【文徒】2017年(平成29)12月1日(第5巻226号・通巻1155号)

電通は2018年1月1日付の執行役員人事を発表した。現行の執行役員役位における専務執行役員および常務執行役員執行役員に一本化し、社長執行役員の業務遂行全般を補佐する社長補佐を2名任命した。社長補佐は郄田佳夫、望月渡。
新任執行役員は次の通り。
執行役員 伊谷 以知郎(現 第9営業局長)
執行役員 中村 将也 (現 第7営業局長)
執行役員 足達 則史 (現 第1営業局長)
執行役員 高橋 惣一 (現 スポーツ局長)
執行役員 辰馬 政夫 (現 第19営業局長)
執行役員 大内 智重子(現 第3CRプランニング局長)
執行役員 鈴木 宏美 (現 第3営業局長)
執行役員 孫 生京  (現 プロモーション・デザイン局長)
執行役員 吉崎 圭一 (現 コンテンツビジネス・デザイン・センター長)
執行役員 ニック・プライデイ (現 電通イージス・ネットワーク社 取締役)
執行役員 桜井 俊  (現 三井住友信託銀行株式会社 顧問)
退任する執行役員は次の8名。
中本 蘒一 (現 副社長執行役員
元井 康夫 (現 常務執行役員
佐野 弘明 (現 常務執行役員
岩下 幹  (現 執行役員
千石 義治 (現 執行役員
大山 俊哉 (現 執行役員
日比 優彦 (現 執行役員
豊田 操  (現 執行役員
http://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2017128-1129.pdf
周知のように桜井俊はアイドルグループ「嵐」の桜井翔の父親である。桜井は法令遵守の徹底をはじめとする電通グループが抱える諸課題への対処を果断に進めるため、内部統制機能全般の強化を担当する。
http://www.sankei.com/economy/news/171129/ecn1711290040-n1.html
女性の執行役員が二人誕生した。大内智重子と鈴木宏美の二人がそうだ。
出版ビジネス・プロデュース局を担当していた豊田操執行役員が退任することになった。後任となるのは上條典夫執行役員だ。
上條は講談社から「ソーシャル消費の時代 2015年のビジネス・パラダイム」と「スポーツ経済効果で元気になった街と国」を刊行している。
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062821070
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062721363
上條の電通でのキャリアは名古屋支社から始まる。名古屋支社では新聞を担当し、電通総研に出向している。
http://toyokeizai.net/articles/-/10292
構想日本のアドバイザリー会議メンバーである。
http://www.kosonippon.org/about/index.php

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2)【本日の一行情報】

◎TIGALAの代表取締役である正田圭が2016年3月にCCCメディアハウスより刊行した「15歳で起業したぼくが社長になって学んだこと」を「cakes」の連載として無料公開している。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000017483.html
https://cakes.mu/posts/18385
TIGALAの監査役をつとめるのは「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」(光文社)の山田真哉
http://tigala.co.jp/#news
これも佐渡島庸平率いるコルク絡みの企画であることは正田の次のようなツイートを読めば想像がつく。
「今日から30連載くらい。コルクさんにリアルインベスターZなんて言ってもらえて大変光栄です。2年前出した本の全文無料掲載です」
https://twitter.com/keimasada222/status/935343998234894336
「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」の編集者は柿内芳文だったし。マガジンハウスの「漫画 君たちはどう生きるか」と同じような臭いが立ち込めて来る。「cakes」を運営するピースオブケイクを率いる加藤貞顕ダイヤモンド社出身。「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」の編集者である。

◎マガジンハウスから刊行された「漫画 君たちはどう生きるか」と原作の新装版「君たちはどう生きるか」の発行部数が、合計100万部に到達した。
https://mainichi.jp/articles/20171130/ddm/012/040/092000c

