【文徒】2017年(平成29)12月20日(第5巻239号・通巻1168号)

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1)【記事】はあちゅうのセクハラ告発に岸勇希が「刻キタル」を退社へ
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】

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1)【記事】はあちゅうのセクハラ告発に岸勇希が「刻キタル」を退社へ

はあちゅう(伊藤春香)が、広告クリエーターで「刻キタル」代表の岸勇希パワハラとセクハラを暴露して大騒ぎとなっているが、「NEWSポストセブン」が「現在は2人とも電通から離れているとはいえ、昨今のパワハラ、過労死問題でブラック企業認定を受けた同社が絡んでいるため、格好のバッシング対象となる」と指摘している通りである。
http://www.news-postseven.com/archives/20171218_638031.html?PAGE=1#container
伊藤はドクターエステ・コスメ専門サイト「キレナビ」の編集長をしていたんだよね。
はあちゅうのセクハラ告発は大反響である。ツイッターは燃え上がっている。
電通だけに限らずマスコミ業界全般でたくさん似たような話があるんだろう。この記事きっかけにそういう体質に光が当たるようにしないと。こういう長めの記事はネットメディアが有利だなということも感じた」(津田大介)
https://twitter.com/tsuda/status/942266358221426688
「とりあえず読みましたが、この国のクリエイターだの成功者だのというのは、軍隊で言うところの軍曹とか曹長といった下士官の感覚で生きているということ。基本的に人権感覚がないからハラスメントも指導と錯覚してしまう」(氏家法雄)
https://twitter.com/ujikenorio/status/942305321258643456
「過去のセクハラ・パワハラ被害を実名告発したはあちゅう氏に対して「おまえも散々童貞や非モテをこき下ろしてセクハラしてたじゃねえか」との批判があるけども、親に虐待されて育った人が子どもを虐待してしまう案件に通ずるものがあり、氏の執拗な童貞いじりに非常に合点がいった」
「あと、はあちゅうさんはよく「『はぁちゅう』ではありません。『はあちゅう』です」と注意書しててえらいこだわるなあと思ってたんですが、件の加害者男性が「はぁちゅう」と表記してて、その辺も非常に合点がいった」(深爪)
https://twitter.com/fukazume_taro/status/942314865695137792
https://twitter.com/fukazume_taro/status/942319277276725248
電通にはたくさんセクハラパワハラ上司がいるそうだが(高橋まつりさんも被害者の1人)、電通が生み出したモンスターを、元からモンスターだったはあちゅうが刺殺、みたいな構図。まともなコンプラ意識ある会社はソーシャルリスク高すぎて岸とか二度と使えないだろ。炎上するし、情弱だと思われるし」(MyNewsJapan 渡邉正裕)
https://twitter.com/masa_mynews/status/942227284513062912
「ほとんどのアンチの攻撃材料が可愛いレベルの童貞ディスしか出て来ないことに、逆にすげーなはあちゅうクリーンだな…と感心してしまう私」(鈴木涼美)
https://twitter.com/Suzumixxx/status/942960195864375296
はあちゅう氏の告発に関し、岸勇希氏を擁護しようとする広告業界の関係者に一応言っておくが、今回の件は、「広告業界VSネット業界」的側面もある。もしも、岸氏を擁護する方がいれば、多分「ネット業界」の誰かが動き、広告業界を刺すことになると思いますので。そこんところ一応ご理解くださいませ」(中川淳一郎)
https://twitter.com/unkotaberuno/status/942771520639680512
幻冬舎から12月20日に、はあちゅうの「『自分』を仕事にする生き方」が発売される。岸勇希幻冬舎から「己を、奮い立たせる言葉。」を刊行したばかりである。
http://www.gentosha.co.jp/book/b11232.html
http://www.gentosha.jp/articles/-/9268
「2017年 12月18日、当社代表取締役岸勇希氏より、代表取締役および取締役を辞任したいとの申し出があり、当社は、同日、これを受理しました。以下、同氏からのコメントです。
『私 岸勇希は、自分の個人的な問題から、社会を大きくお騒がせしたこと、日頃から信頼を寄せていただき、共にお仕事をさせていただいていた企業をはじめ関係者の皆さまに多大なるご心配とご迷惑をおかけしてしまったことに対する責任を重く受け止め、株式会社 刻キタルの代表取締役及び取締役を辞任いたします。なお、同時に同社を退社することにいたしました』」
http://tkkt.jp/img/171218.pdf
勝部元気が次のようにツイートしていたのが印象的である。
岸勇希氏が会社代表を辞任したらしいですが、彼の罪はセクハラ・パワハラをしたことなのに、辞任理由が「社会を大きくお騒がせしたこと」「多大なるご心配とご迷惑をおかけしてしまったこと」に対する責任とのこと。典型的な「Non-apology apology」。己の問題を本当に理解しているか甚だ疑問」
https://twitter.com/KTB_genki/status/942960855662043137
博報堂の本間龍もツイートしている。
「これは逃げ足早い。カネは山のようにあるから辞めても全く困らないから、海外にでも脱出してほとぼりが冷めるまで待つという作戦だろう。さすが元電通マン、逃げるのも瞬足だな」
https://twitter.com/desler/status/942978475966603264
「ハフポスト日本版」がプロジェクト「Break the Silence―声を上げよう」を立ち上げている。
http://www.huffingtonpost.jp/news/breakthesilence/

