【文徒】2017年(平成29)9月27日(第5巻182号・通巻1111号)

Index------------------------------------------------------
1)【記事】最近書店閉店事情
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】

                                                                                • 2017.9.27 Shuppanjin

1)【記事】最近書店閉店事情

くまざわ書店 奈良店が9月10日(日)をもって閉店。
くまざわ書店奈良店が閉店か。この書店は郷土史の資料が充実していただけに残念。また1つ、長屋王の呪いが・・・・ (書店が入っているのは長屋王の邸宅跡を強引に潰して開店した旧そごうなら店のテナント)」
https://twitter.com/futatoshiro/status/900887241051914240
くまざわ書店だけでなく、イトーヨーカドー奈良店自体が閉店してしまった・・・・ まさに長屋王の呪い。店舗内にあったモンベルは子供用にクライミングウォールがあったのに残念」
https://twitter.com/futatoshiro/status/905592828507459584
朝日新聞は、こう書いている。
東京商工リサーチ奈良支店の佐藤公一課長は、大型店が増えて競争が激化する状況が業績不振の一因とみる。奈良店の5キロ圏内にイオンモール高の原、同大和郡山、ならファミリーなど競合店が多数ある」
http://www.asahi.com/articles/ASK800T5YK8ZPOMB007.html
文教堂書店 三郷店が9月18日(月・祝)をもって閉店。
https://twitter.com/misatogurashi/status/907123448576724992
タケシマ書店八潮店が9月20日(水)をもって閉店する。
「30年近く行き着けのタケシマ書店八潮店が閉店した( TДT)
後は三郷店だけになったけど遠いから行かないなぁ…
本屋が無くなるのは痛い」
https://twitter.com/waruikeru/status/911590603590217728
TSUTAYA BOOK STORE有楽町マルイが9月30日(土)をもって閉店。
「9月30日で「TSUTAYA BOOK STORE有楽町マルイ」さんが閉店です。
ちるちる棚コーナーが設置されているので、
ふらっと立ち寄ってみると
閉店の張り紙を見てびっくり
BLのサイン本やフェアもちょっと前に開催していたので、
通な腐女子には知る人ぞ知る書店さんでした」
https://twitter.com/chillchill_bl/status/910469845891911681
神保町すずらん通りのすずらん堂が9月30日(土)をもって閉店。私が「釜ヶ崎語彙集1972‐1973」(新宿書房)を購入したのは、ここだ。エロとサブカルが充実していた。神保町には欠かせない書店だと思っていただけにショックである。
「神保町のすずらん堂へ行ったら今月で閉店って貼り紙があった…アイドル系の雑誌・本の品揃えが良くてお気に入りだったので残念」
https://twitter.com/kurishigurekuri/status/912523917532708864
通好みの書店であった。
「そのあと、神保町。すずらん通りのすずらん堂、この9月末で閉店とのこと…。ショック、と言っていい。小学生のころから週一回、神保町に行くときの、ルートに必ず入っていた。小さな本屋だから、なるべくここで買える本はここで買っていたのだけれど…。さびしくなる」
https://twitter.com/hiharii/status/911789111119306757
栄好堂美原店が10月1日(日)をもって閉店。
https://twitter.com/linaria_64/status/907591151732932609
「しかし、栄好堂の美原店は高校時代にいちばん利用した書店なのでつらい」
https://twitter.com/nar_phar/status/907908411022483456
移転のための閉店だそうである。
渡島総合振興局向かいの栄好堂美原店が10月25日、丸井今井函館店に移転オープンする。美原店は10月1日で閉店となる」
https://twitter.com/hakodateshimbun/status/912488677132996608

                                                                                                                    • -

2)【本日の一行情報】

サイバーエージェントは攻めているよなあ。サイバーエージェント傘下のインターネットテレビ局「AbemaTV」で「東西南北(NEWS)と新しい地図(NEW MAP)」で「NEW SMAP」を示唆したばかりの稲垣吾郎草なぎ剛香取慎吾という三人を72時間の生放送特番に起用した。独立後の初共演となる。
http://www.huffingtonpost.jp/2017/09/23/inagaki-kusanagi-katori_a_23220690/
https://www.cyberagent.co.jp/newsinfo/press/detail/id=14131
主なネット広告代理店を紹介しておこう。サイバーエージェントに続くのがトランスコスモスデジタル・アドバタイジング・コンソーシアムGMOインターネットサイバー・コミュニケーションズセプテーニ・ホールディングス、オプトホールディング、アイレップといったところか。各社とも成長軌道にある。