香取慎吾朝日新聞パラリンピックスペシャルナビゲーターに就任。朝日新聞の「香取慎吾さん『新しい地図持って、前へ』 パラ応援宣言」で香取は次のように述べている。
「僕はいま、新たな道を歩み始めている。
SMAPのメンバーとして30年やってきた。ただ、これまでの活動をそのまま続けようとするのではなく、ゼロになろうと決めた。覚悟を決めたからこそ、こうして新たな一歩を踏み出すことができた」
http://www.asahi.com/articles/ASKBX7T1PKBXUTQP02S.html
SMAPの三人はインターネットTVの「AbemaTV」で「72時間ホンネテレビ」に出演し、大反響を呼んだが、「AbemaTV」は朝日新聞グループではテレビ朝日の子会社という位置づけだ。今度は本丸である朝日新聞新しい地図に手を出したことになる。早速、「アサ芸プラス」が「香取慎吾側についた朝日新聞、ジャニーズの『闇』に切り込み開始の“兆候”」を掲載している。
http://www.asagei.com/excerpt/93746

サントリーの「オールフリー」(2018年2月13日発売)の新CMに香取慎吾稲垣吾郎が出演する。
http://www.suntory.co.jp/news/article/13051.html?fromid=top
https://www.youtube.com/watch?v=cnSPgrh0CjU

KDDIテレビ朝日は、2018年1月上旬より、テレビ朝日で放送中の通販番組「特選ものコンシェルジュ」と、KDDIが運営する総合ショッピングモール「Wowma!」を連動させた「ライブコマース」のトライアルを実施する。
http://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2017/11/28/2816.html
http://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2017/11/28/besshi2816.html

双葉社から刊行されている臼井儀人マンガ原作によるアニメ「クレヨンしんちゃん」とアパレルブランドのCUNEがコラボし、Tシャツ4種を発売する。
https://www.fashion-press.net/news/35329
http://blog.cune.jp/?eid=1688

◎編集タイアップという考え方を更に深化させてソーシャル広告という考え方をもって出版社はクライアントにアプローチすべきではないのか。
ウェブでソーシャル広告を展開し、誌面では編集タイアップを展開する。プリモ・ジャパンのこの企画にしても入り口は紙ではなくウェブなのである。
https://www.atpress.ne.jp/news/144328
横着をしていたのでは出版社は広告のプレイヤーとして脱落せざるを得まい。丁寧な落穂拾いを前提としたアプローチが重要性を増すはずだ。

ドワンゴは動画サービス「niconico」の新バージョン 「niconico(く)」(クレッシェンド)を2018年2月28日(水)より提供開始する。「niconico(く)」はニコニコ動画ニコニコ生放送に続く3つ目のインターフェースとなる「nicocas」(ニコキャス)を提供する
「ニコキャス」は、動画・生放送・双方向・映像合成が一体化したインターフェースで、ユーザー生放送をベースに双方向性と協同性を高める豊富な新機能を搭載しているのが特長だ。
http://dwango.co.jp/pi/ns/2017/1128/index4.html

◎ぴあが刊行した「明日のために、心にたくさん木を育てましょう」の著者・若宮正子は81歳でシニア向けのゲームアプリ「hinadan」を開発したことで知られている。現在82歳。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000694.000011710.html
Appleサンノゼで開催している開発者イベントWWDCに「サプライズスペシャルゲスト」として招待されたという。Appleのティム・クックCEOとも会ったそうである。
https://www.buzzfeed.com/jp/yuikashima/wwdc-masako-wakamiya?utm_term=.tiRJJzjxx#.fmlDDrZaa

