更新する。サイトオープンと同時に、Facebook、Twitter、Instagram、YouTubeの公式アカウントを開設し、各プラットフォームに最適化したコンテンツを配信し、より広範なユーザーとつながる分散型メディアを志向する。
http://web.motormagazine.co.jp/
http://www.dreamnews.jp/press/0000146266/
紙の雑誌だけでは面白さを伝えきれないのは、何も自動車雑誌に限ってのことではない。すべての雑誌に妥当する。本質は時代を面白がるためには紙の雑誌だけでは不十分であるということだ。
◎KADOKAWAの関連会社であるブックウォーカーが提供する月額500円の定額制の電子雑誌読み放題サービス「マガジン☆WALKER」のラインナップに朝日新聞出版の「週刊朝日」と「アエラ」が加わった。所謂、総合週刊誌では「アサヒ芸能」も配信されている。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000781.000001227.html
https://www.magazinewalker.jp/?utm_source=prc&utm_medium=mw_pr&utm_campaign=20170124
◎毎日新聞によれば「業界2位の大手・博報堂は今月、残業を原則午後10時までとする社内ルールを定めた」そうだ。
http://mainichi.jp/articles/20170124/k00/00e/040/258000c
◎サイバーエージェントは、関連会社のマイクロアドデジタルサイネージと、屋外広告専門の媒体業および企画・立案を手掛けるヒットと共に、天候や気温・各種SNSのユーザー投稿などの外部データとの連携を行うことでリアルタイムな情報配信を行うデジタルサイネージ広告「VISIONIA」(ビジョニア)の提供を開始した。お天気に応じた広告を出稿できるというわけだ。
https://www.cyberagent.co.jp/newsinfo/press/detail/id=13233
◎「ゴルゴ13」50周年を記念して「さいとう・たかを賞」がさいとう・たかを劇画文化財団によって小学館の後援のもと設立された。脚本と作画が分かれた作品が対象となる。審査委員はやまさき十三、池上遼一、佐藤優に加えて、この記事によれば、何と小学館の相賀昌宏社長が名前を連ねているではないか。
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1701/24/news127.html
「満州国演義」の船戸与一は生前、外浦吾朗名義で「ゴルゴ13」の原作を書いたことがある。その原作をもとに船戸は「ゴルゴ13」のノベライズにも取り組んでいる。
https://www.shogakukan.co.jp/books/volume/26460
そのなかの一篇「落日の死影」には朝倉喬司などもかかわったポナペの独立運動での経験が反映しているとみて間違いないだろう。
◎メディアドゥは、マンガ書評サイト「マンガHONZ」とマンガ情報メディア「マンガ新聞」を運営するマンガ新聞の全株式を取得し、子会社化した。
http://www.mediado.jp/corporate/1384/
◎梓会出版文化賞は大月書店に決定した。
http://www.sankei.com/life/news/170125/lif1701250011-n1.html
http://www.otsukishoten.co.jp/news/n17253.html
◎福岡の「ブックスキューブリック」の大井実が毎日新聞に取り上げられている。
http://mainichi.jp/articles/20170124/ddl/k40/040/416000c
大井は晶文社から「ローカルブックストアである」を上梓する。
http://www.shobunsha.co.jp/?p=4185
◎徳間文庫の「本日は、お日柄もよく」(原田マハ)が売れているようだ。現在、45万部突破。
https://twitter.com/Tokuma_Bungei/status/823783451723636736
◎「文春オンライン」が1月25日にオープンした。
http://bunshun.jp/
せっかくなのだから「もっと動画を!」と私は思った。
◎「ポスト真実」もそうだけれど、「オルタナ・ファクト」も流行りそうだな。
http://www.huffingtonpost.jp/2017/01/24/alternative-fact_n_14353718.html
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3)【深夜の誌人語録】
何かを理解するには、新しい出会いが必要だ。