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2)【本日の一行情報】

◎オルトプラスと集英社キャラクタービジネス室(キャラビズ室)は2018年リリース予定で共同開発中の完全オリジナルスマホ向け新作タイトル「シンエンレジスト」を「ジャンプフェスタ2018」で発表した。キャラクターデザイン(原案)を担当するのは「ウルトラジャンプ」(集英社)で「ラパス・テーマパーク」を連載中の成家慎一郎だ。キャラクタービジネス室は集英社が既に擁している既存キャラクター、既存コンテンツに依存することのない作品づくりに関与していく。サウンドプロデュースはエイベックス・エンタテインメントが担う。
http://www.altplus.co.jp/topics/1218.html
公式ティザーサイトも立ち上がった。
https://s-resist.jp/
「室長の浅田貴典氏は『作家のために仕事を作る、作家のやりたい仕事を叶える。今、あえて出版社と仕事をする意味はなにか?を考えた答え』といい、『エンタメに関わる個人、企業のHUBになるべく、メディア、国、問わず企画を進めているので、ご期待下さい』と意気込んでいる」
https://www.oricon.co.jp/news/2102540/full/

KADOKAWAの「おひとりさま専用Walker」が重版となった。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003996.000007006.html

◎「週刊少年ジャンプ」作品でアニメ化第一号となった「男一匹ガキ大将」から新作アニメの「ハイキュー!!」まで同誌の連載からアニメ化された作品の主題歌などから50曲を選び収録した「週刊少年ジャンプ50th Anniversity BEST ANIME MIXvol.1」が1月10日に発売される。
http://listenmusic.jp/store/musicnews/232666.htm

◎「COACH万年筆&ボールペンセット」が付録とした宝島社の「MonoMax」1月号が30万部を発売6日で完売した。
https://www.work-master.net/2017114311

石井光太が「43回の殺意 川崎中1男子生徒殺害事件の深層」を双葉社から上梓した。石井にとっては初の少年事件ルポルタージュだそうである。石井の小説のようなノンフィクションは相変わらず上手だし、面白い。
「社会や家族といったセーフティネットから漏れた場合、最後に頼りになるのは友人のような近しい人との関係だ。だが、彼らは毎日のようにゲームセンターや公園に集まって明け方まですごしていながら、信頼関係さえ構築することができず、暗黒の底へと転がり落ちていってしまったのだ。
遼太に対する四十三回にのぼった暴行は、まさに彼らのそんな内面を示している。仲間に対する虚勢、思いやりの欠如、人間不信、逮捕への不安、報復されることの恐怖、現実に対する諦念……。彼らはそんな理由で一回また一回と無抵抗の遼太を切りつけているうちに、それが本物の殺意へと変わっていったのである」
http://www.futabasha.co.jp/booksdb/book/bookview/978-4-575-31323-9.html?c=30597&o=date&type=t&word=%E7%9F%B3%E4%BA%95%E5%85%89%E5%A4%AA

◎「デイリーニュースオンライン」の「安倍、麻生が相次いで朝日新聞に憐れみ?東大生も逃げ出す大メディアの惨状」は次のように書いている。
安倍総理は15日、東京・汐留の共同通信本社での講演の中で、近年、新聞社に新卒学生が集まらない現状について「政治や経済のニュースがステレオタイプに陥っているからではないか」との見解を示した。また世論調査などで、新聞だけを読む高齢者世代より若い世代の支持が高いことをあげ、『SNSなどが発達した時代に多様な情報を集め自分で判断している』結果だとした。逆に、総理と同世代の支持が低いことについては『同年代に嫌われて悲しい。新聞の愛読者層ではないか』と述べた〉
http://dailynewsonline.jp/article/1385870/

ハースト婦人画報社は、12月18日にインテリア専門商社最大手のサンゲツとコンテンツ提供契約を締結した。ハースト婦人画報社が独自開発した電子雑誌のストリーミング配信サービスを通じて、サンゲツの社員が「エル・デコ」の電子版を閲読できるようにした。「マガジンクラウド」を、特定企業にカスタマイズして提供するB2B向けの活用事例は初めてのことだそうだ。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000077.000008128.html

秋田書店の「プリンセスGOLD」は、2018年2月16日発売の4月号をもって紙版を休刊し、4月16日より電子書籍として再スタートを切ることになった。
https://natalie.mu/comic/news/261569

◎河野有理の「偽史政治学 新日本政治思想史」(白水社)は面白かった。特に第六章の「『社稷』の日本史―権藤成卿と〈偽史〉の政治学」は私にとって刺激的であった。
明治維新は、その理想においては、大化の改新で確認された『自治』の伝統の再確認ということになる。しかし、実際に進行したのは、『自治』を破壊する『官治』の進展であった」
http://www.hakusuisha.co.jp/book/b253045.html

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3)【深夜の誌人語録】

嘘は本質的に暴力であるということを忘れてはなるまい。