電通元常務執行役員にして、電通総研元社長の藤原治が「withnews」で朝日新聞の高野真吾記者のインタビューを受けている。タイトルは「電通過労死『落とし所、用意されていた』元役員、実名で”最後の独白”。用意されていた落とし所とは、こういうことである。
「一方、広告業界に精通した私からすると、初めから落とし所が用意されていたとも思うのです。2020年に東京オリンピックがあるからです。東京五輪は、電通抜きにはできません。電通を追い詰めすぎ、公の仕事ができなくなると、東京五輪も空中分解しかねません。厚生労働省東京地検は、振り上げ拳での追及の手を緩めないでしょう。ですが、色々な力学のもと、『そこそこ』での手じまいがある時点で『ビルトイン』されていたはずです」
https://withnews.jp/article/f0170925006qq000000000000000W05s10101qq000015952A

◎「六本松 蔦屋書店」(福岡市)がオープンした。
「…旅コンシェルジュは、世界を2周し、120ヵ国を巡った森卓也氏、音楽コンシェルジュには、Parks Recordsの社長である松尾宗能氏とC.I.T.Y. 代表取締役である野村祥悟氏がいるほか、福岡では知らない人は居ない音楽プロデューサー・深町健二郎氏が社外コンシェルジュとして音楽企画のアドバイザーを務める。ほかにも、多くの福岡で活動している人々が協力し、スローガンである『GOOD LOCAL』を盛り上げる。
ほか、ファション雑貨コンシェルジュはキュレーター・吉嗣直恭氏が務める」
http://top.tsite.jp/news/lifetrend/i/37033511/?sc_int=tcore_news_lifestyle

◎「日刊サイゾー」が出版販促コンサルタントの山本豊にインタビューをしている。
Amazonは赤字覚悟で本の送料無料を続けていました。当初は出版社も書店も、このやり方ではもたないと見ていましたね」
電子書籍というより、ゲームや動画など「本ではない娯楽」へ流出していると思いますね。特に雑誌は厳しいです。電車の中で紙の雑誌を読む人をずいぶん見かけなくなりました。マンガそのものは好調ですが、マンガをスマホで読む人が増え、紙のマンガ雑誌も発行部数を落としています」
http://www.cyzo.com/2017/09/post_34511_entry.html
http://www.cyzo.com/2017/09/post_34513_entry.html

◎「ヤングマガジンサード(YM the3rd)」(講談社)で連載を始めた「フジモト」は埼玉県上里町の商業施設「ウニクス上里」内にあるくまざわ書店の店長であるようだ。「本庄経済新聞」は次のように書いている。
「…フジモトさんは、本庄東高校を卒業し東京造形大学に進学した。大学卒業後、大好きな漫画に触れることができることから書店に就職し早11年。現在、同施設内の書店で店長として勤務する傍ら、漫画の執筆活動にも精力的に取り組んでいた。2015年2月、自主出版した本を発表・販売する展示即売会『コミティア』で講談社の関係者から声を掛けられ、今年8月に漫画家としてデビューするに至った」
https://honjo.keizai.biz/headline/92/
http://www.unicus-sc.jp/kamisato/shop/detail/149

◎日販が展開する、本のある空間づくりや選書などを行うブランド「YOURS BOOK STORE」(ユアーズブックストア)は、山口県で書店を営む文栄堂と山口大学経済学部の学生とともに、「文榮堂×山口大学 地方創生プロジェクト」を開始した。
http://www.nippan.co.jp/news/buneidou-yamadai/