◎産経によれば、安倍晋三首相は、朝日新聞森友学園問題についての報道に対し「籠池泰典被告が言ったことをうのみにし、『安倍晋三小学校』という申請があったと報道した」と批判した。
http://www.sankei.com/politics/news/171128/plt1711280048-n1.html
これまた産経によれば安倍晋三首相は自身のフェイスブックでNHK出身の自民党和田政宗参院議員による朝日新聞の報道姿勢を批判する投稿をシェアしていた。
http://www.sankei.com/politics/news/171130/plt1711300015-n1.html
和田は次のように書いている。
朝日新聞はこのまま開き直るのだろうか。
森友の小学校設置趣意書が『安倍晋三記念小学校』ではなく『開成小学校』だった件。
ジャーナリズムの力が落ちているとこれまで述べてきたが、3月の証人喚問を経て籠池氏の証言はすでに信用できないとなっていたのに、籠池氏の証言の裏付けを取らず鵜呑みにして報道した。
提出した設置趣意書のコピーを籠池氏は持っているはず(当たり前のこと)で、朝日新聞はそれを確認せずに報道した」
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=728859680631453&id=100005222824734

インフォレストが倒産したために休刊に追い込まれた「小悪魔ageha」だったが、ダナリーデラックスが復刊したものの、9月30日に「小悪魔」を取り、「ageha」として新創刊したが、今度はVENUSが「小悪魔ageha」を復刊することになった。市場には「ageha」と「小悪魔ageha」が並立することになる。
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1711/28/news110.html
ダナリーデラックスが「雑誌『ageha』『小悪魔 ageha』騒動について」を発表している。
ダナリーデラックス株式会社はライセンス元(雑誌に小悪魔 ageha の名前をつける権利をもっている会社)との間で、3年間のライセンスの使用許諾契約を締結し、雑誌「小悪魔 ageha」を復刊させました。そして、約2年6ヶ月にわたって『小悪魔 ageha』の発行を継続し、読者の皆様からご好評を頂けたおかげで月刊誌にまで成長させることができました。
ところが、『小悪魔 ageha』のライセンス元からは、『小悪魔 ageha』の今後の方向性とライセンスを別の会社に売却するなどの理由により、ライセンス契約の更新を拒絶されてしまいました。ダナリーデラックス株式会社、小悪魔 ageha編集部は経緯を専属モデル、メインモデルに説明し、モデルたちと相談した結果、小悪魔 ageha 編集部は今後、雑誌のタイトルを変更し発売を続けていくことを決定しました。
それが平成29年9月1日発売号で掲載した『小悪魔 ageha は今月号を最後に誌名を『ageha』に変え、新しく生まれ変わります』と掲載した経緯です」
https://ageha.dunnery.tokyo/wp/notice/20171128.pdf

◎アムタスは、電子コミック配信サービス「めちゃコミック」(めちゃコミ)において、双葉社との協業企画の一環として、「アクション(漫画アクション/月刊アクション/アクションコミックスD-Side)」、「JOUR」レーベルの人気作品、及び「毒りんごcomic」の掲載作品を11月29日(水)より独占先行配信している。
http://www.amutus.co.jp/info/press/2017/p17112901.html

◎第2回「大辞泉が選ぶ新語大賞」は「インスタ映え」に決まった。
https://prw.kyodonews.jp/opn/release/201711298515/

◎「Business Journal」が「アサツー ディ・ケイTOB上場廃止へ…提携企業に異常な高額配当」を掲載した。
「植野氏は社長に就任した翌年の14年からWPPとの資本業務提携解消に向けて協議を進めてきたが、合意に至らなかった。WPPは徹底抗戦し、“植野切り”に動く。3月29日に開催したADKの定時株主総会で植野氏の再任に反対票を投じた。植野氏の再任賛成率は59.49%で、かろうじて承認された。
ADKはベインをホワイトナイト白馬の騎士)として招き、WPPの排除に踏み切った。“脱WPP”の施策の第1弾が高額配当の是正である」
http://biz-journal.jp/2017/11/post_21513.html

集英社の「non-no Web」は、リニューアルして7ヶ月で早くも1,200万PV、120万UUを突破した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000056.000011454.html

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3)【深夜の誌人語録】

失望する暇があれば希望を語れ。