◎「君に贈る本大賞」(キミ本大賞)は全国の先生が中高生に読んでほしい本を選ぶ文学賞だが、昨年度上位になった本を集めたブックフェアが、紀伊国屋書店の札幌本店、浦和パルコ店、新宿本店、国分寺店、玉川高島屋店、武蔵小杉店、横浜店、名古屋空港店、グランフロント大阪店、ゆめタウン徳島店、福岡本店と福岡市東図書館という12か所で開催されている。
http://www.yomiuri.co.jp/teen/ytbook/kimihon/20170925-OYT8T50017.html

◎「ルポ沖縄 国家の暴力」(朝日新聞出版)の著者は沖縄タイムス北部報道部長の阿部岳記者。
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/146895
http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=19289
https://twitter.com/junkudo_okinawa/status/911934048607526913
阿部は「大弦小弦」の執筆者である。
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/143812

◎日販アイ・ピー・エスは、フランスの代表的な海外雑誌取次会社と、日本における代理店契約を締結した。10月1日より、「MARIE CLAIRE IDEES」をはじめとするフランス雑誌の日本国内での販売を開始する。
http://www.nippan.co.jp/news/ips_france/

◎学研プラスは、ビクトリノックス・ジャパンと共同で、キッズデザイン協議会主催の「第11回キッズデザイン賞」を受賞した。
ビクトリノックス・ジャパンの子供向けマルチツール、「ティンカー for KIDS」を用いて、親子でナイフの使い方を知り、箸づくりなどに挑戦し、“ものづくり”の楽しさと、安全・安心に関する意識を育む「親子で学ぶ ナイフ・教育創造プログラム」で受賞した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001297.000002535.html

◎「サラメシ」(NHK)で社員600人の新潮社の社員食堂が紹介された。
https://www.j-cast.com/tv/2017/09/25309107.html

◎「LINE LIVE」は、インストリーム広告(=インターネット動画の開始前、再生途中、完了後のいずれかに差し込まれ再生される動画広告「LIVE Video Ads」を導入した。「LIVE Video Ads」の収益は配信者に対して還元される。
https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2017/1879

博報堂DYメディアパートナーズは、100万台規模のテレビ実視聴ログデータとWeb閲覧等のオンラインアクチュアルデータを連携し、テレビCM効果を最大化する新ソリューション「Atma」(アトマ)を開発し、「生活者データ・マネジメントプラットフォーム」(生活者DMP)を大幅にアップデートした。
http://www.hakuhodody-media.co.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/09/HDYmpnews20170925.pdf

ビル・クリントン米大統領がベストセラー作家ジェームズ・パターソンと共同執筆中の小説「The President is Missing」がテレビドラマ化されることになった。
https://jp.reuters.com/article/bill-clinton-novel-idJPKCN1C00GI

◎オレが床屋で読むのは「アサヒ芸能」と「フライデー」だ。
https://ddnavi.com/column/402423/a/

◎「日刊スパ!」は扶桑社だけれど、リベラルっぽい記事が好きだよね。青木理による「ヘイト本のヒットは日本の恥ずべき事態。知識人やメディアは煽ってはいけない」を掲載している。扶桑社は育鵬社の親会社だし、当然、産経新聞とは親戚関係にある。
https://nikkan-spa.jp/1395207
こうした「ねじれ」が問題を起こすことになると経営陣は考えないのだろうか。扶桑社は「韓国人による恥韓論」や「韓国人が暴く黒韓史」、あるいは「嘘だらけの日中近現代史」の版元である。

カルチュア・コンビニエンス・クラブが提供する「Tカード」のアクティブ・ユニークな年間利用会員数が、2017年8月末時点で日本総人口の50.4%(前年同月比107.1%)となる6,408万人となった。
http://www.ccc.co.jp/news/pdf/20170920_ccc_tmembers.pdf

◎マガジンハウスが契約書籍編集者を募集している。
https://magazineworld.jp/news/recruitment-201709/

◎「丸善ジュンク堂に住んでみる」ツアー2017が、11月4日〜5日に丸善 名古屋本店で開催されることになった。
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1709/26/news043.html

                                                                                                                    • -

3)【深夜の誌人語録】

間違えたのであれば、間違えを認める勇気が必要である。